慶應スポーツ新聞会

【端艇】苦しみながらも見せつけた「意地」/第60回全日本新人選手権大会

順位決定戦で1着となり喜びを爆発させる

全日本大学選手権大会で4年生が引退し、新体制となって初めて迎えた全日本新人選手権大会。どのクルーも全国の強豪相手に苦しんだ中、男子エイトのAクルーは5位入賞。慶大端艇部の未来を担う1、2年生にとっては貴重な経験となったに違いない。

                      

第60回全日本新人選手権大会

 

10/25(木)〜27(日) @戸田漕艇場

 

・大会結果・詳細

 

男子エイトA

 

C:梅津貴大(文2)
S:朝日捷太(経2)
7:野村瑛斗(総1)
6:大下陽士(法1)
5:勝野健(経2)
4:亜厂拓海(経2)
3:田上諒(経2)
2:足利海知(商2)
B:武岡大雅(政2)

 

レース

500m

1000m

1500m

2000m

結果

予選B組

01:31.15

03:05.97

04:42.83

06:18.12

2着→敗者復活戦へ

敗復A組

01:30.69

03:06.64

04:45.22

06:19.79

1着→準決勝へ

準決B組

1:29.64

03:04.50

04:38.60

06:13.26

3着→順位決定戦へ

順決

01:31.29

03:06.96

04:43.51

06:17.34

1着→5位入賞

 

 4年生の「意地」を目の当たりにした全日本大学選手権大会から1ヶ月と少しが経った10月末。慶大端艇部の未来を担う1、2年生が新体制として初めてのレースを迎えた。

 エイトのAクルーは高校からのボート経験者が7人も集う経験豊富な実力派集団であった。だからこそ、目標として掲げた優勝へ向け「全員でボートについてよく話し合えた(武岡大雅=政2・慶應志木)」という。その一方で「クルーの中でまとまりを出すことが出来ず、毎日が試行錯誤の繰り返し(勝野健=慶應義塾・経2)」とクルーの完成度という点においては不安を残したまま今大会を迎えることになってしまった。

 予選の相手は優勝候補の明大。負けてしまうと午後にもう1レースしなければならなくなる。そのため是が非でも勝ちたい慶大だったが、第1クオーターから明大に1艇身もの差をつけられると、そのまま掴みきることが出来ずに2着。午後に行われる敗者復活戦に回ることとなった。疲労の残る中迎えた敗者復活戦。予選の反省から初めから突っ込んだという慶大は、2位と1艇身差をキープしつつ漕ぎ進め見事準決勝進出を決める。

力強い漕ぎで艇を進める

 そして翌日の準決勝。予選のタイムだけを比較すれば厳しい戦いになることが予想された。過去幾度となく慶大を阻み続けている決勝進出への壁。それを乗り越えるためにも「最後まで諦めずに自分を追い込み続け」なければならない。スタートから飛び出した慶大は250メートル地点で先頭に立つ。しかし、第1クオーター後半から徐々に失速し、仙台大、早大に前に出られてしまう。第3クオーターでアタックをかけ、その差を半艇身まで詰めたものの、その後のラストスパートではそれ以上差を縮めることが出来ずに結果は3着。残念ながら決勝進出とはならなかった。

 目標としていた優勝。その道は絶たれてしまったものの「順位決定を1着でゴールするということにうまく切り替えられた(勝野)」という慶大。「準決勝よりももっといいものを出す」。そうして臨んだ順位決定戦。わずかに他大に出られる展開となるも「本来1250メートルから入れる勝負の30本を900メートルへ前倒し(梅津)」にして一気に前に出ると、その後何度もスパートをかけるなど強気の姿勢を貫き見事1着でゴール。慶大クルーは喜びを爆発させた。

5位入賞となった

 まるで全日本大学選手権大会での対校エイトのレースを再現したかのような完勝劇。「極限状態の中、誰一人力を抜くことなく(コールに)反応してくれた。ここまで9人でまとまってお互いに信頼できたレースはなかった」とコックスの梅津が振り返ったように、まさに慶大の「意地」を体現できたレースであった。クルーの完成度に関しては不安があった中でも「毎レース自分たちの悪かった点をみんなで話し合って改善していく(武岡)」。このようなクルーとしての成長の経過。さらにはレースに勝ちきること。これらのことを経験できたという点では今大会は1、2年生にとって非常に有意義なものになったに違いない。しかし、結果だけを見れば5位。まだまだ満足ができるものではない。また、今後は3年生を中心としたクルー編成になるが、学年関係なくクルーを引っ張っていけるようになる必要があるだろう。手の届かなかった高みを目指して――。慶大端艇部を支える下級生のさらなる成長に注目だ。

 

 

男子ダブルA

 

S:佐藤晴信(経2)
B:赤堀太一(商1)

レース

500m

1000m

1500m

2000m

結果

予選F組

01:48.39

03:41.80

05:35.35

07:28.01

2着→敗者復活戦へ

敗復E組

01:45.78

03:34.07

05:25.44

07:18.36

1着→準決勝へ

準決C組

01:45.67

03:35.07

05:25.45

07:14.93

4着→敗退

 

激しい雨と風の中惜しくも2着となった

 男子ダブルスカルAは1、2年生によるペアだ。「身長差があったので最初は結構不安だった」(佐藤晴信=経2・慶應義塾)というが「レートを低くして大きいところで合わせる」など自分たちで工夫をして練習をし、全国の強豪に立ち向かっていった。
 大会1日目に行われた予選。高校生が相手ということもあり、「(高校生が)最初に飛び出して落ちてきたところを差そう」(赤堀太一=商1・学習院高等科)というレースプランで臨んだものの、予想以上に相手が前に出たことで思うように自分たちの漕ぎができず2着となってしまった。

