【バスケ】接戦をものにできず、敗北。5位で六大学リーグを終える。

 

インサイドの柱としての期待がかかる本橋。

インサイドの柱としての期待がかかる本橋。

 

六大学リーグ最終戦の相手は法大。今季も同じ2部リーグにて戦う相手である以上、勝ち星を挙げて六大学リーグ戦を終えたいところだ。だが試合は序盤こそリードする展開であったが、後半に停滞。逆転を許し追いすがるもファールトラブルに陥り、あと一歩届かなかった。この結果、慶大は昨季と同じく5位で六大学リーグを終えた。

2013/3/20(祝)@明治大学和泉キャンパス
東京六大学バスケットボールリーグ戦 最終戦 法政大学戦
  1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 19 21 16 22 78
法大 16 16 20 28 80
◆慶大スターティングメンバー
  選手名(#背番号・学部・学年・出身校)
PG #16 伊藤良太(環3・洛南高)
SG #10 矢嶋瞭(総4・福大大濠高)
SF #11 権田隆人(政3・慶應高)
PF #23 黒木亮(環2・延岡学園高)
C #7 本橋祐典(環4・佼成学園高)

上級生になり、伊藤にはより一層の活躍とキャプテンシーが期待される。

上級生になり、伊藤にはより一層の活躍とキャプテンシーが期待される。

二日目までとは打って変わってビッグラインアップとなった最終戦。1Qは序盤から両チームともなかなか得点を挙げられず、重い立ち上がりとなった。だが慶大は矢嶋のバスケットカウントでようやく得点。伊藤のスリーポイント、本橋のポストプレーといいテンポで続いていく。だが法大も連続得点で食らいつき、一進一退の展開となる。終盤に伊藤のドライブやミドルシュートで展開を打開。19-16で1Qを終える。突き放したい慶大は2Q、福元直人(環2・福大大濠高)のドライブで先制すると、大元孝文(環2・洛南高)の速攻、権田のチップインと立て続けに得点重ねる。その後シュートが外れ、「仕方なく手を出してファウルをする」(佐々木HC場面が多く、与えたファウルから点差を縮められるも、福元のスリーポイント、本橋のバスケットカウントで再び点差を広げる。そして激しいディフェンスを展開し、40-32で前半を終える。

4Q終盤での3ポイントで会場を沸かせた大元。

4Q終盤での3ポイントで会場を沸かせた大元。

3Qに入ると一転して苦しい展開に。トラベリングやパスミスを連発し、シュートでオフェンスを終わらせることができない。およそ5分間にわたり得点を奪えず、法大に追いつかれてしまう。だがこの苦しい展開を打開したのが矢嶋、本橋であった。矢嶋が連続得点でチームに安心感をもたらすと、本橋がフックシュートを皮切りとする4連続得点を記録。かろうじて慶大が踏ん張り、56-52で最終Qへ。4Qは序盤から慶大はハイペースな攻撃を仕掛ける。福元の速攻や伊藤の2本のスリーポイントで法大をつき離し、70-62とする。だが再び攻撃が停滞。残り1分50秒でついに逆転を許してしまう。さらに慶大のファールがかさみ、相手にフリースローを与えることになった。1分を切ったところで権田、伊藤と立て続けにファールアウトする。だが最後まで慶大はあきらめない。残り25秒で大元がスリーポイントを沈め、75-77とする。その後慶大はファールゲームに持ち込むも、75-79で迎えたオフェンスで大元の放ったシュートが外れ、続くプレーで矢嶋がファールアウトとなり万事休す。相手が1本フリースローを沈め75-80。残り2秒で大元が再びスリーポイントを沈め、78-80とするもそのままタイムアップ。悔しい幕切れとなった。

実力は拮抗していたものの、「守り切れない」(佐々木HC結果がこの2点差を生み出した。不要なファールが多く、相手チームにチャンスを与えてしまったことも課題だ。だがリバウンドやルーズボールなどの泥臭いプレーや、ディフェンスからの速攻という慶大が目指すバスケットをところどころで垣間見ることも出来た。ディフェンスが課題として挙がったものの、収穫もあった試合であったのは間違いない。2季連続で5位という結果に終わった六大学リーグ。だが慶大に落ち込んでいる暇は無い。4月には慶関定期戦が待ち受けている。昨年は1勝1敗で得失点差による優勝であり、苦戦を強いられた相手だ。六大学リーグで見つかった、ディフェンスや「1ガードと2ガードの使い分け」(佐々木HCといった課題を修正しなければ今年も苦しい試合となるだろう。「春の勢いを付けるため」(伊藤)にも2勝して完全優勝を果たし、大学日本一に向けて走りだしてほしい。

(記事: 水島涼太)

 

