【野球】開幕戦を勝利で飾り、天皇杯奪還に向け好発進 立大①

4月13日(土)東京六大学春季リーグ戦 立大1回戦 @明治神宮球場

柳町は3安打を放ち、通算100安打まであと12本だ。

平成最後の東京六大学野球リーグ開幕戦。昨秋あとアウト3つというところから逆転負けを喫し3位に終わった慶大は、立大との今季初戦を迎えた。昨季の悔しさを晴らすため、ここで負けるわけにはいかない。初回、正木智也(政2・慶應)の適時打で先制すると、同点で迎えた4回にも二連打から瀬戸西純(政3・慶應)の適時打で勝ち越し。相手のエラーと犠牲フライで試合終盤にも追加点をあげた。投げては髙橋佑樹(環4・川越東)と髙橋亮吾(総4・慶應湘南藤沢)が相手打線を1失点に抑え、終始リードを譲らず見事勝利を収めた

 

慶大

立大

立大バッテリー田中誠、中川藤野

慶大バッテリー髙橋佑、髙橋亮郡司  

◆慶大出場選手

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[5]7

柳町達(商4・慶應)

 

髙橋亮吾(総4・慶應湘南藤沢)

[8]

渡部遼人(環2・桐光学園)

[9]

中村健人(環4・中京大中京)

[2]

郡司裕也(環4・仙台育英)

7

正木智也(政2・慶應)

 

田中凌馬(商4・長崎東)

[7]

嶋田翔(環3・樹徳)

 

R

橋本典之(環2・出雲)

[4]

小原和樹(環4・盛岡三)

[6]

瀬戸西純(政3・慶應)

[1]

髙橋佑樹(環4・川越東)

 

H

福井章吾(環2・大阪桐蔭)

  昨日の寒さとは打って変わって青空が広がり強い日差しが照りつける中、春季リーグ戦は幕を開けた。三塁側スタンドには開幕を待ち望んでいた多くの慶大ファンが集まった。 1回表、柳町達(商4・慶應)が初球をセンター前に運び出塁すると、2番・渡部遼人(環2・桐光学園)が送りバントをしっかり決める。続く中村健人(環4・中京大中京)は空振り三振に倒れるも、4番・郡司裕也(環4・仙台育英)がフルカウントから四球を選び、迎えるのは正木。センター前に適時打を放ち、立大のエース田中誠から先制点を奪った。  

 

一方慶大の先発を任されたのは昨秋ベストナインにも選ばれたエース・髙橋佑。初回センター前ヒットと死球、犠打で1死二、三塁のピンチを迎えるが後続を切って取り無失点で抑える。しかし2回慶大の攻撃が三者凡退で終わると、その裏2死三塁の場面で田中誠に適時二塁打が飛び出し同点に追いつかれてしまう。勝ち越したい慶大だが、次の回は先頭・柳町の出塁をいかせず。嫌な雰囲気を断ち切ったのはその裏の守備だった。小原和樹(環4・盛岡三)が外野に抜けようかという当たりを飛びついてアウトにすると、次の打球はライト中村がスライディングキャッチ。好守で流れを引き寄せた。 4回、先ほど適時打を放った正木が二打席連続のヒットで塁に出ると、6番・嶋田翔(環3・樹徳)も続く。1死一、三塁のチャンスで放った瀬戸西の打球はセンターの前に落下。追加点をあげ、慶大が再びリードした。

尻上がりに調子を上げていった髙橋佑

 

「回を追うごとによくなっていった」と大久保秀昭監督も言うように調子を上げてきた髙橋佑は4回、5回で3つの三振を奪うなど危なげない投球を見せる。6回は死球で背負ったランナーに三塁まで進まれるが、続く打者を打ち取り得点は許さない。 ラッキーセブン、柳町が今日3本目のヒットを放つと中村、郡司の当たりも内野安打になり、満塁のチャンス。それまで全打席で出塁していた正木だが、ここではショートゴロに倒れ追加点はかなわなかった。

 

