【ソッカー(男子)】早慶定期戦特集第7弾! 攻撃陣対談(ピーダーセン&山田&多嶋田&福本)

ソッカー男子

 

7月12日(金)、等々力陸上競技場にて”第70回サッカー早慶定期戦―早慶クラシコ―”が行われる。意地と意地がぶつかり合う熱き一戦、今回ケイスポでは意気込みをうかがうべく、ソッカー部の選手と監督に取材を行った。
第7弾はこの大舞台で得点の貢献が期待される4人、ピーダーセン世隠(経4・FCトリプレッタ)、山田盛央(総4・藤枝東)、多嶋田雅司(商4・国学院久我山)、福本拓海(環4・済美)だ。4年である4人の最後の早慶戦に対する思い、チームでの関係について迫る。
(取材日:6月29日)

――まずは自己紹介をお願いします
ピーダーセン 4年のピーダーセンです。
山田  4年の山田盛央です。
多嶋田 4年の多嶋田雅司です。
福本 4年の福本拓海です。

――ご自身のプレーの持ち味は
ピーダーセン ポストプレーと胸トラからのボレーですね。
山田  僕は前からの推進力というドリブルだったりゴールに向かうスプリントなどが持ち味です。
多嶋田 守備での2度追い、3度追いとあと攻守においてのスプリントだと思います。
福本 僕はわからないです。
一同 (笑)
福本 まあドリブルです。

――今季を振り返って
ピーダーセン みんなが点が取れているのはいいことじゃない?
多嶋田 0点です。
福本 俺何回アシスト潰されたことかよ。
多嶋田 いや待って
一同 (笑)
多嶋田 でも俺も結構、
山田  君(福本)も2本くらいやったじゃん。
多嶋田 でも今回は今季を振り返ってだから
ピーダーセン どれくらい点とったっけ?
福本 結構とったよ。
山田  順位でいうと国士(国士舘大)の上くらいじゃない?去年と比べると点が取れるようになったし、守備も相当良くなったけど直近が大量失点してるんでね。

――今リーグで首位ですが
福本 俺前(個人取材)も言ったけど勝てているのは上位チームじゃないし、どちらかというと下位のチームだし日大にはあんな感じだったしまだ国士とはやってないしでまだ油断できないです。たまたま首位に立てている印象かな。
ピーダーセン 去年一昨年と比べて確実に選手が何をするべきか共有できてる。
山田  コンセプトが固まっていて、それがすごく共有されているから、
ピ それはいいよね。
福本 勝つべき試合には勝てている。勝たない試合には勝てているから首位を走れているのかな。
山田  去年勝つべき試合なんてなかったよ。
多嶋田 うんなかった。
一同 (笑) 
多嶋田 勝てた試合しかなかった。
ピーダーセン それをリーグ戦始まった頃からできているのはいいことですね。

――再開するリーグ戦で戦う強敵に対してどのよう目標を持ちますか
福本 個人的には国士舘相手に点を取りたいな、くらいですね。国士舘相手には勝ちたいな。
ピーダーセン なんで?
福本 2位だから(笑) 他も大事だけど個人としては競っている相手には勝ちたい、自身にもなるし。
山田  1位で折り返せるように。
多嶋田 引いている相手に対して勝てるようになりたいというのはあります。負けている試合では引かれていて自分たちがどちらかというとボールを持てている試合で、全然勝てなかったのでそういうところで勝ち切りたいです。

――今季から淺海監督が就任されていますが印象は
多嶋田 面白いです。
福本 というと?
多嶋田 ユーモアがあって。
福本 真顔で言うって(笑)
ピーダーセン 選手との関わり方がうまいよね、今までの監督よりと比べると、やりやすい。
山田  別に気まずい距離感じゃない
多嶋田 舐められないしね、あの感じは。舐められないけど面白い。
ピーダーセン そうそうそう。舐める人はいないけど面白い。
山田  しっかりと線を引いてくれているからね。
ピーダーセン それはありがたい。

