2026年4月25日 @横浜武道館
JOCジュニアオリンピックカップ2026年U20
【試合結果】
フリースタイル61kg級
2回戦
菅原大志(慶應義塾大学)[VSU 2:37=10-0]小林篤弥(関西学院大学)
3回戦
菅原大志(慶應義塾大学)[VSU 1:02=10-0]福田力(賀茂)
4回戦
菅原大志(慶應義塾大学)[VPO 6:00=4-0]花原大翔(日本体育大学)
準決勝
菅原大志(慶應義塾大学)[VPO 6:00=4-8]田島翼(日本大学)
フリースタイル65kg級
1回戦
長沼一汰(慶應義塾高校)[VSU 2:09=10-0]眞栄田空斗(九州共立大学)
2回戦
長沼一汰(慶應義塾高校)[VSU 0:45=11-0]小津尊琉(天理大学)
3回戦
長沼一汰(慶應義塾高校)[VPO 6:00=7-1]佐藤秀磨(青山学院大学)
4回戦
長沼一汰(慶應義塾高校)[VPO 6:00=4-10]下田瑛太(日本体育大学)
フリースタイル74kg級
1回戦
瀧澤勇仁(慶應義塾大学)[VSU 0:26=10-0]廣瀨羚夢(帝塚山大学)
2回戦
瀧澤勇仁(慶應義塾大学)[VSU 3:50=11-0]加藤源大(専修大学)
3回戦
瀧澤勇仁(慶應義塾大学)[VSU 2:24=10-0]山崎魁良(東洋大学)
準決勝
瀧澤勇仁(慶應義塾大学)[VPO 6:00=1-5]吉田アリヤ(日本大学)
フリースタイル86kg級
2回戦
岡澤ナツラ(慶應義塾大学)[VSU 0:37=10-0]田上 力斗(日本大学)
3回戦
岡澤ナツラ(慶應義塾大学)[VSU 0:45=11-0]安井 薙颯(九州共立大学)
準決勝
岡澤ナツラ(慶應義塾大学)[VSU 1:37=10-0]佐藤 和(東洋大学)
決勝
岡澤ナツラ(慶應義塾大学)[VSU 1:32=10-0]甫木元起(日本体育大学)
〈スコア見方〉
(例)[VSU、4:30=11-1]
・VSU→勝利方法、詳しくは下の図を参照
・4:30→試合終了時間(この場合は試合開始から4分30秒後に試合終了)
・11-1→試合終了時の点数(フォールによる勝利は点数を問わない)
VFA | victory by fall フォールによる勝利 |
VIN | victory by injury 負傷棄権による勝利 |
VCA | victory by 3 caution 警告3回による勝利 |
VSU | victory by technical superiority テクニカルスぺリオリティ(10点差) |
VPO | victory by points ポイント判定勝ち |
VFO | victory by forfeit 不戦勝 危険試合による勝利 |
DSQ | disqualification 罰則による失格 |
2DSQ | double disqualification 両者失格 |
慶應義塾高校の長沼一汰(3年・調布市第七中学校)はフリースタイル65㌔級に参戦。初戦は10-0でテクニカルスペリオリティ勝ちをおさめると、続く2回戦でも回転技で得点を奪い、わずか1分で11-0のテクニカルスペリオリティ勝ちを決め切る。

3回戦では佐藤秀磨(青学大)と対戦。厳しい戦いになることが予想されたこの試合。序盤は拮抗した展開が続き、0-1で第1ピリオドを折り返す。第2ピリオド開始直後に相手の背後を奪い2-1と逆転すると、またも相手の体勢を上手く崩し、6-1でポイント判定勝ち。またも大学生相手に見事な勝利をおさめた。4回戦では相手に押し出されるなど第1ピリオド終了時点で0-4とされる。その後0-8とされるが、試合終了間際に相手の背後を奪い4点を取るも、時間切れ。4回戦敗退に終わった。


昨年の同大会では高校3年生ながら大学生の雄に立ち向かい、3位に輝いた菅原大志(商1・慶應)。初戦と2回戦は、組み手で間合いを作りながら相手の足に高速タックルを立て続けに決め、完封のテクニカルスペリオリティ勝ち。転じて3回戦は接戦に。菅原が先にパッシブを受けるが、相手が直後に連続でパッシブを受け、アクティビティタイムで得点を許さなかった菅原が先制。さらに、場外技で1点追加し、2―0で第1ピリオドを終える。第2ピリオド開始早々。足を取られ、逆転のピンチを招く。しかし、相手の攻撃を冷静にかわしながら足を取ってイーブンの状況に持ち込むと、テイクダウンで2点追加。これが大いなる価値を持つプレーとなり、4―0で勝利。準決勝に駒を進める。

準決勝の相手は同学年の田島翼(日本大学)。開始1分40秒頃に得意のタックルから先制し、2―0とリードで折り返す。第2ピリオドは早々に動く。田島がタックルを決めるも、菅原がひっくり返して2点を追加。しかし、田島がすぐさまコントロールして2点を返し、4―2となる。中盤には菅原がタックルで相手を崩すも決めきれず、連続テイクダウンを浴びて4―6と逆転を許す。残り40秒。右足へのタックルでチャンスを迎えるも、ポイントに持ち込むことはできず。テイクダウンで2点を追加され、押さえ込まれたまま試合終了を迎えた。

