慶應スポーツ新聞会

【ホッケー(女子)】早慶ホッケー定期戦直前企画“BREAK THE HISTORY”第5弾 女子GK・DF対談 三宅主将×杉山×西本

左から杉山、三宅主将、西本

早慶定期戦において、ここ11年勝利がない慶大ホッケー部女子。しかし、今年は春季リーグでの対戦で引き分けるなど確実に距離は縮まってきており、歴史を塗り替えるその瞬間はすぐそこまで迫ってきている。今回は、12年ぶりの勝利を目指すホッケー部女子のDFとGKの中心選手、三宅美紅主将(経4・慶應湘南藤沢)、杉山留菜(経4・慶應女子)、西本明日美(政3・慶應湘南藤沢)の3人にお話を伺った。

(取材日 11月5日)

――まずはお互いに他己紹介をお願いします

杉山三宅

杉山:絶対的エースとして堅い守備をしてみんなを後ろから支えて、チームを鼓舞する素晴らしい主将です。

 

三宅西本

三宅:明日美(西本)が3年生の春からスターティングとして一緒にプレーしていて、DFを一緒に支えてくれていて本当に頼りになる3年生です。実は、高校の時も同じ部活だったので、大学でもホッケーを一緒にやれていて嬉しいです。

 

西本杉山

西本:留菜さん(杉山)は同じDFのGKとして、最後の砦で、私が失敗しても最後は止めてくれるので、チームとして支えてもらっているなと感じています。あと、普段も練習中に声を出してくれたり、練習中じゃなくても部活を盛り上げてくれる、頼りになる先輩だなと思います。

 

「1点の重みを感じた」(西本)

 

今年からDFのスタメンに定着した西本

――春季リーグは6位という結果に終わりましたが、振り返って

西本:目標は関東リーグ上位進出ということだったのですがそれに届かなくて、上位が無理となったらやはりめざすところは5位なんですけど、最後は立教に順位決定戦で負けてしまって、6位という結果だったのは、慶應のホッケー部の歴史としてもあってはならないことなので、それを私たちがやってしまったことは悔しかったし、1点の重みを感じました。

 

三宅:目標の上位4位以上という目標を達成できなかったことは、チームとして悔しかったです。特に今までは上位を達成できなくても最低5位を獲得できていたにも関わらず、負けたことのない相手に負けてしまったところに悔しい思いがあったのが、春リーグの感想です。だからこそ、秋リーグの次の試合は必ず勝ちたいです。

 

杉山:6位で終わってしまったということで、王座へのチャンスが一つ消えたということで、チームとして最悪の自体が起きてしまって、私が止められていたらなというところもあったのですが、監督、コーチから、下を向いている場合ではないと、私たちのスタートはもう今から始まっているという言葉をかけていただいたので、失敗から学んだというか、そこで一致団結して夏の練習に切り替えられたのかなと思います。

 

――春を終えて、DF陣で夏の間に取り組んだことは

三宅:もちろん守備もやるのですが、DFが攻撃の起点になるというところが課題だと思っていたので、後ろから組み立てるという面で、基本的な強いボール回しであったり、早くサイド展開するなど、ボールスタートがDFが重点的に練習したところです。

 

西本:攻めの部分で1点取られて1点取れないというのがチームの課題なので、今までは打って、ワンチャンスに賭けていたんですけど、アウトレットと言って攻撃の始まりを練習したりとか、しっかり組み立てをできるように夏の間に特訓しました。

 

杉山:DF陣というのは、攻撃でも守備でも常にリスク管理というものを意識してやるポジションで、そのメンバーの中でも(GKである)私が一番リスク管理を取りまとめることができて、指示を出すにしても自分の声色一つでDF陣のメンタルの管理もできます。あと厳しい状況の時に落ち着いた声かけをする面で、最近は熱くなってできていないところもあるのですが、できるだけ自分の感情をコントロールしながら、みんなを鼓舞するという意味でも声かけはすごく大事にしていたかなと思います。

 

――秋リーグは東京農業大戦で敗戦し、上位進出となりませんでしたが

西本:東農大戦に関して言えば、今までよりも自分たちが得点を取れそうだったり、サークルに入ったりするチャンスが多くて、「東農大と戦えているぞ」という風に思えた分負けてしまったので、より一層悔しかったです。まだまだ実力不足だし、目指しているところは遠くて足りないところがたくさんあることがわかりました。

 

