【ソッカー(男子)】アミノバイタルカップ1回戦 2日間の奮闘もむなしく完敗 神大戦

関東リーグ前期を11位で折り返した慶大。総理大臣杯の出場権を懸けて、2部・神大とのアミノバイタルカップ1回戦に臨んだ。初戦を難なく突破したいところであったが、25分にGK上田朝都(総2・横浜F・マリノスユース)のキックミスから失点すると、続く33分には不運なPKから追加点を献上。すると、濃霧による視界不良のために後半開始直後で試合が中断される。異例の展開の中、一夜明けて47分から試合再開。大幅なメンバー変更で心機一転し逆転を狙うも、実力及ばず。60分にはさらなる追加点を許し、2日間にわたる戦いは格下相手に3失点という厳しい完敗で幕を閉じた。

 

アミノバイタルカップ2017 第6回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選 1回戦

 

慶應義塾大学0-3神奈川大学

 

【得点者(アシスト者)】

【慶】

【神】25分 定本佳樹、33分 野澤祐弥、60分 吉田蓮(定本佳樹)

 

◇慶大出場選手

GK上田朝都(総2・横浜F・マリノスユース)→46分 藤川誠人(総3・桐蔭学園高)

DF 手塚朋克(環4・静岡学園高)→47分 田中悠人(総3・サンフレッチェ広島ユース)

DF鴻巣良真(総3・国学院久我山高)

DF八田和己(総2・桐蔭学園高)

DF北城俊幸(総2・青森山田高)

MF落合祥也(商2・横浜FCユース)

MF宮川類(環2・流通経済大学付属柏高)→46分 沼崎和弥(商2・暁星高)

MF小谷春日(環3・藤枝東高)

MF増田皓夫(商3・桐蔭学園高)

FW田中健太(法4・横浜F・マリノスユース)→47分 松岡瑠夢(総1・FC東京U-18)

FW近藤貫太(総4・愛媛FC)→47分 杉本崇太朗(総1・名古屋グランパスU-18)

 

アミノバイタルカップ1回戦に臨む

静岡県・御殿場で開催されたアミノバイタルカップ2017。関東リーグ前期を降格圏内で終え、7戦連続勝ちなしという窮地に追い込まれている慶大にとっては、この大会で何が何でも立て直しを図りたいところだ。1回戦の相手は現在関東リーグ2部で8位の神大。2013年以来の総理大臣杯出場を目指す慶大は、北城俊幸(総2・青森山田高)がケガから復帰するなど、ほぼベストメンバーで初戦に臨んだ。

 

前半のうちに2失点

雲行きが怪しいなか開始された前半。9分には近藤貫太(総4・愛媛FC)がハーフライン手前からファーストシュートを放つ。これは枠外となったが、23分にFKからチャンスを演出するなど、サイドチェンジを繰り返し近藤や小谷春日(環3・藤枝東高)を中心にゴールへの糸口を探る。しかし、関東リーグ第4節・専大戦(2〇1)以来流れの中からの得点がない慶大は、決定力を欠き得点が遠い。そして25分、試合は転機を迎える。上田のクリアミスを突かれると、相手のロングシュートが無人のゴールに吸い込まれてまさかの失点。続く33分には不運な判定でPKを献上し、これも冷静に沈められてしまう。2点を追う苦しい展開をそのまま反映させたかのようにピッチ上の霧は濃くなり、劣悪な環境の中で選手たちは反撃を試みる。だが、前線のコンビネーションをうまく噛み合わせることができないまま、0-2で前半を終えた。

濃霧のため試合は後半開始直後に中断

ケガから復帰した北城

慶大は後半開始から上田に代えて藤川誠人(総3・桐蔭学園高)、宮川類(環2・流通経済大学付属柏高)に代えて沼崎和弥(商2・暁星高)を投入。しかし、後半が開始された時点で会場は濃霧に包まれ、視界は20m程に。天候を考慮し47分で試合は中断となり、幸か不幸か試合は翌日に持ち越しとなった。一夜明け、慶大はメンバーの4年生全員を下げ、田中悠人(総3・サンフレッチェ広島ユース)に加え、松岡瑠夢(総1・FC東京U-18)と杉本崇太朗(総1・名古屋グランパスU-18)のルーキー2人を投入。キャプテンマークは鴻巣良真(総3・国学院久我山高)が巻き、気持ちを新たに4-3-3の布陣で逆転勝利を目指す。立ち上がりから小谷や杉本を起点に攻撃の流れを引き寄せようとするが、相手の固い守備に阻まれてしまう。すると60分、FKから自陣の右サイドを崩され、ファーに突き刺さったシュートで3失点目。悪夢のような展開の中、せめて1点が欲しい。85分には小谷のクロスに増田皓夫(商3・桐蔭学園高)が飛び出し、90分には松岡と杉本の連携でゴールを狙うなど逆襲を仕掛けるが、いずれも得点につなげることはできないまま試合終了。これ以上ない惨敗で1回戦敗退を喫した。

 

総理大臣杯出場に近づくどころか、早慶定期戦を2週間後に控える中で文字通りの完敗となってしまった。「自分たちが弱いということを再確認した」(鴻巣)試合。この敗北を受け止め、いかにして糧にするのか。彼らに求められていることは明白だ。定期戦に向けて肩を落としている暇はない。慶大ソッカー部の前に立ち込める濃い霧が一刻も早く晴れることを願って、大一番での再起に期待したい。

 

(記事 髙橋春乃)

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試合後コメント

 

鴻巣良真(総3・国学院久我山高)

(試合を振り返って)自分たちが弱いということを再確認しました。正直ポジティブには捉えられないですけど、自分たちの実力のなさは分かりました。(前半の2失点は崩されたわけではないが、試合の流れをどう感じていたか)正直点を取られる気はあまりしなかったんですけど、1つミスがあって、それから不運もありましたけど、そういうものを味方にできない自分たちの勝負弱さの表れだったと思います。昨日はしょうもない試合だったと思います。(1日空いて切り替える時間はあったと思うが、どのような話をしたのか)取り返して逆転して勝つということしか考えていなかったので、最初からフルでいけるようにアップもゲームもやって臨んだんですけど、なかなか自分たちのペースに持ち込めなくて、結局点も取られてしまって、本当に完敗です。(2日目はキャプテンマークを巻いたが)自分で巻きたいと監督に言いました。(2日目に4年生を全員下げたことからか)はい。昨日のゲームで監督がもう3年生以下でやると言ったので、自分からキャプテンマークを巻きますと言いました。(2日目に関して監督に言われたことは)0-2のビハインドからでしたけど、トーナメントなのでもう0-2も0-10も関係ないので、前から圧力をかけていこうと。前に前にいって最初15分で1点取ろうという監督の指示だったんですけど、なかなかうまくいきませんでした。(次はもう定期戦。チーム状況は良くないが、どう立て直すか)もうとりあえずトレーニングを1から積み上げていくしかないです。もっと厳しいトレーニングをして、一人一人がちゃんと自分と向き合ってハードにやってこそ早慶戦勝利が見えてくるので、そういうところを一つ一つ大事にしていきたいです。

 

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