日本ラクロス界で「最大規模の試合」とも称される、早慶ラクロス定期戦。圧倒的な注目度と観客動員数を誇るこの一戦には、早慶の関係者に限らず、多くのラクロッサーが日吉陸上競技場へ足を運ぶ。“DRIVE”をスローガンに掲げ、早慶戦6連覇を目指して戦う慶應義塾大学體育會ラクロス部女子。そんな慶大ラクロス部の選手たちは、どのような想いでこの舞台に臨むのか。ぜひこの機会に、彼女たちの熱い想いや魅力に触れてほしい。また、「ラクロスの魅力」や「早慶戦の見どころ」についても話を伺った。第1弾では、注目選手である佐藤優衣選手(経4・神奈川県立湘南)と重村百香選手(総4・学習院)の対談をお届けする。お互いを「相棒」と呼び合う二人による息ぴったりの対談からは、強い信頼関係と早慶戦に懸ける思いが伝わってくる。ぜひご覧いただきたい。
ーー他己紹介をお願いします!
重村→佐藤:DF(ディフェンス)の佐藤優衣で、コートネームはせいです。せいとは同じタイミングにトップチームへ昇格し、昨年は一緒に部の幹部も務めていて、相棒のような存在です。プレー面では、持ち前の粘り強さを活かしたディフェンスが魅力で、どこまでも相手に食らいついていく頼もしさを兼ね備えてます。一方で、クリアの場面では常に得点を狙っていて、せいがボールを持った時に繰り広げられるプレーにはワクワクさせられます。性格はとにかく優しくて、せいがいるだけで周囲の雰囲気が和むような存在です。あと、寝ることが大好きで、どこでも寝てしまうので「眠り姫」というあだ名がついています(笑)。そんなところも含めて、みんなに愛されている選手です。
佐藤→重村:AT(アタック)の重村百香です。普段はももちゃんと呼んでいます。ももは、私にとって相棒のような存在で、トップチームに上がったタイミングが同じだったことに加え、昨年は幹部、今年はフィジカル強化の担当として一緒に活動していて、ラクロス部に入った頃からずっと共に歩んできました。ももの魅力は、何よりその努力家なところです。大学1年生の時に大きな怪我をして約1年間チームを離れることになりましたが、その間も自主トレをコツコツと積み重ねていました。そうした努力があったからこそ、復帰後もブランクを感じさせないほどの活躍を見せているのだと思います。また、性格面ではギャップも魅力の一つです(笑)。ラクロスを離れると可愛らしい一面がありますが、ひとたびプレーになると、みんなに的確な指示を出してくれる頼もしく力強い存在になります。その切り替えがももの大きな魅力だと思っています。
ーーー新チーム始動から、これまでを振り返って
重村:チームとしては、昨年度の主力選手が引退したこともあり、今年は「個の力」はもちろん、チーム全体の連携によって勝利を目指していく意識が強いのが特徴だと思います。そのために、学年の垣根を越えてコミュニケーションを取る機会を増やしたり、意見を交わし合う場を積極的に設けたりしています。新チームが始動してから、学年に関係なく仲の良い、まとまりのあるチームになってきていると感じています。個人としては、やはりラストイヤーということもあって緊張や不安はあります。でもそれ以上に早慶戦やリーグ戦に向けたワクワク感の方が大きいです。最高学年としてオフェンスをまとめながら、チームづくりの面でもしっかり貢献していきたいと思っています。
佐藤:チームとしては、昨年の主力選手が引退したこともあり、コーチから「更地スタート」と言われているように、良い意味で一からチームをつくり上げていける状況だと考えています。また個人的には、昨年は4年生に頼りすぎてしまったので、今年は学年を超えてさまざまな意見を積極的に取り入れることや、チームの雰囲気づくりを意識しています。もちろん最高学年として責任を感じる場面も多く、大変なこともありますが、それも「日本一」という目標があるからこそモチベーション高く取り組んでいます!

AT・重村百香選手(写真:慶應義塾大学體育會ラクロス部女子)
ーーーご自身のポジションの魅力は?
重村:やはりATは、DF、G、MFとみんなでつないできたボールを、最後にシュートして得点につなげる瞬間が一番楽しいです。チーム全員でつくり上げたプレーの締めくくりを担うポジションだからこそ、もちろんプレッシャーもありますが、大きなやりがいを感じます。また、メンバーと話し合いながら自分たちらしい攻撃をつくり上げていけるところもATの魅力だと思っています!
