令和8年度全日本学生レスリング選手権(以降、インカレ)は大会3日目。慶大からは10選手が出場し、勝ち進んだのは3選手。翌日の大会最終日、フリースタイル74㌔級の瀧澤勇仁(経2・慶應)が3回戦(ベスト16)、フリースタイル79㌔級の近藤大朗(総3・名古屋)が3回戦(ベスト16)、フリースタイル97㌔級の佐藤秀一郎(環4・八千代松陰)が3回戦(ベスト8)に出場する。慶大選手がインカレで優勝すれば1971年、フリースタイル68㌔級の佐藤勝さん以来、55年ぶりの快挙。
会場付近では午後から天候が荒れ始め、競技中の17時45分頃に落雷の影響で駒沢体育館が停電し、計66試合が翌日に持ち越しとなった。
文部科学大臣杯 UNIVAS CUP 令和8年度 全日本学生レスリング選手権大会 3日目
2026年8月22日 @東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館
フリースタイル61㌔級
1回戦
菅原大志●[VPO 6:00=7-13]○坂庭圭(大東文化大学)
フリースタイル65㌔級
2回戦
飯澤山太郎●[VSU 0:46=0-11]○勝部滉貴(育英大学)
2回戦
久保大河●[VSU 0:52=0-10]○山田琥珀(大東文化大学)
フリースタイル70㌔級
2回戦
天田陽希●[VSU 0:56=0-10]○川添生成(福岡大学)
フリースタイル74㌔級
1回戦
松村朝矩●[VSU 3:12=0-11]○坂本柊(育英大学)
2回戦
瀧澤勇仁○[VPO 6:00=8-0]●寺地頼斗(専修大学)
フリースタイル79㌔級
1回戦
則政大和●[VSU 0:55=0-11]○矢野安章(拓殖大学)
1回戦
近藤大朗○[VSU 5:21=11-0]●片西陸朗(天理大学)
2回戦
近藤大朗○[VSU 0:27=10-0]● 竹中リオ(拓殖大学)
フリースタイル86㌔級
2回戦
中島怜央斗●[VSU 4:15=2-12]○池口大輝(同志社大学)
フリースタイル97㌔級
1回戦
佐藤秀一郎○[VSU 1:23=10-0]●田中一颯(大東文化大学)
2回戦
佐藤秀一郎○[VSU 2:40=12-1]●岡本昊也(九州共立大学)
※スコアはすべて慶大選手を左、相手選手を右に表記。フリースタイルは10点差でテクニカルスペリオリティ。
フリースタイル61㌔級1回戦に次世代エース・菅原大志(商1・慶應)が出場。プレインタビューでは12月の天皇杯の出場権を獲得できる3位以内が目標と話していた。1回戦の相手は、6月の東日本学生リーグ戦ではわずか45秒で10-0のポイント判定勝ちで下した坂庭圭(大東文化大学)。しかし、序盤から想定外の苦戦を強いられる。開始1分30秒頃、タックルから2点を先制するが投げ返され、4点を献上。その後も接近戦で決め切れず、3-8で第1ピリオドを終える。第2ピリオドも「もつれ」から失点を重ね、フォールのチャンスを活かすことができず。7-13のポイント判定負けを喫した。吾田鉄司監督は状態の良いときと比べるとタックルの距離が離れていて、得点につなげ切れなかったと試合を振り返った。

菅原(赤のシングレット)
フリースタイル65㌔級2回戦に出場した飯澤山太郎(文2・國學院久我山)は、序盤から柔道仕込みの一本背負いを仕掛けるも、隙を突かれてテイクダウンを許してしまう。そのままローリングを重ねられ、0-11で2回戦敗退となった。

飯澤(赤のシングレット)
同じくフリースタイル65㌔級2回戦に出場した久保大河(経1・渋谷教育学園幕張)は、左太ももへのタックルからテイクダウンを奪われると、ローリングで4点を奪われる。その後も相手のローリングを止められず、0-10で2回戦敗退となった。

