【フィギュアスケート】見えた改善点、つかんだ自信 東日本学生選手権②

90点台を出し、7位入賞した小曽根

90点台を出し、7位入賞した小曽根

 

東日本学生フィギュアスケート選手権大会(東インカレ)2日目である10月27月、男女Aクラスの演技が行われた。近藤琢哉(商4)と小曽根孝浩(環1)ら東日本のトップスケーターにとっては、全日本選手権への切符を懸けて争う東日本選手権(11月2~4日)前の最後の大会でもあった。会場は、身も凍るような寒さ。しかし、スケートシーズン真っ只中となり本格的にスパートをかけてきた彼らを応援しようと、多くの人が駆け付けた。

 

 

Aクラス男子

・小曽根 孝浩(環1)  90.02点 7位入賞

・近藤 琢哉(商4)  88.05点 9位

・団体 4位

 

基礎の見直しにより、進化してきた近藤の演技

基礎の見直しにより、進化してきた近藤の演技

 

3週間前の東京選手権で伸びやかな演技を披露し、準優勝に輝いた近藤。だが今大会はやや苦い結果となってしまった。冒頭に予定していた3回転ルッツ‐3回転トーループで転倒し、次のトリプルアクセルもシングルになってしまう。ここから巻き返したいところだが、その後もジャンプのミスが続く。リンクサイドで見守るスケーターや観衆から激励の言葉を受けて滑りきったが、演技後に笑顔はなかった。しかし、今大会での不振の原因は「トリプルアクセルに気を取られすぎ」たことだと本人が自覚。大一番の試合を前に気持ちの整え方に気付いたことは、大きな財産となったに違いない。東日本選手権の抱負を聞かれると、力強い口調で「絶対全日本に行きます」と語った近藤。たくさんの仲間やファンからの応援を力に変えて、3度目の全日本選手権出場を狙いに行く。

 

 

 

 

 

 

ステップで会場を引き込む小曽根

ステップで会場を引き込む小曽根

「東日本(選手権)だと思って臨もう」。小曽根の本気は、いつもより時間をたっぷりととってスタート地点に向かう様子から十分に伝わってきた。そして、その意気込みは成果となって表れる。前半、近頃の試合でなかなか決めていなかった3回転サルコウを、コンビネーションジャンプを含めて2度の成功。全体的なスピードも上がり、美しいスピンでも会場を魅了した。後半は疲れが出たせいかジャンプの失敗があったものの、ロックのリズムを刻んだ渾身のステップで、ジャッジにしっかりとアピール。結果、今季初の90点台をマークし、7位入賞を果たした。小曽根にとって、3つもの大きな試合をこなし、それぞれで収穫があった10月。そして次はいよいよ東日本選手権だ。「気持ちのいい演技ができればいい」―。場数を踏んで得た経験値が、きっとその思いをかなえてくれるだろう。

 

(文:窪山裕美子、写真:脇田直樹)

 

 

 

昨年は惜しくも全日本への切符を逃した 近藤は雪辱を誓う

昨年は惜しくも全日本への切符を逃した                                                                                                           近藤は雪辱を誓う

近藤琢哉(商4

(今日の演技を振り返って)本当に悪いというか、練習でもしないぐらいミスしてしまって、全然力が出せなかったです。(今大会はどのような意気込みで臨んだか)来週の試合が結構鬼門だったので、いいイメージを作れるようにということでこの試合もしっかりやろうと思っていたんですけど、2発目に跳んだトリプルアクセルに気を取られすぎて、他が破綻してしまったというのがあります。(大きな声援があったが)ちょっと申し訳ないというか。非常に力になったんですけど、応えられなくて情けないです。(最近の調子は)悪くないです。今日の朝も良かったんですけど、良かった分、ちょっと力んでしまって本番はいまいちでした。(主将として今大会を振り返って)主将は結果を出さないといけないと思っているので、そういう姿勢だったり結果だったりで示せなかったというのは、すごく悔しいですね。(他の部員の演技を観た感想は)良かった部員も悪かった部員もいるんですけど、やっぱりまだ全開ではないのかなというのが率直な感想です。まだまだインカレや交流戦があるんですけど、そこに向けて改善の余地はいっぱいあると思います。(東日本選手権に向けて意気込みを)絶対全日本に行きます。

 

 

シニアとして初めて迎える東日本選手権        堂々と滑ってほしい

小曽根孝浩(環1

(今日の演技を振り返って)最初は良かったんですけど、いつも絶対降りられるトーループで転んでしまったりとか、いつもと違う感じだったので、後悔の残る演技だったのかなと思います。東日本がもう来週に迫っているので、サルコウを今回の試合で戻せたというのは良かったと思います。あとは全部完璧にこなせるような演技になればいいな、と思えるような試合でした。(今大会にはどのようなモチベーションで臨んだか)前回はボロボロで、それまではフリーで80点台は出していたのに、70点台を出してしまいました。久しぶりに悔しかったので、今回は関係なしに本当に一生懸命、東日本だと思って臨もうと思って、この試合は本気でやりました。(ウィンタートロフィーのときよりもスピードが感じられたが)緊張はあまりしなくて、そのままスピードも出せたのかなと思います。後半は足が動かなくなってしまったんですけど、前半は結構スピードが出たのかなと思います。(近頃の練習の調子は)だんだん良くなってはきています、夏はすごく良かったんですけど、一気にダメになってしまって。東京ブロックもあまりいい状態ではなく、ウィンターが最悪でした。それに比べたらだんだん最近は良くなってきているのかなと思います(東日本選手権に向けて意気込みを)今の実力では可能性は低いと思うんですけど、全日本に行くというよりも自分のベストを尽くし、ノーミスして気持ちのいい演技ができればいいと思っています。お客様もいっぱいいるみたいなので、楽しく、頑張っていきたいと思います。

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