【男子ラクロス】大勝も慢心無し!更なる高みへ/法大戦

慶大オフェンスを支える永島主将

慶大オフェンスを支える永島主将

前節の大量得点での勝利から約1週間。リーグ第2戦の今回も、慶大は14点差をつける大勝で法政大を降した。しかし、チームの目標であった20得点にはあと一歩及ばず。リーグ戦突破に向け波に乗るも、「自分たちがやりたかったことをやり通した試合ではなく」(MF永島主将・政4)、課題が残る結果となった。

第23回関東学生リーグ・第2戦

2011/8/20(土)9:30F・O@大井第二競技場

チーム 1Q 2Q 3Q 4Q
慶大 4 3 7 5 19
法大 0 1 3 1 5
 

仕掛けに行くMF梅澤(政3)

仕掛けに行くMF梅澤(政3)

蒸し暑い曇り空の下、試合は始まった。まず、AT長島(商4)が慶大に先制点をもたらす。2試合続けての先制でリズムに乗るかと思いきや、その後は法大の守りに阻まれ得点を重ねられない。一方で慶大も粘り強い守りで相手のミスを引き出し、失点を許さない。流れが変わったのは1Q後半。長島のクリース裏からのボールをAT中村(経2)が決めて2点目。さらに、ゴール裏に回ったMF斉木(経3)から中村につなぎ、ボールを受けたAT田中(政3)がシュート。1Q終了直前にはMF梅澤(政3)が自ら切り込み、4点目を挙げる。そしてディフェンスも「オフェンスの機会を増やすプレス」(G中井・商4)を掛けながらも4―0と無失点に抑えて、1Qを終える。

2Qは4分の長島の得点から、慶大がゲームを支配する。しかし、1Q同様、チャンスは作るものの最後のシュートがゴール枠をとらえられず決めきれない。その攻めあぐねた一因は法大の引き気味のディフェンスにもあった。「フルフィールドでの攻め方を持ち味」(長島)としている慶大にとって法大ディフェンスはやりづらいのか。ただ一方では厳しいプレスで相手のシュートも許すことなく、こう着した試合展開が続く。ただ地力で勝る慶大は、2Q中盤に梅澤のパスをゴール前で受けた斉木が押し込み点差を広げる。このまま流れに乗るかと思われたが、2Q終盤にはDFの一瞬の隙を突かれついに失点。その後田中が相手DFを突破し得点するも、2Qでの慶大の得点は3点にとどまり、7―1で前半を折り返す。

シュートを放つ加藤

シュートを放つ加藤

6点差はあるものの、20得点という目標に向け攻撃のペースを上げたい慶大。3Q開始直後から中村がゴール前に切り込みGとの1対1を制して得点し、流れを作り出す。その後もAT小鹿(政2)、MF石黒(商2)など2年生も活躍を見せ、順調に5連続得点を重ねる。しかし、法大もここで意地を見せる。まずGが前に出たところを突かれ失点。さらに終盤には連続で2失点。終了直前に再び1点を返すものの、3Qは法大の時間が続いてしまった。慶大ディフェンスに綻びがでてしまい計3失点。14―4で3Qを終える。気を取り直して「20得点」という目標達成に向けて勝負の4Q。ここでも開始から5分まででMF永島(政4)からボールを受けた長島、ゴール裏の小鹿からのMF加藤(経3)がそれぞれ得点を決め、慶大はオフェンスのペースは崩さない。その後も順調に3得点を重ねる。法大に1点を返されたが、ディフェンスのリズムも最終的には取り戻した。最後は19-5と14点の大差を付け危なげない展開で試合を終えた。

初戦に引き続き10点以上の差をつけての圧勝。しかし、前回の東海戦に比べて「フルフィールドディフェンスを奪って点につなげる」(MF永島主将・政4)という慶大の目指すプレーができなかった。さらに失点は5に抑えたが目標の20得点にはわずかに及ばず、決して納得のいく試合だったとは言えない。「他の強い相手に対してこれからもっと自分たちのやりたいことをやり通して勝っていかないと勝てなくなってくる」(永島主将)。大勝に慢心せずに、目の前の一戦一戦を大事に。次の明学戦、そして勝負の東大戦に向け、課題を修正して日本一へ。頂点を目指す慶大の戦いは始まったばかりだ。

 By Yuki Morioka

 