佐々木HC

大事な所で四年生のミスというか、守り切れないことがあったのが残念でしたね。相手ももたもたしてくれていたのに。そういう所が勝ち切れないというか、去年のチームを一新出来てない代表的な試合でした。(同じ二部の法大との試合だったが)春先2ガードということでやったり1ガードでやったりということをやって来たので、今日は1ガードでどんな感じになるかということでやったので。そう意味では、もしかすると1ガードの方がいいかなと。1試合では分からないけど、そんな感じは受けたのでそれが収穫ですかね。伊藤が時々ああやって混乱をする部分があって、それを解消する為に2ガードにしたんだけど、逆に2人とも何となくやらない感じの2ガードになってしまってたので。1ガードでやる時に全員外へ出してというのも去年から練習をしているので、2ガードと1ガードの使い分けを出来ればいいかなと思っています。今日見た限りでは1ガードの方が有効かなと思いました。(ファウルが多かったが)遅れているから抜かれて来た奴に対して手を出したりしてるのが大分あったと思うので。そういうファウルじゃなくて、リバウンドに行く時のファウルとか、ここで止めないと不利になるというタイミングでのファウルだとか、そういうファウルじゃなくて抜かれて仕方なく手を出してファウルをするというのが多かったので、それは修正しないといけないですね。(インサイドについて)ある意味今年のチームはそこが一つの弱点でもあるので、そこをどう守らせるかが大事だとは思ってます。ただ、スターターが三人退場して福元が四つというのは、満遍なく色々な所でファウルをしているということなんで。あれだけ足を使ったディフェンスをやるよといって春を練習したつもりなんたんだけど、もうちょっとそこを強調しながらヘルプだったりローテーションの部分だったりの仕組みを注意しないといけないですね。(慶関戦に向けて)1ガードと2ガードを使い分けるということと、失点がどの試合も多いんでもうちょっとディフェンスを頑張れないと。慶関戦は相手も相当攻撃力はあるんで、ちょっと不安ですね。失点を70点くらいに抑えられるようにしないといけないです。

[C] 本橋祐典(環4・佼成学園高)

個人的には最悪でした。一日目も二日目も全然何もできませんでした。今日も何ができたというわけではなかったです。(法大の印象について)外回りが強かったです。ガードがどんどんピック&ロールをかけてきて、ズレを作ってシュートというのが去年と変わらないスタイルかなと思います。それに自分たちは対応できなかったです。毎年この六大学はチームとして調子が悪いんですけど、リーグ戦でやる相手なので、この経験を生かして、自分たちのディフェンスの甘さを修正していかないといけないです。(オフェンス面について)僕はリバウンドをとってセカンドチャンスでシュートを決められればいいと思いますし、それがチームにとって効果的に機能できる役割だと思っています。今日はたまたまピック&ロールから僕に入ったり、リバウンドからのシュートがあったり、役割を果たせたかなと思います。でもディフェンスが全く0点でした。自分のマークマンにやられたことで負けたので、そこは直さなければいけないと思いました。(慶関定期戦に向けて)去年一試合負けているので、今年はしっかり二勝したいです。この5日間で挙がった問題点を改善して、まずは僕が頑張って、チームとして全体的に調子を上げていければなと思います。

[G] 伊藤良太(環3・洛南高)

一部リーグの相手と対戦して、実際ここまで差があるのかと正直ここまで落ち込んでいますし、今日の法大戦も勝てる所で勝てなくて去年の反省を全く活かせてなかったことがすごく悔しかったです。個人としてもガードとして、矢嶋さんが入って来たことによって自分のあるべき姿がハッキリしなくてもやもやしながらプレーしてしまったことが反省点としてあります。その中でも少しずつ自分のあるべき姿というのを修正しつつ、今日の試合でもオフェンス面では改善されて来たなと思っていて、そこが六大学ではアジャスト出来ている部分ではありました。でも本当に一部との差がここまであったことは悔しく、本当に後が無いなと思っています。(一部との差とは?)一番に思うことは、去年一年二部を経験して二部に慣れてしまっているということです。それが一番いけないことですし、チームの中でも競い合って、その中でも今回一部と戦ったことを意識しながらやっていかなければならないと思っています。プレー面だとミスの数だったり決める所での確率だったりチームとしての団結力だったり、流れの掴み方という部分で劣っているなと感じました。二年前一部でプレーしてた時は明治とも6点差とかだったにも関わらず、メンバーもお互い殆ど変わってないのにここまで差が出てしまったのは、自分達が環境に甘んじている部分があるなと思っています。(イメージと実際のギャップと、理想の自分)ポイントガードとしてディフェンスは絶対だと思っていますが、早大戦では玉井(早大#8)さんに縦に抜かれてしまったりだとか、今日高田(法大#0)さんにもやられてしまった部分がありました。ディフェンスはチームでも一番上手くなって絶対に相手を抑えるということは自分のポイントガードとしての理想の一つで、先生も求めていることだと思っています。逆に今回の六大学で一番モヤモヤしてしまったのは、矢嶋さんが帰って来たことによって、矢嶋さんや大元や福元とか色んな人が得点を取れる様になって来たと思うんですよ。その中で周りを活かしつつ自分が行く時は行くというメリハリだったり、そういう部分がまだ自分の中でスッキリせず、そのまま六大学にはいってしまったことは反省点です。そういった所をどう自分の理想像に近付けるかということなんですけど、自分の理想像というのもまだ定まっていない部分があって、自分の良さである得点力も大事だとは思ってるんですけど…。そうですね、まだモヤモヤしててハッキリしないんですけど。やっぱり勝つ為に自分がポイントガードとしてどうやって行くのかということを、今後模索しながらやって行きたいと思っています。(上級生になって)一年から試合に出させて頂いて、チームを引っ張るっていうことは変わらないですけど、上級生になって試合に活躍すること以前に練習での姿勢だとか、周りに対してこれまで以上に興味を持って声を掛けて、プレー面で指摘したり、自分の持っているバスケットの経験を伝えて行くことがポイントガードとしても大事だと思っています。上級生としても勿論そうですが、ポイントガードとしても周りに興味を持って自分の考え方をどんどん出して行きたいと思っています。(慶関戦に向けて)大事な定期戦で、春の勢いを付けて行く為にも、絶対に勝たなきゃいけないと思っています。チームとしてまだまだ詰めなきゃいけない部分が沢山あるんでそこを詰めることと、僕自身が周りのいい所を引き出せるポイントガードになりたいと思っていて、それを追求してやって行きつつ自分の良い所をしっかり出すということを、慶関戦に向けてやって行きたいと思っています。絶対に勝って、トーナメント、早慶戦に繋げて行きたいなと思っています。

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