準決勝は紙一重の戦いだった。タックルは十二分に機能していただけに、そこから攻め切ることができれば、さらなる結果がついてくるだろう。

昨年の同大会では、準優勝に終わった瀧澤勇仁(経2・慶應)。初戦は廣瀨羚夢 (帝塚山大)と対戦。回転技で得点を奪い、試合開始わずか25秒で10-0のテクニカルスペリオリティ勝ち。続く2回戦も、5-0で第1ピリオドを折り返すと第2ピリオド開始直後に回転技で6点を奪い、11-0でテクニカルスペリオリティ勝ち。難なく3回戦進出を決めた。

3回戦は山崎魁良(東洋大)と対戦。開始1分で4-0とすると、その後も相手の体勢を上手く崩し、第1ピリオドが終わる前に10ー0のテクニカルスペリオリティ勝ちを決めた。準決勝では強敵・吉田アリヤ(日大)に挑む。2度相手に押し出されるも、瀧澤も相手を押し出し返し、第1ピリオドを1-3で折り返す。しかし、続く第2ピリオドでは上手く攻撃を仕掛けることが出来ず。1-5で試合に敗れた。


高校時代は数々のタイトルを獲得し、今大会の優勝候補と目されたフリースタイル86kg級の岡澤ナツラ(法2・慶應)は圧巻の戦いぶり。初戦からの3試合を全て2分足らずの完封テクニカルスペリオリティ勝ちで決勝に進出する。

大学入学後初の日本一へ。決勝も甫木元起(日本体育大学)を相手に、圧倒的な強さを見せつける。開始25秒で2点を先制すると、目にも留まらぬスピードで豪快な反り投げを繰り出し、4点を追加。直後にテイクダウンで2点を挙げると、最後は場外技に相手の場外逃避が重なり、一挙2点を獲得し勝負あり。10―0。わずか1分32秒で試合を決める王者のレスリングで優勝を果たした。


試合終了の瞬間。岡澤が珍しく咆哮し、喜びを露わにした。大学入学後はいつもあと一歩のところで届いていなかった優勝という結果。金メダルをついに首から下げ、表彰台で笑顔がこぼれた。

慶大レスリング部からは、U20のフリースタイル86kg級・岡澤とU23のフリースタイル97kg級・佐藤秀一郎(環4・八千代松陰)が世界選手権に出場する。
【インタビュー】
瀧澤勇仁(経2・慶應)
――今の率直な気持ち
「悔しい」の一言です。やっぱり世界を目指してたので。 準決勝で勝って、決勝に行って優勝するのが目標というか通過点だと思ってたんですけど、悔しい結果になってしまいました。
――試合を振り返って
準決勝は山場になると思っていたので、どんな試合展開も想像して、準備をしてきました。場外に押し出されることが多かったので、 反転して背後を取ることを考えてたり、チャンスがあればタックルは取れるかなと思っていて。序盤は押し出されて負けていたので、どこかで押し出したり、2点取ることが出来れば勝てるかなと思ったんですけど、取り切れなかったですね。
――次の目標
次の明治杯は出場するんですけど、明治杯はオリンピック階級なのでメダルを取れればいいかなと思います。インカレや内閣総理大臣杯など大学生の大会でタイトルを取ることを目標にやろうと思います。あと注目度は低いですが一応ビーチレスリングも出るので(笑)、そこでは世界大会進出を決めたいです。
菅原大志(商1・慶應)
――今の気持ち
素直に悔しいですね。もう少しできたなというのはあります。
――大学でのデビュー戦となった
7ヶ月ぶりの試合で楽しかったですし、緊張感ないと言ったら良くないですけど、楽しんで試合できました。
――足へのタックルが随所に見られたが、戦いぶりを振り返って
勝ってる中でも攻めるというのはできた部分なので、その面は良かったと思います。
――課題を挙げるなら
スタミナと、テクニカルもしくはフォールできる決定力をもう少し身につけられたらと思います。
――今後の4年間の目標
あまりゴールは考えていないので、自分のレスリングを、自分の楽しいレスリングをできたらと思います。
岡澤ナツラ(法2・慶應)
――今の気持ち
先日インタビューしてもらった時に「相手を圧倒して日本代表を勝ち取る」と言って、それを有言実行できたので、すごく嬉しいですし、ホッとしています。
――今日は全試合圧勝となったが、振り返って
準決勝まではいろいろな技を試しながら、決勝に向けて3試合準備しました。(決勝は)接戦になると思っていて、いつもは疲れを感じてどこか弱気になって、点数を取られて「負けるかも」と思ったときに負けがちなので、今日は6分間自分が攻めきって、描いた内容通りにできるように意識していました。10―0になるとは思わなかったですが、相手を圧倒するという目標を達成できて、準備していたことがつながって良かったと思います。
――大学入学後初の金メダル
去年はメダル取れたとは言え優勝することはできなかったので、最後負けて終わるというのは自分の中でどうしても悔しいものがあって、去年負けても腐らずに努力して2026年いいスタートが切れて良かったと思います。
――以前、インタビューで話していたように「日本の86㌔級には岡澤ナツラがいる」という存在感を示す戦いぶりで世界への切符を掴んだ。世界選手権への意気込み
世界選手権に行くためにここは優勝しなければいけないけど、あくまで通過点で、本当の目標はやはり世界選手権でチャンピオンベルト獲るというのが目標なので、今度も有言実行できるように頑張ります。

(取材:柄澤晃希、塩田隆貴)


