慶應スポーツ新聞会

【ラグビー】絶対王者を相手に完敗を喫する。最終戦を白星で飾れず/関東大学春季大会Aグループ vs帝京大

王者からの勝利は秋に持ち越しとなった

富山県総合陸上競技場で迎えた帝京大との春季大会最終戦。試合は序盤から相手ペースで進み、いきなり0-19と差を広げられる。慶大もWTB高木一成(商3・慶應)やSH江嵜真悟(商4・小倉)のトライで必死に喰らいついたが、やはり相手は王者。遠く及ばなかった。前半と後半でそれぞれ4本のトライを決められ、終わってみれば12-52。春の締めくくりとして勝ち星が欲しい慶大だったが、王者の壁は高かった。

 

平成30年関東大学春季大会Aグループvs帝京大学

6月10日(日) 14:00K.O. @富山県総合陸上競技場

得点

慶大

 

帝京大

前半

後半

 

前半

後半

T

G

PG

DG

小計

26

26

12

合計

52

 

 

T=高木、江嵜

G=古田

 

ポジション

 先発メンバー

 交代選手

1.PR

竹内 翼(政4・慶應)

 

2.HO

中本 慶太郎(経4・慶應)

 

3.PR

坂田 拓海(経4・慶應志木)

 

4.LO

植竹 創(商4・湘南)

 

5.LO

辻 雄康(文4・慶應)

 

6.FL

川合 秀和(総3・國學院久我山)

 

7.FL

北村 裕輝(経2・慶應)

→後半0分 佐藤 武蔵(経4・慶應)

8.No8

山中 侃(商4・慶應)

→後半15分 佐藤 航大(理4・國學院久我山)

9.SH

江嵜 真悟(商4・小倉)

→後半32分 若林 俊介(政2・慶應)

10.SO

古田 京(医4・慶應)

 

11.WTB

宮本 瑛介(経4・慶應)

→後半18分 豊田 康平(総4・國學院久我山)

12.CTB

栗原 由太(環3・桐蔭学園)

 

13.CTB

三木 亮弥(総2・京都成章)

→後半20分 沖 洸成(総2・尾道)

14.WTB

高木 一成(商3・慶應)

 

15.FB

宮本 恭右(環2・慶應)

 

 

 

 

2勝2敗で迎えた春季大会最終戦。相手は現在大学選手権を9連覇中の帝京大だ。秋の対抗戦に向けて良い形で今季を終えたい慶大は、いまだBK3リーダーのFB丹治辰碩(政4・慶應)を欠いたままではあるものの、今季最もフルメンバーに近い布陣で絶対王者に挑んだ。

 

 

帝京大のキックオフで試合開始。有利な風上側からのスタートとなった慶大だが、立ち上がりから苦戦を強いられる。5分、帝京大ボールのラインアウトからモール、ラックで右サイドより中央へじわじわと攻め込まれると、ここでたまらず慶大がペナルティ。オフサイドによる帝大へのアドバンテージを許した直後、ラックサイドを突かれて先制点を献上してしまう。

 

その後も自陣で帝京大の攻撃を必死にしのぐ時間が続く。16分には、帝大ボールのラインアウトからモールで押し込まれて失点。26分にも、自陣でボールを奪われ、相手WTBに左サイドからの独走トライを決められた。

 

だが慶大も反撃に出る。35分、帝大のラインアウトでミスしたボールをSH江嵜真悟(商4・小倉)がキャッチ。HO中本慶太郎(経4・慶應)、SO古田京(医4・慶應)などがつなぐと、パスを受けたCTB栗原由太(環3・桐蔭学園)が相手BKのタックルで一度倒れたが再び立ってゲインを切り、会場を沸かせる。その後相手FWの低いタックルで少しは押し戻されたが、ボールを受けたSO古田が左サイドの空いたスペースを見逃さずにキック。そこに走り込んだWTB高木一成(商3・慶應)がキャッチし、そのままインゴールへ飛び込んだ。待望の初トライをもぎ取り、7-19とした。

 

だが前半終了間際にも、帝京大ボールのラインアウトから再びモールでのトライを許し失点。前半だけで4本のトライを奪われ、7-26で折り返した。

 

江嵜のトライで慶大も意地を見せた

 

 

迎えた後半、いきなり慶大が仕掛ける。4分、慶大ボールのラインアウトからFW陣とBK陣が一体となってボールをつなぎ、敵陣深くまで攻め込む。パスを受けたFB宮本恭右(環2・慶應)が帝京大のディフェンスラインを崩すと、最後はSH江嵜がインゴールに飛び込んでトライを決めた。江嵜のトライで慶大も意地を見せた

7分にも、開幕から課題としてきたスクラムで相手の反則を誘う。そのまま攻め立てて流れをつかみ、優位に立ちたい慶大。だがやはり王者の壁は高かった。パントキックを使った攻撃やBK陣のスピードに圧倒され、立て続けに失点。なおも帝京大の勢いは止まらない。29分には自陣でのパスミスからインターセプトを許し、相手FWに独走トライを決められて12-45とされた。

スクラムで帝京大にプレッシャーをかけてペナルティーを奪った

対する慶大もCTB栗原由やFL川合秀和(総3・國學院久我山)が大きくゲインを切るなど敵陣での好プレーが続いたが、肝心な所でのハンドリングエラーや連携ミスが目立ち、得点へとつなげきることができなかった。

 

試合終了直前にもラインアウトでの反則から相手BK陣が駆け上がり、ダメ押しのトライ。12-52で敗北を喫した。

 