選手のコメント

永島主将

(振り返って)目標は20対10を掲げていたんですが、結局達成できなかったというのは良くなかった。しかも内容としても自分たちがやりたかったことをやり通した試合ではなくて、ただ勝負に勝ったというのは良かったけどもやりたかったことはできなかったので、他の強い相手に対してこれからもっと自分たちのやりたいことをやり通して勝っていかないと勝てなくなってくると思います。(具体的に自分たちのやりたいプレーというのは)フルフィールドディフェンスを奪って点につなげるということです。そこが奪えなかった。(逆にプレーで良かった点、収穫などは)いや、ないです。(今回法政と戦って、相手の印象は)法政は練習場所が近くて、結構知り合いも多くてみんな仲が良いので、ガチンコでお互い戦った感じです。新たな印象というのは特にないですけど、法政と戦えて良かったな、と思います。(次戦への意気込み)明学は東海や法政と比べて少しレベルが下がるかもしれないんですけど、その次の東大戦につなげられるような内容の濃い試合にしたいと思います。

長島

(今日の試合を振り返って)目標のスコアである20点には1点届かなかったので、悔しいですね。(オフェンス面は東海大戦と今日の試合ではどちらが機能しましたか)前回の方がフルフィールドで点を取ることが出来ていたので、東海大戦の方が出来が良かったかなと思いますね。(フルフィールドオフェンスについて)慶應がディフェンスをしていて、(そこでボールを奪ってから)向こうのフィールドから始まるオフェンス。例えばゴーリーがセーブしてから始まるオフェンスだったりします。フルフィールドとハーフフィールドがあって、(ハーフフィールドは)敵陣で始まる6対6(AT+MF)。フルフィールドだったらセーブしてから始まる10対10のオフェンスで、相手がセットする前にオフェンスをして点を取ることを慶應はコンセプトとしてやっている。その攻め方が今日は少なかったかなと思います。(法大も引いて守っている印象でしたが)そうですね。その点はやりづらかった要因ではあると思います。そういう相手に対してもフルフィールドで点を取らなければいけないということが課題であると思います。(東海大戦後から今日の試合までで修正した点は)オフェンスではクリース前の小さいエリアで点を取る部分を3日間かけて練習をしました。後は確認程度でした。(自身の出来は)シュートの決定率はそれなりに高かったので、その点に関しては満足しています。(次の明学戦に向けて)20-10という目標をしっかり達成して、自分は4点は取ろうと思っています。

中井

(今日の試合について)目標スコアが20-10だったので、目標の得点が取れなかったことは反省点だと思います。(東海大戦と比べて失点が減ったがディフェンスはどうだったか)法政がうちのディフェンスに対応できていなくて、シュートの数が少なかった。5失点で抑えることが出来て当たり前だと思います。(東海大戦終了後から今日の試合までで修正した点は)ボールの奪い方であったり、オフェンス機会を増やすために、プレスをいかに増やすかを注意して練習していました。(今日はその成果が出ましたか)そうですね。(プレスをかけに)行くところは行く、行かないところは行かないという判断は効果的に出来たんじゃないかなと思います。(リスクを冒して得点を取りにいく肝の部分になるか)その分得点は増えるかもしれないが、失点も増える。オフェンスの機会を増やすようにしているので、機会を増やすことが出来たのは良かったと思います。(自身の出来は)1点取られてはしまいましたが、今日の出来はまあまあかなと思います。(ゴーリーとしてプレスをかける動きも今日は良かったと)そうですね。前回のチームより対応力が無かったので、法大が対応してこない分やりやすかった。結果的にはいい感じでプレー出来ました。(今日の課題は)試合には勝ったんですが、グラウンドボールの処理であったり、体力面の切り替えであったりがまだまだ勝ちきれていないので、詰めたいなと。戦術ももちろんですが、勝負事に気持ちで勝つということを意識していきます。(末廣選手との併用に関して)彼は次の試合も出てもらうことになると思うんですが、僕の調子が良くない時であったり怪我している時であったりは彼が出場する。そういった意味を込めて試合には慣れてもらおうと思っています。(次の明学大戦に向けて)是非とも25点取りたいと。オフェンスが25点取れるようなディフェンスがしたいと思います。

石原

(初出場を振り返って)試合前はすごく緊張していたんですけど、始まったらみんなが点を取ってくれて点差もあったので、緊張もなく出られて、楽しめたので良かったです。(実際に試合でプレーしてみて)緊張はしていなかったんですがプレーの内容的にはいつも練習でやっているようなイメージ通りのプレーは全然できなくて、次に課題は残ったんですけど、1回目から上手くはいかないと思うので、これから段々と上手くできればと思います。(具体的にどういうところを改善したいか)やっぱり俺のところでボールを奪ったり、オフェンスにつながるようなプレーができれば良かったなと思います。あんまりボールに絡むようなプレーができなかったので。今後はそういうプレーもできるようにしたいです。(次戦への意気込み)自分の持ち味は運動量だと思っているので、走り回って勝利を慶應に持って来られるように頑張りたいです。

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