【野球】“相棒”の絆でいざ日本一へ “オバ純司”旋風を神宮で巻き起こせるか~小原大和×林純司~/2026秋季リーグ開幕前対談第8弾

野球対談

いよいよ東京六大学野球秋季リーグ戦が9月12日に開幕する。“強い慶應”を取り戻すべく挑んだ春季リーグ戦では、5季ぶり41度目の優勝を果たした。その後の全日本大学野球選手権大会でも、エース・渡辺和大(商4・高松商業)をはじめとする投手陣が粘り強く守り抜き、強力打線が得点を重ねて決勝まで駒を進めた。決勝では関西大の3枚看板に阻まれ、惜しくも準優勝。あと一歩届かなかった日本一への悔しさを胸に、チームは再び戦いの舞台へ挑む。新たな「秋の慶應」を示すべく、春秋連覇、そして今度こそ日本一へ。今回ケイスポでは秋季リーグ戦前企画として、選手たちの意気込みや4年生のラストシーズンにかける想いに迫る。

第8弾は、小原大和(環4・花巻東)選手と林純司(環3・報徳学園)選手による相棒対談!(このインタビューは9月5日に対面で実施しました。)

 

――他己紹介をお願いします!

小原:純司(=林純司)はいい意味でまっすぐでブレないというか、練習姿勢とか生活も野球に向いているので、そういうところは先輩として刺激を受けていますし、だから一緒に練習してるというのもあって可愛い後輩っす(笑)。

林:小原大和です。出身は…

小原:違う。俺になんなくていい(笑)。すいません、うちの後輩が、かましてしまって本当に。

林:いつもオバって言わしてもらってるんですけど。オバは人前ではチョケてるんですけど、人が見てないところでむちゃくちゃ考えて野球に対してひたむきに努力しているので、だから技術もチームの中でずば抜けていますし、天才的なバッティングの持ち主です。

小原:いやいやいや。飯行こか(満面の笑顔)。

林:守備はちょっとあれなんですけど…

小原:おい!DHだからね。(守備に)つきたい、俺もつきたいよ(笑)。

林:ザ・DHみたいな存在ですね。

 

――「ザ・DH」と言われて小原選手はどう

小原:ちょっとうざいです(笑)。まあでも一宮(=一宮知樹、経2・八千代松陰)、中塚(=中塚遥翔、環3・智辯和歌山)、丸田(=丸田湊斗、法3・慶應)はやはり守備がうまいので、それに比べたら落ちちゃうので。でも「DH」っていうポジションが今年からできたのは自分のためにできたのかなって。

 

――小原選手は秋は外野かDHどちらで出場したいか

小原:外野で出場したいですけど、チーム事情もあるので。もちろんプロ目指してるので、DHというポジションになった場合は守備がないので圧倒的成績を残さないといけない。だからその上で秋、首位打者を目標にしているんですけど、目立ちたいんで「三冠王」を獲りにいきたいと思っています。

 

――お互いの第一印象

小原:最初に出会った時。なんだろ?いや、最初に出会った時は何だこの化け物はみたいな。報徳(学園)から来たすごい1年生が…

林:どっちの化け物(笑)?

小原:まずAO入試だから一緒なんですよ、慶應野球部の長になってる人たちも。で、まず野球に関しては文句なし。甲子園センバツ準優勝していて、野球に関しては問題ないんですけど、違う意味で他のところがちょっと化け物だと聞いていて。だからどんな1年来るんだろうなと思ったら、でもそんなことなくて、真面目で本当に可愛いなと思いつつも、僕は1年生から試合出てなかったので、3年生から試合出れるようになったので。1年生から彼は試合に出続けていたんで、そういう意味ではすっごい新人来たなというイメージでした。

林:僕はAO入試を受ける人の集まりみたいなところで、先輩として挨拶しに来てくれて「小原大和です」みたいな。自信が出ましたね(笑)。

小原:こんなやつもいるんだ、って言えないだろ!でも確かに大阪桐蔭の別所(=別所孝亮、環4・大阪桐蔭)、で米子東の藪本(=藪本鉄平、環4・米子東)がいて、で小原がいてみたいな。「え、こいつ誰?」みたいな。

