【野球】岩見、瀬尾、郡司3選手の本塁打で快勝! 法大③

9月25日(月)東京六大学春季リーグ戦 法大3回戦

リーグ戦初先発ながら圧巻のピッチングを見せた石井雄

昨日の引き分けから迎えた第3戦。マウンドを託されたのはリーグ戦初先発の石井雄也(商2)だ。5回途中まで好投し、その後も5人の投手が継投。失点を許しつつも踏ん張りを見せた。対する打撃陣は岩見雅紀(総4)のソロ、瀬尾翼(理4)の3ラン、そしてダメ押しの郡司裕也(環2)の2ランとホームランが連発。「慶應らしい」勝利で勝ち点奪取へ希望を明日につなげた。

 

法大

慶大

x

法大:菅野、●内沢、落合、高氏―鎌倉

慶大:石井、川端、◯佐藤、関根、髙橋佑、髙橋亮―郡司

 

慶大:岩見3号ソロ(4回)、瀬尾1号3ラン(5回)、郡司1号2ラン(8回)

◆慶大出場選手

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[9]

天野康大(環4・智辯和歌山)

 

中村健人(総2・中京大中京)

[5]

瀬尾翼(理4・早稲田佐賀)

[8]

柳町達(商2・慶應義塾)

[7]

岩見雅紀(総4・比叡山)

 

大西駿斗(商2・郡山)

[3]

清水翔太(総4・桐蔭学園)

[4]

倉田直幸(法4・浜松西)

[2]

郡司裕也(環2・仙台育英)

[6]

照屋塁(環4・沖縄尚学)

[1]

石井雄也(商2・慶應志木)

 

川端康司(政4・慶應志木)

 

植田清太(総3・慶應義塾)

 

小原徳仁(文4・慶應義塾)

 

佐藤宏樹(環1・大舘鳳鳴)

 

明渡稜(政4・桐蔭)

 

関根智輝(環1・城東)

 

髙橋佑樹(環2・川越東)

 

髙橋亮吾(総2・慶應湘南藤沢)

逆方向に飛ぶ打球を見つめる岩見

一昨日負け、昨日引き分けと後のない慶大。先発はこのカード1回戦で2回無失点と好投を見せた石井雄だ。今季の試合で失点を許してきた魔の1回表を三者凡退に切って取り、上々の立ち上がりを見せる。その流れに乗りたい打線に対する法大の先発は、初戦完封負けを喫した法大のエース菅野だ。初回裏、先頭打者天野康大(環4)が内野安打を放つ。デッドボールやバッテリーエラーが絡み、天野が生還すると、ここまでコンスタントにヒットを放っている清水翔太(総4)が左中間へのタイムリーツーベースを放ち、初回に計2点を先制する。

リーグ戦初本塁打を放ちガッツポーズを見せる瀬尾

先発石井雄はその後の回も好投を続け、4回まで被安打1無失点と安定したピッチングを見せる。そんな中、その好投に応えるように、4回裏、先頭岩見が逆方向、ライトスタンド中段へ大きな弧を描くソロホームランを放ち、追加点を挙げる。これで流れを引き寄せたかと思った。だが5回表、ここまでリーグ戦初先発とは思えぬ投球をしてきた石井雄が崩れ始める。二人目のバッター向山にセンターへのヒットを打たれ、次の打者ではボークを取られ、フォアボールも出してしまった。その後も二連打を浴び、代わって登板した川端康司(政4)も法大の1番相馬にヒットを許し、この回3失点。試合を振り出しに戻されてしまう。

それでもここで終わる慶大ではない。その裏、先発菅野から交代した内沢から、代打植田清太(総3)がしぶとく内野安打で出塁すると、続く天野がライトへのヒットを放つ。1死一、二塁のチャンスにまわってきたのは2番・瀬尾。その2球目はレフトスタンドに吸い込まれ、3ランホームランとなった。この3点で慶大は一気に勝ち越しに成功する。

縦スライダーを駆使し打者を翻弄する佐藤

その後の6回以降は投手陣が継投する。まず6回に投げた佐藤宏樹(環1)は法大の3、4、5番を三者凡退に抑える。その裏は相手のエラーから出塁した清水翔を郡司が還し、勝利を引き寄せる追加点を挙げる。

投げては7回を関根智樹(環1)、8回を髙橋佑樹(環2)が無失点に抑える。8回裏にはダメ押しの郡司のセンター方向への2ランも飛び出し、法大との点差を6点に広げる。9回表は、回をまたいでマウンドに上がった髙橋佑が2失点を許すも、3連投の髙橋亮吾(総2)が一人も出塁を許さずゲームセット。3戦目にして法大から勝利をもぎ取った。

郡司は今シーズン初の本塁打を放った

今日は投打の噛み合ったゲームとなり、快勝。投げては6投手が投げ、総力戦で挑み、点差を守った。中でも石井雄は5回途中まで力投し、試合を作った。打っては10安打9得点。うち6点は岩見、瀬尾、郡司という3選手のホームランだった。昨日の引き分けから一転、打ち勝った今日の慶大打線。この調子で明日も2連勝し、優勝につながる勝ち点を掴みたいところだ。

