【端艇】第90回全日本選手権大会 最終日

男子舵手なしクォドルプルはメダルに届かず、4位入賞

男子舵手なしクォドルプルはメダルに届かず、4位入賞

 9月13~16日にかけて開催された全日本選手権大会は最終日の16日に、決勝・順位決定戦のレースが行われた。慶大からは決勝のレースに男子舵手なしクォドルプル、順位決定戦のレースに男子舵手なしペアが出漕した。

 

 

 

6位入賞を果たした男子舵手なしペア

6位入賞を果たした男子舵手なしペア

先に出漕した男子舵手なしペアは順位決定戦に登場。残念ながら決勝に進むことはできなかったが、順位決定レースでの1着を目指した。「トヨタ紡織に勝つこと」が目標と声をそろえた本田(商2)・関口(法3)のペアは序盤から力漕を見せる。「1500mまでに勝負を決めよう」(関口)というレースプランであったが、大きな差をつけることはできず1500m地点へ。第4Qではトヨタ紡織の上げの前に差を離され、およそ1艇身の差をつけられての2着でのフィニッシュとなった。大会を通じて男子舵手なしペアの種目で6位入賞を果たした。

 

慶大で唯一、決勝に進んだ男子舵手なしクォドルプルにはメダルの期待がかかった。「スタートで相手に出られて」(法師人・政2)しまった慶大だったが、中盤まで競った展開となる。一度、2レーンの東京経済大学と並んだが「きっちり並んでさし切れなかった」(井上・総2)というように日大が頭一つ出ていた中で他の2艇を抜ききれないままフィニッシュ。メダル圏内には2艇身ほど足りなく4着でのフィニッシュ。目標のメダル獲得には届かず4位入賞。決勝に進んだといううれしさもあるが、「満足感よりも悔しさの方が残っている」(松沢・文4)とクルーは悔しさをにじませた。

 

この日で4年生は最後となる全日本選手権大会は幕を閉じた。花形である男子エイトが敗者復活での敗退となるなど、慶大全体としてはメダルを獲得することができず満足のいく結果ではなかった。だが、この大会を通じて成長を感じることができたり、具体的な課題が見つかったりと手応えを掴んだはずだ。10月にはまた全日本級の大会でる1,2年生主体の新人選手権が待っている。部員全員が参加できるわけではないが、活躍を期待したいところだ。

 (記事・櫻井 悠平)

 

【選手コメント】

 

森崎 光洋 (男子舵手なしクォドルプル S)

(今日のレースを振り返って)

準決勝で東京経済大学と並べて、決勝でも勝てるかなと思ってメダルも取れると思っていたのですが、東経にスタートで出られて、結果準決勝よりタイムが下がってしまったので、そこがすごい悔しいです。

(この大会全体を振り返って)

最初はファイナルAに出られると思っていなかったのですが、試合を重ねていくうちに、だんだん自分たちが強くなっていく感じがしました。ただ、メダルがほしかったのですごく悔しいです。

(この大会で見えた課題と収穫を)

僕はレートをあげて試合を展開していく漕主ではなかったので、この大会でレートをキープしたまま試合を展開していくフィジカルがついたのが収穫です。課題としては、キャッチでのキックバックというのが大きくて、このクルーは体がみんな小さいのですが、その中でキックバックが短くなってしまっていたことです。

(1年生ですが、入部してこの大会までを振り返って)

僕はインカレも出ていたのですが、シーズン入ってからずっと必死に練習していて、試合も出させてもらったので、すごく短く感じました。

(新人戦に向けて)

まだ出られるかわからないのですが、出られたら最初から優勝を目指したいと思います。

 

法師人 健司(男子舵手なしクォドルプル 3)

(今日のレースを振り返って)

スタートで相手に出られてしまって、でも僕らはスタートがあまり得意ではないので、ある程度出られることは想定内でした。そこからスパートに入ってからどんどん詰めて、800メートルに入ってトップをとることを目標としてて、500メートルくらいで東京経済大学と並んで、そこまではレースプラン通りだったんですけど、そこから伸ばそうとした時に、伸ばしたいときに伸ばせなかったり、オールをとられてしまったり、細かいところをもっと詰めていかなければいけないなと思いました。

(今回の4位という結果について)

僕は組んでから表彰台に上がること、つまり3位以内に入ることを目標としていて、4位というのはかなり悔しいですね。やっぱりメダルを取りたかったです。

(今後に向けての課題は)

体も小さいので、もっと最後まで、少しでも長く漕げるようにしていくことが今後の課題です。

(新人大会に向けての抱負)

