開幕2連敗と、厳しいスタートで1部リーグ戦を迎えた慶大。第3節となる神大戦も、0―6と1部の高い壁を感じる結果となってしまった。しかし、大量失点を喫した反面攻撃面ではチャンスを演出する場面も見え、大きな課題と共に光も見える試合となった。
第25回関東大学女子サッカーリーグ第3節
2011/9/11(日)15:00 K.O@神奈川大学湘南平塚キャンパスサッカー場
慶應義塾大学0-6神奈川大学
開幕2連敗。慶大は、一年ぶりの1部リーグの高い壁に開幕早々、阻まれた。インカレ出場を目標に掲げる今季、勝ち点を奪っていかない限りその目標には届かない。今シーズン未だ得点が無いため、この神奈川大学戦では今季初得点、そして初の勝ち点獲得が期待される試合となった。
慶大ボールから始まるキックオフと同時に早速慶大が仕掛ける。FW中山(環3)に鋭いパスが通り、中山が右サイドを駆け上がる。そして、思い切りシュート。ボールは惜しくもゴール左に外れてしまったが、得点を予感させてくれるプレーであった。その後も、コーナーキックのチャンスを得るなど神大相手に互角の戦いを見せる。しかし、前半12分サイドからゴール前にふわっと浮かせるようなボールを入れられ、DF陣が処理に戸惑う一瞬の隙を突き、抜け出した相手FWがゴール。良い流れで来ていただけに悔やまれる先制点を許してしまう。しかし、前半21分中山から佐野(環4)へと、相手の裏を突くパスが通るが惜しくもオフサイド。慶大は何度かチャンスを作るもオフサイドの判定をもらうシーンが目立った。
GK小牧(経4)の好セーブもあり、なんとか1失点のままで前半が終了するかと思われた前半43分、エリア内を巧みなドリブルで突破されゴール。前半終了間際で無情にも追加点を許す。そして、悪い流れを引きずってしまいリスタート後のボールを奪われ、前半44分にPKを与えてしまう。このPKをきっちり決められてしまい、痛恨の失点を許す。前半は0―3で終了。後味の悪い終わり方となってしまった。
後半、3点のビハインドを負った慶大は前半の失点を取り戻そうと果敢に攻撃を仕掛ける。石原(環2)・中山を中心に中央でボールを回し、攻撃のリズムを作る。後半7分、須藤(商2)がエリア内でシュートを放つ。これは惜しくもキーパー正面。続く後半8分にもFKを起点に惜しい展開を見せる。しかしながら、前半と同様に「私たちの良くないところ、弱いところを狙って攻めてきていた」(石原)と語るように、神大は慶大DFがなかなか対応することが出来なかったサイド攻撃を中心に攻撃を展開。後半11分クロスを足で合わせられ遂に後半初失点を喫してしまう。だが、気持ちを切り替えた慶大は後半16分、相手DFの裏を突いて中山がGKと一対一となる決定的なシーンを迎えるが無情にもボールはゴールポストの上に消えてしまった。その後、相手の波状攻撃を必死のDFで防いでいた慶大であったが、試合終了間際の後半43分と45分にこらえきれずに失点。最終的には0―6というスコアで試合は終了した。
最終的なスコアから見ると、大敗である。しかしながら、この試合で慶大が得たものは少なくないだろう。「オフェンスに関しては前回よりもつなげる場面だったりとかシュートが打てたりというのが増えてきた」(佐野)と語るように、シュートまでなかなかもっていけなかったこれまでの試合と比較すると攻撃に向かうシーンが多く見られた試合であった。今回の試合で学んだ反省点を活かし、「もう一回原点に帰ってサッカーをする」(岩崎監督)ことでこれからのリーグ戦を乗り切って欲しい。インカレ出場の目標を達成するためにはこの1部の舞台で勝ち点を取っていかなければならない。これからの慶大の進化に期待したい。
By Keita Okumura
小牧副将
(今日の試合を振り返って)
結構、今日の試合は勝ち点が取れる相手なんじゃないかと思って、気合を入れて臨んだんですけど。でも、思った以上に失点してしまって予想以上に難しかった試合でした。もう、切り替えるしかない試合でした。
(今日は攻撃的に行った試合だったか)
そうですね、段々試合を重ねるごとに攻撃が出来てきてるんですけど、まあでもオフサイドとかかかっちゃって、惜しかった場面とかいっぱいあったし、すごくチャレンジしていてボールが出たりとかしたので、攻撃は良かったなと思います。
(今日見えた課題は)
一つはやっぱり決めきるところっていうのが、今後もあるのかなと思います。
(個人のプレーとしては)
シュートがあまり飛んでこなかった。サイドから崩されて、自分が飛びつく間もなく入れられちゃってっていうのがあって、自分もそれが見えてなかったのでその対応が出来てなかった、周りを動かせてなかったっていうのは反省点です。
(これから更に重要な試合となってくるが)
前を見続けるしかないので、ここで一回落ちずに頑張って行きたいと思います。