林:元々「小原は元気、明るさだけで受かった」みたいな。

小原:それはそうよね(笑)。

林:言われてて、来た瞬間に「これ本物や」みたいな(爆笑)。明るさで。

小原:そう、明るさでね。

 

――その集まりはAO入試前に

林:そうです、そうです。

小原:でもそれが自信になったってことでしょ?で受かれたでしょ?じゃあ俺のおかげや。

林:普通に野球の第一印象はバッティングがすごい。あんまり身長もずば抜けて高いというわけでもないけどめちゃめちゃ飛距離も出すし、技も光ってすごいし。こんなバッターいるんだという印象でした。

 

――AO入試は難しいか

小原:むずいよね普通に。

林:むずい。

小原:まず大前提書けることがないと、何してきたの?ってなるじゃないですか。だから2人とも甲子園出たこととかも書けましたし、あと面接とかも深掘られるんで、自分が今まで考えてこなかった専門分野だからめっちゃ考えたなみたいな。初めて受験で考えたなという感じです。

 

――お互いの好きなところ

小原:好きなところか。いい意味で気を遣ってないというか、先輩にもがっつり言えるタイプですし、友達感覚で僕は接することができてるというか。後輩にはあんまりいないので。ちょっと舐めてるんですけど(笑)。ね?

林:舐めてないです。

小原:本当は?

林:(小声で)ちょっと。

小原:可愛さがあるのがこうやって関わり深く入れてるのかなと思うので、そういうとこはいいかもと思っています。

林:小原“さん”は…

小原:“オバ”じゃないんだそこは(驚)。距離あるな。

林:好きなところはもう強メンタル。

小原:強いからね~。

林:メンタルがすごい。もうとにかくどんな逆境でも常に明るいし、好きなところは監督との接し方がめっちゃうまいです。だからチームを救ってくれる。

小原:監督との距離近いんですよ。親子なんすよ(笑)。

林:だから監督を笑顔にさせる天才です。そこ好きっす。

 

――逆に直してほしいところ

小原:おー、何個出せばいいですか(笑)?直してほしいところというか、お互い練習パートナーだったんですけど、最近彼がサボりつつあって。

林:やばいな(笑)。

小原:コンディション不良っていうのもあるもんね。体痛かったりとかもね。

林:オバもね。

小原:そうだね。お互い(練習)やろうと言って最近妥協している部分があるんで、そこをお互いに直せたらなというふうに思っています。

林:自主練よくやってた時は結構遅刻してきたりするんで…

小原:でもそれ5分とか10分とかでしょ?どうせね?何分?

林:3,40分くらい(笑)。

小原:そんな先輩いるんだ。(林に対して)すいませんでした。でも彼も30分、なんなら1時間後くらいに起きて「あ、ごめん。行けなかった」はあるんで、お互い様かなってそこは思う。

林:お互い直さなきゃいけないところですね(苦笑い)。

 

――最初に練習パートナーになったきっかけは

小原:始まりは去年ぐらいからスタートして、春ぐらいからスタートしてたよね?お互いにバッティングに意識を持っていた時期ぐらいで、お互いに練習相手がいないで室内で一人一人でティー(バッティング)やってるみたいな感じがあったので、それで一緒にやらない?だったような気がします。

林:いや、か?

小原:そうだよね。二択なんだよね。全部二択なんだから(笑)。

林:オバに道具もらってたから、サムとかフランクルもらってたからそれちゃう?

小原:俺道具として扱われてたの?

林:違う違う違う。

小原:僕が使わなくなった道具とかあげていたんですよ。それで(道具を)試すときに一緒に練習し始めたような気がします。

林:オバは人とは違う練習をするんですよ。いい意味で。そういう練習もあるんだみたいな気づきが毎回あるし、すごい勉強になります。

小原:めっちゃ独特な練習するので。

 

――高校時代からそのような練習を

小原:高校時代というか大学からですね。高校の時はトレーニングもまだ全然発達してないので、こっち来てから色々そういう情報とか取り入れることによって打撃とかも変わってきて、大学からそういう練習を取り入れるようになりました。

 

――お互いチームの中でどんな役割を果たしていると考えるか

小原:純司は僕とは立場違って守備も出るし、それでもってバッティングもあり、あとショートですし、考えることが多いポジションなので。でも彼は冷静な部分があるので、そういった中ではチームが困ってる場面とかでヒット1本出してくれたりとか。彼ビッグプレーが多いので、彼の1つのプレーとか1つのヒットがチームに与える影響はものすごく大きいと思います。そこを秋のリーグ戦で出してくれたらいいかなと思っています。

