【ソッカー男子】開幕前取材、第4弾 日髙慶太編

 

一つひとつのプレーで観客を魅了する

チーム一のテクニックと創造性を持つ日髙選手(総4)。昨季の後期にボランチとしてスタメンの座を勝ち取ると、試合を決める仕事を何度もやってのけた。「相手の意表をつくプレーではチームの誰にも負けたくない」と語る通り、1本のスルーパスでいくつものチャンスを演出。チームの中盤を支える活躍を見せた。そんな日髙選手に昨季のブレークの背景から、今季の展望までを語っていただいた。

「(昨季の慶大は)能力だけでみたら上のチームと変わらなかったと思うが、力の出し所という点で差があった」

 

 

昨年は7位という結果でしたが振り返っていかがですか。

 自分は怪我で前期はでられなかったが、前期と後期でだいぶサッカーが変わったので、一年を通して、サッカーがぶれてしまうところが、慶應は一部ではまだ強さを発揮できないチームである原因だと思う。試合によって波があったりしたので、一定した力を出せなかったのがやはり上にいけない要因かなと思う。

シーズン途中からスタメン起用されて出場されていましたが、ご自身の中で成長したと思う点はありますか。

怪我する前は、前の方のポジションをやっていて、どっちかというとドリブルだったりボールを持つプレーに自分の特徴があるのかなと思っていた。でも怪我をした後は、無理が利かず、練習でもパスの練習しかできなくて、逆にパスを磨こうと思ってずっとやっているうちに、試合中も必然的にパスをする回数が増え、監督にもボランチとして使ってもらうことが多くなった。その中で、ボランチ次第でゲームが左右されるということを強く感じ、今まで以上に自分次第でゲームが変わるという責任感を持たなくてはいけなくなったので、毎試合毎試合を充実した気持ちでプレーできたということが、後期を通していいパフォーマンスができた要因なんじゃないかと思う。

昨年のご自身のプレーに点数をつけると?

 -70点くらい。

それは何故ですか?

自分の結果よりもチームの結果が、自分がなにができたかを表していると思うので、自分のコンディションは今までの3年間の中では一番よかったが、結果チームが7位だったということは、自分がボランチというポジションで出させてもらって、チームを引き上げられなかったという意味で、評価できない部分だと思う。でも、自分が怪我を乗り越えて、スタメンにいられてプレーできたというところは多少評価したい。

昨年の試合で印象に残っている試合はどの試合ですか。

駒沢戦。この試合は後期が始まって1敗1分けで、ここで負けたら下が見えてきてしまうという状況だった中で、スタッフ含めてチーム全員がいいコンディションで臨めて、総理大臣杯で優勝した駒沢相手にここまでできるんだという自信がつけられた試合だった。

逆に、6位以上の相手に勝ててないという現状がありますが、上位との差はどういうところにあると思われますか。

ここぞというときに後一踏ん張りができるかというところだと思う。試合中、ここで一点ほしいというときに取れなかったり、失点してはいけない場面で失点したり、慶應はそういう意味ではやっぱり勝負所で力を出せなかったのがもったいない。能力だけでみたら上のチームと変わらなかったと思うが、力の出し所という点で差があったと思う。

昨年を振り返って、駒沢戦のようないい試合をなかなか継続できなかったのはどこに課題があったためだと思われますか。

前監督も言っていたが、いい試合をするとこれでいいと満足してしまって、少し気が抜けてしまう面が見られた。慶應は、私生活だったり、日頃の練習の意識の高さでは他の大学と劣ったら勝てないので、いい試合が終わった後に一回気を引き締めるというようなチームの意識が足りないと思う。負けたときにそれに気づいて次頑張るという感じになってしまっているので、勝って気を引き締めることができなかったのかな。

「ポジションに関わらず、責任感を持ってプレーしたい」

 

今季はご自身としてはどのようなプレーを心掛けたいですか。

 まだポジションはわからないが、去年感じた試合に出ることに対する責任感が大事だと思う。ポジションに関わらず、一番責任感を持ってプレーしたい。それと、逃げのプレーではなくどんどん仕掛けて自分の良さを出していきたい。

チームの中で特に意識する選手はいますか。

 森田選手(経3)。プレースタイルは結構違うが、彼のプレーは好きだし、認めている部分も多いので。

ご自分の個性はどんなところだと思われますか。

 ゴール前でのアイデアは相手も味方もわからないことがあるので、そういった相手の意表をつくプレーはチームの誰にも負けたくないと思う。

「(目標とする選手は)中町選手。相当レベルの高い選手だった」

 

意識している大学や選手を教えて下さい。

 1部に上がってきた青学。2部にいたころ相性が悪かったので。上に行くためには、そういう相性の悪い相手に勝っていかないといけないと思うので。後はどの大学でも、ユニバに入っている選手は気になる。

目標としている選手を教えて下さい。

 中町選手(総卒)。2年前一緒にプレーして、今はアビスパに入っていて、自分も高校時代日本入っていたり、今も時々プロの練習とか出たりした中でも、どれを取っても相当レベルの高い選手だった。その選手と共に日々の練習ができたことは今思えばすごくいい経験になったと思う。

オフの日は何をして過ごしますか。

 家にいて寝るのが好き。でも実際は映画を見たりドライブに行ったりと予定が入ってしまうので、あまりゆっくりできることは少ないと思う。

体調管理で気を遣うことは。

 膝を手術しているので、後期も痛み止め飲んでサッカーしたり、ちゃんと膝を温めてから動かすとか、後は右足だけ細くなってしまっているので、右足のみのトレーニングをしたりということ。後は試合前日はちゃんと寝ること。

「学生スポーツは最後なので、今まで経験してきたことを全部ぶつけたい」

 

責任感をもったプレーでチームを引っ張る

今季に向け、監督は須田新監督になりましたが、印象はいかがですか。

須田監督は選手を信頼して、自分達で考えさせて、プレーさせるという点で、与えられた課題をがむしゃらにこなすよりも、ある意味本当にハードルが高いことをしていると思う。そして、自分達が慶應として3年間やってきて欠けてる部分も補って強くさせようという意思がすごく感じられる。

サッカーの内容にも変化がありますか。

 フォーメーションとかも変わったり、ある程度守備の面でも決まり事を作ったりはするが、前にいたら自由にやれと言ってくれるので、去年よりは自由にやれている。

今のところワイドに展開する場面がよく見られますが、その中で日髙選手はどのように自分の良さを出して行こうと思われますか。

慶應はすごくサイドバックがいいので、自分はドリブルで仕掛けていくよりも、タメを作り、黄選手などを上げて、そういった選手を使っていったりとか、自分は右利きなので、中に入っていったりとか、ゴールに直結するプレーをしていきたい。

新4年生というチームを引っ張る立場ですが、心掛けていることはありますか。

 みんなが同じようなことをやる必要はないと思うし、4年の中でも声を出して引っ張っていく選手もいると思うが、自分はどっちかというとそういうタイプではないので練習の中でプレーで見せるというか、下の選手が参考にできるプレーをして引っ張っていきたい。

最後にチームとして、個人としての目標を教えて下さい。

 チームとしては日本一という目標を掲げているので、それをしっかり達成したい。個人としては学生スポーツは最後なので、今まで経験してきたことを全部ぶつけたいという思いがある。行動もプレーもしっかり考えて、毎試合プレーしたい。

 ありがとうございました!

By Asuka Ito

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