慶應スポーツ新聞会

【ラグビー】22点差守り切れずまさかの逆転負け/関東大学対抗戦vs明大

ゴール手前で明大と対峙し続けた慶大フィフティーン

ゴール手前で明大と対峙し続けた慶大フィフティーン

秩父宮ラグビー場で行われた関東大学対抗戦の明大戦。両校ともチーム状態が良く、好ゲームが期待された。前半は慶大フィフティーンが躍動する。計3トライを奪うなど、22-0と大量リードを得てハーフタイムを迎えた。しかし後半は流れが一変。じりじりと点差を詰められ38分には5点差とされると、ラストワンプレーで痛恨の認定トライを許し、まさかの逆転負け。3季振りの明大戦勝利とはならず、今季の対抗戦成績は3勝2敗となった。

 

 関東大学対抗戦vs明大 2016/11/6(日)11:30K.O.

@秩父宮ラグビー場

 

得点

慶大

 

明大

前半

後半

 

前半

後半

T

G

PG

DG

22

小計

31

29

合計

31

 

得点者(慶大のみ)

T=丹治、松村、古田、中鉢

G=古田3

DG=古田

ポジション

 先発メンバー

 交代選手

1.PR

細田隼都(商3・慶應)

 

2.HO

松岡大介(環4・小倉)

 →後半31分 中本慶太郎(経2・慶應)

3.PR

角田匠輝(法4・慶應)

 

4.LO

豊田祥平(総4・ 國學院久我山)

 →後半29分 永末千加良(法3・慶應)

5.LO

佐藤大樹(総3・桐蔭学園)

 

6.FL

廣川翔也(環4・東福岡)

→後半36分 山中侃(商2・慶應)

7.FL

松村凜太郎(商3・慶應)

 

8.No.8

鈴木達哉(環4・茗渓学園)

 

9.SH

中鉢敦(経4・慶應)

 

10.SO

古田京(医2・慶應)

 

11.WTB

清水祐輔(環4・明和)

 

12.CTB

堀越貴晴(総3・茗渓学園)

 

13.CTB

木口俊亮(経4・仙台第三)

 

14.WTB

金澤徹(商3・慶應)

 

15.FB

丹治辰碩(政2・慶應)

 

 

 

復帰戦で大活躍のFB丹治

復帰戦で大活躍のFB丹治

前半は風上に陣地を取った慶大がペースを握る展開に。まずは4分、相手陣内でペナルティを得て慶大はPGを選択。先制のチャンスかと思われたが、SO古田が惜しくも外してしまう。しかしその4分後、マイボールスクラムから出たボールを、FB丹治が複数の明大ディフェンスを振り切りトライを決めた。復帰戦とは思えぬ圧巻のトライが飛び出し、幸先良く5点を先制した。追加点を狙う慶大は27分、こぼれたボールをLO佐藤がセービングしマイボールとすると、HO松岡、SH中鉢とオフロードで繋ぎ、最後はFL松村がトライを決めた。巧みなハンドリングが冴えた慶大は7点を追加。立ち上がりの主導権を見事に奪った。勢いは止まらず35分、ドロップアウトによって蹴り込まれたボールを古田がつかむと、「狙うことは決めていた」と迷わず左足を振りぬき、DGを決めた。誰もが予測し得なかったプレーで、点差は15点に。さらに前半終了間際、ブレイクダウンでターンオーバーし一気にチャンスを迎えると、丹治からパスを受けた古田がインゴールまで持ち込んだ。自らコンバージョンも決め、22-0と大量リードを得て前半を終了した。低く刺さるタックル、密集への早い寄せ。これら今季の慶大がフォーカスしていたことが徹底されていた前半は、明大オフェンスを寄せ付けず、無失点でハーフタイムを迎えた。

 

 

トライの瞬間  SH中鉢

トライの瞬間(SH中鉢)