しかし8回、前の回の途中で代わった中川から嶋田が二塁打を放つ。その後代打・福井章吾(環2・大阪桐蔭)の打球をショートがエラーし、点差を広げた。さらに9回にも田中凌のセンターへの浅いフライで三塁走者・渡部遼が俊足を飛ばしてホームに帰り、4点目をあげた。 そして8回裏のマウンドに登ったのは、髙橋亮。先頭打者を出すも、持ち前の速球を武器に三者連続三振を奪う。9回も3人で終わらせ、試合終了。大事な開幕戦を勝利で飾った。

 

貴重な追加点となる犠飛を放った田中凌

 

昨秋の悔しさを糧に「ワセダに勝って優勝する」という目標に向かって練習を重ねてきた慶大。その目標を達成するためにまず一歩を踏み出した。猛打賞の柳町、2安打1打点の正木を中心に計11本のヒットを放った打撃陣。7回107球を投げ5安打1失点8奪三振という成績を残した髙橋佑、その後2回を1安打4奪三振で抑えた髙橋亮の投手陣。投打がかみ合い掴んだ1勝。ここから天皇杯奪還への道が始まる。

(記事:小嶋華 写真:左近美月)

  ◆打撃成績

 

 

 

[5]7

柳町

中安

 

中安

左邪飛

  

中安

空三振

 
 

髙橋亮

         

[8]

渡部遼

投犠打

 

二直

 

二ゴロ

 

二ゴロ

 

四球

[9]

中村

空三振

 

右飛

 

遊飛

 

遊安

 

一犠打

[2]

郡司

四球

 

中飛

 

逃三振

 

三安

 

中安

[7]

正木

中安①

  

左安

 

四球

遊ゴロ

  
 

田中凌

        

中犠飛①

[3]

嶋田

二ゴロ

  

左安

 

投犠打

 

右中2

 
 

R7

橋本典

        

空三振

[4]

小原

 

右飛

 

二ゴロ

 

右飛

 

空三振

 

[6]

瀬戸西

 

三ゴロ

 

中安①

 

左飛

 

二ゴロ

 

[1]

髙橋佑

 

左飛

 

捕ゴロ

  

空三振

  
 

H3

福井

       

遊失①

 

  ◆投手成績

 

投球回数

打者数

球数

安打

三振

四死球

失点

自責

◯髙橋佑

27

107

髙橋亮

31

 

  ◆監督・選手コメント

大久保秀昭監督

ーー今日の試合を振り返っていかがですか

初戦勝ってよかったなと思います。

ーー髙橋佑選手のピッチングについては

最初少し慎重になったのか緊張したのか心配でしたけど、回を追うごとによくなっていたのでよかったです。

ーーバッティングでは柳町選手や正木選手が活躍していましたが

オープン戦の時から良い状態で、それをそのまま出してくれたかなと思います。

ーー今日は初戦でしたがどのような準備をされましたか

昨秋の早慶戦の敗退から、4年生はそこで終わっているけど残された3年生以下はまだ終わってないよ、あの時のあの気持ちが報われるためには最後早慶戦で勝って優勝しないとね、と話していました。その終わっていない気持ちを持ち続けて取り組んできたものがしっかり今日出せたので、これからもそれをずっと出し続けるだけです。

ーー明日に向けて一言お願いします

勝ち点制なので、しっかりと頑張ります。  

 

郡司裕也主将(環4・仙台育英)

ーー今日の試合を振り返って

チームとして相手投手対策をしっかりしてきて、先制できて、守備ではギリギリのところを乗り切っていき、一方で相手はギリギリのところでエラーしてしまったりしていたので、そういうところで競り勝てたかなって思います。

