慶應スポーツ新聞会

【ラグビー】2選手の引退の花道に/全早慶明チャリティーマッチ 早大戦

 

トライを挙げた岡とフォローに走る高谷

チャリティーマッチの2戦目の相手は永遠の宿敵・早大。両校ともOBの選手を多く起用し、世代を越えて両校のプライドがぶつかる一戦となった。また、この試合で高谷(サントリー)、浦田(サントリーフーズ)の両選手が引退。試合後には「黒黄を着て最後に終われたので本当に嬉しいです」(高谷)と笑顔で語った。

全早慶明チャリティーマッチ

2011/5/5(木・祝) 14:00KO@秩父宮ラグビー場

得点
全慶大 チーム 全早大
前半 後半 VS 前半 後半
2   T 3  
0   G 2  
0   PG 0  
0   DG 0  
10   小計 19  
10 合計 19
【得点者】(慶大のみ)

T=岡、廣瀬

出場選手
ポジション 名前(学部学年) 交代選手
1.PR 川村 慎(政卒・NEC)  
2.HO 猪口 拓(東芝) →21分16.高橋 浩平(経4)
3.PR 廣畑 光太朗(環卒・九州電力) →23分17.山田 亮介(環3)
4.LO 伊藤 悠(商3)  
5.LO 清野 輝俊(クボタ)  
6.FL 明本 大樹(総4)  
7.FL 高谷 順二(サントリー)  
8.NO8 小澤 直輝(総卒・サントリー)  
9.SH 岡 健二(NTTコム)  
10.SO 廣瀬 俊朗(理卒・東芝)  
11.WTB 設樂 承平(経2)  
12.CTB 竹本 竜太郎(環卒・サントリー)  
13.CTB 増田 慶介(環卒・東芝)  
14.WTB 浦田 修平(サントリーフーズ) →27分22.和田 拓(政卒・キヤノン)
15.FB 栗原 徹(NTTコム)  
 

序盤、慶大は完全に流れを握られる。早大のペナルティで慶大ボールとしても、ハンドリングエラーやノックオンなどが響き、なかなか敵陣に入ることもチャンスを作ることもできない時間が続いてしまう。すると11分、早大のSH田原からオフロードパスでHO青木へとつながれ、とうとう1本目のトライを許してしまう。ゴールも決まり0−7となった。押されてばかりではいられない慶大は17分にチャンスを作る。ラックからCTB竹本(環卒・サントリー)からCTB増田(環卒・東芝)へと長崎北高の同期コンビで繋ぐと一気に敵陣へ。だが早大ゴール前でタックルを受けて増田がノックオン。外で数的優位を作り、トライまであと僅かであったものの、届かなかった。

見事なインターセプトから独走トライを決めた廣瀬

今日の早大が慶大にかけるプレッシャーは絶大だった。それがよく表れたのが30分。慶大ゴール内でのキックに対し、NO8佐々木が好チャージ。するとそのままこぼれた球をグラウンディングされ、トライを決められた。この時点で0−19と点差をかなり広げられてしまう。宿敵相手に惨敗、というわけにはいかない慶大は32分に再びチャンスがつくる。敵陣ラック内で早大がハンドをすると、SH岡(NTTコム)がクイックリスタート。そのまま中央を突破していきながら自らトライを挙げた。その後はラックでのターンオーバーなど両者の攻防が続いていくがその流れを変えたのは慶大であった。36分、早大がロングパスをしたところをSO廣瀬(理卒・東芝)がインターセプト。70m近い距離を独走し、見事なトライを挙げた。

0−19だったスコアも10−19まで追い上げるが、追いつくには時間が足りず、時計は40分をまわる。しかし両チームとも球を外に出さずにアタックを展開。最終的に慶大のパスが外に出たことで、44分にノーサイドを迎えた。結果は敗戦だったものの、最後の最後まで全選手が全力のアタックを続け、それに対し観客席も湧くというチャリティーマッチならではの良さも見られた一戦であった。

By Akane Takahashi

 