風下に陣地を取った後半。前半同様に主導権を握りたい慶大だが、セットプレーでミスが目立ち、明大にボールを持たせてしまう時間帯が続く。10分、自陣深くのラインアウトモールからトライを許し、この試合初の失点を許してしまう。嫌な流れを払拭したい慶大は19分、敵陣でペナルティを獲得すると、中鉢がクイックスタートを仕掛け相手ディフェンスを崩す。最後は起点の中鉢が自らトライ。4年生SHの好判断が見事にはまり、点差を再び22点とした。このまま逃げ切りたい慶大だが、前半見せていた粘り強いディフェンスは時間の経過と共に鳴りを潜めていく。26分、相手BKの突破を止めきれずトライを奪われると、34分には自陣で反則を犯し、PGを決められ12点差まで追い上げられてしまう。そして38分、相手WTBのランに対し、慶大BKがまさかの連続タックルミス。結果的には「華やかな」独走トライを奪われ、試合のムードは一変。大逆転勝利を願う明大ファンの声援が、秩父宮の地に大きく鳴り響いた。40分を経過し、ロスタイムの表示は3分。一つのミスも許されない明大は確実にゲインを重ねる。5点のリードを守りたい慶大は鋭いタックルでプレッシャーを掛けるも、明大の驚異的な集中力の前に屈し、オフサイドの反則を重ねてしまう。計20フェイズに及ぶ猛攻をなんとか凌ぐが、最後は明大に認定トライが与えられる。その後のコンバージョンも決められ、29-31でノーサイド。まさかの逆転負けを喫し、3季振りの明大戦勝利を勝ち取ることは出来なかった。

 

 ショッキングな敗北を喫してしまった慶大。前半は完璧なディフェンスを見せていただけに、一気に31失点を許した後半が悔やまれる。ミスが許されない状況下で驚異的なアタックを見せた明大も見事で、最後はその圧力に屈してしまった格好か。ただ「チームとしては悪くない」(古田)と言うように、昨季対抗戦優勝校の明大、そして前回は帝京大相手に好試合を繰り広げたことは事実だ。今季の慶大がフォーカスしている、「ディフェンス」、「ブレイクダウン」で大いに強敵を苦しめた。チームとして、確実に前進し続けているはずだ。次戦は、宿敵・早大との対決。昨季は悔しい逆転負けを喫した。同じ轍を踏むわけにはいかない。この試合で得た悔しさを胸に、次こそ勝利をつかんでほしい。

 

【ケイスポ的MOM】衝撃のドロップゴール!明大を追い詰めた一撃 SO古田京

 

キックもランも的確な判断でゲームを指揮した

キックもランも的確な判断でゲームを指揮した

今季からSOのスタメンに定着し、ここまで対抗戦全試合に出場している古田。この日も巧みなゲームメイクで、トライを演出した。そして特筆すべきは、前半35分に成功させたハーフウェイライン付近からのDG。「入る自信は半々くらいだった」ものの、見事に決め、明大を土俵際まで追い詰めた。日々、DGの練習にも取り込んでいるという古田。「練習の成果が出てよかった」と振り返る。驚愕なプレーの裏には、日々の積み重ねがあったのだ。

次戦の早慶戦は彼にとっても初の舞台。「次こそ勝ちに繋げられるように」。進化続けるSOが、慶大を悲願の勝利へと導く。

 

(記事・小沢光市)

 

監督・選手コメント

 

金沢HC

 

(試合を振り返って)明治さんとの試合なのですごくタイトな試合になると予想していて、その通りになりました。選手は100%の力をしっかり出して一生懸命にやってくれたと思います。自分がもう少し最後の部分で力を与えられればよかったかなと思います。一言でいうと選手が力を発揮してくれた試合なので、次につながる試合になったといえますね。これで終わるわけではないですし、次に大事な試合があるので、そこに向けてまた修正して次はしっかり勝ちたいと思っています。(敗因は)いろんな局面でゲームの流れをつかめずに逆転されてしまったということだと思います。負けは負けとして認めて、やはり勝ちにこだわって、次の試合に向けていかないといけないと感じます。(前半の点数は予想通りだったか)点数については予想通りかというとそうではないです。あんなに(点数が)離れるとは思っていなくて、それは選手のパフォーマンスと明治さんの相対的な力だと思っています。後半のプランについては、風下になることはあったのですが、特に変わらず同じようにエリアを意識して進めていこうという話をしていました。特に前半は明大のカウンターでピンチになることもなかったので、敵陣でうまくやっていきたいなと思っていました。(後半あのような結果になった理由は)いくつかタックルミスがあり、ペナルティのところでだいぶ自分たちのリズムが崩れ、それが選手にとってはプレッシャーになったのかなと思います。(前半慶大ペースで進められた理由は)色々とフォーカスして準備をすすめてきたことをキックオフからずっとやれていたことにあると思います。(ロスタイムで明大はミスがなかった一方で慶大は多かった。それはディフェンスという立場であったことも大きいか)明大のスキルが良くてミスなく攻め続けたということですね。あとはやはり守っている中でこちらが消極的になってしまったのかもしれないですね。(悔しい結果となったが早大戦でこそ勝ち切るためにはどのように切り替えていくか)細かく修正していくことはしますが、一年間やってきたことがこの負けで急に変わったりすることはなくて、大事なことはしっかりやってきた自分たちのラグビーというのをブラッシュアップして早稲田に臨むことだと思います。その軸がぶれると、良いチームにならなくなってしまうので、そこをぶらさずにしっかりやっていきたいと思います。

