【野球】投打かみ合い快勝!リーグ初戦白星スタート 東大①

4月19日(土)東大1回戦

熱き春の陣、ついに開幕!

熱き春の陣、ついに開幕!

 

春季リーグ開幕から一週間、慶大の春がいよいよ開幕した。相手は現在リーグ68連敗中の東大。いざ6季ぶりの優勝へ。先発・加嶋(商3)が好投すると、谷田(商3)に2点本塁打が飛び出すなど、打線も効果的に得点。投打の主軸がしっかりと働き、見事初戦を勝利で飾った。

 

   
慶大
東大
 慶大:○加嶋―小笠原    

 東大:石上、●関、毛利、白砂、山本俊―笠原、喜入

◆慶大出場選手

  ポジション 選手名(学部学年・出身高校)
[7] 佐藤旭(商4・慶應)
[6] 山本泰寛(環3・慶應)
[9] 谷田成吾(商3・慶應)
[5] 横尾俊建(総3・日大三)
  梅野魁土(環3・福岡大大濠)
  北村祐樹(商3・丸亀)
[8] 藤本知輝(環4・慶應)
[4] 竹内惇(商4・慶應)
  R4 照屋塁(環1・沖縄尚学)
[3] 齋藤大輝(商2・慶應)
  山本瑛大(商2・South Torrance)
  近藤俊(環4・國學院久我山)
[2] 小笠原知弘(環3・智弁和歌山)
[1] 加嶋宏毅(商3・慶應志木)
 

加嶋は持ち前の投球術で東大打線を翻弄

加嶋は持ち前の投球術で東大打線を翻弄

4位に終わった昨季の雪辱を晴らすために。慶大の開幕戦のマウンドを任せられたのは加嶋。大役にも、「全然緊張せず投げられたので良かった。」というようにストライク先行の安定した投球をみせる。

東大先発の石上の前に好機を作るも得点を挙げることのできない打線は4回、この回より代わった関から竹内惇(商4)が出塁するとすぐさま盗塁。小笠原(環3)の適時打で先制する。5回には谷田が右翼へ2点本塁打。「少し泳いでバットの先っぽだった」としても、この男には関係ない。オープン戦から好調を維持している主砲の一振りで追加点を挙げる。その後も、7回には無死満塁から藤本知(環4)の犠飛、竹内惇の適時打、9回にも竹内惇、小笠原の適時打でそれぞれ2点ずつを加えるなど、効果的に点を積み重ね、終わってみれば7得点。

先発した加嶋はその後もゴロを打たせる巧みな投球を続け、結局散発4安打に抑える危なげない投球で、無四球完封勝利を挙げた。

 

投打がかみ合い初戦を快勝で終えた慶大野球部。印象に残ったのが選手たちの勝利に対する貪欲さだ。昨季4盗塁に終わった盗塁数がこの一試合で3盗塁。昨季の課題の一つであった機動力。それが改善されつつある。決して俊足ではない横尾(総3)が盗塁を決めるなど、「常に次の塁を狙うということは徹底している」(佐藤旭主将)の言葉通り、選手一人一人に、次の塁を積極的に狙っていく姿勢が意識づけられている。「とにかく優勝することです。個人とかはどうでもいいので、とにかく優勝」(竹内惇)。彼らの勝利に対する執念が、走塁面に好影響を与えている。

本塁打を放った谷田(左)を出迎える山本泰

本塁打を放った谷田(左)を出迎える山本泰

 

一方で課題が見えた試合でもあった。3回まで残塁5。2回には無死満塁から無得点と「序盤で崩せるところで一本が出なかった」(佐藤旭主将)ことは、試合を楽に進めていくためにも、克服していかなければならない点だ。

明日の2回戦は、東大にとって大きな意味を持つ一戦となる。リーグ記録の70連敗がかかった試合。これまで以上に、必死に勝利をもぎ取りにくるだろう。しかし、今の慶大を心配する必要はない。“How to play, How to win”。勝つために何をすべきか。一人一人が理解している、このチームは強い。慶大野球部の快進撃はまだ始まったばかりだ。

