【バスケットボール(女子)】リード守り切れず逆転負けも 4年生が表現したそれぞれの執念/第76回関東大学女子バスケットボールリーグ戦 順位決定戦第4戦vs学習院大学

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第76回関東大学女子バスケットボールリーグ戦順位決定戦第4戦。第1Qは互いに譲らず同点で終えたが、第2Qでは砂山ひかる(政4・慶應女子)を中心とした攻撃が機能し、4点リードで試合を折り返す。第3Qでも勢いを緩めずさらに点差を離すことに成功したが、第4Qは学習院大が反撃。残り1:51という場面で逆転を許してしまう。主将の岡部愛(薬4・仙台ニ)が意地の3Pを沈めるなど慶大も粘りをみせたが、あと一歩及ばず。3部で17位という結果に終わった。

 

2026/10/18(日)@朝鮮大学校

第75回関東大学女子バスケットボールリーグ戦 順位決定戦第4戦

1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 19 20 22 16 77
学習院大 19 16 17 27 79

 

【慶大スターティングメンバー】

F #6 砂山ひかる(政4・慶應女子)
CF #9 松岡優希乃(商3・国立)
F #10 榎本京佳(経3・慶應女子)
GF #13 小川佳凛(商2・長崎西)
F #14 今井桜子(商1・慶應女子)

 

第1Q

 立ち上がりは相手に先制を許すも、小川佳凛(商2・長崎西)がセカンドチャンスから3Pシュートを沈める。しかし、学習院大の堅いディフェンスを前にインサイドを封じられ、外からのシュートが増える展開に。それでも、濵月綾菜(商4・長崎西)がカットインからミドルシュートを沈めると、砂山ひかる(政4・慶應女子)もドライブからミドルシュートを決め、攻撃の糸口を探りながら得点を重ねる。

砂山ひかる

 

 守備では相手のターンオーバーを2度誘い、徐々に流れを引き寄せる。鈴木楽々(法1・東京成徳大高)が3Pシュートを鮮やかに沈め、慶大がリードを広げていく。会場も盛り上がりを見せ、慶大に勢いが生まれた。タイムアウト明けは堅守を見せるも、両チームともに得点が止まる時間が続く。相手の3Pシュートで均衡が破られるが、濵月がミドルシュートですかさず応戦。さらに砂山も得点を加え、一進一退の攻防に緊張感が漂う。終盤には鈴木が苦しい体勢からシュートを決め、慶大は最後まで粘り強くボールに食らいつき、同点で第1Qを終えた。

鈴木楽々

 

第2Q

 第2Qの初めは学習院大に連続で得点を許し、慶大は開始早々にタイムアウトを取る。タイムアウト後は小川がフリースローを2本とも沈めると、続く攻撃でも3Pシュートを決める。さらに相手のボールをカットして得点につなげ、守備から攻撃へと良い流れをつくった。

 その後も鈴木も苦しい体勢から2Pシュートを決めるが、相手も得点を重ね、点の取り合いとなる。慶大は濵月のミドルシュート、松岡優希乃(文3・国立)のカットインからのレイアップで応戦。さらに松岡がオフェンスリバウンドを拾い直し、3Pシュートを沈めると、会場の熱気も高まり、相手はたまらずタイムアウトを要求した。

松岡優希乃

 

 しかし、終盤はターンオーバーが重なり、攻撃が停滞。第2Q終了間際には37-35と2点差に迫られ、慶大はタイムアウトで流れを切る。直後に砂山が2Pシュートを決め、39-35で前半を折り返した。

 

第3Q

 このQがこの試合で最も多く得点を奪ったQとなったが、特にエースの砂山とルーキーの鈴木が存在感を示した。相手の堅守に対して攻め手がない中でも、強引にドライブを仕掛け慶大のオフェンスを牽引。砂山は「ファウルをもらえたのは良かったがアンドワンに結びつけたかった」と試合後に語っていたが、それでも大きな仕事をしたと言って良いだろう。

