慶應スポーツ新聞会

【ラグビー】80分間走り切り僅差ながらも勝利/関東大学春季大会 法政大戦

 

小柄な体格を生かした機敏さで敵を翻弄した江嵜

小柄な体格を生かした機敏さで敵を翻弄した江嵜

この日、東京都の最高気温は29℃と7月上旬並みの暑さだった。容赦なく照り付ける太陽のもとで、慶大は80分間戦い続けた。立ち上がりに失点を許したものの、セットプレーを起点に得点を重ね、前半は17-19と法政大に食らいつく。後半は立ち上がりとともに勢いづく慶大。攻撃を継続し相手に得点を許さない。一度は法政大に流れを渡すも、得点を重ね走り続けた。最後は1点差にまで詰め寄られたが、41-40と何とか勝利を収めた。

 

 2016/5/23(日)1300K.O.@法大多摩グラウンド

得点

慶大

 

法政大

前半

後半

 

前半

後半

3

4

T

3

3

1

2

G

2

3

0

0

PG

0

0

0

0

DG

0

0

17

24

小計

19

21

41

合計

40

 

 得点者(慶大のみ)

T=江嵜、丹治2、今成、高木、楠本、廣川

G=堀越、丹治、古田

 

 

ポジション

 先発メンバー

 交代選手

1.PR

長尾昴(環4・茗渓学園)

→17吉田傑(経4・慶應志木)

2.HO

中本慶太郎(経2・慶應)

→16松岡大介(環4・小倉)

3PR

吉田雄大(総3・秋田)

→18榎本雄一(商4・慶應志木)

4.LO

田中芳樹(政2・慶應)

→19植竹創(商2・湘南)

5.LO

豊田祥平(総4・ 國學院久我山)

 

6.FL

中村京介(文3・明和)

 

7.FL

竹田和正(法4・慶應志木)

→20廣川翔也(環4・東福岡)

8.No.8

山中侃(商2・慶應)

 

9.SH

江嵜真悟(商2・小倉)

 

10.SO

丹治辰碩(政2・慶應)

→21古田京(医2・慶應)

11.WTB

高木一成(1・慶應)

 

12.CTB

堀越貴晴(総3・茗渓学園)

→22 今泉宏健(総3・清真学園)

13.CTB

今成哲(経3・城北)

 

14.WTB

吉迫雅俊(商4・慶應志木)

→23 高野慎也(商3・慶應)

15.FB

楠本遼(経4・慶應)

 

 

 

 

一年生ながらスタメン入りを果たした高木

一年生ながらスタメン入りを果たした高木

慶大のキックオフで試合が始まる。開始早々、相手陣内でのラインアウトからチャンスを作るも、ペナルティで好機を生かせない。すると5分、相手のロングキックの処理を誤ると、ボールをそのまま繋がれトライを喫する。先制トライは許したが、その後は出足の鋭いタックルで相手のビッグゲインを許さない。この日の慶大はセットプレーが安定していた。22分には中央でのスクラムから左へ展開する。パスを受けたのはこの日A戦初出場のWTB高木。パスダミーで相手を交わすとそのまま左サイドへトライ。27分にはトライを許すも、28分にはターンオーバーから丹治が華麗なステップで相手を交わしインゴールへ飛び込んだ。同点に追いつくものの、流れをよびこめない慶大。34分には再び失点してしまう。しかしその直後、キックオフを丹治がダイレクトでキャッチ。そのままスピードの違いを見せつけ再びトライを奪った。前半は17-19と2点のビハインドを背負って終了となる。

 

四年生の頼もしさをみせた楠本

四年生の頼もしさをみせた楠本

エンドが変わった後半5分。流れは慶大に。この日強さを見せたスクラムから相手を圧倒すると、最後はCTB今成がトライを奪い、24-19と逆転に成功。10分にも相手ボールスクラムでプレッシャーをかけSH江嵜がボールを奪うと、相手をかわしトライ。29-19とリードを広げる。しかしこのリードも束の間。相手のビッグゲインを止めることができず、立て続けに2本のトライを許す。33分、嫌な流れを打開したのは丹治だった。丹治のビッグゲインからフェーズを重ねトライまであと一歩。ラックから丹治が大きく右へ展開すると、FB楠本がトライを奪い逆転に成功。37分には敵陣残り10mのマイボールラインアウトからモールを形成し、最後はFL廣川が持ち込みトライ。SO古田がGK確実に決め、41-33とする。このまま試合を終えたい慶大であったが、法政大も粘りをみせる。39分には追加点を許し、41-40となったところでノーサイドの笛が鳴った。

