【ラグビー】慶大の雪辱ならず、敵地で奮闘も苦い敗戦喫す/関東大学対抗戦 第1節

ラグビー

関東大学対抗戦、慶大の初戦の相手は昨年、今年と惜敗している筑波大学。悔しさを胸に抱いた慶大は、前半7分に山本大悟(環3・常翔学園)の先制トライでリードを奪うも、その後筑波大に3連続トライを与え流れは筑波サイドへ。それでも何とか悪い流れを断ち切ろうと前半終了まで意地の粘りの攻めを見せ、主将・中山大暉(環4・桐蔭学園)のトライで食い下がる。しかし、後半は慶大のボールを保有する機会が減り、筑波大にダメ押しのトライと2個のペナルティーゴールを与え突き放された。試合結果は12-34で敗戦を喫し、筑波大との壁を再度見せつけられることとなった。

 

2024年9月15日(日)関東大学対抗戦Aグループ 対筑波大戦 @ケーズデンキスタジアム水戸

 

関東大学対抗戦Aグループ 第1節

慶應義塾大学

2024/9/15(日)16:00 K.O.

@ケーズデンキスタジアム水戸

筑波大学

前半

後半

 

前半

後半

トライ(T)

コンバージョン(G)

0

ペナルティゴール(PG)

ドロップゴール(DG)

12

21

13

12

合計

34

前半7分 山本(T)

前半48分 中山(T)

前半49分 小野澤(G)

得点者

前半10分 楢本(T)

前半11分 楢本(G)

前半19分 前川(T)

前半20分 楢本(G)

前半37分 茨木(T)

前半38分 楢本(G)

後半2分 大町(T)

後半3分 楢本(G)

後半17分 楢本 (PG)

後半21分 楢本 (PG)

 

慶應義塾大学

#

氏名

身長(cm)/体重(kg)

学年学部

出身校

 

1

成田 薫

183/104

経4

慶應

 

2

中山 大暉

176/102

環4

桐蔭学園

 

3

吉村 隆志

177/108

環4

本郷

 

4

中矢 健太

183/105

総4

大阪桐蔭

 

5

浅井 勇暉

188/107

総4

仙台

 

6

中野 誠章

178/101

文1

桐蔭学園

 

7

田沼 英哲

176/95

経4

國學院久我山

 

8

冨永 万作

188/105

商4

仙台第三

 

9

橋本 弾介

169/77

法3

慶應

 

10

      大川 竜輝

172/85

理3

慶應

 

11

廣瀬 暸

178/79

環4

慶應

 

12

山本 大悟

174/84

環3

常翔学園

 

13

田村 優太郎

175/77

総1

茗渓学園

 

14

松田 怜大

174/81

環3

桐蔭学園

 

15

小野澤 謙真

180/85

環1

静岡聖光学院

 

16

山田 空太

168/96

経4

慶應志木

 

17

井吹 勇吾

177/96

環1

桐蔭学園

 

18

柳澤 雄太

175/103

経4

慶應

 

19

矢﨑 隼太

184/94

政3

県立千葉

 

20

長瀬 穣一郎

187/104

政4

山形南

 

21

小城 大和

168/72

商4

北嶺

 

22

小舘 太進

173/87

商3

茗渓学園

 

23

伊吹 央

17681

経3

慶應

 

 

 

 

筑波大学

#

氏名

身長(cm)/体重(kg)

学年学部

出身校

1

二重 賢治

178/102

体専4

天理

2

前川 陽来

168/96

体専3

尾道

3

茨木 海斗

182/113

体専1

東福岡

4

白丸 智乃祐

185/107

体専2

長崎北陽台

5

磯部 俊太朗

190/112

体専2

國學院久我山

6

茨木 颯

186/94

体専4

東福岡

7

倉井 瑛士

177/93

体専4

旭丘

8

大町 尚生

166/87

生環4

長崎北陽台

9

高橋 祐太朗

172/75

体専3

茗渓学園

10

楢本 幹志朗

177/84

体専3

東福岡

11

中野 真太郎

170/75

体専4

福岡

12

堀 日向太

174/81

体専4

中部大春日丘

13

濱島 遼

176/74

体専3

福岡

14

飯岡 建人

183/83

体専2

流通経済大柏

15

増山 将

177/82

体専2

東海大大阪仰星

16

浜浦 幸太郎

170/92

体専1

中部大桜ヶ丘

17

湯浅 大心

175/110

体専3

高鍋

18

ボンダレンコ イーゴリ

188/108

生命環境3

都立武蔵

19

本郷 雄斗

188/100

理工4

千葉

20

大坪 健人

182/94

理工4

明善

21

井上 達木

173/75

体専1

佐賀工

22

岡本 泰一

174/77

体専1

茗渓学園

23

大畑 亮太

175/82

体専4

東海大大阪仰星

 

 

