【女子テニス】若手ペアがシード撃破！シングルスは慶大勢散る… 関東学生選手権大会二日目

 

8月5日に本戦がスタートした関東学生選手権大会。その二日目となる6日には、女子ではシングルス二回戦、ダブルス一回戦が行われた。関東上位を目指して慶大の若手たちがエントリーするも、その前に立ちはだかるのは宿敵早大の強豪選手たち。いずれも厳しい戦いとなったが、ダブルスではシードを破る新星ペアが現れた。

 

 

2013/08/06　関東学生選手権大会＠秩父ミューズパーク

女子シングルス2回戦

女子ダブルス1回戦

試合結果

●今橋真優　2－6，0－6　宮地真知香(早大)

○坂元・小林　6－3，6－4　長谷川・吉冨(早大)

シングルス二回戦には慶大勢で唯一一回戦を突破した今橋(環2＝東海大付属相模高)が登場した。仲間の期待を背負いコートに立ったが、その二回戦の相手は第1シードの早大・宮地。序盤こそお互い探り合うような滑り出しとなるものの、次第に相手の容赦ないアプローチショットが威力を発揮していく。第1ゲームは今橋サーブでスタートしただけに、ここでリズムを作りたいところだったが、動きが固くダブルフォルトなどのミスが出てしまい、出だしからブレークを許す苦しい展開となった。足が動くようになってきた第２ゲームでは、長い手足を活かした大きなストロークで食い下がるも、「追い込まれたところからでも際どいところに返してくる」(今橋)という相手のカウンターに遭い、差を縮めることができず、2－6で第１セットを落とした。気持ちを切り替えて臨みたい第２セット。思うようなプレーができないいらだちからミスが出て、いい流れをつなげることができない。なすすべもなく相手に6ゲームを連取され、完封負けを喫した。

 

これで女子シングルスでは慶大勢は姿を消すこととなってしまったため、残るはダブルスに出場する二組のみとなった。どちらも2年生と1年生が組む若いペアである。二日目はそのうちの一組――坂元(政2＝湘南工科大附属高)と小林(環1＝秀明八千代高)の二人が第３シードの早大ペアに挑んだ。

坂元のサービスゲームとなった第１ゲーム、「いつも秩父に来るとサーブが全然入らなく」(坂元)なると不安をのぞかせたが、そこは巧みにスペースをつくフォアハンドでカバー。幸先よくキープに成功した。続くリターンゲームでは小林の好リターンから坂元がポーチに飛び出すテンポ良い攻撃で相手サービスをブレーク。このリードを守りきると、5－3で第1セットに王手をかける。しかし強豪ペアだけあって、そう簡単には取らせてもらえない。プレッシャーのかかる場面で確率の落ちる坂元のサーブを叩かれ、サービスゲームでは苦しいデュースの連続。この窮地を救ったのは小林の果敢なネットプレーだった。後輩の援護を受けて坂元も後衛で奮起。次第に流れをつかむと、ついに待望のサービスポイントも飛び出す。最後は坂元が回り込みのフォアハンドを叩き込み、6－3でこのセットをものにした。 相手の反撃に注意したい第2セット、まずはお互いにサービスゲームをキープし合う展開に。そして狙い目であった早大・長谷川主将のサービスゲームをブレークしたところで、試合は雨の為一時中断となった。流れをつかみかけたところでの中断は喜ばしくないが、二人の集中の糸は切れなかった。再開後の最初のゲームを落ち着いてキープすると、3－3で迎えた第7ゲーム。ジャッジをめぐるトラブルもはねのけてブレークに成功するとその後の2つのサービスゲームをキープして6－4で強敵を下した。

ファーストサーブの確率やバックハンドの不調など、決して万全のプレーとはいかなかったかもしれないが、「チャレンジャーとして思いっきりやるだけ」(小林)とのびのびプレーした二人が大きなチャンスをものにした。しかし大きな壁を突破したとはいえ、これはまだ一回戦。さらに調子を上げ、好機を逃さず、春関優勝の西本・池田ペアに続くニューヒロイン誕生となるか。二人の快進撃はまだ始まったばかりだ。

(記事　伊藤明日香)

◆選手コメント

今橋真優(環2＝東海大付属相模高)

(今日の試合を振り返って)自分は結構スピン系の球なので、その球を相手の嫌なところに突いていけば戦えると思っていたんですけど、それを打たせてもらえなかったです。やっぱり相手の深い球とか角を突いた球に対して返すだけになってしまったので、まだまだフットワークとか、自分の球を打てるように、もっともっと強くならなきゃいけないと思いました。(早大の上位選手でしたが、どんなところが手強いと感じましたか)自分では良い球が行ったと思っても、そこから来るカウンターとか、追い込まれたところからでも際どいところに返してくるので、攻めることができなかったです。(次のインカレではどのように改善して臨みますか)私はダブルスだけなので、やっぱり苦手な部分ばっかりではなくて、良いところ、出来るところを生かした積極的なプレーをしていかなきゃいけないと思います。

坂元君佳(政2＝湘南工科大附属高)

小林夏実(環1＝秀明八千代高)

(今日の試合を振り返って)

坂元　相手か春関準優勝のペアで、しっかり今できることをやろうと意識していたので、若干長谷川さんが引いていたっていうのはあるんですけど、しっかりやることをやって勝てました。

(ご自身のサービスゲームの出来は)

坂元　いつも秩父に来るとサーブが全然入らなくなってしまって、今日もファーストが全然入らなかったんですけど、小林が結構前で動いてくれていたので、明日はもっとファースト入れないといけないなと思います。

(リターンに関してはいかがですか)

坂元　リターンはひたすらバックが入らなかったんですけど、それも明日までには改善したいです。とにかくリターンゲームは私がフォアサイドなので、１ポイント目をしっかり取れるようにということを反省していきたいです。

(小林選手は一年生ながら早大主将のペアを破った手応えはいかがですか)

小林　自分はあまりダブルスは得意ではなくて、春関も本戦に出られなかったんですけど、でも今回はチャレンジャーとして思いっきりやるだけだったので、思いっきりできて良かったです。

(二回戦ではどのようなプレーをしたいですか)

小林　今日のイメージを持ちつつ、さらにいいプレーをしていきたいです。

(次の試合に向けて意気込みを一言ずつお願いします)

坂元　とにかく一日でも長く秩父にいたいと思っているので、絶対に勝ちたいと思います。

小林　今日はシードを下すことができたので、この自分たちの勢いをこのまま持っていきたいと思います。