【バレーボール】フルセットの激戦も、あと一歩及ばず/秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦代替大会 vs亜細亜大学

バレー戦評


代替大会最終戦を勝利で飾りたい慶大は、Aグループ2位亜細亜大学との順位決定戦に臨んだ。けがの影響で戦列を離れていた吉田祝太郎主将(政4・慶應)がこの試合からスタメンに復帰し、気迫溢れるプレーでチームを牽引した。しかし、フルセットにもつれた激戦も最後は相手の勢いを止められず、悔しい敗戦となった。

2020年11月7日(土)

秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦代替大会

慶大×亜大

@亜細亜大学体育館

得点

慶大

セット

亜大

30

28

28

30

24

26

25

21

11

15

 

出場選手(サーブ順)

ポジション

背番号

名前(学部学年・出身校)

26

谷舜介(環3・徳島城東)

WS

23

小出捺暉(環3・駿台学園)

MB

降小雨(商2・慶應)

OP

松本喜輝(環1・九州産業)

WS

吉田祝太郎(政4・慶應)

MB

19

樫村大仁(環4・茨城高専)

Li

永田将吾(総3・高松)

途中出場

15

加藤靖丈(商3・慶應)

 

12

清水柊吾(総4・広島城北)

 

宮川郁真 (総2・松本県ヶ丘)

 

降小雨(商2・慶應)のサーブで相手を崩し、松本喜輝(環1・九州産業)のライトからのスパイクで得点という今季の慶大の象徴ともいえる攻撃で始まった第1セット。この試合から復帰し、OHとしてコートに入る吉田が相手のブロックを上手く利用するスパイクなどで得点を重ねる。しかし、相手も粘り強さも光り、サイドアウトを取り合う展開でデュースに。最後は小出捺暉(環3・駿台学園)が相手の攻撃を一枚で完璧にブロックし、第1セットを先取した。

主将としてプレーでもチームを牽引するOH吉田

 

続く第2セット。前のセット同様、吉田や樫村大仁(環4・茨城高専)が要所で得点を決めるも、相手も慶大の攻撃に対して高いレシーブ力で対抗し、なかなかリズムを掴めない。またもデュースにもつれこむと、お互いサイドアウトの取り合いに。28-29の場面、松本に代わり途中出場となった加藤のスパイクがアウトとなり、このセットを落としてしまう。

慶大の高さのあるブロックは今季も健在だ

第3セットを落とし、迎えた第4セット。序盤は競り合う展開が続き、16-17の場面から吉田、樫村のスパイクで2連続得点とリードを奪うと、相手もたまらずタイムアウト。終盤21-21から松本の相手ブロックをはじく力強いスパイクなど見事4連続得点。勝負の行方は最終セットへ。

最終セット。松本のスパイクで幸先よく先制する。しかし、試合を通して光った相手の粘り強さの前に6-9とリードを許してしまう。終盤も相手に握られたペースを奪い返せず、最後は松本のスパイクが無情にもアウトに。フルセットの激戦むなしく、敗戦となった。

チーム吉田の集大成をみせてほしい

新型コロナウイルスの影響でリーグ戦が中止となり、イレギュラーな形で始まった代替大会は2部リーグ4位という結果に終わった。全勝優勝という目標を達成できなかった選手たちは悔しさを滲ませた。

先週「一本に対する必死さ、執念を伝えたい」と語った吉田。この試合コートには吉田のチームを鼓舞する声が響いた。慶大の一つの武器でもある高さのあるブロックの中心として、また副将としてここまで吉田不在のコートをまとめた樫村。タイムアウトの際に後輩たちにアドバイスをする清水柊吾(総4・広島城北)の姿も印象的だ。ベンチやスタンドから声援を送る選手や、マネージャー、アナリストとしてチームを支えるスタッフ陣含め今年も4年生が慶大バレー部を作り上げてきた。「4年生のために勝って終わらせたい」(降)。彼らの思いは後輩たちにも伝わっている。残された時間、試合に全力を尽くしてほしい。

(記事・写真 持丸嘉昭)

 

 

以下、コメント

 

 

宗雲健司監督

 

――今日の試合を振り返って

もちろん負けると常に残念ですけど、力負けなんでしょうがないですね。

 

――先週の敗戦から今日の試合にむけてチームの雰囲気は

決して良くはなかったですね。良くはなかったけど、最後の最後、昨日まとめて、みんな言いたいことは山ほどあるだろうけど、やるべきことはやろうと。今日はたぶんそうゆうつもりになったと思います。

 

