シーズンインを迎えた4月、競走部では公式戦や記録会で数々の好記録が生まれた。日本学生個人選手権では男子100メートルで林明良(政4・攻玉社)、男子走高跳で主将・須﨑遥也(商4・丸亀)が入賞。記録会では、高橋諒(商3・桐朋)が十種競技で、副将・成沢翔英(環4・山梨学院)が男子1500メートルでそれぞれ塾記録を更新。他にも新戦力が台頭してきた。残り1か月に迫る関東インカレに向け、チームの機運は上昇中。
競技名 | 選手名 | 記録 | 備考 |
男子100m | 林明良(政4・攻玉社) | 予選(8組) 2着 10秒28(風+1.5) | ★PBタイ 準決勝進出 |
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| 準決勝(2組) 2着 10秒46(風‐0.3) | 決勝進出 |
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| 決勝 4着 10秒41(風+1.2) |
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男子800m | 市村瞭太郎(経3・慶應志木) | 予選(5組) 1着 1分51秒77 | 準決勝進出 |
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| 準決勝(2組) 7着 1分53秒83 | 準決勝敗退 |
男子走高跳 | 須﨑遥也(商4・丸亀) | 6位 2m10 |
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十種競技 | 高橋諒(商3・桐朋) | 総合2位 7287点 | ★PB ★塾記録更新 |
男子1500m | 成沢翔英(環4・山梨学院) | 3分42秒17 | ★PB ★塾記録更新 ★日本選手権参加資格記録突破 |

シーズン開幕戦の六大学陸上では不完全燃焼
109年目のシーズンに入った慶大競走部。4月頭の六大学対校陸上では、男子3位・女子4位と、総合力を示すには不完全な結果に終わった。それでも、主力の進化や新戦力の台頭など、チーム力の底上げは着実に進んでいる。
ここからは、4月の間に行われた公式戦、記録会で好成績を収めた選手たちをピックアップしていく。
4月24日から26日にかけて行われた学生トップレベルの公式戦・日本学生個人選手権では、3選手が一定の結果を残した。

男子100メートル4位の林
男子100メートルでは林明良(政4・攻玉社)が4位入賞。初めての100メートルでの全国レベルの試合に「少し緊張はしていた」と語る中、予選、準決勝とそれぞれ2着と着順で決勝にコマを進め、中でも予選では〈10秒28〉の自己ベストタイの記録をマークするなど、抜群の安定感と勝負強さを発揮。
決勝ではスタートでバランスを崩し、終盤追い上げるも〈10秒41〉で4着。3位表彰台とは0.01秒差だった。「関東インカレでは優勝してリベンジします」と意気込む林。今大会で得た自信と悔しさを次なる大一番にぶつける。

レース後は悔しさをにじませた
男子800メートルに出場した市村瞭太郎(経3・慶應志木)は、予選を1着で通過するも、3時間後の準決勝では7着で敗退。中盤までアウトレーンを走らされ体力を消耗し、最後の150メートルのスパートをかけることができなかった。

男子800メートル・市村
レースを振り返り、「そこでミスしても立て直せるだけの戦略面もまた必要。上位大会での経験値や日頃の練習を通じて養っていかなければならない」と前を向いた。
男子走高跳では主将・須﨑遥也(商4・丸亀)が出場。2メートル5を2回目、先日の六大学陸上では飛べなかった2メートル10も2回目の跳躍で成功するも、次の2メートル13はクリアならず。

男子走高跳6位の須﨑
6位入賞にも、「関東インカレの前哨戦としてかなり調整してきた中で、もっと飛びたかったです」と満足いかない様子。昨年の関東インカレの優勝記録は〈2メートル13〉。入賞、表彰台という結果を残し、主将としてチームを1部残留へと導けるか。
記録会では、新たに2種目で塾記録が誕生した。25日、26日に行われた東京陸上選手権では、十種競技で高橋諒(商3・桐朋)が実業団の選手と互角に渡り合い、総合2位表彰台。極めつけは〈7287点〉の総合得点で、自身が2年前に関東インカレでマークした〈7235点〉の塾記録を塗り替える快挙だった。

十種競技で塾記録を更新した高橋
棒高跳と円盤投の2種目では自己ベストをマーク。「まず十種目をしっかりやり切ることを大事にしていたが、その中で記録もついてきた」と大きな手ごたえを口にした。
時を同じくして、日体大長距離記録会でもう一つの塾記録が生まれた。成沢翔英(環4・山梨学院)が男子1500メートルで〈3分42秒17〉をマーク。昨年に鈴木太陽(令8卒)が記録した〈3分42秒94〉を僅かに塗り替え、同時に6月の日本選手権への参加資格記録も突破した。

男子1500メートルで塾記録を更新した成沢
昨冬にクラウドファンディングで単身ケニアへの陸上武者修行を敢行した慶大陸上部の異端児。同種目での日本選手権出場を公約に掲げていたこともあり、「まず最低条件をクリアできたと思っているのでホッとしてます」と安堵の様子。
5月に行われる関東インカレに向けては、新戦力も徐々に台頭してきた。
そもそも関東インカレには誰でも出場できるわけではない。資格を得るには関東学生陸上競技連盟が設定した標準記録を破る必要がある。男子は、突破すればその対象者から各種目で最大3名出場可能となる「A標準」と、1名のみ出場できる「B標準」と更に2段階に分かれる。
今季「男子部・関東インカレ1部残留」を掲げる慶大競走部にとって、4月は出場選手を一人でも増やすために残された最後の時期だ。今月新たに標準記録を突破したのは以下の4選手。
競技名 | 選手名 | 記録 | 備考 | 大会 |
十種競技 | 渡部瑞己(理2・湘南) | 6349点 | ★PB B標準記録突破 | 第153回日本体育大学陸上競技会(4/18~19) |
女子走高跳 | 浅見姫菜(商3・都立駒場) | 1m65 | ★PB 標準記録突破 | 第1回日本大学競技会(4/18~19) |
男子800m | 山本祐貴(経1・慶應) | 1分54秒02 | ★PB B標準記録突破 | 第328回日本体育大学長距離競技会(4/25~26) |
男子3000m障害 | 村松駿平(総2・法政二) | 9分16秒38 | ★PB B標準突破 | 第130回平成国際大競技会(4/29) |
特に、十種競技の渡部瑞己(理2・湘南)は、10種目中7種目で自己ベストを更新し、総合得点でも塾歴代8位につけるなど、まさに伸び盛りの2年生。関東インカレで先輩高橋と共に入賞を果たすことも期待される。
大一番まで残り1か月。「チームとしても上昇志向になれている」という須﨑主将の言葉通り、チーム状態は上向きだ。主力が結果を残し、新戦力が爆発すれば、目標達成どころかその先の景色も見えてくるのではないだろうか。競走部にとって最重要の月、5月がやってくる。