林:オバの役割はもう天才的なバットコントロールでピッチャーのメンタルを1球で崩す役割かなと。(小原は)今5番を打っているんで、そもそもランナーを返すという役割はもちろんですけど、ピッチャーが調子いい時に、いいとこ投げたのにそこを打たれたかみたいな、で崩す役割もあるのかなと。

 

――お互いに野球で尊敬する部分

小原:守備うまくて、それこそ春のリーグ戦(打率).340ぐらい打ってという選手はなかなかいないと思うので、そういったところではすごい成績を残しているというのはすごいなと思っています。それこそお互いに(今春)ベストナイン獲れたんですけど、僕は多分DHになると思うんで、僕は先に2個目のベストナイン獲って圧をかけていけたらなと思っています。

林:いや今季も獲るよ(笑)?

小原:あ、獲るの?だからすごい、成績を残してるっていうのはすごいと思います。

林:プレーはさっき結構言ったので。野球につながる生活をしてるんですよ。意外と(笑)。寝るときも、寝ながら腹圧トレーニングとかしたりしてるんですよ。寝ながらもトレーニングするくらいストイックな方なので、そこは尊敬しますね。

 

――春シーズンを振り返って

小原:DHというポジションが初だったので、そういった上ではメンタルの作り方とかいろいろな準備の部分で初めての経験だったので、そこらへんが難しかったなという風に思って。試合に出場する機会も少ないので、そこでいちいち反省してたら結果も出てこないと思うんで、秋は一打席一打席集中するのはもちろん、反省は後で。今試合に勝つためにというところをもう少しこだわっていかないと思うように結果が出なかったので、チームを勝たせるという気持ちと、あとは技術で秋は勝負していけたらなというふうに思っています。

林:野手も頑張ったのは頑張ったんですけど、やはりカズ(=渡辺和大、商4・高松商業)さんに結構助けられた、カズさんのおかげで優勝できたっていう部分は大きいので、秋はしっかり野手でという気持ちが強いです。

小原:あと僕の場合は悔しいのが全日本(=全日本選手権大会)の決勝の(関西大・)百合澤(=百合澤飛、人間健康3・開星)投手との対戦。1アウト3塁でショートゴロで1点は入ったんですけど、あの場面でもしホームラン打ってたら優勝してたなというふうに思うので。

林:監督に言われてたやつやん。

小原:試合後に監督に「あそこでホームラン打ってたらお前が勝たせてたよ」というふうに言われたんです。個人的に。でも自分の実力がその時点でなかったから、何も言い返せなかっただけなので、秋はそういう場面では絶対ホームラン打とうと思ってるんで。監督には感謝してます。

 

――夏の間に意識していたことは

小原:夏は体重の増減が一番激しいと思うので、そういった部分ではいかに痩せないようにいいコンディションをキープして秋臨むかというフィジカル面と食事。あとはDHというポジションだったので、バッティングはもう少し技術を細かく突き詰めることはいっぱいあったので、その3点、バッティング・フィジカル・食事っていうのは意識してやっていました。

林:僕は春キャンプに取り組んできたことをベースとして夏も同じ、基礎をレベルアップできるように頑張りました。

 

――夏の練習で得られたことは

林:春やってきたことと、プラスアルファして取り組んできたので、さらに春シーズンよりかは攻守ともにレベルアップできてるかなという感覚はあります。

小原:結局打席に入ったら別に誰も頼れないですし、監督の教えとかを聞いてるのはもちろんですけど、そこで監督のせいにもできないですし、自分がチームを勝たせられたかったって言ったら自分のせいなので、そういった上では夏、どんな嫌気にも逃げないように、言い訳にならないように自分自身のバッティングを極めてこれたのかなという風に思います。

 

――渡辺和投手が林選手の守備を大変褒めていたが

小原:俺の話はないの(笑)?結構カズの試合勝たせてきてるんだけどない?あーマジか。あいつ負け投手から俺救ったのになー。まあ後で言っときます。冗談ですけど(笑)。

林:エラーとかしても「気にしないから」とか言うんですけど、多分気にしてるんで。エースなんで。エースが打たした球は絶対に取らないといけないっていう気持ちで守っています。