――吉田が復帰しました

段階を踏んで、まず復帰する過程で動けるかどうか確認して、別に特別扱いではなくて、昨日の練習の数字を見て、宮川とどっちがいいかという所で。ちょっとだけ祝太郎の方がサーブレシーブがよかったので、祝太郎を使いました。

 

――これからに向けて

まぁ定期戦が二つ残っているので、そこを真面目に取り組めるかですね。慶関戦と早慶戦にどれだけ大学の看板背負って出してもらえるっていうのは、自分たちのモチベーションにして、責任持ってやれるかなので、それをちょっと学生には話して、求めたいと思います。

 

吉田祝太郎(政4・慶應)

 

――今日の試合を振り返って

今まで自分がリーグ前にけがして、チームは喜輝を軸にして、困ったらそこに上げるっていうやってきて、僕が今週からスタメンに入ってやらせてもらったんですけど、まぁチームスタイルは変わらず、そのなかで終盤にかけて緊張感も高まる試合で、一年生に頼りすぎてしまったかなと。そこで一年生が崩れてしまって、こっちが何も出来なかったというような感想です。

 

――先週の敗戦から今日の試合に向けてチームの雰囲気は

先週の試合で、僕の主観的な意見なんですけど、コートに入っている人たちの覇気、気迫が足らないっていうのがあって、僕が何としてもコートに戻って、発信して下級生に伝えたいっていうのでコートに入って。自分も中で必死だったので、分かんなかったんですけど、下級生に一本一本への貪欲さみたいなのは伝えられたのかなと。先週と比べて全体の雰囲気はよくなったかなと思います。

 

――ご自身のプレーは

さっきも言ったんですけど、プレーで貢献できるか分からないなかで、絶対貢献しようとは思っていたんですけど、一番に考えていたのは、みんなが先週負けてて、どうしても負ける方向に気持ちが流れちゃう所で、勝ちに行くぞってコートの中で意識してたんですけど、そこだけはできていたのかなと。最後まで諦めずに、前を向き姿勢というのは伝えられたのかなと。あとは本当にスパイクあと一本決めればよかったとか、あそこジャンプサーブ入れとけばよかったとか、反省は尽きないんですけど、プレーに関しては20点、30点かなというイメージですね。

 

――代替大会の総括

結構一年生の喜輝に頼りきりのチームになっちゃってたなっていうのはすごいあって、初戦からずっとそういう展開になってて、そこに気づくのが遅くて、相手も対策してきて、それでこっちは打つ手がないっていうような全体を通してそういう流れだったと思うので、それをいい反省として、サイドの僕とか郁真とか、あとミドル、少しでも喜輝の負担を減らせるようなチームになっていくといいなと思っています。

 

――これから向けて

早慶戦に勝利したいです。

 

 

降小雨(商2・慶應)

 

――今日の試合を振り返って

先週の国士館大学の試合をうけて、みんなでもう一回意識を変えて取り組もうってことで、形とか向かう姿勢とかは結果としてよかったかなと思います。ただラリーになったときに、向こうの粘り強いレシーブに対してバタバタしてしまったり、チャンスボールからのコンビの精度とかが悪くて、細かい部分が詰め切れなかったのが、相手がいいバレーをしてきてた、そこはちょっとうちのバレーの質がまだまだ劣ってたかなと思います。

 

――ご自身のプレーについて

今季からチームの攻撃の主軸って言われてて、自分でもそういう風に意識してきてて。サイドアウトは特にAパスが入ったらクイックとライトで切ろうって感じで言われてて、そこはすごい決まってたと思うんですけど、ジャンプサーブで攻めないといけない所で、弱気になってしまって、ミスが出たのはまだまだ精度が低いかなと思います。

 

――ブロックが冴えていましたが

ミドルブロッカーというポジションなので、しっかりそこを止めて、少しでも後ろのレシーブが楽になるようにということで、止めるボールは止めようってことで飛んでました。

 

――代替大会の総括

コロナ禍のなかで、こうやって試合を開いていただいたことに関して感謝の気持ちがあるっていうのと。チームとしての総括は、去年とチームスタイルががらっと変わって、今年はレシーブも粘り強く、フロアディフェンスっていう風に作ってやってて、試合を通して、まだまだプレーに関してもそうだし、マインドセットの部分の熟練度とかが詰め切れなくて、詰めの甘さが出たのかなと。まとめとしては結果も出ていないので悔しいです。

 

――これからに向けて

あと2試合。全カレがあったとしても3試合なんですけど、今年のチームでやる試合は少ないので、しっかりそこは4年生のために勝って終わらせたいっていうのと、自分のプレーに一点一点の重みとか責任をかかり方については自分でも感じているので、自分の役割を果たせるように日々鍛錬を積んでいきたいと思います。

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