【野球】球春到来!開幕前特集2~江藤監督~

 

実績がある左腕の竹内大

―でもそれが慶應の魅力だと思います、だからこそ応援したくなる。

だよね(笑)俺もなんだかんだそういうの本当は好きだよ(笑)やっぱ浪人したり外部から入ってきた選手が4年生で追いつく。そういう人はやっぱり強いですよね。高校は厳しいけどね。高校は3年の最後の夏の大会が7月とかから始まってしまうじゃないですか。2年と4か月しかないから高校は育てる時間がないからやっぱ厳しい。だからこそシニアだとかボーイズとかからとるでしょ。育てるっていうのが間に合わない。それに、体がちょうど大きくなる時だから。浪人した子ってやっぱ体が大きいんだよね。湯本も浪人で頑張った選手だったしね。大学は育てることができる。

―育てがいがあるというのもありますか。

めちゃくちゃ育てがいはありますよ。すごく足が速いのもいますしね。今速いのは3年生の岐阜高校からきた川島とかね。

―新人戦など、代走でよく出ていますよね。

そう。代走で出てる。ああゆう足が速いのもいいよね。そういう選手を育てるのは楽しみだよ。

―他にも浪人など色々なバックグラウンドの選手がいる分、親しみを持って応援できるというのがあると思います。

うん。あのね、慶應の高校ばかりだと永久に強くなれないかもしれないというのは言えると思います。あそこはよその大学が高校から強い選手をとるように、中学から強い選手をとって入学させているから。あれだけとってレギュラー9人卒業とともに大学にあがってきてくれればいいけど、実質あがってくるのは4人くらいでしょ?全国から何十人もとってるのにね。世界大会でてる子とか。

―それだけとるとやはり多すぎると。

そう。多すぎて。ちょっとダメだと、はい次ってされちゃう。だから慶應高校からあがってきた子たちは3つも4つもポジションができるんですよ。だから、全然ね。たくさんのポジションができると全部1からになっちゃう。

―確かに、今内野を守っている慶應出身の選手はユーティリティであるとよく聞きます。

そうでしょ?俺は2ポジションまでって言ってるから。彼らはどこでもやっちゃうんだけどね。みんなそれくらい器用なの。今年は慶應高校出身の選手が多く並ぶと思うけど、まぁ仕方がない。今年はね。今年はセンター辰巳(文3)、ライト伊藤、セカンド金田(政4)くらい。その3人だけだね、外部は。来年はもっと慶應高校が多くなっちゃうかも(笑)でも、慶大は慶應高校の選手ばっかで他大が全国から連れてきてたらやっぱ負けちゃう。1校vs全国になっちゃうからね。そしたら絶対負けますよ。だからやっぱりバラエティに富んだ方がいい。そうすると、色々なことが生きてくる。

―1校だとみんな同じような性質が集まってしまいますしね。

うん、そういうことだね。結局、みんな一緒になっちゃう。去年はサードに松尾卓(23年卒)がいて、セカンドに湯本がいて、キャッチャーは長﨑だったでしょ?やっぱ違うのを入れたい。

 

力のある直球が武器の右腕・福谷

―ここ1年で慶大ファンが急激に増えた気がしますが、その貢献として浪人や外部生の活躍は大きいと思います。

それは自分の中にもあるんですよ。同じのだけだと絶対弱いなって。実際ね、今年はオープン戦やってみてわっしょいわっしょいってなってる時は強いの。でもね、土壇場って時。9回の粘りの時。違うんだよね。去年は強かった。絶対諦めないぞっていうのがあったし、粘りがすごかった。これでダメとか負けたら終わりっていうのが何回もあった。だけど勝った。

―去年は先制されても絶対逆転できる、このチームは負けないと思う気持ちがケイスポとしてもありました。

ね。すごかったもんね。でも今年もオープン戦やってて逆転勝ちばっかなんだよ(笑)でもね、それは違うの(笑)遅いの、エンジンかかるのが(笑)

―強いけれど、スロースターターってことですか。

(笑)こんな事いうと怒るんだけどね、なんかね、甘いの。選手にしてもね、ベンチに入れてやりたいのはいっぱいいるの。去年は湯本だって浪人で頑張ってたじゃない?でも、みんな自分で自分の評価をしちゃうからね。あいつには負けると思っちゃうんだろうね。そういう人が多いからね。やっぱり練習だな。

