【野球】9年ぶり勝ち点を挙げた東大と激突 春秋連覇・日本一に向け好スタートを切れるか/2026秋季リーグ戦 東大戦展望

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5季ぶり41回目のリーグ戦優勝、全日本大学野球選手権大会では準優勝を果たした慶大。春秋連覇・日本一を目指し迎える秋季リーグ戦が9月12日に開幕する。慶大の開幕カードの相手は、春季6位も9年ぶりの勝ち点を獲得した東大。春は2連勝も、1回戦では7回まで1-1の同点という接戦を強いられた。夏を経て見せる「新しい慶應」。春秋連覇・日本一達成のために負けられない戦いがいざ始まる。

 

まず、今春の東大戦を振り返る。1回戦では、4回、中塚遥翔(環3・智辯和歌山)のソロ本塁打で先制すると、直後の4回裏に秋元諒(法3・市川)のソロ本塁打で同点とされる。両者譲らず迎えた8回、中塚の四球、市橋慶祐(商3・小野)のリーグ戦初ヒットで追加点のチャンスを作ると、林純司(環3・報徳学園)が適時三塁打を放ち、そのまま勝利した。2回戦では、慶大強力打線が爆発。今津慶介(総4・旭川東)の3点本塁打が初回に飛び出し、その後も得点を重ね9-0と快勝した。先発・広池浩成(経4・慶應)も6回無失点と試合を作り、優勝に向けて明るい2勝を挙げた。

春の東大1回戦で本塁打を放った中塚

慶大は8月3日から8日まで北海道旭川市、8月9日から17日まで北海道幕別町でキャンプを行った。そして、日吉に戻ってからは14試合のオープン戦を行い、チーム・個人の強化を図ってきた。特に8月23日に行われた、全日本大学野球選手権大会のリベンジ戦・関西大との一戦では0-7で完封負けを喫するも、三者凡退は1イニングのみで積極的な攻撃を見せた。また、8月30日に行われた、東都大学野球リーグ王者・國學院大との試合では吉野太陽(法4・慶應)、八木陽(法3・慶應)に本塁打が飛び出すなど、打線が爆発し8-0と勝利した。

 

春季リーグ戦で法大カードにおいて2連勝し、2017年秋以来9年ぶりの勝ち点を獲得した東大。最も警戒すべき投手は松本慎之介(教育3・國學院久我山)だ。今春、慶大も1回戦で対戦し、6回2/3を投げて1失点と抑えられている。強力打者を擁する明大や法大に対しても失点を2点以内に抑えており、いかに攻略できるかがカギとなる。また、今春チーム最多の7試合に登板した佐伯豪栄(工4・渋谷幕張)中根慎士郎(文Ⅰ2・筑波大駒場)、そしてハマスタで行われた神奈川大学野球連盟77周年記念試合にも登板した江口直希(工4・海城)ら、層の厚い投手陣にも警戒が必要だ。

神奈川大学野球連盟77周年記念試合でバックスクリーン弾を放った荒井慶

打線は、荒井慶斗(教育3・宇都宮)小村旺輔(経4・私立武蔵)に警戒。荒井慶は今春チームトップの打率.289を誇るほか、神奈川大学野球連盟77周年記念試合では5回にバックスクリーンへ本塁打を放ち、MVPに輝いた。小村は打率.278を残し、三塁手として自身初となるベストナインを受賞。明大1回戦、早大3回戦ではいずれも3安打を放つなど、勝負強い打撃を見せている。さらに、慶大1回戦で本塁打を放った秋元、華麗な守備が持ち味の樋口航介(教養3・海城)、法大1回戦で本塁打を放った明石健(農4・渋谷幕張)らにも注意が必要だ。

 

開幕戦の先発マウンドに上がると予想されるエース・渡辺和大(商4・高松商業)には圧巻のピッチングを期待したい。そして、慶大における今季最大のポイントは第二先発の起用だろう。これまでのオープン戦では沖村要(商4・慶應)鈴木佳門(経2・慶應)広池浩成(経4・慶應)水野敬太(経3・札幌南)らが先発を務めており、東大戦での起用にも注目が集まる。中でも、國學院大戦で5回無失点の好投を見せた沖村をキーマンとして挙げたい。また、春季リーグ戦で10試合に登板し、わずか1失点と好投した鈴木佳には、今季は先発としてのさらなる飛躍が期待される。さらに、この夏大きく成長を遂げた熊ノ郷翔斗(環2・桐蔭学園)、そして甲子園優勝投手・小宅雅己(環1・慶應)がマウンドに帰ってくる。新戦力としての活躍にも注目だ。

オープン戦で覚醒したピッチングを見せる熊ノ郷

打撃陣は中塚今津一宮知樹(経2・八千代松陰)が打線の中核を担う。3人の一発が試合に流れを呼び込めるか期待したい。また、初のリーグ戦出場を目指す寳田裕椰(経4・三重)は直近のENEOS戦で5打数4安打の大活躍を見せており、ラストシーズンに懸ける思いを体現できるかも見どころだ。

一宮の一発を期待したい

秋季リーグ戦前のインタビューで、選手は口をそろえて全日本大学野球選手権大会決勝の悔しさを語り、秋こそは日本一を達成するという闘志に燃えている。「あの負けがあったからこそ」と思える日を迎えるために、“チーム今津”の集大成となる秋の戦いが、いよいよ幕を開ける。

(記事:河合亜采子)