 

先の大東大戦では、試合終了間際にトライを奪われ、敗戦を喫しただけに、1点差での勝利は「勝つ」という気持ちへの執着心が表れた結果だ。この試合で目立ったのはセットプレーだった。「前半からスクラムがいけるのがわかった」(LO豊田)との言葉通り、スクラムから得点に繋げる場面が何度も見られた。これは慶大の武器として今後、強豪相手にも牙を剥くにちがいない。ここまで春季大会では、重点を置くフィットネスを強みとし、後半に得点を重ねる試合が続いている。しかし裏を返せば立ち上がりの悪さも目立つ。「大学日本一」という目標を達成するためには、こうした課題をこの春シーズンに一つ一つ改善していく必要があるに違いない。来たる遠征の相手には、明大、早大、同志社大と強豪校が名を連ねる。こうした相手に、慶大が今シーズン目指すラグビーをどれだけ体現できるか。慶大の春はまだまだ始まったばかりだ。

 

【ケイスポ的MOM】グラウンドを切り裂く仕事人・CTB今成哲

 

攻守ともに仕事をし続け健闘した

攻守ともに仕事をし続け健闘した

 

A戦初出場となったこの試合。「やってやろう」という気持ちが溢れんばかりのプレーを体現した。自身が武器と語るスピードで相手を翻弄し、インサイドブレイクを決める。華やかなプレーだけではない。相手FWの突進になぎ倒さんばかりの低く鋭いタックルを決める。Aチームでの試合経験はまだまだ少ないが、それを感じさせない働きぶりでチームに貢献した。この試合での経験を糧としてスタメンの座を勝ち取り、チームの躍進に欠かせない存在となってほしい。

 

 (記事 合場將貴)

 

以下選手コメント

LO豊田祥平副将 (試合を振り返って)ペナルティが多くなってしまい、そこから自分たちのラグビーができなかったです。(セットプレーが終始安定していました)前半からスクラムがいけるとわかったので、どんどんチャレンジしていきました。(後半からアタックの調子が上がったように見えましたが)前半の入りが悪いというのは僕らの前からの課題なので、それを無くしていくのが今シーズンの一つのステップなのかなと思っています。(ここまで春季大会三戦を振り返って)良かった点は、セットプレーです。全体を通してどんどん(成果が)上がってきているので、これからも続けてもっと強みにしていきたいです。ディフェンスは、少しずつ良くなってきてはいるんですけど、僕らはディフェンスのチームなのでもっと上げていきたいです。課題はペナルティをしないことです。(明治戦に向けて一言お願いします)帝京大の次にライバル校だと思っているので、まずはしっかり、自分たちのラグビーをして、良い春の入りにしていきたいです。

 

CTB今成哲

(初のA戦のスタメン、意気込みは)初めての春季リーグのスタメンだったので、結構気合いが入っていました。(今日の試合を振り返って)センター陣のコミュニケーションが少なくて、何度かラインブレイクされた場面があったのですけれども、慶應の低いタックルがかなり体現できた試合かなと思います。(ご自身でボールキャリーする場面が多かったが)もうすこしセンターとして前に出るプレーができればよかったですが、トライができてよかったです。(ご自身の強みは)スピードがあると自負しているので、スピードを生かしたプレーをしていきたいです。(今後続く試合に向けて目標は)春季大会には秋に備えるためにもなるべく多く出場して、目標の打倒帝京、そして日本一を実現したいです。

 

SO丹治辰碩

(SOでの起用だったがその意図は)SOの層が薄いというのがあって、自分もユーティリティープレイヤーとしてどこのポジションでもこなしてほしいという話を監督にしてもらいました。(今日の試合を振り返って)自分がSOだと、まだゲームを組み立て切れていないなと思いました。途中FWとBKsがリンクできていないなと思う場面もあって、まだあまりうまくいかなかったなという印象があります。(今後、より攻撃をよくしていくためには) 局面で相手の動きをみるのは得意なのですけれども、視野がまだ狭く自分のことばかり見て、ゲームをまだ全体的に見れていないので、もっと視野を広げ全体を見てゲームを組み立てていきたいです。(今後も試合が続くが、目標は)全部勝つことです。

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