 

 

【Keispo pick up】攻守に輝く苦労人 竹内惇

攻守にハツラツとしたプレーを見せた竹内惇

攻守にハツラツとしたプレーを見せた竹内惇

今季からスタメンに名を連ねる竹内惇。本日の試合では3安打2打点。江藤助監督に「彼はあれくらいやるよ」と言わせる、この男の実力は計り知れない。4年生にして今日の試合が初スタメンの苦労人だ。「緊張していた」と話すも、自身の持ち味である守備でも好プレーを連発するなど、今日の勝利に最も貢献した選手であることは間違いない。六大学屈指のクリーンナップを持つ慶大。その後の6番を打つ竹内の活躍が、そのまま慶大の勝利のへのカギとなるだろう。

 

(記事 赤尾大)

 

◆打撃成績
[7] 佐藤旭 遊ゴ   遊安 捕邪飛 空三振 左安
[6] 山本泰 左飛 死球   左安 四球 見三振
[9] 谷田 二ゴ   空三振   右本② 中安 中飛  
[5] 横尾 四球 右飛   左安 四球 三失
R 梅野
5 北村
[8] 藤本知   左安 三ゴ 見三振 中犠飛① 中飛
[4] 竹内惇 死球 中安 二ゴ 右安① 右安①
R4 照屋    
[3] 齋藤 一ゴ 左飛
3 山本瑛 空三振 二併打
3 近藤 二ゴ
[2] 小笠原 右飛   右2① 二ゴ 一安 遊安①
[1] 加嶋 一ゴ 一犠打 一ゴ 一犠打
◆投手成績
投球回数 打者数 球数 安打 三振 四死球 失点 自責
加嶋 30 100
◆監督、選手コメント

江藤省三助監督 (今日の試合を振り返っていかがでしたか)勝った。投手が抑えて打者が打てば勝つんだよ。(先発した加嶋投手の調子はいかがでしたか)いいんじゃない。完封だし。ヒットも四本しか打たれていないし。(打線も機能し7得点しましたが、理想の打ち勝つチームに近づいているのではないでしょうか)いやいや、前半の3回までの打線を見たらまだまだだね。あんなんじゃ強いところ、明治とかには勝てんな。(積極的に盗塁を仕掛けるなど機動力が使えるようになったように見受けられました)まあ、そんなもんじゃねぇ。もっともっと。勝つためにはどうすればよいのか、ってことだよね。(今季からスタメンに定着している竹内選手。三安打猛打賞を放ち期待に応えましたね)彼はあれくらいやるよ。あれが普通だよ。(明日に向けて一言お願いします)優勝しかないもんね。頑張ります。

 

佐藤旭主将(商4)

(主将として迎えた初戦を終えて今の心境は)初戦ということでみんな少しは硬さがあったと思うんですけど、中盤以降は硬さもとれてきてしっかり点も取ることができて、勝つことができたので今はほっとしています。(開幕戦を控えたチームの雰囲気は)本当に試合が待ち遠しいという雰囲気があってみんなワクワクしていて、試合に対する入りもよかったのでいい雰囲気で試合を進められたなと思います。(13安打7得点と中盤以降はソツなく得点を重ねたが)そうですね。ただもう少し点を取れたと感じていて、中盤以降はチャンスを活かすことができましたけど序盤で崩せるところで一本が出なかったので、明日の試合以降は取れるところでは確実に得点していけるようにしたいです。(8回表には相手の隙を突く走塁もあった)自分としてもチームとしても常に次の塁を狙うということは徹底していることなので、そのような走塁ができてよかったと思います。(そして加嶋投手が開幕投手の重責を見事果たした)加嶋自身もチームの開幕ということで緊張があったかもしれないですけど粘り強く投げてくれましたし、後ろから守っていて頼れるピッチャーなのでしっかり投げてくれてよかったです。(明日に向けて)今日は今日なんで明日はしっかり切り替えて、最高の準備をしていきたいと思います。