 

No8鈴木達哉主将(環4)

 

(試合を振り返って)前半ゲームプラン通りで、自分たちのスタイルであるディフェンスやブレイクで圧倒することができて、点数もできすぎるくらいとれました。後半は風下でしたが、前半と同じように自分たちのラグビーをしようという話をしました。が相手が詰めてきてFWも縦に人数を割いてしまったせいでBKの方が余ってしまってあのようなトライを生まれてしまい、明大にも勢いをつけさせてしまいました。ただこのチームはこのような結果を受けてまた前に出れるチームだと思うので、早稲田戦に向けてまた頑張っていきたいと思います。(具体的にはどのように成長していくか)後半はペナルティでリズムを崩してしまうことがあったので、規律の部分の徹底です。あとやはり自分たちの強みはディフェンスですが、それが後半外の方でうまく機能しなかったので、そこを修正していきたいと思います。(伝統の一戦でしたがどのような気持ちで臨んだか)自分はいつも通り体を張って引っ張るという感じで、特に気負うことなくやっていこうと思っていました。実際は少し緊張してしまいましたが。(試合前チームメイトにはどのように声かけましたか)この前の帝京戦も良い試合をして勝ち切れなかったので、しっかりと勝ち切ろうということと、150人全員で戦っているということは言いました。結果は今日も勝ち切れなかったので早稲田にはしっかり勝ちたいと思います。(早慶戦で勝ち切るためには)早稲田はセットプレー、特にスクラムを強みにしていてBKにも若くて力のある選手が揃っているので、今日のような試合にならないように、しっかりディフェンスをしてブレイクダウンでの人数の見極めもしてラインを整えること、そしてスクラムで圧倒することを意識してやっていきたいと思います。

 

LO豊田祥平副将(総4)

 

(今日の試合を振り返ってみて)前半は自分たちが大切にしている運動量、ディフェンスそしてブレークダウンの部分で圧倒できたのですが、後半明大の強いフィジカルとテンポで、なかなかディフェンスのセットの部分ができずにやられてしまったと思います。(今日はどんなことを意識して試合に臨みましたか)特に運動量で早く起き上がることと相手よりグラウンドに立っている人数を多くすることを意識していたのですが、やはりフィジカルで負けて、くいこまれてしまうと、起き上がるのが遅くなってしまっていたので、そこをもっと早くしていきたいです。あとフィジカルで負けないようにしなくてはと思います。(スクラムでは相手に優っていたように思えますが)そうですね。スクラムでは自分たちがずっとやってきたものが出せましたが、次の早大はスクラムにすごく力を入れているので僕らもまだまだ満足していません。(後半の逆転されてしまった要因は疲れが大きいのでしょうか)それもあります。後半の入りもあまり良くなかったです。あとは2点の重みをすごく感じています。キックのやり直しの部分は規律の部分だったり、あの2点がなかったら、結果的に負けはなかったのでこれからはそういうシビアな部分も突き詰めていかなくてはと感じています。(明大に2年間勝てていない、今年こそはという意識が強かったのでしょうか)そうですね。今年は本当に勝てると思って臨んだのでそういう意味ではショックの部分は大きいのですが、実力的には劣っていなかったと思います。自分たちの甘さで負けてしまったと感じています。(早慶戦はどんなことを心がけて試合に臨みますか)らは今年の春から1年間運動量とディフェンスそして気持ちで勝つという3本の柱でやってきたのでそこで自分たちのスタイルを貫き通す。そういうことを意識して、明治戦での良い反省点、課題をもらったのでそこをしっかり修正して、臨みたいと思っています。(ファンの方へ早慶戦への意気込みを)早慶戦という本当に大舞台でたくさんの方が応援に来て下さるので自分たちの慶應らしいラグビーをして、絶対勝利につなげていきたいと思います。

 

FL廣川翔也(環4

 

