【ソッカー男子】第7節 ピンチ切り抜けスコアレスドロー 神大戦

前節、首位明大との対決を制し2位まで順位を上げた慶大。中1日というスケジュールの中、連勝をかけ神大との試合に臨んだ。試合は一進一退の攻防を続けながら、両校ともに決め手に欠き、スコアレスドロー。それでも、連戦の中で最低限の結果を手にしたことは収穫だ。  

第89回関東大学サッカーリーグ戦 第7  

 

2015/5/5(火)13:50KO@横須賀リーフスタジアム  

 

慶應義塾大0-0神奈川大  

【得点者(アシスト者)】 

なし  

 

◇慶大出場選手

GK宮原隆志(経4・武蔵高)
DF溝渕雄志(環3・流通経済大学附属柏高)
DF望月大知(環3・静岡学園高)
DF宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)
DF井上大(総3・國學院久我山高)
MF山田融(総4・横浜F・マリノスユース)
MF端山豪(総4・東京ヴェルディユース)
MF手塚朋克(環2・静岡学園高)→63分 小谷春日(環1・藤枝東高)
MF松木駿之介(総1・青森山田高)
FW渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)→87分 飯高颯生(環4・大宮アルディージャユース)
FW加瀬澤力(総3・清水東高)→71分 山本哲平(政3・國學院久我山高)
 

中1日で迎えた神大戦スタメン

中1日で迎えた神大戦スタメン

慶大は今節も前節の明大戦と同じスターティングイレブンでこの試合に臨んだ。この試合のファーストシュートは神大。3分、9番の鈴木がペナルティエリア左から一人で持ち込み、シュートを放つもゴールキックに。立ち上がりは神大ペースで試合が進む。慶大は6分、7分と加瀬澤力(総3・清水東高)が絡み、チャンスを作り始める。9分には神大にこの試合最大の決定機が訪れる。CKから神大20番奥田と4番千田に立て続けにシュート打たれるもGK宮原隆志(経4・武蔵高)のビッグセーブとクロスバーに救われる。特に千田のシュートはゴールラインを割ったかどうかギリギリのシュートだったが、判定はノーゴール。その後は両チームともにチャンスらしいチャンスを作ることが出来ない時間が続く。慶大にこの試合初の決定機が訪れたのは31分。手塚朋克(環2・静岡学園高)が右サイドからドリブルでペナルティエリアに侵入し、絶好の位置に走り込んでいた加瀬澤にパスを送るもシュートは枠の外。決めきることができない。前半はその後、ほとんど動くことなく終了。

加瀬澤を中心にチャンスを作るが得点ならず

加瀬澤を中心にチャンスを作るが得点ならず

 

後半が始まると、神大FW鈴木の存在感が非常に大きいものになる。48分、その鈴木が裏に走り込みシュート。これはポスト左をかすめる際どいものだった。52分にもその鈴木がCKからヘッドでシュートを放つ。前半、後半ともに立ち上がりにピンチを迎えた慶大は53分、井上大(総3・國學院久我山高)の非常に精度の高いロングボールが手塚に渡ると、中に切れ込んでシュートまで持ち込む。63分、慶大は手塚に代えて、ドリブルを得意とする小谷春日(環1・藤枝東高)を投入し、打開を図る。徐々にペースを掴んだ慶大は67分にペナルティエリア内で惜しいシュートを放つ。すると、影を潜めていた神大9番鈴木が再び慶大を脅かし始める。70分、72分と立て続けにフリーでヘディングシュート、77分には一人で持ち込まれシュートを放たれる。須田監督に「彼は非常に良かった」と言わしめる働きで慶大に脅威を与え続けた。一方の慶大も黙ってはいられない。加瀬澤に代えて、山本哲平(政3・國學院久我山高)も投入し、勝ち点3を狙いにいく。しかし、86分に相手の独走をさせまいと後ろから倒した宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)が一発レッドで退場となってしまう。その後10人で耐えながら一点を狙った慶大だったがスコアレスドロー。勝ち点1を手にした。

好セーブを連発した守護神宮原

好セーブを連発した守護神宮原

 

タイトな日程も監督、選手みながそこは問題にはならないと話す。そんな連戦も次節は宿敵早大。現在、慶大は得失点差で首位に立ち、一方の早大は最下位に沈んでいる。両チームは完全に「明」と「暗」に分かれている状況といえるが、この威信と誇りを懸けたライバル対決、非常にタフなものになることが予想される。慶大は今節退場処分となってしまった宮地が出場停止。しかし、脳震盪の影響で復帰が遅れたキャプテン久保飛翔(環4・済美高)の今季初先発も見込まれる。5月9日、声高らかに若き血を歌うべく、西が丘に集え!