 このままでは終われないという中で迎えた2日目の敗者復活戦。「落ち着けば勝てる」。そう佐藤が見込んだようにしっかりと自分たちの漕ぎに集中することで2着に大きな差をつけて見事準決勝に駒を進めた。そして最終日に迎えた準決勝。もう余裕を持って勝てるような相手は1艇もいない。「攻めていかないと絶対に勝てない(佐藤)」とこれまでとは異なる姿勢で臨んだ。しかし、他艇は慶大以上の力で第1クオーターから攻め、慶大との差をどんどん引き離す。結果的に慶大は大きな差をつけられ4着となってしまい、準決勝敗退となった。

 

息の合った漕ぎを見せる

 しかし、「収穫はたくさんあった」と赤堀が振り返ったように、今大会を通して自分たちの足りない部分だけでなく、自分たちが通用した部分、さらには「もう一段階踏ん張れば次のステージには行ける(佐藤)」という自信を得られたというのは間違いなく今後の糧になる。そしてこの経験を生かすべき次なる大きな大会は来春の早慶レガッタだ。「第二エイトに乗る」と1年の赤堀は意気込む。限られたシートをつかみ取るための厳しい部内競争。ここにどれだけたくさんの下級生が絡むことができるのか。それこそが今後の慶大端艇部の躍進に繋がっていくことだろう。

 

女子ダブルA

 

S:伊地知真優(環1)
B:笠原万緒(政2)

レース

500m

1000m

1500m

2000m

結果

予選E組

01:56.28

04:00.65

06:07.18

08:13.97

1着→準決勝へ

準決C組

01:56.84

03:59.75

06:08.83

08:24.14

4着→敗退

 

予選を1位で通過し笑顔を見せる

⼥⼦ダブルスカル A は2年笠原万緒(政2・慶應女子)、1年伊地知真優(環1・伊奈学園総合)で構成された。学年の異なる2⼈だが、インタビューでは「(伊地知は)後輩というよりも安⼼感のあるクルーという感じ」(笠原)、「万緒さんから学ぶことはとても多く、⾃分⾃⾝の成⻑にもつながる」(伊地知)とそれぞれが語り、その様⼦からは互いに信頼し合う姿が垣間⾒えた。

1⽇⽬の予選では、そんな2⼈のチームワークが遺憾なく発揮された。 隣のレーンの⼀橋⼤をマークしていたというこのレースだったが、相⼿のミスもあり、序盤から先頭に出るなど、上々の滑り出しを⾒せる。「他の4艇との差を伸ばしていくことに専念」 (笠原)したという中盤以降はその⾔葉通り、周りとの差を次第に広げていくことに成功。 2位以下に⼤きな差をつけ、堂々の準決勝進出となった。

そして最終⽇に⾏われた準決勝。「第3クオーターで2着を確定すること」(笠原)を ⽬標に1500メートルレースを想定して臨んだという。 第1クオーターでは、スタートから他の3艇に出られてしまうものの、⿓⾕⼤、⼤阪市⽴⼤との差は僅か1秒。序盤から僅差の戦いとなった。しかし、試合が進むにつれて、その差 は徐々に広がり始める。最終的には3位と19秒の差をつけられ、ゴールすることとなった。このレースについて、笠原は「最初に⿓⾕⼤を差し切れなかったことが⼀番の悔しいポイン トで、そこからタイムの差が広がり始めた」と振り返る。

 

今後の女子部の活躍に期待だ

悔しい結果となった今⼤会だが、2⼈はすでに前を向いている。次の舞台は、11 ⽉9⽇〜10⽇に⾏われる東⽇本選⼿権競漕⼤会。⼥⼦は笠原、伊地知を含む1、2年⽣で エイトを組む予定だ。試合が終わったその⽇からエイトの練習はすでに始まっているとい う。⽇々成⻑を続けるクルーたちの勇姿に期待が⾼まる。

 

 

 

男子エイトB

 

C:山中健吾(法1)
S:大島諒也(政1)
7:萩原秀賢(商2)
6:大森琉斗(政1)
5:石田新之介(法1)
4:松尾麟太郎(理1)
3:磯田大貴(政1)
2:橋本健之介(法1)
B:七條怜史(法2)

レース

500m

1000m

1500m

2000m

結果

予選B組

01:37.44

03:18.56

05:00.49

06:39.84

4着→敗者復活戦へ

敗復C組

01:41.21

03:23.59

05:06.45

06:46.56

3着→敗退

 

男子ダブルB

 

S:小幡航平(政1)
B:笹生洪太(法1)

レース

500m

1000m

1500m

2000m

結果

予選I組

01:54.50

03:56.89

06:00.03

08:02.58

3着→敗者復活戦へ

敗復H組

01:55.38

03:56.00

06:03.51

08:01.70

3着→敗退

 

女子ダブルB

 

S:兼子佳恵(政2)
B:本村綾乃(経1)

レース

500m

1000m

1500m

2000m

結果

予選E組

02:03.73

04:13.54

06:24.78

08:37.80

2着→敗者復活戦へ

敗復A組

02:05.03

04:14.26

06:24.88

08:32.69

4着→敗退

 

女子舵手つきクォドルプル

 

C:杉森春奈(商1)
S:山崎絢乃(政2)
3:三神真優子(政1)
2:伊東由貴(経1)
B:宮本恵里花(政1)

レース

500m

1000m

1500m

2000m

結果

予選A組

02:02.41

04:12.48

06:28.58

08:37.85

5着→敗者復活戦へ

敗復A組

02:03.03

04:08.62

06:07.24

08:26.87

4着→敗退

 

                                                                                                           (取材:東修司、宮崎柚子)

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