【野球】球春到来!春季リーグ戦開幕前特集③郡司裕也選手

開幕前取材第3弾は捕手の郡司裕也選手(環2)だ。昨季には1年生ながら正捕手の座を獲得し、彼の冷静かつ正確なリードはチームを準優勝へと導いた。今では他に譲れぬポジションとして、プライベートの面からも投手陣と信頼関係を築いているという。春季リーグ戦開幕戦を控える今、今度こそ優勝したい、と意気込む熱い思いを語っていただいた。 

 

–もうすぐ春季リーグ戦が開幕しますがチーム全体の状況はいかがですか

石垣島キャンプに行って、キャンプ中に社会人と戦った時は負け続けていましたが、そこで社会人に食らいつく姿勢がついてこっち(下田)に帰ってきてからオープン戦で今のところ無敗です。チームとしてはリーグ戦に向けて上り調子だと思います。

 

 

–秋のリーグ戦を終えて神宮でのプレーで感じたことはありましたか

秋からスタメンとして出させていただいたのですが、あんなにうまくいって2位だったのでやはりレベルの高さを実感しました。僕自身明治戦でエラーもしてしまいましたし一つのミスが命取りになるなと痛感しました。

 

 

–秋季リーグ戦で印象に残っている試合はありますか

2試合とも負けてしまった明治戦です。どちらにしろ、僕が暴投してしまったという点で今でもずっと心残りではあります。また、いい意味では早慶戦です。一戦目あの場面で打てたホームランが一番印象に残っています。

 

 

–それを踏まえてどのようなことを考えて練習されましたか

加藤さんが抜けて、投手陣をまとめていこうということを一番に考えていました。林助監督の指導の下、とび抜けた選手はいないのですがそれぞれが個性を伸ばしていてすごくいい投手陣になってきているので、あとは僕が引き出すだけです。責任重大だと思ってます。

 

 

–この冬もっとも成長したと思うところはどこですか

自分自身はパワーがついたかなと思います。年明けてから打球も変わってきましたし、大きい打球も打てるようになってきたと思います。

 

 

–パワーをつけるために具体的にどのような練習をされたのですか

チームとして12月に、1ヵ月で2万スイングプロジェクトというのがあったのですが2万にとどまらずそれにプラスアルファで練習したり、ウエイトトレーニングをしたりして体重を3キロくらい増やしました。

 

 

–オープン戦を通しての個人の手ごたえはいかがですか。

打撃面で言えば、1試合1本ずつくらいは打てているのでぼちぼちですが、リーグ戦にピークを持ってこられればいいなと個人的に思っています。

 

 

–では郡司選手にとっての理想の捕手像はどのようなものですか

投手のみならず野手、チーム全体から信頼されるような捕手が理想です。捕手は司令塔なので、信頼されていないといけないと思うので私生活から何からあいつはすごいと思われなければいけないなと思っています。

 

 

–その理想に近づくために自分のポジションにおいて大事なことは何だと思いますか

試合の中で言えば、ピンチでも絶対に慌ててはいけないと思っています。キャッチャーが慌ててしまったり浮ついてしまったりするとチームの心の揺らぎにつながると思うので、何があっても動じないように心がけています。

冷静沈着にインタビューの受け答えをする郡司

 

–先ほどおっしゃっていた私生活ではどのようなことを意識して信頼を得ようとしていますか

ピッチャーとなるべく話さないといけないと思っています。試合では、ピッチャーとキャッチャーの会話がすべてだと思うので普段から会話するようにしています。この人は内気な思考だからピンチの時も内気になってしまうのでそこは自分がうまくマウンドに行って声をかけてあげられればな、とか、逆にこの人は強気にガツガツくるタイプだからインコースを使ってもらおう、とか結構性格がピッチングに出るところがあるので普段からのコミュニケーションが大事だなと思っています。

 

–自身の長所短所はどこでしょう

まず、落ち着いているところが長所だと思います。チャンスでもピンチでも落ち着いて、というのが自分の長所です。短所は…体がかたいことと、声が通らないことです。特に神宮球場では声援が入ると余計に声が通らないので、身振り手振りで指示を出しています。

 

 

–身体が固いと具体的にどのようにプレーに影響するんですか

一歩目が少し遅くなったり、ワンバウンドの処理の際に少し反応が遅くなってしまったり。大久保監督からは常々ストレッチするよう言われています。

 

 

–捕手から見て期待したい投手はいますか

新二年の石井雄也(商2)という慶應志木高出身のピッチャーです。沖縄キャンプ中のオープン戦では1点も取られていなくて、本当に安定感抜群で、春は本当にフル回転してくれるのではないかと期待しています。

 

 

–1年生で注目の選手はいますか

皆素晴らしいですが、1年生だったら関根智輝(総1)に一番期待しています。1年生らしからぬボールを思いっきり投げてくるので。多分リーグ戦でどんどん使ってくると思うのですが、本当に肝が据わっていますし期待しています。

 

 

–秋季リーグでは攻撃面での活躍も見られました。攻撃面の調子はいかがですか

特別いいとは言えないかもしれないですが、去年はホームランバッターが多く長打もたくさん出るチームでした。しかし今年は、ヒットは多くは出るのですが長打を打てるバッターが去年よりかは減っているので、「小技を使いながら」ということをチームとして意識しているのでいい感じだと思います。

 

 

–二年生になりますが、後輩が入ってきて心境の変化などはありますか

あまり変わらないです。よく先輩にも「お前は後輩に見えない」といわれ、先輩にも馴れ馴れしい態度をとっているのであまり後輩が入ってきても変わらないです(笑)。

 

 

–春季リーグの目標を教えてください

ベストナインを取りたいという目標があります。キャッチャーでベストナインを取るのはやはり優勝しないと取れないと思うので、そういった意味でも優勝したいなと思います。

 

 

–この1年を通しての目標はありますか

去年秋結局打率が3割のらなかったのでまずは3割こえるようにというのが目標です。今年の自分の立ち位置的に、大久保監督にも打点を上げてくれと言われていて、10打点以上は出したいです。 

チームの要となった郡司 

 

–最後に、応援してくださる方々に一言お願いします

慶應は僕が入る前に優勝しましたがそこから何期も優勝していません。去年は2位という惜しいところまで行ったので、慶應は優勝する力は充分あるので、今年こそは挑戦者の気持ちで戦っていきたいなと思っています。

 

 

–お忙しい中ありがとうございました。

 

取材:國分萌々子、写真:鈴木優子

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