【野球】連日の熱戦。先制するも救援粘れず逆転負けを喫す。 法大②

5月7日(日)東京六大学野球春季リーグ 法大2回戦

昨日に続きマルチ安打の清水翔

隙は見せてはならない。そんな言葉がふさわしい試合だった。後一本が出ず、昨日引き分けに終わった慶大は、初回に郡司裕也(環2)、清水翔太(総4)の連続タイムリーで2点を先制。幸先良く先制点を奪う。4回にも岩見雅紀(総4)のタイムリーで1点を追加。先発の高橋佑樹(環2)も5回を投げ1失点と試合を作り、試合を優位に進める。しかし7回、二番手の菊地恭志郎(法3)が4失点を喫し、逆転を許してしまう。追いつきたい慶大打線は直後の8回に倉田直幸(法4)犠飛で1点を返したが、反撃もここまで。昨日に続く熱戦で、手痛い敗北を喫してしまった。

 

 

慶大

法大

慶大:髙橋佑、●菊地、内村、土井、佐藤 ―郡司

法大:○菅野、三浦、熊谷―鎌倉、中村浩

◆慶大出場選手

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[9]

天野康大(環4・智弁和歌山)

 

河合大樹(総3・関西学院)

[5]

瀬尾翼(理4・早稲田佐賀)

[8]

柳町達(商2・慶應義塾)

[7]

岩見雅紀(総4・比叡山)

 

7 9

大西健斗(環1・北海)

[2]

郡司裕也(環2・仙台育英)

[3]

清水翔太(総4・桐蔭学園)

[4]

倉田直幸(法4・浜松西)

[6]

照屋塁(環4・沖縄尚学)

[1]

髙橋佑樹(環2・川越東)

 

菊地恭志郎(政3・慶應志木)

 

内村僚佑(政4・慶應義塾)

 

H

植田清太(総3・慶應義塾)

 

土井涼(商2・慶應義塾)

 

佐藤宏樹(環1・大館鳳鳴)

 

後一本が出ず、引き分けに終わった一回戦。だが、今日の慶大打線は一味違った。初回、先頭の天野康大(環4)が内野安打で出塁すると、続く瀬尾翼(理4)はセオリー通り送りバントを試みる。これが失敗に終わり、三番・柳町達(商2)も倒れ、二死となるが、四番・岩見が四球でつなぎ、二死一、二塁と先制のチャンスを作る。ここで、郡司が中前に、清水翔が右前に連続タイムリーを放ち、幸先よく2点のリードを奪った。

ピンチをしのぎ吠える髙橋佑

慶大先発は髙橋佑。初回を三者凡退に抑える完璧な立ち上がりを見せた。しかし二回、四球とヒットなどから一死二、三塁とされると、内野ゴロの間に1点を返される。だが、続くピンチは中飛に打ち取り、最小失点でこの回を切り抜けた。すると打線は三回、先頭の柳町が法大先発・菅野から左中間に二塁打を放ち、無死二塁のチャンスを作る。ここで打席には岩見。外角のボールを逆らわずに右前へと運び、柳町が生還。貴重な追加点を奪う。中押しとなる援護をもらった髙橋佑は、毎回のようにピンチを招いたが、バックの軽快な守りもあり5イニングを投げ1失点。先発としての役割は十分に果たした。

六回からは継投に入り、マウンドには菊地。わずか6球で法大打席を三者凡退に仕留めた。七回表、慶大打線はさらなる追加点のチャンスを迎える。二死から天野がこの日二本目となる内野安打で出塁すると、瀬尾も中前打で続く。さらに柳町の四球で二死満塁として打席には再び岩見。しかし、ここは法大・菅野の内角スライダーに手が出ず見逃し三振。大きなチャンスを逃す。

