【ソッカー男子】総理大臣杯関東代表決定戦 試合終了1分前の決定弾!全国への切符勝ち取る 中大戦

森田

決勝点を決めた森田

 第34回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東代表決定戦Cブロック決勝が行われ、慶大は中央大と対戦し、2対1で勝利した。この結果、慶大はCブロック関東代表として7月に行われる全国大会、第34回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントへの出場権を手にした。

 

 第34回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東代表決定戦 Cブロック決勝

2010/6/6(日)11:30 KO@中央大学多摩キャンパスサッカー場

慶應義塾大学2-1中央大学

{得点者}前半18分 山浦公裕、後半14分 永木(中央)、後半44分 森田達見

集合

2日連続となった試合に挑む慶大イレブン

 初夏の太陽を遮るもののないピッチの上で行われた一戦は、トーナメントらしい、両者全力を尽くした戦いとなった。「結果がすべて」(李監督)。内容よりもなによりも、結果が求められる一発勝負。慶大は前半7分の田中(環3)の右サイドのスローインから中に持ち込んでシュートを狙っていくプレーなど、多少強引でも積極的にゴールを狙っていく。一方の中大もFWにくさびを当ててリズムをつくり、六平を中心に攻撃を展開、慶大ゴールに迫っていく。そんな中、均衡が破れたのは18分、右サイド加美(環4)がPA内の河井(政3)にライナー性の速いパス。この難しいボールをやわらかいトラップでコントロールし、少し浮かして右に落とすとそこに山浦(商2)。「あとは決めろってぐらいの本当に良いボール」(山浦)を思い切りゴールネットに突き刺して慶大が先制に成功する。主導権を渡さない慶大は22分の田中の惜しいヘディングシュートなど、追加点を狙いつつ前半を折り返す。

山浦

先制点を挙げた山浦

 変わって後半、負ければ終わりの中大は怒涛の攻めで反撃を試みる。セカンドボールをことごとく拾うと人数をかけた攻めで左右に展開。強豪の底力を感じさせると59分、中大永木のミドルシュートで同点に追いつかれてしまう。嫌な時間に追いつかれた慶大。「今までだったらそこでズルズルと」(三上主将・政4)行ってしまう様な嫌な流れの中、猛攻で足が止まってきた中大相手に、徐々にペースを取り戻していく。そして89分、延長戦突入かと思われていた中、右サイド抜け出した河井がゴール前途中出場の森田(経2)へパス。PA外右で受けた森田は右足で躊躇なくシュート。このファーストシュートはポストに当たってゴールの中へ。劇的な勝ち越し弾。結果、慶大が2対1で中大を下し全国への切符を手にした。

終了後

喜びを爆発させる慶大選手陣

 試合後、慶大はピッチ上で全部員一丸となって喜びを爆発させた。出場を決めた総理大臣杯はまだ「みんな体験したことのない」(河井)全国大会。慶大の躍進に期待がかかる。ただ、直近の試合に目を向ければ次週にはまたしても関東大学リーグで中大と戦うことになる。もうひとつの全国インカレ出場のためにも、「全国に出るチームとしてふさわしいことを証明」(三上)するためにも、もうひとふんばり必要だ。

By Hiroki Sugimoto

 

李監督

(試合を振り返って)結果が全てなので。トーナメントは。最高ですね。内容良くても負けたら意味ないし。選手は闘ってくれてたと思うし、みんな最後まであきらめず、一点取られてもへこまないで、やりきってくれたのは良かった。(前半は慶大ペースだったが)流れは悪くなかった。後半、相手も一点入れられて人数かけてくるのはわかっていたし、負けたら終わりですからね。そこで一点で抑えられたのは良かった。(交代策がはまったが)そうですね。ラッキーでしたね笑。(森田選手がMF起用だったが)運動量が必要だった。2トップの河井と川久保が悪くなかったのでそのままで。(日高の投入でパスが回るようになったが)そうですね。日高は足下しっかりしているので、相手が疲れていて、ボールが収まるようになった。(全国への切符を手にしたが)早慶戦の後なのでたぶん疲れはたまっていると思う。コンディションの良い選手を使うしかない。暑いしね。遠征という面では去年も金沢とかに行っていろんなチームとやったりしたので、ある程度イメージは出来てる。(次週も関東大学リーグで中大戦だが)リーグ戦4位以内に入っていくにはうちは勝っていかないといけない。相手は上位に食い込んでくるようなチームなので。楽には勝てない。