――先日のインカレでは初戦で敗退となりましたが

三宅:初戦の相手の聖泉大学は経験者の多いチームで、格上との試合だったのですが、東農大の時は自分たちがやることを決めて試合できたのかなと思っていて、その結果PCをFWの子が取ってくれたり、前で攻めれる時間も長かったり、無失点で抑えられたクオーターとかもあって、すごく手応えを感じた試合でした。なのでちょっと東農大と被るんですけど、勝てた試合だった分、勝てなくて悔しい思いが大きかったです。特に、そういう格上の相手に点数を取ったことって、練習試合でもなかなかなくて、すごい自信にはなったのかなと思うのですが、失点を抑えるとか、あと一歩が足りなかったのかなというのを痛感した試合でした。

 

――これまでの試合を踏まえて、チームの完成度は

杉山:春リーグに比べれば、本当に厳しい練習や練習試合で経験値をみんな重ねてきて、今のスタメンは4年生だけでなく2年生でも活躍していたりするので、学年問わず、経験値問わず、連携が取れているすごくいいチームだと例年以上に感じてはいます。ただ決め切りの部分や、最後の執念の部分を試合で出すためには練習の質をいかに試合に近づけるかだと思うので、そこをあと2戦に向けて、それまで(練習の)回数は限られていますが、みんなでやっていけたらいいなと思っています。

 

――秋のDF陣としての手応えは

三宅:聖泉戦みたいに、0−0で抑えられるクオーターもあるので、守れているときは声も出せて守れているのですが、ふとした瞬間に隙を見せちゃうと、強い相手は、そこを狙おうとすると思うので、60分の間集中を切らさないことが、守備面で課題なのかなと思います。

 

――三宅選手と西本選手は、GK杉山選手の活躍をどうご覧になっていますか

三宅:本当はGKにボールを触らせたくないんですけど、強い相手だとどうしても抜かれてしまってシュートなどを止めてくれて助けられています。

 

西本:特にDFがいなくて1対1で本当にピンチの時に止めてくれることが今までも多くて、そういうDFとして一番やっちゃいけないことをやった時に、最後止めてくれるのは本当に心強いし、GKって止めるだけじゃなくて大事な場面で声を出してくれることもするのですが、試合中にずっと声を出してくれて、後ろからの声が一番動きやすいということもあって、そういう部分でも助けられています。

 

三宅:あと学習院大の、SO戦の時…。

 

西本:あ〜。たしかにSO戦の時、もちろんGKに止めてもらうしかないので…。

 

最後方から声を張る杉山

――反対に、GK杉山選手から見て、三宅選手、西本選手の活躍をどうご覧になっていますか

杉山:まず明日美(西本)は、3年生の春からスタメンとして、とてもプレッシャーではあったと思うんですけど、そのプレッシャーも持ち前の強気さで乗り越えて、すごく良いボールを出してくれるということもありますし、私がピンチの時にもすぐに帰ってきてくれる姿を見ると、私も死ぬ気で止めないといけないという風に思えます。また、3年生として、試合中も練習中もしっかり声を出して、みんなの雰囲気をピシッと締めてくれるという点で、すごく頼り甲斐のある後輩だなと思います。美紅(三宅)は、私の同期の中でも2年生からスタメンとして出ていて、そういう意味で経験値はもちろんありますし、真面目ですし、正義感や責任感が強いです。なので一緒にゲームや練習をやっていく中で、私も怒られることがあるし(笑)、同期でも怒られることもあるので、むっとなることもありますが、美紅のその責任感というのを感じれば感じるほど、自分ももう一本止めようだったり、もう一踏ん張りしようと力をもらえます。それは私だけでなく、チーム全体が思っていることで、美紅のために走ろうとか、声を出そうと思えるので、なくてはならない存在だと思います。

 

――今年もっとも印象に残っている試合やシーンは

杉山:私は春の早稲田戦かなと思います。0−0で、10年ぶりに早稲田に負けなかった試合は、ある意味歴史を一つ塗り替えられたということで自分自身の自信になりましたし、チームとしても手応えを感じられた試合だったと思います。それでも、私たちがそのとき目標としていたリーグ上位を目指すにあたって、勝たなければいけない試合だったので、その点悔しいなという気持ちと、早慶戦やその後の試合でしっかり結果を出せるなという風に改めて思えた、収穫の多い試合だったと個人的に感じています。

 

三宅:(インカレの聖泉戦は)最近で、自分たちが良い試合をできたということもあるのですが、少しの隙を見せて失点してしまって、攻めることも思うようにできた試合だし、勝てた試合で、自分たちの実力が後少し足りないところが2点という数字に表れてしまったのかなと思って、悔しかったので私は印象に残っています。