(記事 森本凜太郎)

 

◆試合後コメント  

須田芳正監督

(中一日という日程だったが、今日の試合を振り返って)中一日っていうのはコンディションとしてはほとんど問題ない。チーム全体しっかりと集中していたし、よくやってくれたと思いました。危ない場面は何度かあったけど、しっかり押さえたし。(交代カードからも勝ち点3へのこだわりが見えたが)勝ち点3というのはもちろん常に狙っています。ただ、絶対に負けてはいけない。そんなような形で交代カードは使いました。(上が見えている状況ですが今の目標は)まだ途中の順位だし、混戦なのであまり気にはしないんだけれども一戦一戦まずは勝ち点3を取ろうということで選手たちには伝えてあります。(次節早大戦に向けて)一戦一戦壁を乗り越えていくということですね。しっかりと早稲田のスカウティングをして、今回は三日間あるのでコンディションも問題ないだろうし、うちの良いところをトレーニングで伸ばして、相手のウィークポイントを分析してそこを突いて戦うしかないんじゃないかな。あとは気持ちの部分は充実させるってことが大事なので、良い準備をしたいです。

 

山田融(総4・横浜F・マリノスユース)

(今日の試合を振り返って)勝ちたかったんですけど、相手も非常にいいチームだったので、最低限の結果は残せたかなとは思います。(ご自身のプレーについては)前半はゲームを落ち着かせることが出来なかったので、後半はある程度修正できたかなとは思いますけど、自分のプレーっていうのは、チームが勝つためにまとめるだったりとか端山と話しながらゲームをコントロールすることだったりとかなので、その面ではまだまだでした。(端山選手とのコミュニケーションというのは具体的にはどんな内容ですか)基本的に時間だったり、点差だったり相手の状況、自分たちの状況っていうのを考えながら、二人で話してつなぐのか蹴るのかなどの判断をして全体に伝えています。(早大戦に向けて)リーグ戦の一つですけど、それ以上に早慶戦っていうのは負けられない戦いですし、去年の後期しか自分たちは勝ったことがないので魂込めて死ぬ気で勝ちに行きたいと思います。

 

松木駿之介(総1・青森山田高)

(今日の試合を振り返って)今日は勝ち点3が欲しいゲームでしたけれど、最後のこと(宮地の退場)を考えれば、周りの結果を見ても勝ち点1は大きいかなと思ってプラスに捉えて、次は早稲田大学戦なので絶対負けられない相手だしプライドにかけてしっかり戦います。(中1日というタイトなスケジュールだったが、体力面ではどうだったか)うまく体も心もリフレッシュできて、全然疲れというのは感じずに気持ち良くプレーできたので良かったです。(相手の4番との競り合いが多かったが、どうだったか)今日はうまく自分のタイミングで飛べてヘディングの面では相手に負けなかったかな、と思います。(次は自身初の早慶戦となるが、意気込みを)本当にたくさんの方が観に来てくれると思うので、観ている人が気持ち良いプレーをできるように、そして結果も良いものにできるように、戦いたいと思います。

 

宮原隆志(経4・武蔵高)

(今日の試合を振り返って)勝ちたい試合ではあったんですが、退場も出てしまって色々アクシデントがある中で、後ろは失点を0に抑えることができたのでそこはよかったかなと思います。(後半の好セーブが目立ちました。どんなことを意識していましたか)相手はヘディングが強い選手が前にいたので、そのこぼれ球やクロスのボールの対処は自分でも気をつけていました。(過密日程だったが)シーズン前も1日おきで試合をやったりしていたので、メンタルの部分でもしっかり準備できていたのかなと思います。(次節の早慶戦に向けて)絶対に勝ちたい試合なので、必ず後ろは失点0で、勝ちたいと思います。

 

端山豪(総4・東京ヴェルディユース)

