東日本競漕大会が7月14日(土)、15(日)に行われた。この大会はインカレを8月末に控えた選手たちが腕試しや調整のために多くのクルーが参加する。今回、慶大端艇部からは全17クルー、41人が出艇。頂点を争った。多くのクルーが力を示し、上位に食い込んでいく中、一際輝いたのは舵手なしクォドプルと女子舵手なしペアだった。
第67回東日本選手権競漕大会 7/15(土)〜7/16(日)@戸田漕艇場
今大会では多くのクルーが決勝や準決勝まで駒を進め、「総合優勝」を掲げる慶大端艇部の理想の姿に近づく様子が見られた。一方で、決勝に進んだのは17クルーの中でわずか5クルー。さらに、その中で表彰台に上ったのは3クルーと目標への遠さを伺う結果となった。しかし、女子はワンツーフィニッシュを決め、男子も若い戦力が力を見せた。早慶戦を終えて、本格的に次の目標が見えてきた今、慶大端艇部として力を一つにすることが必要だ。インカレは今大会よりも間違いなくハイレベルなものになる。彼らには一層の奮起を期待したい。
・大会結果、詳細
男子舵手なしクォドプル
S:古谷高章(商1)
3:永田大智(総1)
2:奥山清弘(経4)
B:谷川陽(政3)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選A組 | 3:21.17 | 6:52.48 | 3 | 決勝タイム上がり |
決勝 | 3:16.82 | 6:34.65 | 3 | 銅メダル獲得 |
今大会、男子で唯一表彰台に上ったのがこのクルー。しかし、大会前からけして万全な状態だったわけではなかった。直前での選手の故障のために、クルーは半分入れ替わり、今大会で出場したクルーが組まれたのはなんと1週間前。しかも最初はバラバラだったという。しかし、「水に浮く前の陸上での合わせで集中」(奥山清弘・経4)し、完成度を高めた。調子が上がってきたのはわずか3日前だった。
予選では序盤の差を巻き返せず、惜しくも3着で決勝進出を決めることはできなかったが、見事タイム上がりで決勝進出を果たした。タイムで全体5位につけ、かつ3位に対しても3秒以内と混戦の中、彼らは決勝に臨む。そして、決勝。決して入りは良くはなかった。1000m地点で5位と振るはない。しかし、残り500mで勝負に出た。ギアを上げた慶大は怒涛の追い上げを見せる。4位の茨城大学をかわすと、3位の東京外国語大と激しい競り合いを見せる。しかし、気迫を見せた慶大が0.24秒差で銅メダルをもぎ取り、歓喜の表情を見せた。この結果に今回が初めてのクルーリーダーだったという奥山は「まだまだ伸びるクルー。できることならこのクルーで」とインカレにも強い思いを見せた。
女子舵手なしペア
Aクルー
S:野方千裕(政4)
Bクルー
S:萩原沙柚子(政3)
B:渥美優(環3)
Aクルー | 1000m | 2000m | 着順 | 結果 |
決勝 | 4:05.99 | 8:15.50 | 1 | 金メダル獲得 |
Bクルー | 1000m | 2000m | 着順 | 結果 |
決勝 | 4:00.02 | 8:18.75 | 2 | 銀メダル獲得 |
女子舵手無しペアの決勝、一発勝負の大舞台で、見事なスタートを切ったのは萩原、渥美のペアだった。「練習以上のものが出た。」と萩原が言うように、スタートから飛び出し後続を離してゆく。対するオリヴィア、野方ペアは練習からあまり上手くいかなかったスタートに本番でもつまずくことになった。1000m通過の段階で萩原、渥美ペアは2位に4秒の差をつけて堂々の一位、オリヴィア、野方は三位。
しかし、ここからが圧巻だった。もはや「漕ぎとかではなくて勝つという思い、気合」だったと野方は言う。残り1000mを切ってからぐんぐん加速する。この段階で慶大2艇が他の艇を置き去りにしていた。ラスト500m地点では2艇は横並びになりデートヒートの様相を呈する。最後にはオリヴィア、野方ペアが劇的な逆転、見事に優勝を果たした。慶大端艇部女子としては歴史的快挙となるワンツーフィニッシュを飾った。オリヴィアは「最初から最後まで加速し続けることができた」とレースを振り返り、野方は優勝に対して、「このレースに関わってくれた人のおかげで一位をとれた。感謝しかない」と述べた。
男子エイト
C:今村匠(商4)
S:内田優志(政4)
7:新井勇太(経2)
6:笹岡裕之(政4)
5:高崎隼人(商3)
4:吉田高寅(経3)
3:高田直人(総4)
2:本多進之介(経2)
B:寺坂僚太(経4)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選B組 | 3:00.05 | 6:04.91 | 1 | 決勝進出 |
決勝 | 2:58.15 | 6:04.50 | 4 | 4位入賞 |
舵手なしフォア
S:北原敬梧(法4)
3:細田外嗣(法4)
2:磯貝悠(商3)