 

 

This is YOUR day!!慶大の守備職人が魅せた値千金の1発 瀬尾翼

これまでも多くの試合で華麗な守備を見せ、慶大を支えてきた守備の名手、瀬尾。2番としてつなぎ役にもなり、かつ被四死球も多く、影の実力者として慶大の勝利に貢献してきた彼だが、実は春にはチーム2位タイの3本の二塁打を放っており、長打も打てるポテンシャルを秘めていた。今日の試合ではその実力を我々に見せつけ、「貴重な」3ランを放ってくれた。今後の試合でも自身も売りとする堅実な守備と、勝利を呼び込むバッティングで、慶大を優勝に導いてほしい。 

記事:髙山 実子

 

◆打撃成績

  

[9]

天野

遊安

 

空三振

 

右安

 

二ゴロ

  

中村

         

[5]

瀬尾

死球

 

一飛

 

左本③

 

左中安

  

[8]

柳町

逃三振

 

二ゴロ

 

遊ゴロ

 

二ゴロ

  

[7]

岩見

遊ゴロ

 

 

右中本

遊ゴロ

 

空三振

  

大西駿

  

 

      

[3]

清水翔

左中2①

  

投ゴロ

 

三失

 

右安

 

[4]

倉田

遊ゴロ

  

二ゴロ

 

一犠打

 

投犠打

 

[2]

郡司

 

二ゴロ

 

一邪飛

 

右安①

 

左中本

 

[6]

照屋

 

投ゴロ

  

中飛

遊ゴロ

 

遊直

 

[1]

石井

 

二ゴロ

     

投ゴロ

 

川端

         

植田清

    

二安

    

小原徳

         

佐藤

         

明渡

     

遊ゴロ

   

関根

         

髙橋佑

         

髙橋亮

         

 

◆投手成績

 

打者

球数

安打

三振

四死球

失点

自責

 

石井

41/3

18

77

 

川端

2/3

佐藤

11

 

関根

23

 

髙橋佑

10/3

25

 

髙橋亮

14

 

 

◆監督・選手コメント

 

大久保秀昭監督

(今日の試合を振り返って)打線が活発で慶應らしい野球というか、打ち勝つという部分では良かったなと思います。あとは石井がゲームメイクをしっかりして、耐えてくれたんだと思います。(打線は3本塁打でしたがいかがでしたか)岩見と郡司はその(ホームランを打つ)可能性のある選手ですが、瀬尾は本当に貴重な場面で貴重な1本を打ってくれたかなと思います。(初戦完封された菅野投手が先発でした、対策は)その辺はチーム全体として変わらず取り組んでいるので、1戦目はうまく噛み合わず、今日はたまたま点が入ったということですかね。(リーグ戦初先発の石井投手が好投しました、感想を)ケガとかいろんなことで心配する部分はありましたが、そういうのを払拭してくれるようなピッチングだったと思います。一回りくらい頑張ってくれれば良いかなと思ったのですが、よく頑張りましたね。(8回裏、髙橋亮がブルペンで準備していましたが)髙橋佑の復調を期待している部分もありますから、8回をピシャリと良い形で終われて、2イニングまた抑えてくれるようだったら明日にもつながるし今後にもつながる風になるかなとちょっと欲を出してしまいました。それを髙橋亮がカバーしてくれたので良かったです。(投手陣には3点以内のゲームが理想とのことでしたが)8回まで3点、結果9回の2点は余計でしたが、リーグ戦で勝つということがまず第一なので、27個のアウトを取って勝って終われたということは評価して、だいぶ形にはなりつつあるので、4連戦でしんどいですけど、うちはもう数で耐えるしかないのでまた一人1イニングでも与えられた場面で頑張ってほしいなと思います。(もっと郡司選手などに打ってもらいたいと期待されていましたが)だいぶ練習の時から良い感じで打ち始めていたので、全日本とか、高校ジャパンとか慶應にはそんな選手はほとんどいない中で、中心となってやらなければいけないし、そういう期待も込めて起用している部分もあるので、2年生ですし、ぐいぐいやってほしいなと思います。彼には大学球界を代表するような打てるキャッチャーになってほしいという思いがありますので。(明日も試合が続きます)なんとか勝ち点を取ってしっかり優勝戦線に食らいつく来たいと思っています。

 

岩見雅紀(総4)

(今日の試合を振り返って)勝てて良かったです。(本塁打を打った打席を振り返って)追加点が欲しい場面で打てたので良かったです。(第1戦で抑えられた菅野投手が相手でした)特に対策はしてないです。打ててないというよりは捉えきれてないだけだったので。(第1戦も)フェンスの手前までの風次第の打球も打てていたので、しっかり捉えていけば早い段階で打てるだろうと思っていました。(打った球は)ストレートです。ストレートが多かったので、待ちながらという感じ。(2戦連発となりました。調子はどうですか)悪くないです。(明日に向けて)明日落としたら意味がないので勝ち点取れるように頑張ります。

 

瀬尾翼(理4)