とりあえず選考で選ばれて、対抗エイトに乗りたいです。去年は第2エイトで乗ってあまりいい結果を残せなくて、今年は対抗エイトに乗って優勝を狙いにいきたいと思います。

井上 健太 (男子舵手なしクォドルプル 2)

(今日のレースを振りかえって)

昨日一昨日と逆流の中での試合だったんですけど、今日は自分たちの得意な順流の中での試合ということで、アップの時から修正を加えていい感じが出ていたんですけど、決勝というところで固くなってしまって、オールを取られたり環境のせいにするのも良くないですが、それについていけなかったです。一度2レーンの東京経済と並んだ時があったんですけど、そこで、きっちり並んで差し切れなかったです。最初他のクルーに出られてしまって、どんどん差を詰めていって、あそこで差し切れなかったのは悔いが残ります。

(修正ポイントとは)

昨日は試合の中で上の2クルーが決勝に行けるということで、船を後ろに進める意識がまだ甘いというのがあって、昨日の午後試合が終わった後と今日の朝で、自分が前に進む中で、船を後ろに進めるという意識をクルー全員4人でつながって変えていく、というのを修正ポイントの一つとしてあげました。

(今後の課題は)

学年が徐々に上がるにつれて、責任がかかってくると思うんですが、その中で一から自分の元の漕力というか、つねに2000mの間、頭をクリアにして集中力を高めてやっていくことを養うのが重要なのかなと思います。チームで一つのものを作り上げるというよりは、まずは自分のボトムアップを図ることが重要なのかなと思います。

 

松沢 遼 (男子舵手なしクォドルプル B)

(今日のレースを振り返って)

スタートで速いところ全部に出られて。そこからコンスタント勝負では同じ艇速でやりつづけたんですけど、ちょっと勝てるチャンスも一回あったんですけど、そこで上げきれないまま(前を)行かれてしまって辛いまま、相手が見えないまま、行かれて終わり、という感じですね。

(結果に関しては)

そうですね。自分たちの中ではまとまっていいレースは今までの中でもできていると思うので成長はすごくできたなと思いますけど。最終的に4位…、本当は欲を言えばやっぱり銀(メダル)くらいまでは全然力の差としては狙えるかなと、正直金も1位も全然あってもおかしくなかったかなと。まあでもやっぱり勝負弱さとかそういう、なんというかまだまだ。スタートが出れないというのはやっぱり単純に力の差が出てるなと思ったので。あとはそこだけかなと思います。

(今大会を振り返って)

たぶん全員が4位で終わったということで、ファイナルAに進んだということは嬉しいんですけど、そこでビリで帰ってくるというのは悔しかったので、満足感よりも悔しさの方が残っているかなという気はします。

 

本田 智之 (男子舵手なしペア S)

(今日の試合を振りかえって)

とりあえず、昨日勝てなかったトヨタ紡織に勝つということ、他の2艇のことは考えずに1位を狙うことを目標にやりました。

(昨日の課題はどんなところか)

昨日は2位に入らないと上にあがれなかったので前に前に攻めていきたかったのですが攻めるに攻めきれなかったので、今日は相手の出方をみつつ、第3クオーターで前に出て突き放そうという風に考えていました。

(新人戦に向けて)

1,2年生出る大会なんですけど、2年生は僕となしクオの方で2人、計3人全日本の決勝を経験して、企業や大学の強敵を経験したので、それを還元して後輩の指導をしっかりしてエイトに乗って優勝したいです。

 

関口 慧 (男子舵手なしペア B)

(今日のレースを振り返って)

トヨタ紡織に勝つことが今日の目標だったんですが、ちょっと負けたという結果が残念ではありますね。

(レースプランは)

レースプランは1500メートルまでに勝負を決めようというつもりでいて、そこまでにトヨタ紡織を置いていって。最後はトヨタ紡織は上げがすごいので、そこを逃げ切るという形で行こうと思ったんですが、1500で思ったよりトヨタ紡織を置いていけなくてそのままトヨタ紡織に上げられて、抜かれたという形だったので、ちょっと課題が残るレースだったなという感じです。

(今大会を振り返って)

クルーを組んで3週間の短い期間の中で、ストロークの本田がケガ明けということで、正直練習もちょっとあまりできなかったという印象はあるんですが、その中で最終日に残ったというのはいい経験だったなと思います。

(今後に向けて)

企業の方々はやはり強くて、足りない部分を色々と見つけさせられたレースだったと思うので、今後フィジカル面でも精神面でも漕ぎの技術面でも全てレベルアップが必要だと痛感させられたのでそこをレベルアップすることを目標に来年また頑張っていきたいですね。

 

 

種目

タイム

男子舵手なしクォドルプル

6′11″04

男子舵手なしペア

7′38″70

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