【競走】ルーキーたちよ、集まれ!! 新入生紹介企画 岸村祐月

競走

2025年春、36名が“第111代目の部員”として競走部に新たに加わった。その1人が、投擲ブロック所属の岸村祐月(環1・八日市)。専門のやり投では、高校時代は全国舞台とは無縁の存在。人一倍強い向上心を胸に――無名だったスローワーは慶大で一歩ずつ大きな経験を積んでいる。

この記事は(【競走】ルーキーたちよ、集まれ!! 新入生紹介企画 第一弾(藤井南月子/喜久里彩吹/松波一翔/岸村祐月) | KEIO SPORTS PRESS)の続きとなります。こちらの記事も併せてご覧ください。

――陸上を始めたきっかけ、専門種目としてやり投げを選んだ理由を教えてください。

「『野球やってて肩強いならやり投向いてるぞ』って勧められて」

最初はほんとにノリみたいな感じでした。深い理由はなくて、中学のときは野球やってて、高校もそのまま野球やろうかなって思ってたんですけど、「別のこともやってみたいな」って気持ちが出てきて。それで陸上部に入ろうと思ったんです。そしたら顧問の先生に「野球やってて肩強いならやり投向いてるぞ」って勧められて、そこから始めました。

――対校選手として早慶戦や慶同戦に出場した感想を教えてください。

大学入ってすぐに肘を怪我して、しばらく投げられなかったんです。試合でも痛みを抱えながら無理して投げたりして…。だから記録も全然満足できるものじゃなかったし、フォーム自体もボロボロで。正直、「忘れたい」って気持ちの方が強かったです。まあでも、それも含めてこれから頑張りたいなって思ってます。

初めての対校戦はほろ苦い結果だった(早慶戦にて)

――憧れの選手として倉田選手を挙げられました。倉田選手と一緒に練習することは岸村選手にとってどういった意味を持ちますか?

日本トップレベルで活躍する倉田は憧れの存在

最近やっと怪我も治ってきて、一緒に投げられるようになったんですけど、倉田さんの投げはほんとすごい。多分、投擲やってる人ならみんな憧れるくらい上手い動きだと思います。横で一緒に練習してるだけで、自分も上手くなった気がするんです。しかも倉田さんってめっちゃフラットに話しかけてくれる人で、練習中もよく喋ってくれるから、一緒に練習させていただいて楽しいんですよね。そういった点ですごくモチベーションになってます。

――やり投の魅力や面白さはどのようなところだと思いますか?

まず1つは、投擲種目の中で一番距離が出るところですね。見てる側も多分一番「おおっ」ってなると思うんです。あと、やってる側からすると、投擲の中で唯一“走る”動きがあるんです。走って助走して、最後にステップ踏んで投げる。その瞬間ちょっと“飛ぶ”感じもある。走る・投げる・跳ぶ、陸上の動きが全部入ってて、めっちゃ難しいんですけど、その中で「どうやったらいい投げができるか」って自分で考えたり、修正したりするのが面白いなって思います。

「『どうやったらいい投げができるか』って試行錯誤するのが面白いなって思うんです」

(取材:竹腰環、塩田隆貴 編集:山口和紀)

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