――攻撃陣の連携は
ピーダーセン 元々が長いよね、俺ら。
山田  そうだね。
ピーダーセン 考えていることがだいたいわかる。
福本 最初はやばかったけどね。今シーズン始まりは。全然良くなかった。
山田  今は前のコンビネーションというより後ろからのパス1本で崩す感じじゃん。まだ出てないよね、前でトントントンと崩すというのがね。前のコンビネーションが出てないと思います。
ピーダーセン プレースタイル的にもっちゃん(福本)は俺の近くに来て裏に抜けるじゃん。
福本 うん。
山田  バランスよくディフェンス陣とかボランチからボールを引き出せていると思う。そこからの関わりがね、まだ少ないかな。

――今後連携を高めるために必要なことは
多嶋田 むずかしくない(笑)
福本 お前はちょっと黙ってて(笑)
山田  まあワントップワンシャドウだから。
福本 まあ試合の中でやっていくしかなくない?
山田  やっぱピーダー(ピーダーセン)には絶対ボールが入るからさ。みんなピーダーを見るから。ピーダーに入った後に俺ともっちゃんでしっかり関われるように、ピーダーの後を考えればいけるかな。

――今シーズンの印象に残った試合は
ピーダーセン そこは各自違うよ多分。
山田  俺は日体戦かな。
福本 俺は産能戦
山田  点とった試合?
ピーダーセン 俺も立教戦でやっと点取れた時だな。
多嶋田 僕は関学戦が一番印象に残ってるかな。
福本なんで?
山田  俺決めたから?(笑)
多嶋田 そうかな。いや点とった試合だからってわけじゃないじゃん。
一同 (笑)
福本じゃあなんで印象に残っているの?
多嶋田 俺はなんかすごく守備がはまったというかやりたいことがはっきり出せて圧倒できたかな。
福本 間違いない。
山田  立教も圧勝したじゃん。
多嶋田 立教はその後で自信もってる状態でやれてたから。青学戦があまりうまくいかなくて危なかったから関学戦ですね。
山田  初戦じゃなくて2試合目の関学戦か。その後の日体戦といい試合が続いたよね。
ピーダーセン 日体戦は海徳(佐藤海徳=政4・桐光学園)のヘディング?
山田  そう。逆転だよ。
福本 綺麗だったよ。スタンドから見てて。入ったと思ったもん。
ピーダーセン あの試合は楽しかったな。って感じです。
一同 (笑)

終始和やかな雰囲気だった

――みなさんは4年ですが同学年での試合中の連携は
多嶋田 去年からやってるから、わかりやすい。
ピーダーセン 俺は海徳とやりやすいな。クロスの瞬間とかが。あまりここ(攻撃陣)の関わりじゃないんだよね。
山田  一人ずつパートナーを持ってる。ハシケン(橋本健人=総2・横浜FCユース)からしか点取れないし。ハシケンのクロスしか点入らない(笑)
ピーダーセン そうだね。
山田  海徳とピーダーじゃん。もっちゃんは結構色々な人とだね。
福本 俺はみんなが合わせてくれてる。
山田  好き勝手やってる感じだもんね。って感じです(笑)
ピーダーセン まとまらないね。

――グラウンド外ではどのように関わっていますか
福本 みんな仲良いのじゃないですかね。
多嶋田 本当に思ってる?
福本 思ってるよ。親友じゃん。
ピーダーセン 俺と雅司(多嶋田)はギクシャクしてて。
多嶋田 違う違う(笑) なんで嘘つくの?
ピーダーセン だからそれ以外とは仲良いですね。
多嶋田 俺みんなと仲良いよ(笑)
福本 雅司だけだな。話せてないの。
一同 (笑)
ピーダーセン 4年生はこんな感じでみんな仲良くやってます。
山田  ガチでいうと主将(佐藤海徳)と副将(八田和己=総4・桐蔭学園)がいい感じでまとめてくれいるかな。定期的にご飯を食べに行って。もっちゃんは。
福本 俺は誘って欲しい。
山田  誘ってるよ(笑)
福本 忙しいんだよね。