B:栗野稜平(政2)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選A組 | 3:31.51 | 7:11.49 | 3 | 決勝タイム上がり |
決勝 | 3:26.00 | 7:02.12 | 4 | 4位入賞 |
男子舵手付きフォア
C:黒田諒(商3)
S:宮嵜裕之(経2)
3:鈴木魁(経2)
2:麓政人(医3)
B:長石治徒(総4)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選A組 | 3:35.88 | 7:20.05 | 1 | 準決勝進出 |
準決勝A組 | 3:17.06 | 6:40.40 | 2 | 決勝進出 |
決勝 | 3:26.3 | 6:52.55 | 6 | 6位入賞 |
男子舵手なしペアA
S三輪崇(商2)
B:辻井将仁(総3)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選B組 | 3:39.63 | 7:28.95 | 4 | 準決勝タイム上がり |
準決勝A組 | 3:34.75 | 7:14.75 | 5 | 順位決定B組へ |
順位決定B組 | 3:42.86 | 7:41.01 | 6 |
男子舵手なしペアB
S:高橋航平(経4)
B:コントレラスピート遥介(経2)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選F組 | 3:49.61 | 7:47.14 | 3 | 順位決定D組へ |
順位決定D組 | 3:52.20 | 7:43.74 | 1 |
男子ダブルスカル
S:有馬康耀(法4)
B:藤原健太郎(経3)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選A組 | 3:54.73 | 7:44.04 | 2 | 順位決定B組へ |
順位決定B組 | 3:39.22 | 7:23.60 | 1 | 7位入賞 |
男子シングルスカルA
須田祐介(経3)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選E組 | 3:53.97 | 8:00.64 | 5 | 順位決定G組へ |
順位決定G組 | 3:51.50 | 7:56.35 | 4 |
男子シングルスカルB
南雲正樹(商3)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選G組 | 3:55.52 | 8:03.97 | 3 | 順位決定H組へ |
順位決定H組 | 3:52.19 | 8:00.12 | 1 |
男子シングルスカルC
前田翼(文2)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選C組 | 3:49.12 | 7:46.44 | 4 | 順位決定E組へ |
順位決定E組 | 3:49.88 | 7:54.33 | 6 |
男子シングルスカルD
平本尚暉(経3)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選F組 | 3:55.50 | 8:03.21 | 3 | 順位決定H組へ |
順位決定H組 | 3:55.93 | 8:02.91 | 2 |
女子ダブルスカル
S:江藤祐実(経2)
B:青木遥南(法2)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選B組 | 4:33.51 | 9:12.19 | 3 | 順位決定B組へ |
順位決定B組 | 4:05.20 | 8:17.48 | 1 | 7位入賞 |
女子シングルスカルA
芝崎佐和子(経3)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選C組 | 4:14.10 | 8:31.51 | 3 | 準決勝タイム上がり |
準決勝A組 | 4:16.66 | 8:44.51 | 5 | 順位決定B組へ |
順位決定B組 | 4:10.20 | 8:31.46 | 2 | 8位入賞 |
女子シングルスカルB
金ミナ(文3)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選A組 | 4:13.43 | 8:38.28 | 3 | 準決勝タイム上がり |
準決勝B組 | 4:19.89 | 8:47.29 | 5 | 順位決定B組へ |
順位決定B組 | 途中棄権 |
女子シングルスカルC
松原佳代子(商2)
1000m | 2000m | 着順 | 結果 | |
予選E組 | 4:26.68 | 9:06.15 | 4 | 順位決定D組へ |
順位決定D組 | 4:29.07 | 9:08.56 | 4 |