【ラグビー】春季大会初戦は辛勝/関東大学春季大会 中大戦

ホームグラウンドで開幕した春季大会初戦の相手は中央大。昨年49-19と快勝を収めた相手であったこともあり、圧勝を期待された慶大であった。しかし結果は29-24で接戦を強いられる苦しい戦いに。ディフェンスを始めとして課題も残った試合となった。

チームを鼓舞するトライを決めた副将・徳永

チームを鼓舞するトライを決めた副将・徳永

 

 

関東大学春季大会B  vs  中央大

2015/5/2(土)13:00K.O.@慶應下田グラウンド

 

得点
慶大 中大
前半 後半 前半 後半
2 3 T 2 2
0 2 G 1 1
0 0 PG 0 0
0 0 DG 0 0
10 19 小計 12 12
29 合計 24
得点者(慶大のみ)

T=末永、徳永、吉迫、佐野2

G=青井2

出場メンバー
ポジション 先発メンバー 交代選手
1.PR 堀切 厚輝(環3・國學院久我山) →17 細田 隼都(商2・慶應)
2.HO 末永 晃二(商4・慶應)
3.PR 出口 桂(商4・明善)
4.LO 西出 翼(経4・慶應NY)
5.LO 佐藤 大樹(総2・桐蔭学園)
6.FL 岩本 龍人(政4・國學院久我山) →20 高家 章徳(商4・慶應志木)
7.FL 鈴木 達哉(環3・茗溪学園)
8.No8 徳永 将(商4・慶應)
9.SH 南 篤志(総4・清真学園) →21 桜井 修(経3・慶應)
10.SO 矢川 智基(環4・清真学園)
11.WTB 佐野 航太(政4・慶應)
12.CTB 青井 郁也(商2・慶應)
13.CTB 田畑 万併(環4・桐蔭学園) →22 今泉 宏健(総2・清真学園)
14.WTB 吉迫 雅俊(商3・慶應志木) →23 澤根 輝賢(総4・佐倉)
15.FB 楠本 遼(経3・慶應)
 

 

相手を仕留めにかかる岩本

相手を仕留めにかかる岩本

前半5分。慶大のペナルティからのラインアウトで早々に先制トライを許してしまう。その後もマイボールのラインアウトでミスが目立つなど、なかなか慶大らしいプレーが見えない。そのような中迎えた前半10分。相手陣でのターンオーバーに成功すると、矢川の絶妙なキックパスから佐野がトライ。さらに20分、慶大のラインアウトからターンオーバーされるものの、末永の低く刺さるタックルをきっかけにPR堀切、No.8徳永と冷静にパスを繋げトライを決めた。しかし、前半終了間際、ディフェンスの隙をつかれトライを奪われる。5点を返され、悔しくも逆転を許してしまい、前半は10対12で折り返した。

 

 

 

ゲインによってチャンスを作った西出

ゲインによってチャンスを作った西出

迎えた後半5分。中大のペナルティを生かした徳永のクイックスタートから末永が押し込みトライ。青井のコンバージョンキックも成功し、7点を返す。このまま流れをものにし、反撃に出るかと思われた慶大であったが各所でミスが目立つ。相手陣での一進一退の攻防が続きチャンスをものにすることができない。そのままディフェンスを突破され、中大に追加点を奪われてしまう。流れを立て直したい慶大は、後半15分、自陣でターンオーバーをすると、吉迫が得意のランで大きくゲインし独走トライを決めた。だが喜びもつかの間、その後中大に得点を許してしまう。25分には、相手陣でパスを受けた佐野が本日二度目の渾身のトライ。慶大もなんとか意地を見せた。その後はペナルティキックのチャンスやゲインのチャンスを得るが得点には結びつかない。試合終了間際には、中央大の猛攻をうけるも、どうにか逃げ切り29対24でノーサイドとなった。

 

 

春季大会初戦を勝利に収めた慶大。新しい体制での試合であったが、丁寧なパス回しを始めとしてチームのまとまりも見受けられた。しかし一方では全体的にディフェンスの甘さ目立った試合となった。「ミスにつけこまれて自分たちを出せなかった」(佐野)。この言葉通り、隙をつかれディフェンスを突破され、相手に大きくゲインを許してしまうシーンが何度か見られた。春季大会一戦目は苦戦を強いられた慶大。ここから粘り強いディフェンスを見せられるチームにどう成長していくか。次回に期待し行く末を見守りたい。

