2024年度リーグ戦最終節。慶大は流経大戦に臨んだ。序盤から、先にどちらが主導権を握るかという状況が続いていたが、14分、岩瀬絢弥(商4・浦和第一女子)からパスを受け取った野村亜美(総2・十文字)が相手DF2人を突破しゴール。先制点を挙げる。しかし、その直後、1点を返され、すぐさま同点に。その後も、ゴール前まで迫られヒヤリとする場面もあったが、米口和花(総1・十文字)の守備などDF陣の活躍もあり、失点を免れる。そして、20分、再び野村にボールが渡ると、勢いよく切り込んでそのままゴール。2点目を挙げる。だが、36分には、守備が手薄になった隙をつかれ、失点。同点のまま後半戦へ。ゴールの機会を伺うも、流経大の好守と猛攻を前に苦しい展開が続いた。92分、右サイドで、岡田恭佳(環2・十文字)からパスを受けた岩田理子(総1・十文字)がロングシュートからのゴールを決め、3点目を挙げる。その後も、更なる追加点を狙うが、3ー5で試合終了。
2024/11/3(日)13:00キックオフ @流通経済大学サッカー場
【スコア】
慶應義塾大学3―5流通経済大学
【得点者】
14分 野村亜未(慶應義塾大学)
15分 倉元 美鈴(流通経済大学)
20分 野村亜未(慶應義塾大学)
36分 黒田 智彩(流通経済大学)
54分 倉元 美鈴(流通経済大学)
77分 倉元 美鈴(流通経済大学)
80分 倉元 美鈴(流通経済大学)
92分 岩田理子(慶應義塾大学)
◇慶大出場選手
GK
劔佳那(環4・千葉)
DF
坂口芹(総3・仙台大付属明成)
竹内あゆみ(看2・日ノ本学園)→75分 宮嶋ひかり(環1・ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
岡田恭佳(環2・十文字)
米口和花(総1・十文字)
MF
岩瀬絢弥(商4・浦和第一女子)
佐藤凛(総2・常盤木学園)→75分 安達梨咲子(商2・Fram Soccer Club)
野口初奈(環2・十文字)
福島日和(理2・慶應湘南藤沢)→57分 岩田理子(総1・十文字)
FW
大橋桜子(商4・INAC東京レオンチーナ)
野村亜美(総2・十文字)
アウェイで迎えた2024年度リーグ最終節。相手は前期リーグ戦で0ー2で敗戦を喫した流経大だ。序盤からボールが落ち着かず、両者とも主導権を握れないまま試合が進む。前半12分、慶大がCKを獲得し、先にチャンスの場面をつくるが、ゴールにはつながらず。しかし、その後も、相手ゴール前での攻撃を続け、米口和花(総1・十文字)が相手MFとの1対1を制しボールを奪うと、すぐさま、岩瀬絢弥(商4・浦和第一女子)が反応し、FW野村亜美(総2・十文字)にパスを出す。野村は相手DF2人に囲まれながらも、ゴール手前10mまで詰め寄り、シュート。先制点を挙げた。
このまま、点差を広げたい慶大だったが、自陣での展開を強いられ、前半15分に1点を返される。その後もなかなか攻撃を仕掛けられない時間が続くが、この日はDF米口の守備が光り、相手にチャンスをつくらせない。前半20分、そんなDF陣の守りに、慶大攻撃陣が応える。右サイドで佐藤凛(総2・常盤木学園)からのスルーパスを受け取った野村は持ち前の俊足で相手DFを寄せ付けず、そのままシュート。ボールはゴールネットを揺らし、2点目を獲得。
リードを保ったまま前半を終えたい慶大だが、流経大は反撃の手を緩めることなく、慶大陣地に何度もボールを運ぶ。32分、相手にシュートを打たせてしまうも、GK劔佳那(環4・千葉)が落ち着いてキャッチ、点を入れさせない。しかし、36分、相手のスルーパスが通ってしまい、守備が手薄になったままのところでシュートを放たれ、2ー2となる。その後も、CKを獲得しチャンスの機会を伺うが、ゴールにはつながらず。同点のまま後半戦へ。
なんとしても先に3点目を挙げたい後半戦。開始直後、野村がボールを受け取ると、勢いよくゴール前まで運び、シュート。惜しくも、ボールはゴールの上へと外れる。57分、流経大がCKを獲得すると、ゴール前に落ちたボールをそのまま押し込まれ、2ー3に。1点を負う展開になった慶大は何度もゴール前まで攻め込むも、相手GKの守備力を前になかなか得点することができない。そして、77分、一瞬の隙をつかれて失点を許してしまい、点差は2に。それでも、応援席からは「こっからだよ!」という声が。なんとかして、チャンスメイクしたい慶大だったが、さらに難しい展開に追い討ちをかけるように、流経大に5点目が入る。しかし、慶大イレブンは諦める姿を見せず、何度も攻撃の好機を伺った。90分、右サイドで岡田恭佳(環2・十文字)からパスを受けた岩田理子(総1・十文字)がゴール手前20mの地点からロングシュート。見事、ボールはゴールネットを揺らし、待望の追加点を挙げた。その後も、更なる追加点を狙うが、惜しくもここで試合終了のホイッスル。3ー5でリーグ最終節を終えた。
2024年度を締めくくる試合は悔しい結果となった。しかし、ベンチメンバー、応援席含め、慶大イレブンは試合終了のホイッスルが鳴るまで諦めず、追加点を狙い続けた。特に、5点目を失った後の、声を張り上げ、指示を出し続けていた主将・岩瀬の姿は印象に残っている。また、試合終了後の応援席への挨拶では、「シーズンの悔しさは後輩に託したいと思います。」と語った。これから、新体制のTEAM2025へバトンが繋がれる。今日の悔しさを糧に、さらに、パワーアップした慶大の戦いを見ることが今から楽しみだ。
(取材:上村真子)