 

西本:私は聖泉戦で、たしかに1点目は自分のミスで点が入ってしまったので、自分の責任の大きさを感じたし、これからもっと大事な試合が2試合続くので、経験した分、絶対(ミス)しないぞという意識が身についたので、その試合が印象に残っています。

 

「私もここで成長したいと感じた」(杉山)

 

――ホッケー部に入ったきっかけは

三宅:私は体育会に入りたくて、ホッケー部かラクロス部を考えていたのですが、2個上の高校のテニス部の先輩にお話を伺ったり、体験会に行ったりして、チームの雰囲気を見たりして決めました。

 

杉山:私は高校で弓道をやっていたので、そのまま大学でも弓術部に入ろうとしていたのですが、もう一回全部フラットにして、(慶應)女子高からの友達や先輩方に声をかけてもらったということもあって、体験会に顔を出しました。ホッケーという競技に惹かれたのもあるのですが、そこに集まっている人たちがフレンドリーで暖かくて、でも練習の時はメリハリをつけて自分たちを追い込んでいく姿を見て、私もここで成長したいと感じました。

 

西本:私は小学生から高校までずっとテニスをやっていました。でも大学が新しいことを始めるチャンスかなと思って、スポーツが好きなのでスポーツで新しいことをやろうと思って、色々部活を見ていこうと思ったのですが、先輩の美紅さんがホッケー部に入っていることを知っていたので、まずは美紅さんに連絡して、結構早い段階で練習を見に行っていました。

 

三宅:制服で来てたよね(笑)。

 

西本:体育会って堅いイメージがあって、どんな感じなのか見ようと思ったら、雰囲気の良さとか練習中の空気感が素敵だなと思って、もっといろんな部活を見に行こうと思ったのですが、その時点で決めちゃって、自分のなかで。ここしかないなと思って、大学に入る前に決めていました。

 

杉山:めちゃくちゃ早かった(笑)。

 

西本:私が入部してから1ヶ月間誰も入ってこなかったです(笑)。

 

――西本選手から見て、今の4年生はどんな学年ですか

西本:4年生の先輩方とはすごく仲良くさせていただいていて、生意気なことを言っても暖かく返してくれたりして、気にかけて声をかけてくれます。私が2年生でベンチ入りができなかった時、個人的にラインを送ってくださる先輩もいて、後輩思いで、くじけそうな時に助けてもらったことがいっぱいあるので、すごく感謝していますし、今でもすぐ先輩に話しかけに行ってしまうくらい、近い距離で接していただいていて、大好きです(笑)。

 

杉山:百点満点(笑)。

 

――三宅選手、杉山選手から見て、3年生はどんな学年ですか

三宅杉山:真面目だね(笑)。

 

杉山:私たちの代が、12人いて、個性が強すぎてなかなかまとまらない時もあったのですが、そういう時もしっかり3年生たちはしっかり支えてくれてます。それは技術的な部分だけでなく、運営の部分でも言えることで、普段のおしゃべりの時も冷静に返してくれたりして、頭が上がらない。

 

(一同笑い)

 

三宅:いつもフォローされてばかりです。特に就活の時は、3年生が部を引っ張ってくれて、部の運営に関しても意見を出してくれて、本当に助けられてばかりです。頼りなくてすみません(笑)。

 

西本:やめてください!(笑)

 

力強いストロークが魅力の三宅主将

――杉山選手、西本選手から見て、三宅主将はどんな主将ですか

西本:主将もやって、エースもやっていて、すごく責任や期待を背負っていて、それを大変そうに見せないで、練習中誰よりも頑張って熱くプレーしていて、素晴らしいですよね(笑)。

 

杉山:主将と10番を背負っているのは、ぴったりだと思うんですけど、やっぱりちょっと頑張らせすぎちゃう私たちがいて、本当にストイックなので、どんどん自分を追い込んでいってしまうところがあるので、最後の最後までしっかりと主将の美紅としても同期の美紅としても支えられるように頑張りたいと思う日々です。

 

――最近あった部内のホットニュースは

三宅:留学生が来たこと?

