2022年4月17日(日)第91回早慶レガッタ @隅田川
強い風と波の中行われた第91回早慶レガッタ。今年の女子対校は舵手付きクォドルプルで行われ、連敗阻止を狙ったが、早大の壁は高く敗戦。一方、第二エイトは序盤に早大のミスで奪ったリードを守り切り見事勝利した。
女子対校舵手付きクォドルプル
〈メンバー〉
C 杉森春奈(商4・都立町田)
S 久松真麻(商2・慶應湘南藤沢)
3 伊地知真優(環4・伊奈学園)
2 松井萌(経4・慶應女子)
B 三神真優子(政4・慶應女子)
〈タイム〉
1着 早大:3:52:45
2着 慶大:4:08:81
〈艇差〉
4艇身
例年のエイトとは異なり、今年は舵手付きクォドルプルで行われた女子対校。慶大は30年以上勝利から遠ざかっている。伊地知真優(環4・伊奈学園)は試合前、「30年以上負けている雪辱を果たす為に私たちは戦います」と語り、打倒早大に向け強い気持ちを持って臨んだ。
舵手付きクォドルプルはエイトより距離が短く人数も少ないため、序盤から離される訳にはいかなかったが慶大は序盤で早大にリードを許してしまう。それでも慶大は早大を必死に追いかける。しかし中盤から終盤、早大がラストスパートをかけると慶大クルーはついて行くことができない。結果、慶大は4艇身差で早大に敗れ、連敗を止めることはできなかった。今回の悔しさを忘れずに、また来年、隅田川で早大の高い壁に挑む。
第二エイト
〈メンバー〉
C 中島祥貴(経2・慶應)
S 森本修平(法3・慶應)
7 神山瑞樹(経2・慶應)
6 神代泰正(法2・慶應)
5 山村瑛(法2・慶應)
4 大島諒也(政4・慶應志木)
3 竹峰颯健(経2・慶應志木)
2 朝倉慶明(経2・慶應)
B 深川大地(政2・慶應)
〈タイム〉
1着 慶大:12:18:26
2着 早大:12:44:56
〈艇差〉
大差
女子対校の敵を討ち、次に行われる対校エイトに向けても絶対に負けられない第二エイト。メンバー9人のうち7人が2年生とフレッシュな力で早大に挑んだ。
アウトコースでスタートした慶大。スタート直後は早大と一進一退のレースを繰り広げる。だが、700m付近の両国橋手前あたりで早大に、選手のシートが外れオールが引っ掛かり停止するというアクシデントがおこる。その間に慶大は落ち着いて漕ぎ早大との差を広げることに成功。早大も立て直しを図り慶大を追いかける。大きくリードを奪った慶大だが、決して油断はできない。昨年の第二エイトも序盤に早大にミスが出て慶大がリードするも、その後慶大にもミスが出て早大に敗れている。
しかし今年の慶大第二エイトのクルーは冷静だった。波があり漕ぎにくい中、リードを奪った後も勝ち急ぐことなく前進し、慶大は早大に差を詰められる場面もあったが、力強い漕ぎを見せ逆転は許さない。中盤以降は、声が響く橋の下でコックスが声を出して一体感を増し、安定したレースでリードを広げ、早大に大差で勝利した。
(記事:長沢美伸 写真:慶應スポーツ新聞会)
以下、第二エイトに出場した選手コメント
神代泰生(法2・慶應)、朝倉慶明(経2・慶應)
――第二エイト、勝利したお気持ちは
神代:率直に最高の気分です!
朝倉:本当にうれしいです!
――このレースで一番印象に残っていることは
神代:総武線の鉄橋くらいできつかったが、應援の声が聞こえて、ラストスパート頑張ろうと思いました。
朝倉:最後、みんなでタイムが上がったので、そこが一番のハイライトだと思います。
――今後のインカレ、来年の早慶レガッタに向けて
神代:今シーズン早慶戦(対校エイト)は負けてしまったので、他のレースすべてで雪辱を晴らせるように、より一層精進していきたいです。
朝倉:僕たち2年生から勢いをつけられるように頑張りたいと思います。
深川大地(政2・慶應)
――第二エイトで勝利できた要因は
序盤はコンディションが荒れていましたが、そこで安定して漕げたことが勝利につながったと思います。
記者会見での慶大端艇部・神山亮弘監督のコメント
――第二エイトは2年生中心で勝利
神山監督:今回の第二エイトでは上級生が2人しかしいなく、残りの7人が2年生でした。組んだ当初はここまで形になるとは思えなかったクルーたちで、まさに今も成長途中だと思います。ただ、今回のレースについては、早大のミスがあって差が広まったということもありますので、そのミスさえなければどうなっていたのか分からなかったです。そういう意味ではもっと成長していかないと、来年の大会にはつながらないので、油断しないようにしたいです。期待できる2年生がたくさんいるというのは良いことだと思います。
対校エイトの記事はこちらから⇒【端艇】ラストスパートもあと一歩及ばず 悔しさの残る結果に/第91回早慶レガッタ 対校エイト