12月14日(日)に、ハンドボール早慶戦が早稲田アリーナにて開催される。大一番を目前に控え、気迫溢れる選手たちに話を聞いた。今回は4つのポジションの選手に集まってもらい、座談会を実施した。
ーー自己紹介をお願いします。
渋谷:経済学部2年の渋谷誠人です。ゴールキーパーをしています。
奥本:経済学部2年の奥本崇です。ポジションはライトウイングです。
中本:理工学部1年の中本一摑です。ポジションは右45(RB)です。
太田:環境情報学部1年の太田滉人です。ポジションはポストです。
ーー他己紹介をお願いします。
渋谷→奥本:子供らしいところがあるのですが、それが強みにもなっていて、ムードメーカーとして部の雰囲気を明るくしてくれています。
奥本→渋谷:高校の時から同じ部活で仲が良いのですが、一見真面目そうなのに天然で、時々頼りがいがないのが良いところです(笑)。
渋谷:いや真面目だよ俺は。

左・奥本、右・渋谷
中本→太田:真面目そうに見えて実は勉強が苦手で、でかいガタイの割にいじられキャラとして良い感じにチームをまとめてくれています。

左・太田、右:中本
太田→中本:バイトを毎日のようにしていてすごい体力を持っているという印象があります。あとは、マイペースです。
ーーそれぞれのポジションについて、特徴と好きな点を教えてください。
渋谷:ゴールキーパーは、ディフェンスの要となるポジションでありながら速攻の起点にもなる、攻守揃ったポジションだと思います。好きな点は 、試合の流れを1人で変える力があるところです。シュートを 1本止めて、そこから速攻に繋げて、更に1点取ったら、それだけで 2点分になります。
奥本:サイドプレーヤーは、味方が繋いでくれたボールを最後に自分がシュートを決め切れるかどうかにかかっているので、責任の重いポジションだと思います。狭い角度からでもシュートを決められたり、良いシュートをしたりすると、チームの雰囲気が一気に良くなって、逆転のきっかけになることがあるのが、自分のポジションの好きなところです。
中本:バックプレーヤーは、オフェンスの要のような存在で、バックプレーヤーの力量次第でチームの得点力が変わってくると思います。攻め方のきっかけや戦術を考えて試合を組み立てるのはバックプレーヤーの役割なので、自分の力でオフェンスの流れが変わるところが魅力的です。
太田:ポストは、バックプレーヤーの動きに合わせてディフェンスを動かしたり、攻めやすくしたりするのが特徴です。フィジカルを活かしたプレーを出来て、退場を取れることがあるのが面白いです。
ーー自身のプレーの強みを教えてください。
渋谷:「止め方が綺麗」とよく言われます。基本を大事にしているので、綺麗な止め方は強みだと思います。
奥本:泥臭いプレーをやり切れることです。ルーズボールに飛び込んだり、速攻でディフェンスに負けないように走ってボールを取りに行ったりして、際どいシュートを頑張って決め切ることで、チームの流れを変えられるという点を大事にしています。
中本:フィジカルを活かした強い1対1です。特に正面がどんな相手であっても、緊張したり、屈したりせずに、強い 1対1を駆け続けられることが強みです。
太田:フィジカルを活かして、相手を退場させたり、ペナルティースローを獲得出来たりするところです。
ーーーハンドボールの面白いところは何ですか。
渋谷:ディフェンスとオフェンスのぶつかり合いや、速攻などの攻守の切り替えの速さと激しさが面白いスポーツだと思います。
奥本:他のスポーツに比べてプレーヤー同士の接触が多く、時に怪我のリスクを伴うという難しさはあります。しかし、その激しさこそがハンドボールならではの迫力であり、大きな魅力でもあります。
中本:球技の中でも特に接触が多く、フィジカルを存分に活かせるところが魅力です。
太田:試合の展開が動き続けるところが面白いです。
ーー1年生のお二人、入部から半年以上経って、心境はいかがですか。
中本:周りの友達が遊んでいるのを見ながら、自分は週6日ハンドボールをするのは、率直に言って辛いです。でも、その分だけ試合で得点した時の喜びが大きく、苦労が報われる感覚があります。
奥本:一摑は十分遊んでいるから、部活しつつ遊ぶくらいがちょうど良いと思うけど(笑)。
中本:ちょっと足りないです(笑)。
太田:1年生ながら春リーグから試合に出場させてもらい、秋リーグではスタメンとして起用されました。責任ある役割を任せてもらえる環境が、やりがいがあって楽しいです。けれど最近は体重を増やしすぎて体が痛くて辛いです。