 また、ディフェンス面で慶大に変化が見られた。前半は前から当たるディフェンスを展開。スティールからイージーなシュートという場面もいくつかあった。だが、第3Q残り約4分という場面からは重心を下げてゾーンを組んで守る形も用い始める。その緩急で相手を翻弄し、猛追を許さない。

ゾーンで守る慶大

 

 そして、第3Q終了間際には山形楓(商2・函館中部)、松岡にも3Pが飛び出し、61-52とリードを広げることに成功した。

 一方で、第3Q残り約4分半という場面で早くも鈴木の個人ファウルが4つ目に。プレータイムが伸びている選手の個人ファウルが溜まり始めていた。

山形楓

 

第4Q

 勝負の最終Qは苦しい形で始まった。最初のシュートを落とすと、3Pで先手を取られる。次の得点も学習院大。オフェンスリバウンドを立て続けに取られると、サードチャンスでバスケットカウントを許してしまう。だが、その直後に小川がタフショットを沈め、濱月がバスケットカウントを奪い応戦。簡単に流れは渡さない。

小川佳凛(商2・長崎西)

 

 このままゲームを締めにかかりたい慶大だったが、リバウンドで後手に回る局面が多くなってしまう。また、第3Qと同様に、砂山と鈴木のドライブで得点を狙うが、時間とともに徐々に精度が落ちていく。残り4:40で70-64というスコアだったが、その後は0-12というランをつくられ、残り1:28で70-76と逆転を許してしまう。さらに、その間に小川と砂山がファウルアウト。ここまで存在感を示した2人を欠くこととなった。

 流れを変えたい慶大は、主将の岡部愛(薬4・仙台ニ)をコートに送り込む。岡部はリーグ戦前に前十字靭帯断裂の大ケガを負っており、左膝にサポーターを着用しての強行出場となった。すると最初のプレーで3Pシュートを沈め、チームにとって久しぶりの得点を記録。主将の意地がみえたプレーだった。畳みかけたい慶大はすぐに前から圧力をかけると、敵陣でボールを奪って松岡が決め切り1点差に。もう一度スティールを試みるが、今度は交わされ逆にバスケットカウントを許してしまう。

苦しい時間もベンチはチームを鼓舞し続けた

 

 残り約1分で75-79。確実に決めきりたい慶大は、濱月が難しいミドルシュートを沈め残り0:44で77-79と2点差に。次の学習院大の攻撃を守りきると、再び岡部に勝負を託す。岡部は3Pを放つがこれはリングに嫌われ、濱月がリバウンドに向かうもジャンプボールシチュエーションに。矢印は学習院大のポゼッションを指していた。

濱月綾菜

 

 残り0:26。素早くボールを奪って自分たちのポゼッションに時間を残したい慶大だが、ボールになかなかアプローチできない。結局ショットクロックを全て使われ、奪ったころには残り時間わずか。シュートまで持ち込むことはできず、悔しい逆転負けを喫した。

敗戦に肩を落とす選手たち

 

 

 この試合でリーグ戦は全日程が終了。入替戦出場・2部昇格という悲願には届かなかった。ただ、その中でも最後のリーグ戦にかける4年生の思いは随所に現れていた。エースとして果敢にリングにアタックし続けた砂山、ゴール下での役割を背負い奮闘した濱月、そして前十字靭帯断裂という大ケガを負いながらも主将としての意地を示した岡部。それぞれの異なる持ち味が織りなすプレーは、ともに切磋琢磨してきた4年間の積み上げを感じさせた。

 また、学習院大はこの日が4年生の引退試合。劇的な逆転勝利に感極まる選手もいた。一方で慶大にはまだ六大学対抗戦の5試合が残されている。学習院大の選手の姿をみて、この5試合にかける思いはより一層強くなっただろう。このチームで戦うことができるのも残りわずか。2部昇格が叶わなかった悔しさをぶつけ、慶大バスケットボール部での4年間の努力が結実することを期待したい。

 

【選手インタビュー】

#4 岡部愛(薬4・仙台ニ)