ーー主将としてのリーグ戦初戦でした

初戦絶対勝って安心したいと思っていたので、そういう意味ではすごく安心しています。

ーー先発・髙橋佑選手の調子はいかがでしたか

1、2回は変化球が高めに浮いてて、真っ直ぐもあんまり来てなくて「今日やばいな」って思ったのですが、やっぱり立て直してきたのでそこは流石だなと思います。

ーーご自身、4打数2安打でした。調子は

あの(4打席目の)内野ゴロがヒットになってくれたのであれでホッとして、次の打席もリラックスして立てたので、明日以降ある程度安心して打席立てるなって感じです。

ーーチームの雰囲気、調子は全体的にはいかがでしたか

勝つと雰囲気も良くなりますし、やるべきことはやってきたなと感じます。今日の夜も明日の対策をしっかりして試合をしたいと思います。

ーー明日に向けて

一言 本当にいい流れがきているので、流れに乗る部分と切り替えて対策する部分の両面を持って試合に臨みたいと思います。  

 

柳町達副将(商4・慶應)

ーー今日の試合を振り返って

初戦をとれたのがよかったです。

ーー相手・立大の印象は

田中誠也というエースがいるので、そこをどう打ち崩すかにかかっていたと思いますね。

ーー4年生となっての開幕戦です

あんまり僕自身硬くなることもなく、自然と入り込めました。開幕戦といっても特別な意識もなく、これまでリーグ戦で踏んできた場数があるので、硬くなりすぎず、いい緊張感をもって臨めたと思います。

ーー3安打といきなり好調でした

打撃で稼いでいかないと。やはり打撃を期待されている身なので、そこで早速結果を出せたのはよかったと思います。

ーー1番打者を務めていますが、いかがですか

打順を特に意識することがあるわけではないのですけど、やはり回の先頭打者になるなので初球からしっかり振っていこうというくらいですかね。

ーー三塁守備については

(初回の守備で飛んできたような)大きなフライは外野守備での経験があるので心配はないです。ゴロをどうさばくかというところだと思います。だけど練習はしっかりやってきたつもりなので、いざ打球が飛んできた際に今までやってきたことができるかどうかですね。

ーー今後に向けて

優勝するためにここまでチーム全員でやってきたので、明日も勝って優勝に近づけるようにやっていきたいと思います。  

 

髙橋佑樹(環4・川越東)

ーー今日の試合を振り返って

開幕戦ということでとても緊張したまま入りました。最初はぴりっとしないピッチングをしてしまったのですが、途中からなんとか立て直して自分のピッチングを出来たので、そこからはテンポよく投げれたかなと思います。 ーーバッティングについては チェンジアップを打つのは難しいなと思いました。

ーー6回裏には2死一、三塁というピンチを乗り切りました。

自分のデッドボールから招いたピンチで、1点リードの状況でした。あの打席が自分のピッチングの今日の一番のポイントだと投げる時から思っていました。絶対に甘い球がいかないように丁寧に丁寧に投げたので、抑えられて良かったです。

ーー次戦に向けて

監督がどいう意図を持って僕を使ってくれているのかを考えて、監督が思った通りのピッチングができるように頑張りたいと思います。  

 

正木智也(政2・慶應)

ーー今日の試合を振り返って

初回チャンスで回ってきて、中村さんと郡司さんが前にいるので勝負になるっていうのは試合前にわかっていました。その準備を試合前からしっかり出来て試合に臨めたかなと思います。

ーー今日は5番スタメン出場でした

オープン戦から5番を打たせてもらっていて、クリーンナップを打たせてもらっているということは期待してもらっているということなので、その期待に応えられるようしっかり準備して打ててよかったと思います。

ーー今日は2安打でしたがバッティングを振り返っていかがでしたか

基本的なことですがストライクをしっかり打ってボールを見逃すことが出来て、ストライクの甘い球を逃さずに打てたと思います。

ーーチャンスで回ってくる場面が多かったが打席に立つ時に意識したことなどありましたか

僕の場合そんなにチャンスを意識しすぎないように、意識しすぎると緊張して体が固まってしまうので、普段通りに脱力することを意識しました。

ーー明日に向けて意気込みをお願いします

今日勝った喜びはこの13日までにしておいて、明日に向けてしっかり対策と準備をして2連勝して立教戦を終わりたいと思います。

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