三上主将

前半は結構セカンドボールも拾えていいリズムで出来ていて。後半の頭に相手にちょっとペース持っていかれて決められちゃったんですけど、今までだったらそこでズルズルと行ったところを耐えて最後点取れて勝てたっていうのは、チームの成長も見られてすごい嬉しかったです。(セカンドボールをなかなか拾え なくなった要因は)相手がパワープレーと言うか、14番にシンプルに上げてきたり深い位置のセットプレーでも4番上げてきたりしてどうしてもちょっとラインが下がってしまって、前半に比べると少し間延びしてしまったのが原因かなと思います。(疲れは)疲れもありますけど向こうの圧力に押されていうのが大きいです。(逆に前半は特に中大相手にリズムよく攻撃出来ていたが、上手くいった要因は)セカンドボールですね。息吹(藤田)がすごい頑張ってくれたり、後ろも14番競ったあとのこぼれなんかもしっかり集中できていたので。そこを上手くマイボールにできていたので前半は上手くいったのかなと思います。(全国大会への意気込みは)出るからには遊びに行くわけじゃないのでしっかり優勝目指してやりたいと思うんですけど、とりあえず次の試合はリーグ戦なので。もう一回中央って言うことで相手はすごい悔しい気持ちがあると思うので、すごい気迫を持ってくると思う。そこで負けてしまったら僕たちが全国に出るチームとしてふさわしいことを証明できないと思うので、しっかりもう一回勝って自分たちが全国に出るのにふさわしいチームなんだっていうことを証明できたらいいと思います。(次戦への意気込みは)非常に強いチームなので、先ほども言ったように全国に出るチームとしてプライドをかけて勝ちたいと思います。

加美副将

 

(振り返って)良かったです。(というと)前半の立ち上がりも後半の立ち上がりもちょっと良くなかったんですけれど、そこを苦しかったけれど一点でしのげたというのが、良かったです。(得点はどうですか)形もできてきて、崩せてきていたのでいずれ入るだろうと思っていました。いい形で入ってよかったです。(河井選手をよりゴールに近づけた4ー4ー2の布陣にしてから上り調子という印象もあるのですが)そうですね、河井が高い位置でもてたら、ボールがアイツでおさまるので、全体が押し上げられて、厚みのある攻撃が出来ているので、そう言う意味でアイツがポイントになってくるとは思いますね。(ただ、今日も押し込まれる時間帯はありましたが)ドリブルで仕掛けられる相手にちょっと甘くなってしまった、疲れもあったとは思うんですけれど、甘くなってしまったという部分が絶対あったので、そこの1対1の部分ではチャレンジアンドカバーを徹底して、個人が強い相手に対して、組織で対応していけたらいいなと思いました。(試合に出る際に、意識している部分は)別にサブの選手と比べて自分が技術で優れているとは思っていないので、やっぱり下級生に比べて自分がチームを牽引するというか、声で盛り上げていくところや意識を統一させる部分であったりとかを意識してやっています。(では、次週も中大戦ですが)今日勝てたのはみんな本当に1人1人が100パーセントを出し切れたというのもあると思うし、運が良かったというのもあると思うし、今日勝った分次中央はやるぞって気持ちでくると思うので、底に対して力負けしないようにもう1回モチベーションを高く保って、自分たちが関東の代表であると言うことを証明できるようにもう1回潰したいと思います。

笠松副将

(ふりかえって)苦しい時間に…追いつかれて、そこをしのいで最後ああいう形で決まって、全国を決められたというのはいい流れでよかったなと思います。(押し込めたことよりも、守りきれたことのほうが収穫という感覚ですか)そうですね前半もあそこでもう1個とれればもっと楽になったかなとも思うんですが、後半相手が前から来て、その中で失点して、けれど、いつも反省点として挙げていた、ずるずる行ってしまう部分をそこで修正して、なんとか1点で抑えることが出来たので、最後に我慢して決められたというのは理想的な展開だったと思います。(ずるずる行かないっていうのは気持ちの部分が大きいんでしょうか)沈んでいっちゃうというところが見受けられて、ミーティングとかでもそれがいけないと何度も何度も言っていたので。今回に関しては全国に行きたいという気持ちが前面に出て、来られたのかなと思います。(去年の悔しさがバネになる部分も)去年の負け方は情けない負け方だったので、追いつかれてもあせらずに、そこでやっぱりトーナメントは我慢して、延長もPKもあるからこそ慌てずにやることが大事かなとみんなで確認してやっていました。(ではDF陣は手ごたえのある試合だった―)1失点に抑えられたといっても、何失点かしてもおかしくない部分はあったので、もっともっとDF間の連携であったり、中盤との連携であったりを確認して。来週も中央とやるので、次勝てるかどうかもわからないし、きちんと準備して行きたいと思います。

