10月24日、プロ野球ドラフト会議2013がグランドプリンスホテル新高輪で行われた。今年は育成枠を含めた89人が指名され、慶大からは白村明弘(商4)が指名された。指名先は北海道日本ハムファイターズ。齋藤祐樹(早大教卒)や大谷翔平(花巻東)が在籍する育成重視な球団だ。指名直後の心境やこれからの目標、またケイスポが独自に取材した時にうかがった話などドラフト指名の直後の様子をお話ししていただいた。
――率直な気持ち
テレビで見ていたのですが、2位3位まで名前が呼ばれなくて、正直諦めていた部分があったのですが、こういう形で指名して頂いて、すごくほっとしているというのが正直な気持ちです。
――北海道日本ハムファイターズのイメージ
北海道ということで、ここからは遠いのですが、ファンとチームが密着しているというか、ファンに愛
されている球団だなというイメージがあります。
――日ハム・栗山監督のイメージは
よく新聞等で見るのですが、すごく選手を大事に育てる方だなという印象です。
――どんな選手になりたいか
指名して頂いて思ったことは、指名して頂いて後悔させないような、力を尽くせるような選手になりたいです。
――1年目の目標、プロとしての目標
1回ないんじゃないかと思ったので、今そこら辺は全く考えていないのですが、1年目からしっかりチームに貢献できるように考えてやっていきたいと思います。
――具体的な目標は
頭の中真っ白なので、そこまで考えられないです。
――涙が浮かんでいるように見えるのですが、涙の理由は
さっきちょっと1回死んだというか、終わってしまったなという思いが強くて。そこからこういう形で助けて頂いたというか、指名して頂いたので、指名されないなと思った時に、応援して下さる方が頭に浮かんで、申し訳ないなという思いが強くて。それでもこういう形で指名して頂いてさらに周りの人のためにもこれから頑張っていかないといけないなという思いが強くて、それで頑張ろうというか、いろんな思いが頭の中を巡っていて、はい。
――大学4年間を振り返って
成功した時もあれば、挫折した時もあって、山あり谷ありの4年間で、自分自身は納得いっていない部分もありますし、大学でもチームに貢献できなかったので、あまり今日という日を自分が昔思い浮かべていたようなすっきりした気分で迎えられなくて、もっと頑張れば良かったなというのがあったのですが、今こうやって指名して頂いてこれからは自分のためではなく、今支えてくださった両親やチームメイト、監督、その他たくさんいるんですけど、そういう人たちのために頑張っていかないといけ
ないなと思いました。
――対戦してみたいバッターは
全然考えていなかったんですけど・・・。そうですね、糸井さん(オリックス)ですかね。でもまずは対戦する舞台に立てるようにならないといけないので、あまり誰と対戦したいとかは考えずに頑張っていきたいと思います。
――北海道といったら美味しいものいっぱいあると思うんですけど、これ食べたいなというものありますか
北海道には大学のキャンプで4年間行っているので、美味しいものは多く食べさせていただきました。小樽には行ったことがないので行ってみたいなと思います。小樽には美味しいものがたくさんあると聞いたので。あれ、ないですか?(笑)
――監督などにはあいさつしたか
監督はまだ食事してるので、言葉は交わしていないですけど、会ったらすぐお礼を言いたいです。
――ご両親に報告は
もう報告しました。自分も指名にはびっくりしたんですけど、もっとびっくりしていて声が震えていました。最初父親に電話したんですけど出なくて、母親に電話したら出て。父親には30秒くらい電話したんですけど出なかったんですよ、なにしてんのかな(笑)母親からは「私最初指名ないと思ってた」と言われて。でも「指名されたからにはみんなのために頑張らないといけないよ」と言われました。自分もそういう気持ちでしたし、母親もそういう気持ちでいてくれたことが嬉しかったし、より一層頑張っていかないといけないなと思いました。
――日ハムには六大学の先輩の齋藤祐樹投手もいるがどのような印象を
僕が1年生の時、齋藤さんは4年生ですれ違った時に物凄いオーラを感じました。投球術など自分が学んでいかないといけないものをたくさん持っているので、少しでも吸収出来たらなと思います。
どうしても自分の目で確かめたくて、寮に帰ったんです。寮に帰ったらみんな見ていて。友達数人を呼んで見ようと思ったんですけどたくさんチームメイトがいました。3巡目までって覚悟していたので呼ばれなくていったん部屋に帰って。ベットでダラーっとしていたんですけど、そうしたら友達が来て「(2年後)見返してやろうよ」と言ってくれました。僕も一回本当にそっちに気持ちが移ったんです。この4年間自分の詰めが甘かったから神様からというか、球団からの評価なんだと思いました。なのでもっと自分を2年間鍛えて、この気持ちを忘れないように、2年後にだいぶ白村変わったなと思われるように気持ち切り替えたんです。その後に寮の食堂に戻ってご飯食べていたら指名されて。昼にサンマ食べたんですけど、また夜もサンマ出てきて。サンマ運持ってないなと思っていたら逆に持ってました(笑)サンマと言えば北海道ですもんね、何か縁があったのかなと思います。指名の瞬間は見れてなかったんですよ。誰か録画してないかな(笑)
――目標とする投手は
田中投手(楽天)ですね。負けないじゃないですか。昔は三振の取れる投手ということが目標だったんですが、今は勝てる投手ということを目指しています。どんな状況であれ負けない田中投手です。
――大谷選手については
歳は下ですけどプロの先輩ですし身体能力も高いですし。高卒であれだけやれるのは凄いです。良いところを吸収したいです。
――明大の岡選手も同じ日ハムに入るが特に思うことは
普通ですね。でもこの間の試合で死球当てたのでそこは謝ろうかと思います(笑)
――同じ年代だと今村投手(広島)などいるが特に意識している選手は
今プロでやっているやつよりも大学でやってきたやつの方が意識します。大瀬良とかみんな仲良いやつが上位で行って。嬉しいですけど悔しさもあるので。みんなセリーグですし、杉浦(國學院大、ヤクルト1位)も岩貞(横浜商大、阪神1位)九里(亜細亜大、広島2位)も。リーグは違いますけどあいつらに負けないように頑張りたいと思います。日ハムだと中村勝投手が仲良いので、色々教えてもらいたいなと思います。
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以下、ケイスポ取材ドラフト関連抜粋
――会見後、監督とお話しされたか
指名を頂いた報告をした後、行くのか?と聞かれました。行くと答えると監督も喜んでくれました。逆に各方面から祝賀連絡も来てあの日はいろいろ大変でした。携帯には200くらいの連絡が来て、全部に返信しました。Twitterが特に凄くて、アカウントを消すことになりました(笑)
――祝賀会などは
チームメイト数人と数人でやりました。
――指名されて数日経って、指名されてプロ野球選手になるという実感は
全くないです、何も感じてないです。まだ自信持って一軍で投げれるほど実力もないので、まずは体を作って。でもその前に早慶戦があるのでそこまでまずは標準を合わせて。それが終わったら実感が湧いてくるんじゃないかと思います。実感を味わうほど何かが起きたわけじゃないし、早慶戦が終わってから考えたいと思います。
監督、両親、チームメイト色んな人に支えてもらったから、その人たちのために恩返しがしたい。あいつ色々あったけどなんだかんだ結果残したね、みたいな風になるように。
――最初に報告していた父親とはその後つながったか
電話したらまずおめでとうと。父親は自分よりハキハキというか、驚いた様子もなくて、まあ頑張れよと。地元の友達からの連絡が多かったことが一番嬉しかったけどね(笑)
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