――サッカーとプライベートのオンとオフの切り替えは
福本 寝る時くらいかな。
ピーダーセン なんて言った?
福本 寝る時くらい。
ピーダーセン (笑)
山田  オンに入る方が少ないもんね。
一同 (笑)
ピーダーセン 基本オフ。
山田  オフだよね(笑) オンの切り替えはアップ。
ピーダーセン アップでスイッチ入って、終わったらバーってなって、遊びモードというかリラックスだね。遊ぶタイプがいないというか、みんな遊ばないよね。
一同 (笑)

――1番ギャップを感じる選手は
福本 誰だろ?難しいよね。
ピーダーセン 綜一郎(酒井綜一郎=政2・慶應義塾)そのままじゃん。
福本 めっちゃ難しい。
山田  俺的には結構ノム(野村京平=総4・国学院久我山)。真剣になる時あるじゃん。
ピーダーセン あー、確かに。
山田  何か背負った時に、ああこれかってなる。
福本 これかって(笑)
多嶋田 野村は違う。オンからオフの切り替えが激しい。オフからオンじゃなくて。練習終わった後やたらテンション高くなる。そこのギャップじゃん。
山田  お前(多嶋田)は試合中黙っちゃう。
福本 黙っちゃう。
山田  試合中ブツブツと。
多嶋田 言ってないじゃん(笑)
山田  俺は雅司だ。雅司ですね。
一同 (笑)
山田  オフだとうるさいというか絡みに来るけど、試合だと本当に静かです。戦わない。
一同 (笑)
多嶋田 それは違うって(笑) 戦わないは違う。それは悪口じゃん。オンとオフじゃないじゃん。
山田  戦わない男、多嶋田雅司。
一同 (笑)

多嶋田選手の話題を中心に多くの笑いが生まれた

――早慶定期戦の質問に移らせていただきます。それぞれが持つ早慶定期戦への思いは
山田  異様に盛り上がるよね。高校の時の全国選手権で1万人くらい入る試合をやったけど、雅司も5万人くらいの試合をやったじゃん。1万人で早慶戦と同じ人数だったとしても、早慶戦の盛り上がりは異常だなと思います。
多嶋田 応援の熱がすごい。全体からの。試合中聞こえる?
山田  きゃーってね。
多嶋田 聞こえないけど、すごい音量だよね。
山田  選手間は一切聞こえないです。この距離(隣り合わせ)で叫んでも。
ピーダーセン 7年間慶應が勝っているのを見ていないので、本当に今年こそというのは強くあります。
山田  去年すごい悔しい負け方したしね。
多嶋田 逆転負けで。
ピーダーセン 悔しかったなあ。俺らは普通に点を取って、相手どっちもセットプレーだし。今外(下田グラウンド)でも子どもたちが早慶戦をしているのですけどこの年からワセダと慶應という対立があるので、もうすごいですよね。それの最終学年ですよ。大学4年で。そう考えると暑いよね。

――最後の早慶定期戦です。
多嶋田 さみしいな。
ピーダーセン 勝っても負けてもこれで最後というのがさみしいよね。見てるのと試合に出るのは違うからね。
山田  クソきついけど終わったら本当にね。
ピーダーセン 去年出た選手が結構いるのは大きくない?絶対に。普通の試合と違うし。
山田  ここにいるみんな出てない?もっちゃんは出てたっけ?
福本 俺は途中で。15分出た。
ピーダーセン 俺と交代だったね。
山田  まじで全員出てるじゃん。2年の綜一郎、ハシケンは出てないね。
多嶋田 綜一郎緊張しそうだなあ。
ピーダーセン まあ先輩たちが勝てていないから今年こそはと言う感じです。