 スポーツの秋がやってきた。様々なスポーツの熱戦が全国各地で繰り広げられる中、一際熱気が感じられる大学ラグビーが今年も開幕した。筑波大と慶大は歴史を見ても幾度となくぶつかり合ってきた宿敵である。今年の関東大学春季大会では、慶大は43ー45と類稀に見る死闘を繰り広げ、惜敗を喫した。さらに遡ると去年の関東大学対抗戦では18ー21とどちらの試合も僅か3点差で敗北しており、苦渋を舐めさせられている。闘志を燃やした選手たちのリベンジに期待がかかる中、慶大選手たちは敵地である水戸ケーズデンキスタジアムで逆襲を誓った。

スクラムハーフ中心に攻める慶應を展開する

筑波大のキックオフで始まった試合は前半7分、いきなり慶大が勇猛果敢なランでボールを繋ぐと、山本大悟のダイブにより先制点トライを奪い5点を先行する。前半10分、今度は筑波大がスピードを活かしたランで高速ラグビーを展開。慶大は22メートルライン付近からディフェンスラインの隙を突かれると、ロングランからトライを許す。コンバージョンキックも決まり、5-7と逆転される。その後慶大は、筑波大の広いフィールドを使った攻撃に必死な対応を見せるも、オブストラクションやオフサイドの反則を取られる苦しい展開に。この猛攻に耐え切れず、前半18分、筑波大のフッカーに力強いドライブからトライを許す。コンバージョンも決まり、5-14とリードを広げられる。筑波大の勢いを止めたい慶大だったが、サイドチェンジやオフロードパスを用いコートを広く使う相手にゴールライン付近まで押し込まれる。前半36分、インゴール手前5mからのモールでトライを許し、スコアは5-21と16点差に。

 

それでも慶大は意地を見せる。11番のウィング・廣瀬瞭(環4・慶應)が俊足を生かしチャージを成功すると、一瞬にして攻守が入れ替わる。ハーフタイムが刻一刻と迫る中、各選手たちは廣瀬のビッグプレーを無駄にしまいと懸命な走り込みでアタックラインを作り、じりじりとゴールラインに近づいていく。筑波大の選手も3分間の間でハイタックル、コラプシングと2回のノットロールアウェイの反則をしていることから必死の応戦がうかがえる。慶大のベンチからは、「ファウルだけは取られるな」と声が上がる中、ついに前半48分、4度目のセットプレーからキャプテンの中山大輝がトライを奪う。コンバージョンキックも決まり、12-21と点差を縮めることに成功。前半終了のホイッスルが鳴った時には、観客席からのサポーターたちの大きな歓声と吠える慶大選手達の声がスタジアムを包んでいた。

コンバージョンキックを任された小野澤

前半終盤の流れを活かしたい後半、いきなり試合が動く。2分、慶大はキック処理のミスから自陣深くでターンオーバーを許しトライを奪われる。コンバージョンキックも決まりスコアは12-28。反撃したい慶大は、廣瀬暸(環4・慶應)が相手のパントキック(フィールド内からける長いキック)を猛チャージによりブロックするなど、敵陣でのプレー時間を増やすべく積極的に圧力をかける。しかし筑波大の連携の取れたスピード感あるオフロードパスに終始苦戦。

17分、そのパス回しから相手に突破を許すと、守備陣形が整わない中でペナルティーキックを与え、追加点を許す。21分にもミスにより与えたペナルティーキックを決められ、12-34と3トライ差以上の差をつけられる。その後慶大は、山本や小野澤を中心とした素早いパス回しから攻撃のリズムを作りかけた。しかし、筑波大の高精度のパントキックに幾度となく局面を打開されゴールに迫れない。後半でも筑波大はタックル後のボール争い(ブレイクダウン)やモール、ラックなど随所で慶大にプレッシャーをかけ続けた。これにより慶大は攻め手を失い、パスミスやファールプレーも増えた。副将・小城大和(商4・北嶺)の投入など選手交代を積極的に行い攻守の活性化を図ったものの、筑波大の疎ないディフェンスを前に最後まで得点することはできなかった。試合はそのまま終了し、12-34で慶大は敗北を喫した。 

春に惜敗を喫した相手に対し再び接戦を繰り広げるも、リベンジには一歩及ばなかった筑波大との一戦。前半の立ち上がりで先制点を奪うもコンバージョンキックの失敗から3トライを許してしまい、流れを自ら手放してしまったことが敗因だと言えるだろう。しかし苦しい展開の中、相手の勢いに呑まれず、慶大らしい粘りのプレーで貴重な追加点をあげたことは大いに評価できる。後半には幾度となくチャンスが訪れるも、得点につなげることはできず。惜しくも敗戦という結果となったが、課題がはっきり見えたこの試合は今後の糧になるだろう。開幕戦となったこの試合は筑波大に軍配が上がったが、対抗戦はまだ残っている。今後はどのような戦いを見せてくれるのか、期待が高まるばかりである。

 