佐野主将
(今日の試合を振り返って)
相手が、蹴ってくるっていうのは分かっていてその対策をしてきたんですけど、結局やっぱりボールに飛びついてしまったりして裏を使われてしまった。その対策も、出来ないままに相手に良いようにやられてしまったな、っていうのが一つあります。反面、オフェンスに関しては前回よりもつなげる場面だったりとかシュートが打てたりというのが増えてきたのは良かった点かなと思います。
(0-6というスコアだがDF面は)
そうですね、やっぱり一つ我慢できない部分っていうのがあってそうすると今後のリーグ戦なんで得失点差とかにも響いてくるんで、そこは徹底してしっかり守っていけるようにしていかなければいけないなっていう感じでいます。
(次節へ向けての修正点は)
DFで我慢して、シュートを打たせない。結構、好きなようにやられてしまったところが多かったのでそこを強化すること。あと、やっぱり、前に持っていけても、自分たちの時間帯があってもシュートを打ち切れないとか、点につなげないといったところがあったのでそこはDF面でしっかり守ってくれても点が取れなければ勝てるチームにはなれないので得点力を上げて行きたいです。
(個人としては)
結構、前半はDFに奔走していて、DFする場面が増えてしまって攻撃に参加できなかった。でも後半、攻撃参加することによって一つボールが前に言ったりする場面が増えてきたのでやっぱりもっと攻撃参加出来るようにならなければいけないなと思います。
(今後の目標)
やっぱり、点を取れるチームにならないと勝てないので点を取ること、そして勝ち点をとっていくっていうのが目標です。
(次節への意気込み)
次、筑波も前回までは二連敗でずっと同じ結果で得失点差を見たら私たちよりも順位が下だったので次はやっぱり勝ちにいけるチームなので、勝ちに行きます。
石原愛海
(今日の試合を振り返って)
どちらかといったら、悪い部分が目立つ試合だった。神大は完全に私たちの良くないところ、弱いところを狙って攻めてきていたって言うのを感じた。サイドから攻撃を仕掛けていくっていう形で。自分たちのフォーメーションが外よりもどっちかと言えば真ん中中心なので、外が弱い部分を狙って攻撃してきたなと感じました。
(今日見つかった課題は)
やっぱり、一対一で弱いっていうのを感じた。相手のほうが、一対一で対面した相手とは絶対負けないっていう気持ちが凄い強かったと思うし、ゴールを取りに行きたいっていう気持ちも相手の方が勝ってたなと感じました。
(1部での試合はどうか)
自分が対戦する相手、一対一とかだったら、そんな強いと言う風に特別は感じないんですけどチームとして戦うと相手が強いなってうのは感じます。
(個人として今日の試合は)
自分は、やっぱり前線でボールを持った方が好きだしゴールにも近いところにいたいと言う気持ちが強い。でも、対戦する相手が強い相手になってくるとどうしても低い位置で触らざるを得なくなってしまうので、そういうのをもっと前線で自分が触れるようになれば良かったなと思う。
(今後への意気込み)
今までは早稲田とか武蔵丘短期大とか格上の相手だったんですけど、段々と自分たちと競るような相手と戦うと思う。今回、神大とやって競るような相手でも0―6ってスコアになったので、逆に点差がついたことによって自分たちの良くない部分が明らかになったのかなってすごく感じるので、そうした部分を一つずつ直していって、最後自分たちと競る相手になってきた時に勝ちきれるように頑張ります。
岩崎監督
(今日の試合を振り返って)
自分たちでは、この試合は試金石だとおもって臨んでいたんですけど思っていた以上にスコアが離れてしまった。だが、今日の事で落ち込むんじゃなくてすぐある次の試合に向けて気持ちを切り替えていって欲しい。1部という強い相手が続くが、選手たちには自信を持ってプレーして欲しいと思う。
(反省点は)
向こうの攻め方に対して対応できなかった。これに関しては今日の試合にどういう風に臨むか、その対策をしっかりとたてられなかった自分たちスタッフにも責任があって、申し訳ないと思う。11人全員がどういう風に集まってプレーしていくべきなのかをもう一回原点に帰って考えてプレーしていかなければならないと感じた。
(次節の筑波はどういう相手か)
筑波大は昨年のインカレベスト4。もちろん、キツイ試合になると思うが自分たちの目標もインカレ出場なので、インカレに向かうということがどういうことなのか、その目標をしっかり意識して戦いたい。
(次節への意気込み)
気持ちを切り替えて望みたい。今日の敗戦を生かして、もう一回原点に戻って自分たちのサッカーが出来るように頑張って行きたい。
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