――強敵ワセダを撃破するためにチームとして必要なことは
山田  やることは変わらないよね。
ピーダーセン 友峰さん(淺海監督)だととにかく走ることって言いそうだよね。
福本 間違いない。
ピーダーセンでも実際それがベースだもんね。
福本 結構それで勝ってきたもんね。
山田  今までやってきた走る部分や戦う部分、戦術面とかをとことん突き詰めていくしかない。でも気持ち自体は早慶戦だと絶対に入るからその必要は俺はないかなと思う。そして楽しむことがベスト。

――個人としてすべきことは
ピーダーセン 俺は前線で起点となるために体を張って、あとはゴールを決めることですね。
山田  先程言った持ち味をしっかりと出し切る。表現すると言う部分をすればいいかなと。僕だと前への推進力とゴールですね。
ピーダーセン もっちゃんは?
福本 俺はチャンスを作るのと仕掛ける。
ピーダーセン そんな感じです。
多嶋田 なんで飛ばした?僕はとにかく走って、前だったら逆サイドに枚数をかけて、後ろのところではちゃんとカバー入れて、後ろから前まで顔を出してみんなを助けたいです。僕はあんまり打たなくていいです。
福本 チャンス作って外して守備戻るみたいになるからね笑 みんなの走る量を減らして。
一同 (笑) 
多嶋田 みんなの走る量を減らしたいです。
ピーダーセン 素晴らしいね。
福本 って言って一番走っていないからね。
多嶋田 それは語弊がある。確かに一番走っているわけではないけど。
山田  5番くらいでしょ。
多嶋田 でも今上がってきてるよ。ウィンドバックなってから。
山田  でも3番くらいでしょ。
多嶋田 いや、2,3番。
ピーダーセン やつ(八田和己)、ハシケン。
多嶋田 俺、ハシケンより走っているときあるよ。スプリントしてるし。
山田  スプリントは俺の方が多いじゃん。
多嶋田 この話やめましょう(笑)

――観客が集まる等々力の舞台は
ピーダーセン 等々力の舞台に対しては特にないですけど、あの雰囲気とか、ソッカー部以外にも友達とか保護者とかも来ているのでそういう点では想いはありますね。
山田  毎年等々力に着くと来たなって感じがある。
ピーダーセン あるね。
山田  4年間ずっと等々力じゃん。
ピーダーセン やっと実感するようになった。
山田  1年に1回じゃん。あそこにタクシーで行くのが。
福本 俺は結構(等々力に)試合観に行くから。
一同 (笑)

――最後に早慶定期戦に向けて意気込みをお願いします
ピーダーセン これが一番難しいよね(笑)
山田 でも本当に重たい試合だからね。何ヶ月もかけて仲間が作り上げてきたものだから、伝統といったら何十年僕たちのOB作り上げたもので重い一戦というのをしっかり認識して、命をかけて勝ちに行きたいです。
ピーダーセン 結局注目を浴びるのはプレーする俺らですけど、俺らはそこに行ってプレーをするだけでまさる(奥山大=政4・マネージャー)とか関係のない人たちが俺たちよりも何十倍もここにかけていて、それ最後の年にしてようやく目の当たりにするようになりました。そいつらのためにピッチで表現しないといけないなと綺麗事ではなくて本当に思います。
多嶋田 僕も本当に同じで、みんなの思いが詰まっている試合で、まさるが死にそうなくらい頑張っていますしマネージャーも、あとキャプテンの海徳とか試合に出られない人たちが試合に出られなくて悔しい思いがあるはずなのに色々手伝ってくれているので、その人たちの思いも背負ってプレーしたいと思います。
福本 言うのは簡単なので、ピッチで戦うというのと、あと当日は全力で楽しみたいです。

最後に早慶戦の意気込みをいただいた

ありがとうございました!

(取材:室留裕介 写真:小林由和)

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