 

竹内惇(商4)

(今日の試合を振り返って)前半は、ランナーが出たんですけど、点が取れなくて結構焦ってたんですけど、中盤から点が取れて、良かったですね。(本日2打点に加え、守備でもファインプレーをみせるなど、攻守に渡り活躍されたが)打撃より守備のほうが良かったです、自分的には。守備に不安、というか、初スタメンだったので、緊張していたのですが、さばけて良かったです。(好調の要因は)何だろう…特にないですけど、結構寝ていることですかね。睡眠を多く取っています。それくらいです(笑)。(今季の目標は)とにかく優勝することです。個人とかはどうでもいいので、とにかく優勝です。(明日に向けて)明日もチームが勝てるように頑張ります。

 

藤本知輝(環4)

(今日の試合を振り返って)チームが勝つことが一番だと思ってるので、勝ってよかったです。(自身の打撃でも安打、打点とあったが)振り込んできたので、何も考えずに打席に立って、やってきたことを出すだけだと思ってました。(オフの間重点的に行ったこと)ひたすらバットを振るという、それだけです。(その成果は感じているか)今日の試合や、オープン戦でも成果が出てるので、自信を持って打席に入れています。(新背番号1について)心機一転みたいな感じですね。(大学最後の年となるが目標を)目の前の試合を一戦一戦泥臭く戦って、最終的に優勝できれば、日本一になれれば、それでいいと思ってます。

 

小笠原知弘(環3)

(今日の試合を振り返って)結果的に7-0で勝ったんですけど、最初の方とかなかなかバッターの方でリズムをつくることが出来なくて、ピッチャーが頑張ってくれたのでなんとか勝てたんですけど、ピッチャーは今の感じでいって、もう少し点を早くとればもうちょっと楽な試合が出来るかなと思います。(タイムリー2本を含む3安打を放ったことについて)なんとかヒットって感じでしたが、形上でもヒットが出たので二試合目の東大戦に活かして、明治とかにどんどん勝ち上がっていきたいと思います。(キャッチャーとして完封をリードしたが何を意識したか)加嶋は球のコンビネーションで抑えるピッチャーだと僕は思うので、なんとかうまく加嶋のいいところを出しつつ東大の弱いところを突くという感覚でリードしました。(明日の試合に向けて一言)僕はどっちかといったらキャッチャーで、守りの方でいい流れをつくって、あとはすごいいいバッターがいっぱいいるので、打ってもらって勝とうかなと思います。

 

加嶋宏毅(商3)

(昨秋ノーヒットノーランを達成した東大戦で完封勝利。今の気持ちは)率直に嬉しいです。開幕投手に指名してもらったんで、それに全力で応えられるように投げていました。(開幕投手はいつ誰に伝えられたか)水曜日に監督から直接、「土曜日に投げるぞ」と言われました。(言われた瞬間の気持ちは)とりあえず「はい」と言ったんですけれど、後から、昨日とか結構緊張していて。まあ、打たれなきゃいいかな、と思って。それだけです。(球数が100球ちょうどという省エネ投球での完封劇だったが、自身が一番良かったと思う点は)丁寧に投げていったのと、東大は明大戦の時も早打ちだったので、初球からどんどんストライク先行で投げれば打ってくれると思っていたので、三振を狙うというよりは打たせて取るという気持ちで投げていました。(開幕前取材では色紙に「全試合完封」と書いてくださり、本日は見事その第一歩となったが、「完封」ということについてはどのように考えているか)練習試合でも結構、去年とは違って長いイニングを投げさせてもらっていて、スタミナ面でも全然問題無いと思っています。点を与えなければ負けることはないので、僕はただ0点に抑えることだけを考えて結果的に完封できればいいかなと思っています。(オープン戦での経験の中で今日生きたことはあったか)いつもどおり投げられたことですね。今までは「リーグ戦、リーグ戦」と思って投げていたんですけれど、今日はむしろオープン戦のつもりで投げられたというか、試合に入ったら全然緊張せず投げられたので良かったです。(本日は気温の低い中での試合になったが、投球に影響することはあったか)むしろ僕の中では結構暑いなと。緊張していたのかは分からないですけれど、体の中から熱くなるような。汗も結構出ていて、タオルで拭いたりもしていたので、寒いとかはなかったですね。9回はちょっと寒いかなと思いましたけど、それ以外は全然で、暑いなと思っていましたね。(今後の抱負)全試合完封と言っちゃったので、全試合完封できるように頑張ります。