 

【ケイスポ的MOM】攻めの姿勢と冷静さを兼ね備えるWTB

佐野の今後の躍動にも注目だ

佐野の今後の躍動にも注目だ

WTBの仕事をそつなくこなす一方、チーム全体を俯瞰することにも長けている佐野航太は、今試合2トライを決めた。前半のトライシーンでは、矢川の動きに俊敏に反応し、また後半では、絶妙なタイミングでパスを受けると得意のランを生かし敵を引き離してトライを決め、攻めのプレーを見せてくれた。冷静にチーム全体を見渡せるWTBは今季チームに欠かせない存在となるにちがいない。

 

 

(記事・室塚あす香)

 

コメント

矢川智基

(今日の試合を振り返って)ミスが多く、自滅して自分たちを追い込んでしまいました。勝ったんですが、今日は「内容の良いゲームをしよう」と臨んだのでそこはできませんでした。でも、結果として勝つことができて反省もできるのでそこはよかったですね。(一進一退の攻防だったが)慶大はディフェンスのチームなので、シーソーゲームをしていると強い相手に簡単に勝てないなと思うので修正していきたいですね。(青井選手がキックする場面もあったが)最初、キックしたときにあまり調子が良くないなと感じたので青井に任せようというのと、流れが悪かったのでチームトークに入ろうと思ったのですが、キックを蹴ると参加できないのでキックは青井に任せました。(チームトークではどのようなお話を)毎回違ったんですが、基本的にはディフェンスではハードワークをしようということと、アタックでは軽いプレーをしないでボールを継続しようということを言い続けました。(次への調整は)まずはディフェンスから修正して、一人一人のタックルや組織のディフェンスを改善していきたいと思います。

 

鈴木達哉

(今日の試合を振り返って)暑い中での試合で大変でした。初戦でしたが、相手のプレッシャーが強かったこともあり自分たちの実力を発揮しきれませんでした。(初戦に向けての意気込み)久しぶりの試合でしたので、自分の持ち味であるボールキャリーを意識しながらプレーしていこうと思いました。(好プレーを連発していたがどのようなプレーを心がけたか)自分はチームの中でもフィジカルが強い方なので相手にしっかりインパクトしてチームを盛り上げていこうと思いました。(チームとして今年の春強化した点は)チームとして攻撃の形をしっかり作ることです。(次の試合への意気込み)試合に出られるよう練習に打ち込み、試合に出たら今日以上のプレーをしていきたいと思います。

 

佐野航太

(今日の試合を振り返って)初めての試合だったので、最初前半はチーム全体がばたばたしてしまって。やってきたことを出すというよりも、ミスにつけこまれて自分たちを出せなかったのが前半もたついた原因でした。後半は修正しようとハーフタイムに言っていたのですが、少しミスが多くて敵のディフェンスが結構プレッシャーをかけてきたので、自分たちのペースに最後まで持っていけないまま、終わってしまいました。反省点や収穫が多かった試合かなという感じです。(トライシーンを振り返って)一本目は矢川がよく見ていたのでそれを追って抑えるだけだったので。二本目は、前が空いていたので自分で仕掛けていきました。僕がトライで点を取って勝たないと、自分のWTBの仕事が出来ていないということなので、その仕事がちょっとは出来たかなとは思っています。ディフェンスとオフェンスの反省点は結構多かったので、次の試合までに修正していければと思っています。(ご自身のプレーで良かった点は)前を見て、相手に勝負してひかないというのを意識できた点ですかね。それに加えてトライも取れたので。結果に繋がったのはよかったかなと思います。(次の試合に向けて修正していきたい点は)個人としてはタックルをちゃんと一発でとめられるようにして、またチームが落ち着いてディフェンスができるように外からしっかり声を出して回りを落ち着かせるということを意識してやっていこうと思います。チーム全体としてもタックルを一人ひとり止められるように練習から厳しくやって意識していこうと思います。

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