(試合を振り返って)相手の流れがずっと長い時間続いて、苦しいゲームになってしまったんですけど、ここで勝ち点1を取って相手に勝ち点3を取らせなかったということはポジティブに捉えられると思います。ただ課題もたくさん出たと思うので、そこをしっかり改善しないといけないなと思います。(特に今日感じられた課題は)相手のラインが4枚しっかり低い位置を取ってヘディングも強い相手に対して、自分たちはサイドの裏を攻略するというのが1つのパターンではあるんですけど、それができない時にもっと上手くギャップを使ったりフォワードが前線の真ん中でためを作れたりというプレーがないとなかなか厳しくなってくるので、そこは課題かなと思います。(次節に向けて)相手は早稲田ですけど、今日の課題を短い期間で改善できるように努力して、しっかり勝ち点3を取り切れるようにしたいと思います。

 

宮地元貴

(総3・東京ヴェルディユース) (グラウンドを出る際にしていたお辞儀には、どのような思いが込められていたのか)いつも試合が終わったときに(プレーさせてもらった感謝の気持ちで)礼をするときと、同じような気持ちでやりました。(次節早慶戦を戦う仲間へ)グラウンドに立つことはできないですけど、それ以外にできることはたくさんあると思うので、自分ができることを精一杯してチームが勝てるようにしたいと思います。

 

溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)

(今日の試合を振り返って)勝ち点3をどうしても欲しかったですけど、開幕以来毎試合失点していたので無失点で終われたのは1つ収穫だと思いますし、最後に1人退場しちゃって押されるムードの中でも守りに入らずに、逆に1点取りに行くという統一意識があったので、下を向かずに最低限かなという感じです。(CBでのプレーについて)高校時代にもCBを選手権のときにもやっていたので、別に戸惑いはなかったです。5分ぐらいかな、声で鼓舞して下を向かないようにしようとすることだけ考えてやりました。(連戦だが体の調子はどうか)シーズンずっと過密日程でトレーニングマッチを組んでいたので、みんな調子悪いことはないと思うし、大丈夫だと思います。(次節の早慶戦に向けて)リーグ戦の1戦であり、早慶戦であるので今年は3戦全勝するとキャプテンも言っていて、混戦なので尚更負けだけは絶対に駄目だと思うし、そういう意味ではまずは無失点で入れるようにし、しっかり勝って早慶戦で勝ち点3を積み上げられるように頑張りたいと思います。

 

望月大知(環3・静岡学園高)

(今日の試合を振り返り)相手が結構手堅くくるチームだったのでこの結果は妥当だったと思います。(引き分けという結果はどのように受け止めていますか)前節はいい形で勝てたので連勝したかったのですが、失点しなかったということはポジティブに受け止めていて最低限の結果かなと思います。(中1日だったがコンディション面に問題はなかったか)疲れはないと言ったら嘘になると思うのですが、気持ちで体を動かさなければいけなくて、その中で勝ちきれないということはチーム力がまだまだ足りないと思うので次の早稲田戦にはしっかり気持ちを切り替えて臨みたいと思います。(相手はロングボールが多かったがどのようなことを意識して対応したか)一回競り合った後のボールを意識してやって、そこで相手に拾われると押し込まれてしまうので常にそのボールを拾うことを意識してやりました。(次節早慶戦に向けて)早慶戦は特別なものですし、勝たなければ何も残らないと思うのでチーム一丸となって勝ちたいと思います。

 

井上大(総3・国学院久我山高)

(慶大の選手は中1日のためか体が重そうに感じたが)個人的には体の重さは全くなくて、今までのリーグ戦と同様にフレッシュなつもりだったんですけど、周りからそう見えていたんだったら、自分の調整不足かなと思います。(割りきったプレーをする同士でやりにくさはなかったか)パスを繋いでくるチームとは違って、相手のディフェンスラインがそんなに前に出てくるチームではなかったので自分たちが攻めるときに相手の裏のスペースが狭くて、少し攻めにくさは感じました。(相手は大きい選手が多かったが)ディフェンスラインはみんなヘディングが強かったので、松木は競れたのですがそのあとのボールが跳ね返させてしまいましたね。(背が高い相手をセットプレーでも無失点に抑えました)今年からコーナーキックはゾーンディフェンスで、フリーキックはマンマークでやってきていて、その成果が出たかなと思います。危ないシーンはありましたけど、チーム全員で守りきれたので手応えはあります。(次節早稲田戦に向けて)リーグ戦の1試合ですが、早稲田は特別な相手なので絶対に負けたくありません。相手の分析とかありますが、まずは気持ちで負けないようにあと3日間しっかりトレーニングしていきたいです。

 

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