【バレー男子】東海大に屈しストレート負け 決勝進出ならず /東日本インカレ準決勝

悔しさをあらわにする間宮主将

タイトルを目指す慶大が東日本インカレ準決勝で激突した相手は、春季関東1部リーグを制した絶対王者・東海大。慶大は大金星を挙げたリーグ戦の再現を狙い、なんとか食らいついていったものの、リベンジに燃える東海大の前に屈してしまった。

6月30日(土)@北海道・北海きたえーる

得点 0-3
●慶大 セット 東海大
21 25
16 25
25 27

野口のサーブから流れをつかむ

緊張感漂う中、始まった男子準決勝。第1セット、先に流れをつかんだのは慶大であった。序盤の野口(環2)のフローターサーブをはじめとし、各選手のサーブが冴えわたる。相手に攻撃の形をつくらせず、確実に連続得点を奪っていく。序盤、東海大の選手にサーブミスが多かったのとは好対照だった。相手バックアタックを星谷(理3)がシャットブロックし10-7となった場面で、たまらず東海大ベンチがタイムアウト。それでも慶大の勢いは止まらない。柳田(環2)のサービスエースや山本(環4)のブロックで18-13と5点差とさらにリードを広げる。ここで東海大は2回目のタイムアウト。ところがここから流れが一変してしまう。徐々に慶大にミスが出始めると、東海大のエース・星野のサーブが爆発。大量連続失点を何度も許してしまい、一気にこのセット21-25と寄り切られてしまう。

第2セットも慶大は東海大に飲まれてしまう。「サーブで崩したかったが、逆のことをされた」(前田優・環4)というように、ここまで抜群の安定感を誇っていた間宮主将(政4)・リベロ野瀬(環1)のレセプションが東海大の強烈なサーブに崩され、攻撃までの良い形をつくれず。ブロッカー陣も東海大のセッター・深津の華麗なトスアップに翻弄され、なかなかブロックの枚数をかけられずに、相手に伸び伸びとバレーをさせてしまう。このセットは付け入る隙を見出すことができず、16-25と大差でこのセットを落としてしまう。

東海大の強力なサーブの前にレシーブが乱れてしまった

第3セットは稲田(環2)をセンターとしてスタメン起用。東海大に勝利を収めたリーグ戦と同じ布陣で臨むものの、立ちはだかる東海大を脅かすことができない。慶大のスパイクはことごとく相手にレシーブされ、決めきれない苦しい展開が続く。しかし、終盤に進むにつれて慶大も第1セット序盤の勢いを取り戻していく。一時6点差をつけられたものの、ラッキーボーイ・稲田のサーブ時に3連続得点。さらに柳田のサービスエースで18-18と同点に追いつき、柳田のバックアタックで追い越す。その後またしてもサーブレシーブが乱れて突き離され、マッチポイントを握られてしまうが、ここから柳田が意地を見せる。相手ブロッカーに真っ向勝負を挑み、3連続得点でデュースに持ち込む。しかし、慶大の反撃もここまで。最後は振り切られ、このセットを25-27で落とし、ストレート負け。王者の前に屈してしまった。

残念ながらこれで慶大の今大会でのタイトルへの道は閉ざされてしまった。東海大に力の差を見せつけられたのは事実。だが、前回勝利を収めた時には離脱していたエース・星野が戻り万全のメンバーを擁した東海大に対し、試合序盤と終盤は互角、もしくはそれ以上の戦いを見せていたのも事実だ。「勝てなかった試合ではない」(間宮)という主将の言葉通り、慶大は今、どのチームにも引けをとらない力を持っている。今後のリーグ戦でのタイトルにつなげるため、筑波大との3位決定戦に全力を尽くしてもらいたい。

 (文・古尾谷 拓真)

 慶大出場選手
サイド 柳田将洋(環2・東洋高)
セッター 野口剛志郎(環2・東福岡高)
センター 星谷健太朗(理3・渋谷幕張高)
サイド 岡田拓巳(商3・熊谷高)
サイド 間宮秀太(政4・慶應高)
センター 山本悠登(環4・東亜学園高)
リベロ 前田優介(環4・日向学院高)
リベロ 野瀬将平(環1・東福岡高)
途中出場 村上拓也(法4・慶應高)
川村昌平(環4・春日部共栄高)
棚橋真之(経3・慶應志木高)
稲田聡典(環2・日向学院高)
丸谷将大(環2・東筑高)
 

♦コメント

 間宮 秀太 主将

(今のお気持ちは)正直勝てなかった試合ではないので、自分たちの実力がなかったってこともあるんですけど、すごく悔しいです。(手ごたえはあったか)手ごたえというか勝つつもりだったので。でも勝ちたいという気持ちが空回りしてしまって、こっちのバレーが出来なくて焦ってしまったので、もう少し落ち着いてやれば良かったです。(東海大のバレーに押され、レシーブが乱された)それは完全に僕のせいなので、僕も空回りしてしまったというのもありますし、チーム全体を僕がまとめ切れなかったというのが敗因かなと思います。(リーグ戦で勝っていたことは意識していたか)東海の方も相当気合入れてきているという話はしていたので、こっちも対策はある程度していましたけど、その対策以上に自分たちのことができていなかったというか、まずレシーブを入れてそこからコンビを組んで決めるという普通のことが出来なかったです。その普通のことをやるためだけに焦ってしまったので、そこがもったいないというか悔しいです。(3位決定戦への意気込みは)今日はもう終わってしまったので、タイトルは無理になってしまったんですけど、とりあえず明日切り替えてやっていきたいです。

前田 優介 副将

(今日の試合を振り返って)この間のリーグ戦で勝っていたので、相手が気合を入れてくるというのはわかっていたのですけど、やっぱり意識するあまりに硬くなってしまったというところがあったのかなと思います。(リーグ戦の時とは違い、星野選手が復帰していましたが)プレーはもちろんのことなのですけど、精神的支柱ということもあってチーム全体が崩れにくく、締まった良いチームになっているなと思いました。(相手サーブに苦しんだと思いますが)ウチがサーブで崩してやっていきたいなと思っていたのですけど、それを逆にやられてしまったので、そこが今回の試合の差だったのだと感じました。(明日の3位決定戦に向けて)まだ試合が残っているということで、気持ちを切り替えていきます。

 

 

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