(取材:竹腰環、吹山航生、ウジョンハ、愛宕百華)

 

モストインプレッシブプレーヤーに選ばれた山本

 

▼以下、インタビュー

青貫浩之 監督 

——本試合の総括

ずっとターゲットにしてきた筑波大学さんに対して自分たちのリズムが作れなかったというところが試合の反省点だったと思います。ただ対抗戦は始まったばかりですので課題を解決していって、最終ステージに向けていい準備をしていけたらいいなと思います。

 

中山大暉 主将 

ーーー本試合の統括

夏合宿前からチームにとって大事な一試合であると思っていてその中で筑波大学さんの強さを想定しながら準備をして言っていた中で、実際試合の中で自分たちの想定していた以上であったり、相手の方が一つ上手だったところが今日試合をしてみての印象です。本当に自分たちの準備してきたものを出す前に筑波大学さんのテンポであったり、ペースになってしまうとこはまだまだ改善できる余地は自分自身あると思っているのでまた1週間次のリーグ戦に向けて頑張っていければいいなと思っています。

ーーー試合中の修正についてどのような話しがあったのでしょうか

自分たち選手の中で話し合ったのは大きく二つあってまずは自分たちのテンポを持つために相手の強みを消すというところ、ブレイクダウンの強みに対して速くしようというところとミスコールの反応で自分たちがミスしたときだったり筑波大学さんがミスした後のボールを自分たちが獲得できるように、とにかく動き続けよう、反応速度を上げようという二つを試合中話してたんですけどそれでもまだ治りきらなかったというか試合まえにできていれば勝利につながっていたのかもしれないですがその二つを話し合いました。

 

 ーーー開幕戦ということで焦りはあったのでしょうか

筑波大学戦ってことでターゲットにしてきたってところで開幕戦ということよりかはなかなかうまくいかない展開ってところ、自分たちのペースにならないってところが焦りであったりミスにつながってしまったと思います。

 

 

 

 

 

 

帝京大

 

明大

 

早大

 

筑波大

 

慶大

 

 

立大

 

青学大

 

  日体大

 

勝点

 

帝京大

 

 

———

 

11/17 

14:00 

秩父宮

11/3

14:00

秩父宮

11/30

14:00

秩父宮

10/20

14:00

秩父宮

9/29

14:00

太田

9/22

15:00

秩父宮

67-6

11T 6G

 

1

 

0

 

0

 

5

 

明大

 

11/17 

 14:00 

秩父宮

 

———

12/1

14:00

国立

11/3

11:30

秩父宮

9/22

15:00

秩父宮

10/12

14:00

太田

73-17

11T 9G

9/28

14:00

小田原

 

1

 

0

 

0

 

5

 

早大

 

11/3

14:00

秩父宮

12/1

14:00

国立

 

———

11/10

14:00

熊谷

11/23

14:00

秩父宮

57-6

9T6G

10/12

11:30

太田

9/22

12:30

秩父宮

 

1

 

0

 

0

 

5

 

筑波大

 

11/30

14:00

秩父宮

11/3

11:30

秩父宮

11/10

14:00

熊谷

 

———

 

34:12

4T4G2PG

9/22

15:00

熊谷

9/29

12:30

秩父宮

10/20

13:00

大和

 

1

 

0

 

0

 

4

 

慶大

 

10/20

14:00

太田

9/22

15:00

秩父宮

11/23

14:00

秩父宮

✖︎

12:34

2T1G

 

———

 

11/10

14:00

スピアーズえどりくフィールド

10/27

14:00

栃木第2

12/1

14:00

熊谷

 

0

 

0

 

1

 

0

 

立大

 

9/29

15:00

秩父宮

10/12

14:00

太田

✖︎

6-57

2PG

9/22

15:00

熊谷

11/10

14:00

スピアーズえどりくフィールド

 

———

 

12/1

11:30

熊谷

10/27

11:30

栃木第2

 

0

 

0

 

1

 

0

 

青学大

9/22

14:00

森エンジニアリング桐生スタジアム

✖︎

17-73

3T1G

10/12

11:30

太田

9/29

12:30

秩父宮

10/27

14:00

栃木第2

12/1

11:30

熊谷

 

———

11/17

14:00

AGF

 

0

 

0

 

1

 

0

 

日体大

 

✖︎

6-67

1PG 1DG

9/28

14:00

小田原

9/22

12:30

秩父宮

10/20

13:00

大和

12/1

14:00

熊谷

10/27

11:30

栃木第2

11/17

14:00

AGF

 

———

 

0

 

0

 

1

 

0

◎勝ち点の多い順に順位決定を行う。(並んだ場合は勝利数で決定)

・勝ち:4、引分:2、負け:0、不戦勝:5 点、不戦敗:0 点、不成立:2 点

・負けても 7 点差以内ならば、勝ち点 1を追加。

・3トライ差以上での勝ちならば、勝ち点1を追加。



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