 

谷田成吾(商3)

(今日を振り返って)緊張しちゃって。最初全然ダメだったんですけど、何とか打てて良かったです。(本塁打の感触は)低めのボールに手を出して2打席凡退してたので、高めのボールを待ってました。少し泳いでバットの先っぽだったんですけど、何とか入って良かったです。(前打席の悔しさもあったか)悔しさというよりも緊張してましたね。体が思うように動いてなかったんですけど、切り替えて打てました。(セカンドの守備位置の意識は)強い当たりなら抜けると思っていたのでそこは気にしていなかったです。(明日以降の意気込み)もっと早い回に点を取って多く選手を出してやれと監督から言われているので、序盤から打てるように準備したいと思います。

 

山本泰寛(環3)

(今日の試合を振り返って)序盤は点がとれませんでしたが、打撃には自信もって試合に入れていたので勝てると信じてました。(春に取り組んだ成果は)初戦なので最初は固くなりましたが、後半は自分のスイングが出来て持ち味出せたので明日からまた頑張りたいです。(今季の目標は)去年数字は良かったのですがタイトルを取れなかったのでベストナインや、首位打者狙いたいです。(次に向けて)明日からまた全力出して良い結果出したいです。

 

横尾俊建(総3)

(今日の試合を終えて)勝てて良かったです。(開幕前取材で目標フルスイングだと言っていたが)今日はできていました。(四球を選ぶ場面もあったが選球眼について)四球を選べる打者が良い打者だと思うので、ボール球も我慢して見て行きたいです。(東大の継投策について)投手が変わったことは気にせず、自分のスイングをするだけだと思っていました。(初戦だったがすんなり試合に入れたか)自分らしさを出すことをテーマに試合に臨めたので、良い準備ができたと思います。(明日に向けて)明日も自分のスイングができるようにしっかり準備したいです。

 

山本瑛大(商2)

(リーグ戦初出場となった今日の試合を振り返って)1打席目も2打席目も緊張してしまって自分のバッティングができなかったんですけど、今日で慣れたということで明日からは自分のバッティングをしていきたいなと思います。(2打席目の前には江藤監督と話している場面もあったが)初めて見るピッチャーなんだから思い切りいけという風に言ってもらいました。(自身の持ち味は)思い切りのいいバッティングです。(明日に向けて)チームの勝ちのために思い切りやっていきたいと思います。

 

照屋塁(環1)

(開幕戦だったが試合前の気持ちは)初めてなので神宮球場がどういう感じかもわからなかったんですけど、わくわくしてました。(代走で初出場、そのときの心情は)いってやるぞ!という感じですね。初出場で初得点できて良かったです。このまま波に乗っていければいいと思います。(その後守備につき神宮のグランドに初めて立ってみて)守備に立ってみて、高校野球ではあんまりない光景だったので、これからも試合に出てそういう場所でやってみたいなと思いました。(明日の試合へ向けて)出場機会があるかわかりませんけど、例えベンチでも、明日もチームのためになることをして、もし機会があればそこでしっかり自分の力を出せるようにがんばりたいと思います。  


      

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