途中出場でチャンスを作った河合

チャンスを逃した代償は大きかった。続投した菊地がヒットと四球から無死一、二塁のピンチを招くと、暴投で無死二、三塁としてしまう。ここで菊地は、三連続長単打を浴び一気に4失点。試合をひっくり返されてしまった。追いつきたい慶大打線は八回、先頭の郡司が右中間を破る二塁打を放ち、無死二塁とする。清水翔も右前打で続き、無死一、三塁とすると、倉田がライトに犠牲フライを放ち1点を返す。さらにその後、二死一、二塁と一打同点のチャンスを迎え、打席には河合大樹(総3)。7回の守備から出場し、今日初打席だったが、期待に応えレフトにヒットを放つ。二塁走者清水翔は本塁へ突っ込むが、前進守備を敷いていたレフトからの好返球の前に本塁憤死。同点とはならなかった。

リーグ戦初打席となった大西健

後がなくなった最終回、先頭の瀬尾が死球を受けて無死一塁。再び同点のチャンスを得る。しかし、柳町が左飛に倒れると、神宮初打席の大西健斗(環1)、郡司はともに空振り三振に倒れ、ゲームセットとなった。ゲーム終盤まで主導権を握っていただけに、この敗北は4−5というスコア以上に手痛いものとなった印象だ。バントミスや暴投といった細かいところでの隙が、この結果に繋がってしまったことも否めないだろう。だが、毎試合のように二桁安打を放つ打線の破壊力は、やはりリーグ屈指だ。試合を重ねるごとに成長を続ける慶大ナイン。緻密さがさらに高まれば、歓喜の瞬間はもうすぐそこかもしれない。

記事:天野 拓真

 

◆打撃成績

 

 

[9]

天野

遊安

中飛

 

 

右飛

 

遊安

 

 

河合

 

 

 

 

 

 

 

左安

 

[5]

瀬尾

投ゴロ

中飛

 

 

空三振

 

中安

 

死球

[8]

柳町

遊飛

 

左中2

 

二ゴロ

 

四球

 

左飛

[7]

岩見

四球

 

右安①

 

 

中安

逃三振

 

 

79

大西

 

 

 

 

 

 

 

 

空三振

[2]

郡司

中安①

 

遊併

 

 

投飛

 

右中2

空三振

[3]

清水翔

右安①

 

空三振

 

 

一邪飛

 

右安

 

[4]

倉田

一ゴロ

 

 

遊ゴロ

 

遊直

 

右犠飛①

 

[6]

照屋

 

二ゴロ

 

二ゴロ

 

 

右飛

遊失

 

[1]

髙橋佑

 

中安

 

空三振

 

 

 

 

 

菊地

 

 

 

 

 

 

三ゴロ

 

 

内村

 

 

 

 

 

 

 

 

 

H

植田清

 

 

 

 

 

 

 

空三振

 

土井

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐藤

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆投手成績

 

打者

球数

安打

三振

四死球

失点

自責

 

髙橋佑

20

77

菊地

10/3

33

 

内村

11

 

土井

 1/3

10

 

佐藤

 2/3

 

◆監督・選手コメント

大久保秀昭監督

(試合を振り返って)序盤リードしていたけど、一気にひっくり返されてしまいました。仕方ないです。いい試合で勝つことが出来なかったということです。序盤は効率良く点が取れましたが、郡司のバントミスあたりから流れが止まってしまったかなと思いますね。(継投については)監督の判断でやっていることなので、結果的に負けたとなればそれはミスになります。自分としては選手を信頼して、自信を持ってやっていることですし。(接戦となったが)こういう試合は、ピッチャーは先頭打者を出さない、四球を出さない、ビッグイニングを作らないこと、守りはノーミスでやること、そんな当たり前のことが出来なきゃ勝てないと思いますね。(大西投手の外野起用について)まあ大西のためだけに野球やってるわけじゃないので、良いと思ったから使っただけです。(明日以降に向けて)やっぱり野球はピッチャーなのでなんとか3点以内に抑えていかないといけないですね。やっぱり5点以上取るとなるとしんどいですし。

 

照屋塁主将(環4)
(今日の試合を振り返って)バントミスとか見逃し三振とかそういうプレーで相手に流れをわたしたっていうのはあるが、チームとしてのいいところは出ているので変わらずにやって行きたいと思う。(昨日は守備に乱れが見られたが、今日はチーム全体としていい守備が見られた)ミスから点を取られることは避けたいので、特に内野手は取れるアウトは取ろうという意識をしています。(個人的にもいいプレーがいくつか見られた)ピッチャーが打ち取った打球なので、やることはしっかりやる、という感じです。(明日に向けて一言)この2日間通してもう少し、やれることをできれば勝って行けると思うので、明日また気持ちを切り替えて戦って行きたいと思います。