 

――お二人はプライベートで遊びに行くか

小原:プライベート?え?聞いちゃう?聞いちゃっていいよ(笑)。遊びはないね。遊びはないけど、練習終わってたまに日吉でご飯食べに行こうとかはあるくらいですね。遊びは同学年と行ってるので。

林:ご飯よく連れてってもらいます。

 

――何を食べることが多い

小原:肉とかじゃないですか。

林:あと『ド・マーレ』。

小原:とりあえず東大戦勝ったら豪華焼肉。

林:焼肉とお寿司と。

小原:オッケー(力強く)!

林:ま、イタリアン。

小原:俺本当に先輩?財布じゃない?大丈夫それ?彼の活躍次第で連れて行こうと思います。

 

――お互いのプライベートについて

小原:彼はずっと寝てます。ご飯行くってなったら出かけますけど。彼やっぱり野球に対しての気持ちが熱い。だから睡眠に意識を置いてるのかなって。あんまでも外出しない?

林:しない。

小原:だからそういうところではすごい偉いなと思って。

林:ただ寝るだけなんです。寝てるだけ。

小原:僕もただ寝てるだけなんで。やっぱ「相棒」と同じ生活がしたい、生活に合わせていかないといけない。

林:まあそうですね。小原さんは…

小原:オフって大事じゃないですか、1週間に1日しかないんで、リフレッシュしないといけないんで。そういった上では1番仲いいの横地(=横地広太、政4・慶應)なんですけど、横地と2人でどっか行ったりとか、そういう時間に使ったりしてますね。

林:僕の代が基本寮にいるんですよ。オフの前でも。だから3年で武蔵屋あるじゃないですか。武蔵屋とか3年で行って帰ってくるっていう感じです。

小原:4年生は普通に同期で外出することが多いです。

 

――小原選手は横地選手と出かけることが多い

小原:横地と出かけることも多かったり、都内に兄弟いるんで兄弟と会ったり野球の話したりとか、そういう機会もあったりします。

 

――秋シーズンでお互いに期待していること

小原:彼はやっぱり冷静なので、そういった上では僕はDHというポジションだったのでそんなインフィールドにいる機会がバッティング以外ないので、チームが焦っている時とか、そういう時に声かけれたりとか相手こういう状況だよとか、そういうのを冷静に言えるのは純司だと思うので。4年生って最後のシーズンだったりしてちょっと焦ったりとかあるので、そういう時に純司が冷静になって言ってくれるとチームの士気が上がるので、そういう役割を今シーズン担ってほしいなと思います。

林:頑張ります!小原さん、ないです(力強く)!

小原:(少し間があいて)ダメじゃんそれ。期待してることでしょ?ないんだ(驚)。オッケーっす。じゃあなしでいいっすわ。

林:期待してることは卒業してほしい。

小原:おーい!誰が早くいなくなってほしいだよ(笑)。

林:単位しっかりとってほしい。

小原:単位しっかりとってね、卒業するわそれは。

林:案外守備ね。あったりして。

小原:ワンチャン守備なんすよね。本当に。でも数試合出れればいいですけどね、ちょっとでも守備で。アピールしたいので、プロ行くって言ってるからには。

林:プロ行ってほしいので、期待はプロ行ってほしいで。

 

――秋シーズンに向けて目標

小原:日本一とリーグ戦全勝無敗とあとは三冠王獲りに行こうかなと思っています。

林:目標は(春秋)連覇と日本一で。

 

――林選手は4年生に向けて思いは

林:一昨年、去年よりも関わる時間が長い代なので、寂しい気持ちはあります。一試合でも多く野球ができるように優勝して、明治神宮(大会)に出れるように頑張りたいと思います。

小原:彼あんまり友達いないんで。僕たちの代の方が友達多いんで。

林:違うな(苦笑い)。

小原:だからやっぱり一試合でも多く勝ちたいと思います。

林:友達はいます(はっきりと)!

 

――秋シーズンに向けて意気込み

小原:秋はできるだけ僕のバットでチームを勝たせられるようにします!

林:バッティングは小原さんとかいっぱい打つバッターいるので、守備でチームを救えるように頑張ります!

 

(取材、記事:山内悠暉)