ーー今日の試合を振り返って

チームとしてベンチもコートも一丸となって、このリーグ戦の中で一番できた試合だなと思ったんですけど、今までの自分たちの経験だったり勝負どころでの強さだったり、実力が相手よりも足りてなくて負けてしまったと思います。悔しい試合だったんですけど、それと同時にチーム一丸で一致団結して自信を持ってできた試合だったと思うので、反省とともに自分たちが頑張ったことをそれぞれ認めてあげたいような試合でした。

ーー大ケガを負いながらも少ないプレータイムの中で3Pを決めたプレーについては

4年生として迎えるリーグが自分にとっては一番大きくて、そのリーグ戦の1週間前に前十字靭帯を切ってしまって悔しい気持ちがあって、試合に出て悔しい気持ちや嬉しい気持ちを経験できないことに不甲斐ない気持ちでいっぱいだったんですけど、ベンチで座ってるときもいつ出てもいいように準備はしてましたし、この試合に関わらず全ての試合で準備はしていたので、(3Pを)決めて嬉しい気持ちはあるんですけど、自分はこの準備が結果に実ったと思っているので、このリーグの悔しい気持ちをこの試合で決めて結果に繋げることができて良かったです。

ーー六大学対抗戦への意気込みを

六大学戦で自分たちは引退なので、リーグ戦で悔しい結果で終わってしまった分、自分たちは六大にかける気持ちが例年よりも強いし下級生にとっても強くあってほしいと思うので、一戦一戦集中して少しでも多く勝ち星をあげられるように頑張っていきたいと思います。

 

#5 濵月綾菜(商4・長崎西高)

ーー今日の試合を振り返って

まず正直めっちゃ悔しいですけど、ギャラリーからもたくさんの方が応援してくださって、皆さんの応援があってこそ、最後のリーグ戦も全員で立ち向かえたのかなと思うので、応援してくださった方に感謝の気持ちでいっぱい です。

ーーご自身のプレーを振り返って

コーチの方が自分を信じて出してくださったぶん、自分はリバウンドとかルーズボールとか泥臭い部分をやるのが仕事だったんですけど、大事な局面でそれが取りきれなかったりとかそういう積み重ねが今日の敗因につながったのかなと思うので、修正していきたいなと思います。

ーーシーズン全体を振り返って

今日は負けてしまったんですけど、コート内の選手とベンチのメンバーが互いに声を変え勝って試合ができたのは、今までになかったことだなと思うので、今後の試合に活かしていきたいと思います。 

 

#6  砂山ひかる(政4・慶應女子)

ーー今日の試合を振り返って

やっぱり勝ちたかったなっていうのが正直な感想で、自分たちとしては入替戦出場・2部昇格っていう目標を掲げて1年プレーしてきて、その目標が叶わなかったっていうところで、最後はプライドを持って今までできなかったことを出しきって、やりきって最後の公式戦を終わらせることを目標に試合をしてたんですけど、最後勝ちきれなかったっていうところは悔しさが残る試合だったかなと思うので、この悔しさを次の六大(六大学対抗戦)にぶつけられたらなと思います。

ーードライブから得点を量産していたが攻撃面での自己評価は

ドライブに行ってファウルをいただけたのはよかったんですけど、アンドワンまで繋げられなかったっていうところで最後のシュートタッチが精彩を欠いていたかなと思っていて、そこまで決めきってこそ自分でエースっていうふうに自負できるので、シュートまで次はこだわっていけたらなと思います。

ーー前からプレッシャーをかける守備が多かった中で第3Qに引いて守る時間があったが

チェンジングのディフェンスっていうのがうちの武器なので、前から攻めるのと後ろでしっかりゾーンを組んで守るっていうところで相手を翻弄させることができたかなと思うので、コーチの采配がすごく良かったかなと思います。

ーー六大学対抗戦への意気込みを

今回は自分たちの思うような結果は残せなかったんですけど、六大学には同じ3部リーグで上位リーグに行った法政大学がいて、その法政大学に勝つことで自分たちの目標を少しでも消化できればなと思うので、最後まで応援よろしくお願いいたします。

 

(取材:石田愛未、奥秋柚生)