選手のコメント 

川村選手

(久々に黒黄ジャージを着て)嬉しかったです。アンダーアーマー のものになって初めてでした。やっぱりこのジャージを着ると気合いが入りました。(早大は卒業後も意識するのか)負けたくない気持ちはありましたね。(試合を振り返って)慶大もそうでしたが、 有名な選手がすごく多くて意識の高い試合が出来てよかったです。2試合とも負けてしまったものの、タックルや諦めない姿 勢など、慶大の良い部分が出せたのかなあ、と思います。個人的にはあまり良くありませんでしたが、チームとしては良かったのではないかと思います。現役の選手たちも頑張っていたので、今年の シーズンが楽しみです。(具体的に現役の選手の良かったところは)仲宗根や明本はボールへの反応が速く、リアクションがとても良かったです。下のボールへの反応もよかったです。愚直に低い、泥臭いプレーというのをやっていかないと、慶大は勝てないチームだと思うので、そういうプレーが随所に出ていたのは今日の良かった点です。(40分という時間については)思った以上に疲れました。少しヘビーでした。その分力を出し切れたと思います。(今日は大震災のチャリティーマッチだったが)思ったよりも観客の方が集まってくれて良かったです。サッカーもチャリティーマッチをしていましたが、スポーツが「こういう時に何ができるのか」考えて動いて、それに賛同して皆さんが観に来てくださるのはとてもありがたいです。ラグビーもOne for all, All for oneという、みんなの力を借りて一人ひとりが働くという面があるので、社会全体もそういう意識をもってこれからもどんどんチャリティーマッチをやっていけたら良いな、と思います。(現役の慶大選手にメッセージを)言われなくても頑張る選手が多いとは思うんですが、やはり日吉でやったことしかグラウンドでは発揮できないので、秩父宮でプレーする人も、B、C、D、それ以下のチームの人も、日吉でしっかり鍛錬してほしいです。自分のやれることをやって、チームに貢献し、一歩ずつ精進していってくれたら良いと思います。そのために自分たちOBもこういう機会があれば、どんどん力を貸していきたいと思っています。

高谷選手

(引退試合となりましたが、試合を振り返って)本当に清々しい気持ちでいっぱいですね。黒黄を着て最後に終われたので本当に嬉しいです。(今日着た黒黄ジャージはどうでしたか)なんか、ピチピチになっていましたね(笑)どんどんタイトになっていって。やっぱり嬉しかったです。みんなの年代が違ってもやってきたことは一緒で、信じていることも一緒で共感できている。なのでやっていて凄く楽しかったですし、僕も嬉しかったです。(チャリティー活動についてコメントを)やらなければいけないことだと思います。東北がというのもありますけど、自分たちも節電とかで暗くなっているんで。そういう中でもラグビーやるなら仲間が集まって盛り上がる、ありきたりだけどそれがつながれば良いなと思いますね。釜石とか仙台とかでもこういった活動はありますけど、関東や対抗戦がやっていかないと盛り上がらないと思うので、振り返ってすごく良い活動だったと思います。(学生の選手にメッセージを)毎年なんですけど、見ていて良い学生ばっかりですね。一昨日に練習に行っても、センスがある選手はいっぱいいるし、こんなセンスあるのにジュニアなの?という選手もいる。チーム一丸となって頑張ってもらいたいです。150人くらいいて、怪我人が40人くらいいると聞いたので、怪我人をどれだけ抑えられて厳しい練習をやっていけるかだと思いますね。センスある選手は揃っているので、コーチ陣や選手のやる気次第ですね。

小澤選手

(黒黄ジャージを着て)僕にとって久しぶりの試合でしたが、先輩たちも一緒にプレーしたことで、黒黄ジャージの伝統などを感じました。自分のプレーで東北の被災者の方や後輩にも何か伝わればいいな、と思って臨みました。(試合を振り返って)今日は僕としてはのびのびやろう、と思っていました。まわりの出場されている方々も有名な先輩方ばかりだったので、気持ち的にはのびのび、自由に出来たと思います。(現役の選手たちの動きは)試合前に練習に行っても、みんな意識高くやっていました。コンタクトの部分も激しくやっていました。新体制になって、今までと違う部分もすごくのびてきているのだな、と感じました。(40分という時間については)久しぶりだったので、2試合とも出てもつのかな、と思っていましたが、悪くはなかったと思います。(現役の慶大選手に一言)今与えられた立場で全力で頑張れば、必ず良い結果がついてくると思います。僕も頑張るので、一緒に頑張りましょう!

岡選手

4月だった予定が無くなってしまって、残念ではあったんですが全慶應に呼んで頂いて。大震災が起きてしまって、皆さんのお役に立てれば、東北の方に元気を与えられればと。皆さん色々声を掛け合って集まって下さった。皆本調子の時期では無いんですが一生懸命ひたむきにやることが(被災地の方に)息抜きを与えられるんじゃないかなと思って出来る限りのことはしようと思って臨みましたね。(プレーで意識していた点は)チャリティーを言えども早稲田と明治とやるので、低いタックルとひたむきさは必要だと思っていた。後はせっかくお客さんも見に来てくれると聞いていたので少しでも楽しんでもらえるようなプレー、魅せれるプレーをしようかなと思っていました。(プレーをする中で後輩に向けて意識していた点は)何を教えられるかと言えばそこまでではないと思うんですが、自分のプレーを見ることによって学生が何かを感じてくれたら。それが何かのきっかけになってくれたらいいなという気持ちはずっとありますね。(今シーズンの目標)去年はケガをしてしまったので全然プレーできなかった。今年はケガをしていないので、これからもケガをせずにしたい。また(SHは)チームを引っ張れるポジションでもあると思うので、どんどん試合に出場して慶應のOBがトップリーグでも頑張っているよっていうのを学生にもOBの方にも知ってもらいたいですね。