 

内村僚佑(政4)

(今日の試合を振り返って)ピッチャーが粘れなかったというか、最初はいい感じで点が取れたのに途中からどんどん流れを奪われたなと思いました。(久しぶりの当番。ピンチの場面でしたが、どんな気持ちでマウンドへ向かいましたか)目の前のバッターを抑えるということしか考えていなかったです。絶対に失点はゆるされない場面だったので緊張はしましたが、やることはやったかなと思います。(初戦引き分け、2回戦敗北は前カードと同じ流れです)ピッチャー全体として5点取られて、フォアボールも4つ出していて、少し多いかなと思うので、そこを我々の課題として反省して切り替えて明日やっていかないといけないです。(明日もピンチでの登板があるかもしれません)登板する機会があれば自分のピッチングをしたいので、そのためにしっかり準備していこうと思います。

河合大樹(総3)

(今日の試合を振り返って)自分はそんなに出る出番はないのですが、今日も勝ちきれる試合で勝てなかったというのが悔しいです。7回裏守備交代からの出場でした)今日はもともと外野のメンバーが少なくいろいろ準備をしていたので、監督に守備行くぞと言われて自分のやるべきことをやるだけだと思って入りました。(どのような気持ちで打席に入りましたか)1点差で2アウト1・2塁、ここはもう繋ぐしかないと思って入りました。(ヒットが出た時は)なんとかホームに帰ってくれという気持ちで見ていたのですが、相手の良い送球が帰って来て、仕方ないですが切り替えて次行こうと思いました。(チーム全体として、序盤得点をリードしていたにもかかわらず負けてしまった要因はどこにあると思われますか)取りきれるところで取りきれず粘りきれなかったところだと思います。(明日の試合に向けてひと言)出番がいつ来るかわからないですが、しっかり準備して自分のできることをやりたいと思います。

 

髙橋佑樹(環2)

(今日の試合振り返って)途中までリードしてた試合で、野球なんで逆転されることもあると思うんですけど悔しいです。(ご自身の投球は)いい当たりが正面に飛んだり、野手がゲッツー取ってくれたり助けられた部分が多かったと思うので、僕が抑えたって感じではなかったです。(今日はヒットを放ちました)たまたまですね。(この前の試合でもタイムリーを放ちましたが)振ったところにボールが来てるだけです。今日もストレートだけ狙ってたらスライダーが来たんですけど、振ったら良いところに飛びました。(昨日は中継ぎで投げましたが疲れはないですか)昨日は1イニングだけなので疲労はないです。(明日の試合に向けて)毎試合そうですが、負けられない試合なんで投げるべきところでしっかり投げて自分のやるべきことをやって、絶対勝ちたいと思います。

佐藤宏樹(環1)
(今日の試合を振り返って)1年生ながらピンチの場面で出させてもらったんですけど、自分の投球ができたというか、無失点に結果抑えられて良かったです。(準備はできていましたか)左の時に行くと言われていたので、心の準備はできていました。(どんな意識でマウンドへ)まず郡司さんに思い切り投げろという話をされて、自分の球を信じて思い切り投げることができました。(大事な場面での登板が続いています)今はまだ信頼という部分にはまだまだだと思うんですけど、リーグ戦重ねるにつれて出番をもらって信頼を築き上げていけたらと思います。(同じ1年選手の活躍には刺激を受けますか)いいピッチングして、すごい刺激になってお互い切磋琢磨という部分ではすごいいい存在ではあるなと思っています。(同じ左の髙橋佑と話はしますか)普段からも結構仲良くさせてもらっています。(明日の試合に向けて)僕はリリーフとかピンチの場面だったり、ワンポイントで登板することになると思うんですけど、与えられた場面でしっかり自分の仕事を果たせるように頑張っていきたいと思います。

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