【應援指導部】誰もが一体となれる応援席へ 新たな取り組みとともに届けた勝利への声援/対法政大学1回戦

應援指導部

東京大学、立教大学にそれぞれ無敗で勝ち点を奪い、勢いに乗る慶大。春秋リーグ連覇に向け、この日から法政大学との重要な一戦に臨む。例年、平日まで縺れ込む相手に対し、初戦を制し優位に進められるか。そんな野球部を後押しする應援指導部の様子をお届けする。


10月3日(土)慶應義塾大学○4-1●法政大学
〜試合概要〜
開幕から無傷の4連勝を果たし、東大戦、立教戦連続で勝ち点を獲得した慶大。今春の法大との対決は3回戦までもつれ込む熱戦を演じた。春秋連覇のためには落とせない法大1回戦。先発・渡辺和大(商4・高松商業)が4回に本塁打を浴び先制を許し、慶大打線は5回まで3安打無得点に抑えられる苦しい展開。しかし、6回に横地広太(政4・慶應)の同点本塁打が飛び出し試合を振り出しに戻す。相手投手が交代した8回に小原大和(環4・花巻東)の2点適時内野安打など隙を逃さない攻撃で一挙3点を奪い、突き放した。投手陣は先発の渡辺、水野敬太(経3・札幌南)、鈴木佳門(経2・慶應)、最終回には小宅雅己(環1・慶應)と4投手でつなぎ、大事な初戦を勝利で飾った。

 

この日から、應援指導部の企画として「応援スターターサポート」が始まった。初めて慶應の応援席に来る観客や応援に不安がある人に向けて、様々な取り組みが実施された。スターターサポートエリアでは、應援指導部員や野球部員が一緒に寄り添って応援方法などをレクチャーし、誰でも応援に参加しやすいような取り組みが行われた。

初回の攻撃前、壇上の応援企画責任者・G.Hは自身がOBである慶應義塾高校野球部が県大会に優勝したことに触れ、「我々も同じユニフォームを着た仲間として優勝がしたい。今日の試合も勝って優勝しようじゃないか」と力強い言葉が送られた。

3回は、部員がイソップ寓話の「うさぎとかめ」を題材にした塾生注目が行われた。法政大学の公式キャラクターがうさぎの「えこぴょん」であることを紹介したうえで、「ここまで慶應は得点に繋がっていないが、地道に応援を届けていけば必ず法政に勝つことができる!」と前向きな言葉がかけられた。

しかし4回、慶大のプロ注目エース・渡辺和が本塁打を浴び相手を追いかける展開となる。そんな中5回に壇上に上がった部員はこの日が登山の日であると明かした。その上で、「六大学野球で登山といえば慶明戦であるが、今回の相手は市ヶ”谷”にキャンパスを構える法大相手なのだから、今日は山を登るのではなく谷を越える日だ」とユーモアを交えた呼びかけがされ、応援席を沸かした。

すると6回に試合は動く。この日からスタメンに起用された1番・横地がライトスタンドへ特大の一発を放ち、同点に追いつき『若き血』がスタンドに鳴り響く。

8回、壇上の応援企画責任者・M.Eはこれが最後の塾注だと切り込み、野球部員や應援指導部員、応援席の観客を巻き込んだうえで「全員気合い入れていくぞ」と熱い言葉がかけられた。すると、この声援に応えるかのように慶應打線が爆発する。先頭・吉開鉄朗(商4・慶應)の死球を皮切りに、満塁のチャンスをつくる。『ダッシュケイオウ』がスタンド全体に鳴り響く中、3番・小原の適時内野安打で勝ち越しに成功。ここで、『朱雀』が演奏されるとさらに応援席のボルテージが上がる。そして5番・一宮知樹(経2・八千代松陰)の犠飛で3点差に広げ、終盤に一気に試合を有利に進める。

9回表は小宅がきっちり法大打線を三者凡退に抑え試合終了。リーグ戦優勝に向け大きな一勝を挙げた。試合前半はなかなか得点が奪えず苦しい展開となったが、応援席が地道に応援を重ねた結果が終盤の勝ち越しにつながっただろう。翌日も気合いのこもった応援で野球部の勝利を後押しできるか期待がかかる。

 

〜試合後インタビュー〜

応援企画責任者・G.Hさん

ーー今日の試合を振り返って
熱い試合だったと思います。立教戦も東大戦も相手に先制される展開で、今日も同じような形だったので、なかなか先制できないことにもどかしさを感じながら前半を過ごしていました。後半にかけて徐々にチャンスが生まれる中、8回という後がない場面で一気に打線がつながり、得点を奪えたところが今年の野球部の強さだと感じました。

ーー相手に先制されてムードが下がる中で、応援で雰囲気を盛り上げるために意識していることは
表情や声かけは常にポジティブにするということを、全員で意識していると思います。一番つらいのは選手たちですし、そういう時こそ我々の腕の見せ所だと思っています。応援に対するプライドを持って、良い表情で応援し続けることを大切にしています。

 

F.Yさん

ーー今日から実施された「応援スターターサポート」を始めた経緯は
私は慶應の応援が大好きなのですが、自分が大好きなものを周りの人にも好きになってほしいという気持ちがありました。私自身も入部した当初は、慶應の応援席に少しためらいやハードルを感じていたので、初めて応援席に来た方が、その雰囲気に圧倒されてしまうのはもったいないと思っていました。そこで、もっと気軽に、安心して応援できるような雰囲気をつくりたいと考え、「応援スターターサポート」という企画を始めました。初めていらっしゃった方にも安心して楽しんでいただき、慶應の応援を好きになっていただければと思っています。

ーーこの企画をやっていくなかで良かった点や苦労した点
告知が十分にできていなかったこともあり、参加してくださる方は少なかったのですが、その分、一人一人と密にコミュニケーションを取ることができたのは良かったです。一方で、今後参加してくださる方が増えた時に、どのように一人一人に楽しんでいただくか、どうアプローチしていくかという点については、しっかり考えていかなければならないと思っています。

 

(取材、記事:神谷直樹 取材:小野寺叶翔)