廣瀬選手

今日は(チャリティーマッチに)賛同して頂いているお客さんに今日は来てもらってよかったなと思える試合にしようと思っていました。被災地の方に向けて恥ずかしいプレーはできないなと思って、勇気を与えるようなプレーができればなと思っていました。(プレーで意識していた点は)一生懸命やるだけでしたね。僕が今大事にしていることをしっかりやって特別に何かしようというのは無かったですね(今シーズンの目標)今年はW杯があるのでまず皆で応援をしてリーグ戦では東芝がまた優勝したいなと思いますね。

竹本選手

(試合を振り返って)同窓会じゃないですけど普段集まることのないメンバーで試合をやって、先輩や後輩とこういう形でまた黒黄を着れてすごく楽しかったです。(久しぶりの黒黄ジャージの着心地は)日吉で3日に練習があったんですけど、電車で日吉に向かうだけで心が躍っていました。やっぱり良いですね。(学生の印象は)練習内容とか聞いたりしているんですけど、新体制になって変化の年だと思います。この間の部内マッチも見に行ったんですけど、みんなとても頑張っていましたね。まだまだですけど(笑)。(チャリティー活動について)意識としては、今自分ができることを全力でやろうという気持ちで臨んだつもりです。釜石がニュースを見たりしていると、再開したということなので、少しでも力になれるようにしていきたいです。自分は普通通りの生活をして、日本の経済に貢献できるようにしていきたいです。(学生の選手へ一言)本当にやるしかない。それだけですね。一日一日を大切にしていって下さい!

増田選手

(今日の試合を振り返って)久々に黒黄を着られたのでうれしかったです。(久々の黒黄の着心地は)一昨日日吉で練習した時も新鮮な気持ちになれたし、今日も着ると気がひき締まりました。一人のラグビープレイヤーとして何か出来ればいいなという気持ちで頑張りました。(現役の選手とのプレーはどうだったか)去年は4年生が多くてほとんどの選手が抜けてしまったので、今日出ていたメンバーでも去年まで下のチームでやっていたメンバーが新チームになって頑張っていたみたいで、思いがけない選手が試合に出ていたので、そういう新しい選手が出てきたことはうれしいです。(現役選手と話はしたか)卒業してまだ時間がそこまで経っていないので普通通りに話せました。(早大、明大はどんな存在か)対抗戦の中でも特別に負けられない相手でそれは卒業しても同じなので、黒黄を着るからには勝ちたかったのですが個人的にもまだ体作れてなくてあまり貢献出来なかったのでそこは悔しいです。(今日はチャリティーマッチであったが)直接的に何か出来たってわけではないとは思いますが、こういう企画で多くの人に集まってもらえることで被災地に関わっていけると思うのでもっとこういうイベントがラグビーだけでなく他のスポーツでも出れば良いと思います。(現役の選手達へのメッセージ)監督も変わって新しいスタートだと思います。日吉に行った時もとても激しい練習をしていて、凄く期待出来るなと思いました。みんなが日本一を目指して、日本一に見合った行動を毎日頑張って、僕らが果たせなかった日本一を達成して欲しいです。

栗原選手

歴代の最強チームを組むということで山田章人とか出られない人もいたんですけど、三木は電通(務めの中)で駆け付けてくれて今できるベストのメンバーを組めました。震災に遭われた方のために何が出来るかという中で集まったお金が少しでも東北の方へ行けばいいなと(プレーで意識していた点は)一昨日1回集まって練習しただけのチームですのでなかなかユニットとして機能できないとは思っていた。しっかりタックルに行くとか下のボールに反応するとか泥臭いプレーを見せるのが慶應の使命かなと。キャプテンとして皆に中途半端なプレーをせずに思い切ったプレーをやろうと言って、それが出来たと思います。(プレーをする中で後輩に向けて意識していた点は)お客さんを沸かせるプレーだけではなく、タックルしてすぐに起き上がるといった誰でも意識すればできることを社会人のチームでも意識してやっている。小さなところを学生に見せられたかなと思っています。(今シーズンの目標)去年は(NTTコムシャイニングアークスは)12位で入れ替え戦に回ってしまったので、今年はしっかりワイルドカードに絡めるように。(出場圏内の)8位以内を目標にしていきたいと思います。

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