【ソッカー(女子)】大学リーグ第9節 内容には課題も、3年ぶりにインカレ出場権を獲得!! 山梨学院大戦

山梨県で開催された関東大学女子サッカーリーグ最終節。慶大は前節、早大相手に勝ち点1を獲得したことで、引き分け以上でインカレ出場が確定する。必ず全国への切符を手にするべく、今節も勝利だけを目指す。前半は主導権を掴みきれぬまま29分に先制を許したが、36分に勝木日南子(総3・大和)のゴールで試合を振り出しに戻す。落ち着いてパスを繋いだ後半も、チャンスを追加点につなげることはできず。1−1のドロー決着で大学リーグを終えた。これにより、慶大の3年ぶり史上2回目となるインカレ出場が決定した。

 

第32回関東大学女子サッカーリーグ 第9節 vs山梨学院大学

2018/11/11(日)13:00KO @フォルトゥナアルプスプラッツ

【スコア】

慶應義塾大学1-1山梨学院大

【得点者】

0-1 29分 安東麻耶 (山梨学院大学)

1-1 36分 勝木日南子 (慶應義塾大学)

 

◇慶大出場選手

GK 志鎌奈津美(環4・常盤木学園)

DF 足立智佳(環2・大阪桐蔭)

DF 小川愛(総2・神村学園)

DF 奥本くるみ(環3・浦和レッズレディースユース)

DF 佐藤幸恵(総2・十文字)→76分 中井里衣子(総1・作陽)

MF 庄司夏穂(総3・聖和学園)→ 61分 松木里緒(環3・常盤木学園)

MF 勝木日南子(総3・大和)→76分 高月彩香(環1・村田女子)

MF 工藤真子(総3・日テレ・メニーナ)

MF 中島菜々子(総4・十文字)Ⓒ

FW 山本華乃(理2・横須賀シーガルズ)

FW 鈴木紗理(総2・十文字)

今季の集大成を見せたいところ

引き分け以上で確実に全国行きが決まる今節。慶大は前節とメンバーチェンジなしで臨む。対する山梨学院大は、他会場の結果次第では自動降格が決定する状態。下位との対決とはなるものの、昨季2部で苦しめられた相手でもある。難しい試合になることが予想されるが、白星獲得を目指す。

 

先制されるも勝木のゴールで同点

前半は立ち上がりこそ慶大が流れを引き寄せたように思われたが、残留がかかった相手の粘り強いブロックにペースを乱され、攻守ともに不安定な時間帯が続く。鈴木紗理(総2・十文字)の広い視野や、ディフェンスラインからの縦パスを武器にパスコースを探るものの、中盤で再三ボールを奪われ進路を塞がれてしまう。また、運動量が豊富な相手に裏を取られるシーンも目立ち、29分にはゴール前の折り返しを合わせられてついに失点。GK志鎌奈津美(環4・常盤木学園)の体を張ったセービングで、なんとかピンチを逃れる慶大だったが、その後も攻守ともに消極的な姿勢を見せる。36分には、エリア手前で相手のパスミスをインターセプトした勝木日南子(総3・大和)が冷静に流し込んで試合を振り出しに戻すことに成功。だが、良いとは言えない流れを一向に変えることはできないまま、1-1で前半を終える。

 

ピンチの場面では志鎌のファインセーブが光った

慶大らしさを取り戻すべく、立て直しを図った後半。相手が攻撃的な高いポジショニングを取るようになったこともあり、前半と比べてスペースを有効に使ったスムーズな攻撃を見せる。落ち着いてボールを支配すると、サイドを起点に山本華乃(理2・横須賀シーガルズ)や途中出場の松木里緒(環3・常盤木学園)らが飛び出し、ゴールへの強い意識を見せる。しかし、あと一歩崩し切ることはできず、リードとはならない。70分以降は後がなくなった山梨学院大の猛攻を浴び、再び慶大にとっては我慢の時間帯に。相手の鋭いカウンターへの対応が遅れて何度もシュートを放たれ、終盤78分と84分にはエリア手前の絶好の位置からFKを与えてしまう。両者ともに一切譲らない攻防の中、運にも恵まれて守りきる慶大。なんとかドローのままゲームセットまで持ち込み、大学リーグを7位で終えた。

 

 