―去年は「守備から流れをつくる」というのがあったと思いますが、今年はいかがですか。

そうだね、基本的には変わらないよ。守備から流れをつくりたい。今年は…どうかな。去年はすごかったでしょ。あんまり打てなかったけど(笑)でも二遊間はすごかったよ。湯本にはね、全打数ノーヒットでもいいって伝えてたんだ。打っても打たなくても絶対に外さないからって。やっぱ、二遊間。うーん、センターラインだね。外野はね、六大学で1番だと思ってる。レフト宮本(政4)、センター辰巳、ライト伊藤はね、1番だよ、六大学で。打線も1、4、6と打つからね。

―今年はホームでさせる印象があります。

3人ともいいよね。本当いいと思う。ピッチャーも安心して投げられるしね。バッターがレフト怖い、センターも怖い、ライトも怖いって。それはいい事だよね。外野はいい。内野は相乗効果だからね。山﨑(商3)、福富(商3)、金田…うん守備だね。

―他大学の印象は。

明治ははりきってるよね(笑)ユニフォームも変えて、130周年絶対優勝するぞって(笑)でも強いと思うよ。やっぱ明治は野村が軸だからね。去年、明治戦はどうやって勝ったっけって思うほど紙一重だった。あそこでヒットエンドランじゃなかったら、センター前に抜けなかったらって思う。その紙一重で勝ったことを選手が勘違いしてしまったら怖い。でも、みんな手こずると思うのは立教。立教が変わってきてるからね。

―立教も良い選手が多いですよね、充実してきていると思います。

やっぱ、監督が社会人出身で、就任した時に「3年後に勝つ」って言ってたから。去年はチームの様子を見ていたから。それに今年は4年生が抜けたし、今年から少しずつ自分の野球をとりいれてきているよね。そういう意味では今年、来年強いと思うよ。

―慶應は初戦が立教ですが、ここでどのように波にのろうかという気持ちはありますか。

ありますね。自分のとこがどこまでやれるか、実力を試すという意味でね。ここまではほら、オープン戦で勝ってきているけど、なんか終わったら勝ってるという試合が多くて。本当に戦って勝ったという気があまりしないのね。だから、なんとなく勝ってるなって気持ちが強いわけ。あれ、勝ってるみたいな。負けた試合も試しで使って負けていることが多いから、まぁしょうがないかなみたいなね。企業とでも負けは負けだからね。僕自身はまだまだうちの選手はやれると思うわけですよ。ショートの福富なんて素材からしたら確実にプロにいける選手だよ。だからね、歯がゆくてしょうがない。仕上がりが思う半分くらいなんだもの。足は速いし、守備範囲もすごく広い。去年の渕上(23年卒)よりも守備範囲は広いと思う。だけど、確実性からいくと渕上かもね(笑)いい選手なのにな。練習もよくやってるんだよ。だけどもう一歩足りない。

―その「もう一歩」というのは監督の感覚的なものだとは思うのですが、何なのか気になります。

うーん…何なんだろうね(笑)全部がなんかちょっとずつ足りない。今の選手はね、練習はちゃんと頑張ってるの。だけどね、「よくやってるな」程度で終わっちゃうのね。「もう止めとけ」までいかない。それが湯本だった。壊れるんじゃないかと湯本たちには思った。それが去年の土壇場で勝つかもしれないにつながっていたんだろうね。今年はね、勝てるって勝手に思っちゃってるの。その辺だろうね。

 

新戦力として台頭してきた菊池

―投手陣はどうですか。菊池選手など新たな選手も台頭してきていますが。

あいつはまだまだ。台頭してきただけ。実績はこれからですね。少しずつ使いながらだね。菊池は3年4年になる程いいピッチャーになると思うよ。

―クローザーはどうですか。

クローザーが必要ないようなピッチングをすればいいんだよ。とか偉そうなこと言ってみたりね(笑)でも、山形(政2)がいるし、菊池がいるし、白村(商2)がいるしね。名前だけだったらよそには負けないよ。まだ名前だけだけどね(笑)みんないいピッチャーだよ。

―春季リーグの目標は。

大学日本一…それはまずリーグ戦で勝ってからだね。そうしないと選手権にも出られないからね。秋だったらもうちょっと言うけどね(笑)まだ手ごたえがない。秋になったら、負けたら全員丸刈りにしますとか言っちゃうよ(笑)立教にまず勝つこと。立教とは接戦が多いからね。今、選手が疲れちゃってるからどうやって休みをとってあげようかと思ってる。負ける気はしないよ。やり残した感じはしないからね。

―大変お忙しいなか、たくさんの興味深いお話を大変気さくにお話していただきました。また、江藤監督の大変細やかなお心遣いでとても楽しいインタビューとなりました。江藤監督、有難うございました。六大学野球リーグは4月9日開幕です。なお、4月9日は学生証を見せれば応援席に無料で入場できますので皆さん奮って足をお運びください。

By Chisa Kato

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