 

終始相手に試合の主導権を握られ、今季最終戦を白星で飾ることはできなかった。

 

FW陣の大幅な入れ替わりによって開幕から不安視されてきたスクラム。だがこの試合では相手の反則を複数回誘うことに成功した。「いいスクラムを組めていた」とPR坂田拓海(経4・慶應志木)がその手ごたえを語るように、試合を重ねるにつれて少しずつ良い形を作ることができてきていると言えるだろう。慶大と言えば「ディフェンス」だ。今後もその強化に期待したい。

 

しかしその一方で、今回目立ったのはモールでの弱さだ。キックで陣地を獲得してもラインアウト後のモールで結局押し戻されてしまうという、相手との力の差を見せつけられる場面が多く見られた。ラインアウトについてもミスが目立ち、まだまだ万全とは言えない状況だ。

 

 

春季大会を終えて、2勝は挙げたものの、敗北を喫した相手との差は大きかった。昨年からFW陣の多くが入れ替わり、BK陣では実力者を多く欠いた中で迎えた今季。

主力級を欠くことは多かったが、その分他の選手の出場機会が増加した。彼らはこの経験を糧に、対抗戦でのスタメン出場を目指してさらなる練習を積み重ねていくことだろう。

 

すべては日本一のために。対抗戦に向けて課題は山積しているが、夏を乗り越え、さらに強くなって帰ってくるであろう黒黄軍団。その覚醒に期待しながら秋を待ちたい。

 

(記事:川下侑美/写真:田中壱規、萬代理人)

 

 

◎平成30年関東大学春季大会Aグループ 星取表・日程表

 

 

慶大

帝大

明大

大東文化大

東海大

流経大

慶大

 

 

⚫12-52

 

⚫12-45

⚫12-63

〇50-41

〇53-35

帝大

 

〇52-12

 

 

⚫14-17

〇38-17

〇69-7

〇82-17

明大

〇45-12

〇17-14

 

〇80-14

〇62-33

 

〇61-14

 

大東文化大

 

〇63-12

 

⚫17-38

⚫14-80

 

〇41-36

△31-31

東海大

⚫41-50

⚫7-69

⚫33-62

⚫36-41

 

6/17

神奈川

ニッパ球

流経大

⚫35-53

⚫12-87

⚫14-61

△31-31

6/17

神奈川

ニッパ球

 

 

 

以下、コメント

 

SO古田京主将(医4・慶應)

 

——今日の試合を振り返って

結果もそうですし、内容も完敗でした。一昨年も去年も局面局面では戦えているけど、試合運びの面で負けているというのが感想です。

 

——今日はキックを使う場面が多かったが、どういう意図があったか

帝京大のディフェンスが前に出るディフェンスであったので、それを意図的に下げるという目的です。

 

——勝負所でのミスが多かった印象があったが

ミスやプレー選択など、そういうことを含めて勝負所でいかに勝つかというのは一年間試合を経験しながらやっていくことだと思うのでしっかり反省してやっていきたいです。

 

——春季大会の総括

内容的には少しずつ成長している部分がありますが、結果に繋がらないところで試合の運び方、やってはいけないミス、局面局面での時間の過ごし方など、そういうところをしっかり反省して、修正していきたいです。

 

 

PR坂田拓海(経4・慶應志木)

 

——今日の試合を振り返って

前半にいいところもあり、悪いところもありました。

個人的にはスクラムに関して、今日のフォーカスで自分たちのスクラムを組もうと言っていました。最初の1本目はうまく発揮できませんでしたが、そこから少しずつ修正していいスクラムを組めたかなと思います。

 

——スクラムも含めて後半の序盤に慶大の流れが来ていたように感じましたが、ハーフタイムでどういったお話がありましたか

前半も目に見えた結果は出ていませんでしたが、いいスクラムを組めていたので、自分たちが出た後でどのように組むかというところを修正していきました。

スクラムは1人で組むのではなく8人で組むものなので1人1人の意識をみんな同じ方向を向いて押そうと修正しました。

 

———ラインアウトに関しては今日の試合どうでしたか

モールの部分だと思うのですが、相手の1人1人が強いのでしっかり崩して、面を作らないようにということを意識していました。しかし、相手のまとまったうまさといいますか、押す方向も統一できていますし、そういうところでうまく対処できなかったのかなと思います。

 

——ブレイクダウンやラックの部分で帝京大のFW陣が強い印象がありましたが、戦ってみてどうでしたか

率直にいって強かったとは思いますが、自分たちの強みである寄りやライズのところで人数を多くかけるなど、そういうところで対応しきれたところもあれば、難しかった部分もありました。そこはお互い色が出たかなと思います。

 

——帝京大と戦って、通用すると感じた部分は

一番自信がついたのはスクラムです。

大きい選手、有名な選手がいる中でいかに自分たちのスクラムが組めるか、相手に合わせずに自分たちのやってきたことをいかに発揮できるかという部分にフォーカスしていたので、その部分で今日はいい結果が出たのではないかと思います。

 

——春季大会を振り返って

なかなか結果がついてこなかったというところはありましたが、自分たちがやっていること、信じていることは絶対間違っていないですし、1つ1つ積み重ねてきた自信はあるので、着実に前に進むことができた春季大会だったと思います。

 

——秋に向けて一番強化したい部分は

個人的には要だと思っているセットプレーです。

スクラムなどは絶対に後ろに引かない。どんな相手に対しても大学選手権決勝まで、最後の試合まで絶対に引かないスクラムを組むことを意識していきたいと思います。

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