(リーグ戦初のホームランが出ましたが感想は)たまたまだったんですけど、いいところで打てたので最高でした。(打った感触は)こすったかなと思ったんですけど、風があったので入ってくれました。(2番打者として今季高い出塁率を記録していますが)監督にも出塁率4割を目指してくれと言われているので、打率が低いとしても四死球で最低でも4割を超えたいなと思っているので、今のところ達成できているので続けていきたいなと思います。(4試合連続で死球で出塁しているが、内角攻めなどが関連しているのか)内角攻めというよりは、自分がくっついたりいろいろ工夫しながらやっているので、相手が投げミスしてくれたりプレッシャーをちょっとでもかけられたらなと思います。(明日に結果次第で勝ち点が決まるが)今日の勝ちも明日勝たなければ何も意味ないので、本当に全員でやってきたことをやれれば勝てると思うので、必ず勝って優勝につなげられるように頑張ります。

 

石井雄也(商2)

(今日の試合を振り返って)自分としては粘ってピッチングできたと思います。(先発を伝えられたのは)昨日の夜のミーティングで林助監督に言われました。(どんな気持ちでマウンドへ)先発するというのは頭になかったのですごくびっくりしたのと、今日の試合負けたら勝ち点取られるので、絶対に負けられないと言うプレッシャーを感じました。(今日良かったポイントは)高めに抜けたボールを長打にされることが多いので、それを無くそうとボールになるなら低めにワンバンという意識で低め低めに投げました。あとはコースだけ間違えないようにしました。インコースを投げるにしてもそれが真ん中に入れば打たれてしまうので、インコース投げきって最悪デッドボールでもいいという心構えで投げられました。(今日のピッチングの出来は)1球1球1人1人抑えていけと言われていたので、それができて自分としてもよく粘って5回まで試合を作れたと思います。(今後の登板に向けて)いつ出番があるかわからないので、しっかり準備して今日みたいに粘って0点で抑えるのが僕の仕事なのでしっかり練習していきたいと思います

 

郡司裕也(環2)

(今日の試合を振り返って)負けたら勝ち点がないという状況で、ピッチャーも野手も全員この試合が最後というくらいの気持ちで臨んだので、それが全面に出たかなと思います。(追加点のタイムリーの打席では、どんなことを意識していましたか)ここの1点は本当にでかいなと思って、簡単には追い込まれてはしまったんですけど、詰まってでも外野に持っていこうと思って、その結果上手くいったかなと思います。(ダメ押しのホームランも)調子は今すごく悪いと思うんですけど、1発出てほっとしました。(一、三塁の場面で盗塁を刺しました)あれは相手のボーンヘッド的なところもちょっとあると思うんですけど、あそこでアウトを1つ取れたのは本当に大きかったです。昨日も土曜日も一、三塁で簡単に走られているので、走ってきたら刺そうという思いはずっとありました。(自信はありましたか)そうですね。自信はありました。(先発の石井投手を4回までほぼ完璧にリードしました)そうですね。本当に4回まで文句の付けようがないピッチングをしてくれました。5回もちょっと乱れはしましたけど、今日は石井が序盤に試合を作ってくれたことに限ると思います。(計6投手と組んでリードしました)今慶應はこういう勝ち方しかできないと思うので、いかに失点を1点でも減らせるかというところで、それぞれのピッチャーの良さは理解しているつもりなので、あとは僕がそれを引き出すだけで、明日もそういう気持ちでやっていきたいと思います。(明日に向けて)流れは本当に慶應側に来てると思うので、その流れに乗っかりながらしっかり気を引き締めて、なんとしても勝ち点を取りたいと思います。

 

佐藤宏樹(環1)

(今日の試合を振り返って)今までで一番緊張しました。でも、無失点で3人で抑えることができてよかったです。(今日は久しぶりの登板でした)みんな、特に4年生の方々に背中を押してもらいました。声を掛けていただいたので、みんなのおかげでピッチングできて、みんなの力で抑えられたと思いました。(どんな声を掛けていただきましたか)何も気にしないで思い切り投げろ、お前が打たれたらしょうがないよ、と声を掛けてもらいました。それで郡司さんを信じて思い切り投げることができました。(今日の勝因はどこでしょう)ノーエラーというのが大きかったと思います。それから、昨日は7つのイニングで先頭打者の出塁を許してしまったけれど、今日は先頭バッターを抑えられていたので野手の攻撃にもつながったと思います。(ご自身のピッチングを振り返ると)ひとつ高い壁を乗り越えられたように感じます。東大3戦目であまり良くなかったので、一度ベンチを外れて頭を冷やすことができました。その間いろいろ考えながらしっかりと練習をしてきたので結果につながったと思います。(今日は変化球が増えていました)法政はまっすぐに強いので。前回は変化球が入らなかったので今日はブルペンからしっかり投げました。初球で1球決まったので、郡司さんがどんどんサイン出してくれました。(投げていたのは何ですか)縦のスライダーです。中山選手の見逃しもそれでとりました。(明日に向けて一言)1勝1敗1分で明日が勝負なので、出られるか分からないですけど、まずは出れるように。もし出られたらしっかり抑えられるように頑張ります。

 

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