奥本:あっきー(太田)がそんなこと考えているとは思わなかった(笑)。
ーーオフの日の過ごし方を教えてください。
渋谷:友達とカラオケに行ったり、家で過ごしたりしています。
奥本:全休の日が多く、部活がない日は丸一日オフだったりするので、少し遠くまで運転して、塾高時代の友達とエアビで泊まったりします。
中本:年末年始の長いオフに、韓国、京都、スノボ、山口に行きます(笑)。それに向けて、最近はお金を貯めるために積極的にバイトをしています。
太田:本当に何もしてなくて、寝て、起きて、ウエイトトレーニングをしていない週だったらジムに行って、また寝てというような感じで、ぐったり過ごしています。
ーー早慶戦でご自身のどんなプレーを見てもらいたいですか
渋谷:基本的には4年生のゴールキーパーの鈴木悠斗主将が出場すると思うので、もし僕が出る場面があるとすれば、チームが苦しい状況で、流れを変えたいタイミングだと思います。そのような時に、フリーのシュートを止めるようなビッグセーブでチームに貢献したいです。
奥本:同じく、出場するとしたら、流れが悪かったり、速攻が停滞している時だと思います。早稲田の選手は足が速く、ディフェンスへの戻りも早いと思いますが、そうした状況でも走り切って、速攻で確実に1点を取れる場面を増やしたいです。
中本:バックプレーヤーの攻め手がなくなったり、オフェンスの流れが停滞したりした時に出場すると思います。1対1で流れを変えられるようなプレーが出来るように頑張ります。
太田:自分はおそらく最初から出場すると思うので、フィジカルを活かして、相手の退場やペテルティを誘発するプレーを見てほしいです。
ーー早慶戦での注目の選手を挙げてください。
渋谷:4年生の鈴木悠斗主将です。4年間積み重ねてきたものをぶつける集大成の試合になるので、その強い想いと頑張りにぜひ注目してください。
奥本:自分です。去年は早慶戦前に骨折して、何もプレー出来ませんでした。今年は健康なので、出場する時はハッスルして頑張るので見てください。
中本:4年のエースの川瀬寛人選手です。ポンコツキャラなのですが、ハンドボールはすごいので頑張ってほしいです。
太田:1年生です。4、5人出ると思うので、フレッシュなプレーに期待してください。
ーー秋のリーグ戦での自分を振り返って、感想をお願いします。
渋谷:出番が少なく、あまり活躍出来なかったので、来年春リーグで出場する時には良い成果を出せるように今から練習したいです。
奥本:春リーグに比べて得点数が27点減ってしまった苦しいリーグ戦でした。その分、自分の欠点や苦手なプレーにフォーカスすることが出来て、今となっては、伸びしろになった期間だったのではないかなと思います。その成果を早慶戦や来年の春リーグでぶつけたいです。
中本:入部するのが遅かったため、春は出場せず、秋が初めてのリーグ戦でした。思っていた以上に出場させてもらえて、得点も出来たので、その点は良かったです。しかし、初試合ではレッドカードをもらってしまい、そのことが強く記憶に残っています。来年以降は、更に成長した姿を見せたいです。
太田:秋リーグは後半からスタメンで出してもらい、春に比べて出場機会を多くもらえて、得点数が春に比べて増えたので良かったと思います。 ですが、退場の数はチームでトップレベルに多いので、修正したいです。
ーー最後に、早慶戦の意気込みをお願いします。
渋谷:お世話になっている4年生の最後の試合なので、勝利に貢献出来るように頑張りたいです。
奥本:花形の4年生が気持ち良くプレーして、「良かったな。」と思える早慶戦であるための土台作りが必須だと思うので、4年生に合わせられるようなプレーをしたいです。
中本:いつも鈴木さんと川瀬さんにあざっすしてもらっている(※ハンドボール部員の間では、奢ってもらうという意味)のですが、2人から「あざっす」(※感謝の意味)と言ってもらえるようなプレーが出来るように頑張りたいです。
太田:4年生の引退試合にふさわしい試合が出来るように、病気や怪我のない万全な状態で、みんなで準備をしていきたいです。
ーーありがとうございました!
早慶ハンドボール戦は入場無料で実施されます。早稲田の連勝が続く中、慶應が勝利をつかめるかが注目されます。ぜひ会場に足を運び、白熱する一戦をご観戦ください。試合を通じて、ハンドボールという競技の魅力と迫力を実感していただけるはずです。
(記事:広瀬けやき 取材:伊藤梨菜、広瀬けやき)

和やかな座談会でした!