佐藤:DFは縁の下の力持ちのような存在で、私たちが守り切って無失点に抑えることができれば、チームの勝利に大きく近づける、とても重要なポジションだと感じています。また、慶應のDFは「攻めるDF」と言われていて、ボールを奪った後にそのままシュートまで持ち込めるところも大きな魅力です。私自身も攻めるプレーが好きなので、積極的にゴールを狙っていますし、DFが得点を決めるとチーム全体がとても盛り上がるのでそうした瞬間に大きな楽しさを感じます。
ーーーご自身にとって早慶戦とは?
重村:特別な試合ですね。入部して初めて見た早慶戦の光景を今でも鮮明に覚えています。とにかくかっこよくて、「私もいつかこの舞台に立ちたい」と強く思いましたし、先輩方の背中を追いかけるきっかけをくれた試合でもあります。今年は私にとって最後の早慶戦になりますが、観に来てくださる先輩方や家族に成長した自分の姿を見せたいです。また、下級生や新入生にとっても何か良い刺激や新たな目標につながるような試合にしたいと思っています。
佐藤:早慶戦は、「日本一」を目指すリーグ戦とはまた違った特別な意味を持つ、私にとって憧れの舞台です。昨年初めて早慶戦に出場させてもらいましたが、今までにないほど緊張しましたし、応援の声量や会場の迫力も普段の試合とはまったく違いました。両親やOBOGの方々だけでなく、友人や他大学のラクロス関係者も観戦に訪れるので、独特の雰囲気があり、それが早慶戦ならではの特別さだと感じています。私自身がこの舞台に憧れを抱いたように、試合を観た後輩たちにも「いつか早慶戦に出たい」と思ってもらえるような、そんな一戦にしたいです!
ーーーラクロスをあまり見られない方も早慶戦にいる中で改めて、ラクロスの魅力は?
重村:魅力はたくさんありますが、やはり一番はスピード感ですね。試合の展開がとても早く、攻守の切り替えも激しいので見応えがあります。鋭いシュートや一瞬で流れが変わる場面など、目が離せないところがラクロスの魅力だと思います。
佐藤:観ていて飽きないところです。試合展開がとても早く、比較的点も入りやすいので、初めて観る方でも楽しみやすいスポーツだと思います。また、男女で競技性が異なるところも魅力の一つです。男子はフィジカルを生かしたぶつかり合いが多く、迫力があります。一方で女子は接触がある程度制限されている分、クロスさばきや可憐なシュートなど美しさが際立つ競技です。男女それぞれに異なる面白さがあるので、ぜひ早慶戦では両方の試合を観てその違いも楽しんでいただけたら嬉しいです!

DF・佐藤優衣選手(写真:慶應義塾大学體育會ラクロス部女子)
ーーー早慶戦で注目してほしいポイントや目標は?
重村:チームとしては、チーム力で勝負することを目標にしています。ドローからの流れや、ゴーリーのセーブからオフェンスにつなげる場面など、全員が主役となってボールをつなぎ、得点を積み重ねていく姿に注目してほしいです。個人としては、自分の一番の強みであるスピードを生かし、早稲田の鉄壁のディフェンスを崩しながら得点につなげることが目標です。そうしたプレーでチームの勝利に貢献したいと思っています!
佐藤:早慶戦での勝利は、今後のリーグ戦へ勢いをつける意味でも、とても重要なものになるので絶対に勝ちたいという思いが強いです。個人としての目標は、慶應の「攻めるDF」を体現することです。積極的にボールを奪い、そのままシュートまで持ち込むプレーを見せて、攻守両面でチームに勢いをもたらしたいと思います!
ーーー当日観に来てくださる皆さんへメッセージをお願いします!
重村:チームとしても早慶戦の舞台は特別なものだと捉えています。その舞台で勝利をつかむために、ここまでしっかりと準備を重ねてきました。私たちの思いが詰まったプレーをぜひ会場で見届けていただきたいです!
佐藤:早慶戦ならではのプレーの迫力や応援の熱気を、ぜひ現地で感じてほしいです。その中で、慶應ラクロスの魅力はもちろん、ラクロスという競技そのものの面白さも感じてもらえたら嬉しいです。男女それぞれに異なる魅力があるので、ぜひ両方の試合に足を運んでいただき、早慶戦ならではの熱気を楽しんでいただければと思います!
ーー貴重なお話を、ありがとうございました!
【試合詳細】5月17日(日)@日吉陸上競技場
11:10〜 女子戦
14:00〜 男子戦
(記事・取材:野口ことみ)