(前半の戦いからは予想できない結果になりましたが、今日の試合を振り返って)前半は僕たちがずっと練習してきたラグビーができたんですけど、後半は決定力の部分で負けてしまって、僕たちも決して油断していたわけではないんですけど、一発を狙われたり、FWでがつがつ前に出てこられて、僕たちがそこに対応できなかったことが、このような結果を招いてしまったのかなと思います。(前半は慶大らしい盤石の守りだったと思いますが、明大相手にどのようなところを意識したか)今回はブレイクダウンのところからターンオーバーを意識していました。実際に試合の中でもターンオーバーからトライにつなげられたシーンも何本かあって前半は特に良かったと思います。でも後半は明大も修正してきた部分もあって、ブレイクダウンでターンオーバーできなくなり僕らのペナルティも重なってしまって、うまくいかなかったのかなと思います。(最後、明大に逆転されたシーンはベンチで見られていたと思いますが、どのような思いで見ていたか)やっぱり、見ているだけで何もできないというところは辛い部分があって、僕自身もまだまだ80分間通して試合ができる体力やフィジカルがなく、そこは山中の方がいいので、僕自身もっと練習中からフィットネスという部分で上げていかないといけないですね。(最後に23日の早慶戦に向けて、修正点と意気込みをお願いします)チームとしてはペナルティを少なくしていくことと、前半あれだけうまくいっても後半で崩れてしまったので、そこの波をなくしていくことが修正点だと思います。僕自身としては、辻もいますし、まだ出られるかはわからないので、終わった試合は1回忘れて、一から日吉で練習して頑張るしかないと思います。

 

FL松村凜太郎(商3)

 

(タックルが冴えていましたね)ディフェンスは練習してきた部分がうまくでました。タックルだけでなく、その後のブレイクダウンもファイトできました。ディフェンスはいいイメージを持てました。(前半と後半で違ったことは何ですか)前半はターンオーバーをして、それをうまく攻撃に繋げて攻められたのですが、後半はブレイクダウン周りで反則をしてしまったり、ターンオーバーしても攻撃につなげられませんでした。(最近はAチームでの出場が続いていますね)昨年も何度かAチームで試合に出られていたのですが、調子に波があり、金沢さんにもその事を言われていました。今年は改善しようと思って、ラグビーノートを付けたりして、メンタルコントロールができている結果が出たのかなと自分では思います。驕ることなくこれからも頑張ります。(最後に早慶戦へ向けて一言お願いします)二戦連続で強豪校に負けているのでとにかく絶対勝ちたいです。

 

SO古田京(医2)

 

(どのような意気込みで試合に臨んだか)チームとして仕上がりが良かったので、自信を持って試合に臨みました。(前半は慶大ペースで試合が出来た)風上だったことも一因ですが、それ以上に自分達のやりたいことが出来た、早く立ってディフェンスでプレッシャーをかけられたことが良かったと思います。(ドロップゴールを狙った場面は)点差、時間を考えて狙える場面だと思って狙いました。狙うことは最初から決めていたし、ボールもちょうど自分のところに来たので、蹴ろうと思いました。入る自信は半分くらいでした。ただ、練習はしていたのでその成果が出たことは嬉しいです。(後半で逆転を許してしまった)試合前からキーになると思っていたBKのディフェンス、FWのセットプレー。その2つで流れを取り返せなかったことが原因だと思います。(早慶戦に向けて)去年は早慶戦で負けてから崩れてしまったので、今年はそういうことがないように、今日は今日の負けということで切り替えて、チームとしては決して悪くないと思うので、次こそ勝ちに繋げられるように頑張ります。

 

FB丹治辰碩(政2)

 

(後半苦しみましたね)後半は風下であまりキックとか蹴れなかったです。敵陣に入ってもラインアウトでミスをしてしまった。少ないチャンスが生かせなかったから、相手にどんどんゲインされてしまいました。前半はリズムを作れていたのに、ラインアウトやハンドリングミスで少ないチャンスを逃してしまいました。(ケガからの復帰戦でしたが)練習する時間は取れていたのであまりそこは気にせず出来ました。網膜剥離を練習中にしてしまいましたが、もう大丈夫です。(初めての対抗戦の感想は)秩父宮には沢山のお客さんが入っているなと。競り合った試合で勝った記憶があまり無くてとても悔しいです。でも、まだ大学選手権もあって、負けたけど終わりではないので切り替えて頑張ります。(印象に残った点)風下になって、リズムに乗れなかったところを修正出来なかったところです。僕は後ろから見ていたので、試合中に修正したかったのですが、出来なかったので練習していかないとなと思います。(この試合で得たもの)久しぶりの試合ということもあって、フルバックとして前に上がった時のディフェンスがあんまり出来なかったのかなと。そこは修正しないといけない。とにかくディフェンスですね。相手のウィングにも抜かれてしまった。これはブランクというか相手選手との間合いが掴めなかったんですかね。(早慶戦へ)去年はスタンドから見ていて出て見たいと思っていた場所に、今度は自分が立っている。見ていた選手達の中にいれることが嬉しくて、絶対勝ちたいなと思ってはいますが、絶対にトライをしたいと思っています。

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