 

杉山西本:あ〜。

 

三宅:ありきたりかな。3年生でオランダから来ていて、英語しか喋れないんですけど、日本語も学校で勉強しているらしいので頑張って聞いてくれようとします。かわいくておちゃめで、昔からホッケーはやっているので上手で、チームとしてはすごく大きい存在ですね。

 

西本:上手い人と一緒に練習することで、間近でホッケーを学べて、チームとしても攻撃力が上がったんじゃないかなというところもあります。練習中、英語なんですけどアドバイスをチーム全体にしてくれて、いままでなかった発想とかも教えてくれるので、ホッケーの技術面においてすごく大きい役割を果たしてくれてて、部にいい風を吹かせてくれたなと思います。

 

「支えてくださった方々に恩返しできるように必ず勝ちたい」(三宅)

 

――早慶戦の思い出は

三宅:去年の早慶戦ですかね。0−1で、しかもはじめて駒沢でやって観客の方もすごく多くて、今までにないような雰囲気の中で試合をやって、PCも取れて、1点だけ失点して負けちゃったのは、自分自身も出ていたのですごく悔しくて、自分がPCを決めていたらという、悔しい思い出なんですけど、印象に残っています。

 

西本:私も2回しか早慶戦を経験していないんですけど、やはり去年は最後の方まで0−0で、最後までどきどきする試合でした。短い時間ですが私も出させていただいて、早慶戦の雰囲気を先輩と一緒に味わえたのは、すごく良い経験だったのかなと思います。

 

笑顔で話す3人

――4年生のお二人は、今回が最後の早慶戦ですが

三宅:今までの早慶戦では結果を残せていなくて、支えてくれた方々や、マネージャーとか後輩、同期もそうですが、どうしても結果で恩返しをしたいという気持ちがあって、早慶戦で勝てばなんでも良いというか、気合がどの試合よりもあるので、早慶戦までの練習を一つ一つ大切にしたいと思います。

 

杉山:私個人的には、自分がメンバーとして試合に出るのは最初で最後の早慶戦なので、本当に緊張はしているのですが、すごくワクワクしていて、今まで3回早慶戦を見て来て、今年のホッケー部が一番実力としてもチームの雰囲気としても、早稲田さんに拮抗できているだろうという自信が、私だけではなくみんなにもあると思うので、そういう気持ちだけでは勝負はわからないですが、最後の最後まであきらめないことと、強気でみんなで一丸となってやっていくというのを、自分のプレーであったり声かけで表現できたら良いなと思います。

 

――早慶戦で見てほしいところは

西本:早稲田の方が1対1の能力が高いので、それに対して慶應が足を動かして、何人ものDFを一人に対してかけて、止めるというプレーをしたいと思うので、そこを見て欲しいです。

 

――改めて、早慶戦への意気込みをお願いします

西本:この早慶戦でどういう勝負をするのかということは来年のチームにも関わってくるので、本当に大事な一戦だなと思います。先輩たちとできる本当に最後の試合ということもあるので、今までの感謝とかも含めて、4年生だけでなくコーチ方や、支えてくれた方々に結果で感謝を示せるように、最後まで今までやって来たことを全部出して悔いを一つも残さないようにしたいです。

 

三宅:早慶戦が引退試合で、早慶戦っていつも以上にみんな気合が入っているし、観客の方もたくさん入る試合なので、応援席の力も借りて、今までやって来たことを全部出し切って、必ず勝ちという結果でコーチ陣やOGの方々、支えてくださった方々に恩返しできるように必ず勝ちたいと思います。

 

杉山:TEAM2018のスローガンは「革新・覚悟・挑戦」だったので、この最後の引退試合に早慶戦ができるというところで、しっかりと結果でそのスローガンを達成したいという思いがあります。今までの試合がどんな結果であれ、早慶戦結果を残せれば全てが報われるところもきっとあると思います。その喜びをみんなで噛み締めるために、死ぬ気で止めます。

 

――お忙しい中、ありがとうございました!

 

(取材:津田侑奈/写真:新池航平)

《早慶ホッケー定期戦》

11月24日(土) 現役女子戦 13時10分試合開始

          現役男子戦 14時50分試合開始

@駒沢オリンピック公園総合運動場第一球技場

 

三宅美紅(みやけ・みく)主将:慶應湘南藤沢高を経て、経済学部4年。ホッケー部女子における絶対的支柱。ドリブル、パスなどプレーのレベルもチーム内ではトップクラスで、背中でチームを率いる。高校時代はテニス部に所属。

 

杉山留菜(すぎやま・るな):慶應女子高を経て、経済学部4年。小柄ながら、GKとして正確な状況判断から、スーパーセーブを見せる。最後方から、大きな声でチームを鼓舞する姿にも注目。

 

西本明日美(にしもと・あすみ):慶應湘南藤沢高を経て、法学部政治学科3年。今年からDFとしてスタメンに定着し、後方からチームを支える。高校時代はテニス部所属しており、三宅主将は高校時代からの先輩。

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