河井

(一時期はジレンマのようなものも感じていらしたようでしたが)そうですね。あの頃はみんな迷いがあってあまりいいサッカー出来ていなかったので。でも最近、流経戦に勝ってからくらいはみんな自信持ってサッカー出来ているので。流経というチームに4-0で勝ったというのは自信になったと思います。(自信を持てたことが大きい)そうですね。昨日もいい試合出来たのでそれが今日につながったのかなと思います。(サイド、トップ下とポジションの移動を経て今日は2トップのFWとして出場されましたが、やりやすさなどは)そうですね、FWの方が自由に動けるっていう意味ではいい感じで動けるので。まだまだやっぱりポストプレーとかはできないので、そういう動きをしっかり覚えてもっといいサッカーできるように、自分がもうちょっとゲームをコントロールできるようになればいいかなと思います。(なぜ今日、中大相手に前半は特に慶大の攻撃が上手く機能したのですか)昨日もやっているメンバーで先発したので、その辺はお互いに分かりあっているところもあったので。今のフォーメーションで数試合やってきているので、だいぶいい形になってきたのかなと思うんですけど。(最近の中盤2枚の方が河井選手もやりやすいですか)そうですね、両サイドに2人いることによってパスコースが変わるので。でFWへのくさびも結構入るようになってきたので、その辺がいいとこかなと思い ます。(これまで個人的には全国や世界を経験されてきたと思いますが、慶應ソッカー部で全国出場するなかでの個人的な目標というのはありますか)取りあえず大学入って全国みんな初めてでまだみんな体験したことのない大会なので、今日みたいにしっかり一戦一戦戦うっていうことを意識していければ。勝っていければ波に乗って、波に乗れれば結構やれちゃうチームなんで、今。その辺で1回戦が重要になるかなと思っています。(次戦の中央戦に向けた意気込みは)中央は今日負けて来週は気持ち入れてくると思うので、自分たちもこの結果に満足しないでもう1回1週間じっくり練習して土曜日の試合を迎えて、またここ2戦で中央に2勝しとくことによってまた自信にもなると思うので、そういうのも意識して次の試合は勝てるように準備していきたいなと思います。

森田

(今日の試合を振り返ってどうでしたか)自分は最初ベンチだったので試合を見ている時間が長かったんですけど、先に点取って、良い流れでいけるかなって思ったんですけど、そのあと点取られちゃって、相手の流れが多かったんで、厳しい試合だな、というのは正直感じてて、その中で自分も含めて、途中から出る選手の活躍が大事だなっていうのは考えてたんで、結果を残せて良かったです。(ご自身の得点シーンについて)個人的にシュートは前から結構練習していて、「練習通り出来たかな」って打った瞬間思って、結果的に入ったんで、良かったと思います。(交代での出場でしたが、何か監督から指示はありましたか)それは特には無くて、普段リーグ戦とかも途中からが多いんで、1対1っていう状況の中で、自分が出るのはスピードだったり運動量だったり、そういう自分の特長を生かそうっていうのは考えてました。(全国大会の試合にも出場されると思いますが、それへの抱負は)大阪に行くのは観光のためじゃないんで、それはみんな思ってることだと思うんですけど、やるからには優勝を目指して、あと今年の目標が、リーグ戦・大臣杯・インカレの三冠なので、それの一環として、優勝出来れば良いなと思ってます。(次週再びリーグ戦で中大と当たりますが、それへの抱負は)相手は今日、自分たちに負けたってことで、激しく来るのは当たり前だと思うし、その中で、自分たちが全国に行くっていう名にふさわしいチームだってことを証明出来たら良いかなと思います。

山浦

(全国出場を決めた心境は)今まで頑張っていた4年生を大阪に連れていけるということで、一番に嬉しいです。(苦しい試合展開でしたが)先制点を良い時間帯に取って、前半を0におさえる事ができたとこまでは良かったです。後半もう一度前からプレスをかけて押し返してやろうと思っていたが、逆に相手に得点を許してしまった。ただその苦しい中でも後ろが頑張って耐えてくれたから良い結果につながったかなと思います。(自身の先制点について)河井君があとは決めろってぐらいの本当に良いボールを落としてくれたので、あとは思い切り打つだけでした。(全国への抱負)今年はチームで日本一という目標を掲げていて、今回それを達成するチャンスを掴んだので、ものにしたいです。(次節、再び中大が相手になるが)中大も今日と同じく激しい勢いを持ってくると思うが、もう一度自分たちの良いサッカーをして、リーグ最終節だったり早慶戦につなげられたら良いと思う。

慶大出場選手

中川翔太

黄大城

三上佳貴

笠松亮太

田中奏一

藤田息吹

大塚尚毅 45分→松下純土

山浦公裕 64分→日高慶太

加美義人 82分→森田達見

川久保理

河井陽介

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