【ソッカー男子】Jリーグチーム相手に善戦、東京ヴェルディ戦

ゴールを決めた増田(右)と武藤

 地震の影響でシーズン開幕が延期となった今年の関東大学サッカーリーグ。チームの完成度は「まだ60%ぐらい」(須田監督)と、慶大ソッカー部もまだまだ本調子ではない。そんな中Jリーグチーム・東京ヴェルディとの練習試合が行われた。30分×3という変則の試合時間で行われた一戦。格上相手に苦戦が予想されたが、善戦を見せた。敗れはしたものの、その内容は新シーズン開幕にむけて、チームの手ごたえを感じさせてくれるものだった。

 2011/03/30(水) 13:30 KO  @東京ヴェルディグランド

慶應義塾大学2-3東京ヴェルディ

{得点者} 松下、増田(慶大のみ)

  一本目の試合は、慣れないJリーグチーム相手ということもあり、「いいポジショニングをしてボールを上手く動かすということ」(須田監督)ができない立ち上がり。それでも徐々にペース上げていった慶大は16分、セットプレーのチャンスを得ると、日髙(総4)が抜け出し、ボールを受けて折り返したところに松下(総2)が押し込み、先制点を奪った。

ボールを運ぶ藤田

 しかし、ゴール後はヴェルディに圧倒される場面が目立つ。東京ヴェルディ、25番平本などに、たて続けにゴールを奪われ、あっさり逆転を許してしまう。それでも、「臆することなく」(笠松・総4)プロ相手に積極的に仕掛ける慶大は26分、左サイドからのクロスを武藤(経1)が落とし、それに合わせた増田(環1)が同点ゴール。2-2の同点で一本目を終えた。

 迎えた二本目、慶大は開始直後から果敢に「前からのプレス」(須田監督)を掛けてヴェルディに自由を与えない。しかし、攻撃面では「チームとして崩せなかった」(藤田・政3)ため、決め手を欠き、勝ち越しゴールを奪うには至らず。試合は慶大が支配するものの、スコアが動かずに終わった。

 三本目の試合は、お互い大幅なメンバーチェンジを行って試合に臨んだ。序盤はお互いに慎重な立ち上がりを見せるも、なかなかボールを保持することができない慶大。試合は、慶大の不用意なパスミスからチャンスを得たヴェルディが決勝点を奪い3-2で終了した。

  開幕が延期になったことによるコンディション不足が心配されたが、「今日に関してはそこまで、重さはなかった」(笠松)との言葉通り、ピッチに立てばいつも通り全力で闘っているイレブンの姿がそこにはあった。さらに、「格上相手にいいゲームが出来た」(藤田)ことも大きな収穫の一つ。悲願の日本一に向けて、開幕戦では、完成度100%の慶大が見られることを期待したい。

 By Hiroyasu Tanaka

コメント

 須田監督

 (今日の試合を振り返って)今ディフェンスを重点的に取り組んでいるんだけども、前からのプレスの出来は感触としてはよかったかなと。ただボールを奪った後、もう少し全体が反応して速いパス回しからサイドを突いていくというような攻撃面はこれからですね。(ビルドアップでミスが多かったが)そこはまだまだだね。いいポジショニングをしてボールを上手く動かすということが出来ていない。もう少し自信を持っていいんだけど。まあ開幕まであと1ヶ月あるし、練習試合もあるからそこで7割8割ぐらいまで完成していけばいいと思う。(現時点でのチームの完成度は)まだ60%ぐらい。ディフェンスがだいぶ安定してきたかな。やっとやり始めた所で、今日初めての試合だったから。(オフェンス面はこれから詰めていく)そうだね。あとオフェンスに関しては、個々の能力を前面的に出してあげたいと思っている。能力の高い選手が多いからね。ただやっぱりサイド攻撃は重点的にやっていきたい。

 笠松主将

 (今日の出来について)久しぶりにチームとして気持ちの入った試合ができたので、非常に内容とまあ結果は同点だったんですけど、それは良かったと思います。でもまだミスも多かったので、そこを修正して、次の試合というか、また土曜日に試合あるので、しっかりやっていきたいです。(相手がJリーガーということだったが)そうですね、相手がJリーガーといっても臆することなく、ビビっちゃいけないと思うんで、とにかく自分たちがやってきたことをしっかりだして、まあ普通にやってたら闘えないと思うんで、そのなかでいかに身体とかを張ってやれば今日みたいに制する部分も多かったと思うんで、やってることをやった感じです。(これまでの、チームの完成度というか手応えは)そうですね、徐々にチームとして、完成というか完成はやっぱり5月5日にむけての形向けなんですけど、まあ余裕ある段階でチームのコンセプトをすべて、チーム全体に意識づけなきゃいけないと思うんで、そういった意味では今日プラン通りのゲームが出来たと思うんで、成果はでたんじゃないかと思います。(ご自身のコンディションは)そうですね、中断期間というか地震によって中断期間があって少し身体が重い部分というのが、間が空いちゃったんで、身体が重い部分があったんですけど、今日に関してはそこまで、重さはなかったんで、まあ徐々にあげていければと思います。(開幕に向けて一言お願いします)イレギュラーというか開幕が遅れたんで、 日程がどうなるかわからないんですけど、とにかく目の前の試合を一試合一試合戦って開幕に向けていい準備していきたいと思います。

 藤田

 (今日の試合を振り返って)勝ち切ることが出来なかったので、そこが課題かなとは思うんですけど、格上相手にいいゲームが出来たんじゃないかと思います。須田さんも普段からこういうプレッシャーの中でやるのは大事なことだと言ってたので、本当に色んな課題も見えたいいゲームだったと思います。(格上相手に意識したこと)個人としては、相手が上手いのでサボらないでポジションをしっかり取り直すことを意識してました。(今日の試合で得た収穫と課題)個人としては球際を強くいけたのでそこは良かったと思うんですけど、攻撃の部分でチームとして崩せなかったので、もう少し詰めていきたいと思います。(今取り組んでいることは)自分達のチームはまだまだ完成していないので、少しでもチームとして戦えるように同じ意識を持って戦えるようにしたいです。

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