久保(赤のシングレット)
フリースタイル70㌔級2回戦に臨んだ天田陽希(理3・慶應志木)は、相手の低いタックルからテイクダウンを奪われる展開に。そこからローリングで得点を重ねられ、0-10で敗北を喫した。

天田(赤のシングレット)
フリースタイル74㌔級に出場した松村朝矩(政2・慶應)。7月の東日本学生新人戦フリースタイルB74㌔級で優勝し、韓国遠征行きを決めた。1回戦、格上相手に粘り、かろうじて第2ピリオドに持ち込んだが、テクニカルスペリオリティ負けを喫した。

松村(赤のシングレット)
昨年のインカレフリースタイル74㌔級3位、今大会慶大勢最注目の瀧澤勇仁(経2・慶應)はフリースタイル74㌔級2回戦から登場。7-0で第1ピリオドを終えると、さらにステップアウトで1点を追加。終盤は相手の攻撃を淡々といなし、8-0のポイント判定勝ちを収めた。3回戦は停電の影響で翌日に持ち越しとなった。

瀧澤(赤のシングレット)
フリースタイル79㌔級1回戦に出場した則政大和(法2・慶應)。肩の亜脱臼から復帰し、今季初の実戦出場となったが、4点の投げ技から3連続ローリングを決められ、自身のアクティビティタイムのタイムアップも重なり0-11のポイント判定負けを喫した。

則政(青のシングレット)
同じくフリースタイル79㌔級に出場した近藤大朗(総3・名古屋)。1回戦はステップアウトや相手のパッシブで着実に加点し、終盤にテイクダウンからローリングを決めてテクニカルスペリオリティ勝ち。2回戦は開始早々にテイクダウンを取ると、連続ローリングで圧倒のテクニカルスペリオリティ勝ち。3回戦は瀧澤と同様、停電の影響で翌日に持ち越しとなった。

近藤(青のシングレット)
フリースタイル86㌔級の中島怜央斗(文1・S高)は、立ち上がりにテイクダウンを奪われ2点を失うも、懸命のディフェンスでローリングは許さない。その後失点を重ねるが、自らもテイクダウンを奪い返して2点を獲得。果敢に攻め込むも相手のカウンターでテイクダウンを奪われ、2-8で第1ピリオドを折り返す。第2ピリオドもタックルや投げ技で果敢に挑んだが及ばず、2-12で2回戦敗退となった。

中島(赤のシングレット)
フリースタイル97㌔級の佐藤秀一郎(環4・八千代松陰)は1回戦、開始わずか15秒で鋭いタックルからテイクダウンを奪い先制。さらに相手の右足を捉えて肩をつかせ4点を追加すると、再び4点技を決めるなど終始圧倒し、2回戦へと駒を進めた。続く2回戦ではパッシブから先制を許すも、すぐさま4点技を連発して鮮やかに逆転。最後もタックルで仕留め、12-1の大勝で勝利を収めた。

佐藤(青のシングレット)
【駒沢体育館が停電】
4つのマットのうち、最も多いところでは20試合以上を残していた17時45分頃、落雷の影響で試合会場の東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館が停電した。天井の非常灯はすぐについたが、スコアと試合時間を表示する電光掲示板が使えなくなり、運営は試合を中断した。電光掲示板の代わりにバレーボール用の得点板を使ってスコアを掲示し、試合時間を口頭で伝えることで中断していた試合のみ終わらせたものの、電気の復旧の目処が立たなかったため、18時45分に残りの計66試合を翌日に持ち越すことが発表された。発表の直後、18時50分頃に電気は復旧したが、持ち越しに変更はなかった。
大会最終日の23日は試合数が増えるが、競技開始は当初の予定と変わらず10時ちょうど。
※最終日の進行予定表はこちらからご確認ください。
https://wrestling-spirits.jp/2026/08/22/292645/

通常は試合時間とスコア、警告、チャレンジの映像などを表示する電光掲示板が使われる

停電の影響で、レスリングの試合では異例のバレーボールの得点板が使われた

停電した駒沢体育館
(取材・記事:柄澤晃希、檜森海希)