3年ぶり2回目のインカレ出場という快挙を達成した慶大ソッカー部女子

「もっと練習しないといけない」(伊藤洋平監督)。史上2回目となるインカレ出場を決めたが、指揮官と選手らは今節の内容にまったく満足していない。ゲームの組み立て方を中心に、多くの課題が露呈した試合となった。だが、結果として全国行きを掴んだことは、昨年のW昇格からまた更に強くなったという紛れもない証だろう。残留のかかった関東リーグ最終節を挟み、インカレまでは約1ヶ月。今シーズンを通して出た宿題を改めて修正して、全国の舞台で新たな歴史を刻んでくれることを期待したい。

(記事:髙橋春乃 写真:柴田航太郎、桑原大樹)

第32回関東大学女子サッカーリーグは最終順位7位でのフィニッシュとなった

 

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以下、試合後コメント

伊藤洋平監督

――インカレ出場を決めた気持ちは

インカレ出場は嬉しいんですけど、やっぱり今日の試合内容にはまったく満足していなくて、そういう意味ではもっと練習しなきゃいけないなという気持ちの方が強いです。

――後半は前半と比べれば安定した流れになったが何か声をかけたことは

ポジションを守ることですかね。スペースがない中でボールを受けにくる選手が多かったので、相手はワントップでしたし、というところを特に意識させました。

――具体的な課題は

やっぱりシュート数が上回られている。我々の攻撃が完結していないっていうことだと思うので、そこの精度を高めるところと、前半で相手の出方を見て自分たちで解決策を見出していかないと、やっぱり先制点をあげられると後で難しくなってくると思うので、そういうところも課題だと思います。

――インカレに向けて時間があるが

本当に僕は以前からそうなんですけど、3週間先のこととか考えてもしょうがないと思っていて、1週間本当に目の前の試合を見据えて、前の試合を振り返って、そのサイクルをぶらすことなく続けるのが大事だと思ってます。

――関東リーグも最終節を迎えるが

今状況的には最下位で、他力なんですよね。だから勝つこと、勝ち点をとにかく1以上取ること。東洋相手だと思うので、またしっかり準備していきたいと思います。

 

中島菜々子(総4・十文字)主将

――試合を振り返って

やっぱり勝ってインカレを決めたかったというところが一番悔しいところなんですけど、まあ課題の残るゲームだったなというのが一番の感想です。

――その中でもインカレ出場が決まったが

そうですね、そこに関しては本当にほっとしたという感じで、ここからが勝負だなというかここはまだ通過点だなという感じです。

――今日は先制される展開だった

そうですね、相手も今日は残留が懸かっていて、どう来るか分からない中であれだけブロックを敷かれてしまって自分たちの攻撃が作れない中で、自分たちで流れを崩してしまっての失点だったのですごく苦しい展開になってしまったなと思います。

――後半は相手も必死になってきていた

前から相手が来てくれた時にはその分スペースが空くので、そのスペースを使っていつも通り適切なポジションを取り続けて攻めていこうという考えでした。

――関東リーグ最終節、そしてインカレに向けて

関東リーグも残留が懸かっていて自分たちはもう勝つしかないので、今年3回目に当たる東洋にしっかりと勝ち切ることと、インカレは自分たちが1年生の時に出て以来の3年ぶりの出場ということで、やっとつかめた出場権なのでここからまず新たな歴史を刻めるように課題と向き合っていきたいと思います。

 

工藤真子(総3・日テレ・メニーナ)

――今のお気持ちは

やっぱり勝ってインカレを決めたかったというのが正直な思いで、勝ち切れなかったというのは自分たちの課題ですし、ここからインカレに向けて課題を克服して、インカレでは絶対に勝てるようにしていきたいと思います。

――試合を振り返って

相手が結構引いてきた中で、なかなか自分たちの攻撃ができなくて結構焦れた試合だったなと思います。

――次は関東リーグの最終節となるが

私たちは(残留のためには)勝つことが絶対条件なので、負けられないですし、相手は前回引き分けた東洋なので、次は絶対に勝てるようにしたいと思います。

――インカレベスト4へひとつステップを進めたが、インカレに向けて

インカレに向けてもっとチームが一体感を持って取り組めるように、日頃の練習から頑張っていきたいなと思います。

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