【レスリング】佐藤秀一郎 接戦制し自身初の日本一! 10月に行われる世界大会への切符獲得/JOCジュニアオリンピックカップ2026年U23

レスリング

 22日、JOCジュニアオリンピックカップ2026年U23が開催され、慶大レスリング部の佐藤秀一郎(新環4・八千代松陰)がフリースタイル97kg級で優勝を果たした。また、10月にラスベガスで開催される2026年U23世界選手権大会への出場も決まった。同部から男子選手が世界選手権に出場するのは57年大会銅の島村保行以来69年ぶりの快挙だ。

 

2026年3月22日 @ドーム立川立飛

【試合結果】

JOCジュニアオリンピックカップ2026年U23

男子フリースタイル97kg級

決勝

佐藤秀一郎(慶應義塾大学)[VPO 6:00=6-1]中⻄広耀(中央大学)

 

〈スコア見方〉

(例)[VSU、4:30=11-1]

・VSU→勝利方法、詳しくは下の図を参照

・4:30→試合終了時間(この場合は試合開始から4分30秒後に試合終了)

・11-1→試合終了時の点数(フォールによる勝利は点数を問わない

VFA

victory by fall   フォールによる勝利

VIN

victory by injury   負傷棄権による勝利

VCA

victory by 3 caution   警告3回による勝利

VSU

victory by technical superiority  テクニカルスぺリオリティ(10点差)

VPO

victory by points   ポイント判定勝ち

VFO

victory by forfeit   不戦勝 危険試合による勝利

DSQ

disqualification   罰則による失格

2DSQ

double disqualification   両者失格

 前年度の各大会で好成績を残した選手にのみ出場資格が与えられている今大会。優勝すれば2026年U23世界選手権大会への出場が決まる。絶対王者・吉田アラシ(日本大学)の欠場などもあり、佐藤と中⻄広耀(中央大学)のみの出場となったフリースタイル97㌔級。一発勝負ですべてが決まる緊張感に包まれ、戦いのゴングが鳴った。

 試合は序盤からがっぷり四つに組み合う形。足腰がずっしりとした重みのある相手になかなか技を仕掛けることができず、こう着したまま時間が進んでいく。それでも、相手の2度のパッシブから1点を先行し、1―0で第1ピリオドを終える。

 第2ピリオドもなかなか動きはないまま、佐藤が2度目のパッシブを犯し、アクティビティタイムとなるが得点を奪えず、同点に追い付かれる。残りは1分40秒。このまま終わればラストポイントにより敗戦となる中で、ついに攻めを繰り出す。相手が足へのタックルを狙ってきたところを冷静にかわすと、押し出しで1点を挙げて勝ち越し。残り50秒で大きなリードを取る。さらに終了間際、相手の懐に入ってテイクダウンを決めると、ローリングで一挙に4点を獲得し勝負あり。6―1で勝利した。

 試合終了が告げられた瞬間。シングレットを着ているときはなかなか見せない笑顔がこぼれた。小学校1年生の頃からのレスリング人生。一度も届いていなかった日本一をついに成し遂げた嬉しさが表情からにじみ出ていた。この結果、10月にラスベガスで行われる2026年U23世界選手権大会への出場が決定。慶大の男子部員が世界選手権大会に出場するのは57年大会銅の島村保行以来69年ぶりの快挙。女子部員では26年春に慶大を卒業する尾﨑野乃香(環4・帝京)が通算4度出場している。

 接戦の中でも、したたかでかつ力強い、佐藤らしさ全開のレスリングを見せた。嬉しい日本一、そして世界への切符を掴むに相応しい戦いぶりだった。

 新年度からは体育会主幹も務める佐藤。大学ラストイヤーの活躍から目が離せない。

 

【インタビュー】

――ご自身初の日本一を成し遂げ、世界への切符を手にしました。今の気持ちを教えてください。

小学校からレスリングをやってきて、初めての全国優勝ということがまず一つ嬉しいですし、それが世界につながったのはもっと嬉しいです。

 

――大事な一戦でしたが、どんな狙いで臨みましたか。

1試合しかなかったので、組み合わせが出てから一度負けてる相手だったのでしっかりと前の動画を見て研究して、一つひとつ修正してきた結果が今回の勝利につながったと思うので、やってきたことが間違ってなかったなって思います。

 

――第1ピリオドはかなりこう着した状態に見えましたが、どんなことを意識して戦っていましたか。

相手の足腰が重いという印象があったので、無理にタックルとか攻めに行っても相手に点数を与えてしまうことが考えられたので、なるべくロースコアで終わらせて、第2ピリオドで自分の攻めをしようと考えていたので、特に焦りはなく狙い通りでした。

 

――第2ピリオドで同点となってからの攻めを振り返ってください。

1―1になって自分が負けてる状況(ラストポイントにより)で、押し出しで1ポイント決まったのですが、小学校からやってきた相撲が生きたと思います。

 

――今年で大学ラストイヤーとなりますが、良いスタートとなったのではないでしょうか。

そうですね。良いスタートを切れたので、勢いを切らさず、1試合1試合集中して、勝ちに結びつけられる試合や練習を日々心がけていきたいです。

 

――10月の世界大会に向けて意気込みを教えてください。

初の国際大会のマットということで緊張はあるんですけれども、日本の重量級はノリにノッてるので、「日本の重量級強いぞ」という印象を世界に与えられるようなレスリングができればと思います。

 

(取材・記事:柄澤晃希)

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