【ソッカー男子】第4節 得点力不足が響き開幕4連敗 流経大戦

ゴールデンウィーク2日目。ここまで開幕3連敗の苦しい戦いが続く慶大の今日の相手は開幕から2分け1敗と未だに勝利のない流経大。ともに初勝利を飾りたい両チームの一戦は、慶大に退場者を出す激しい展開となったが、開始早々の失点が響き1-3で敗れた。これにより慶大は開幕4連敗。長いトンネルの中をさまよっている。

第87回関東大学サッカーリーグ戦 第4

2013/4/28(日)13:50KO @荻野陸上競技場

慶應義塾大学1―3流通経済大学【得点者(アシスト者)】

流経大 5分 石井雄輔、65分 森保圭悟、86分 久保武大(石井雄輔)

慶大 75分 武藤嘉紀 

◆慶大スターティングメンバー

GK

福本晋也(商4・暁星高)

DF

宮地元貴(総1・東京ヴェルディユース)

DF

松下純土(総4・國學院久我山高)

DF

保田隆介(法3・横浜F・マリノスユース)

DF

溝渕雄志(環1・流通経済大学付属柏校)

MF

山内浩道(政3・国学院久我山高)→67分 望月大知(環1・静岡学園高)

MF

増田湧介(環3・清水東高)

MF

近藤貫太(総2・愛媛FCユース)

MF

磨見朋樹(文3・横浜FCユース)→61分 長尾賢太郎(総3・神戸U-18)

MF

山浦新(総3・東京ヴェルディユース)→73分 山本哲平(政1・國学院久我山高)

FW

武藤嘉紀(経3・FC東京U-18)

 

敗戦を喫しうなだれる選手たち

敗戦を喫しうなだれる選手たち

「刺激を与えなくちゃいけない」(須田監督)と慶大は前の試合からメンバーを入れ替えてこの一戦に臨んだ。ボランチの一角には昨年12月に行われた韓国・延世大との定期戦で良い動きを見せた山内浩道(政3・國學院久我山高)、GKには福本晋也(商4・暁星高)が今季初先発した。試合はいきなり動く。中盤でのビルドアップの中で山内があっさりボールを奪われ、GKと1対1の状況に。相手のシュートはGKの手をかすめて行くが、これはポストに助けられる。しかしこのわずか1分後の5分、流経大にDFラインの裏を突かれ、強烈なシュートを打たれてしまう。GK福本が一度はセーブするも再び押し込まれ1点を追う展開に。早い時間に同点に追いつきたい慶大は徐々にボールポゼッションを高めていく。しかし中盤でパスはつながるものの、危険なゾーンに侵入することができず、苦し紛れのミドルシュートでしか攻め手が見いだせない。特に、前節素晴らしいミドルシュートを決めた武藤嘉紀(経3・FC東京U‐18)には執拗なマークがつき、効果的な仕事をすることはできない。流経大はDFラインの4人、MFの4人が強力なブロックを形成しているため、決定的なパスを出すことができず、最終的にはミスからボールを奪われてしまう。ボールを「回させられている」慶大は流経大の守備を攻略することができずに1点のビハインドでハーフタイムを迎える。

同点ゴールとなるシュートを放つ武藤

同点ゴールとなるシュートを放つ武藤

後半に入っても一進一退の攻防は続く。50分には、DFラインを突破され決定的なチャンスを作られるがGK福本のファインセーブでピンチを切り抜ける。続く54分、ペナルティエリア外で磨見朋樹(文3・横浜FCユース)からリターンパスを受けた武藤が相手ディフェンス陣を次々とかわしシュートを放つも枠をとらえることができない。流れが慶大に移りかけていた65分、再び試合が動く。ゴール前25メートル付近で相手にFKのチャンスを与えてしまうと、流経大森保に直接決められ追加点を許してしまう。何とか1点を返したい慶大だったが71分に1年生ながら今季3試合にスタメン出場している宮地元貴(総1・東京ヴェルディユース)がこの日2枚目のイエローカードを受け退場してしまう。2点のビハインド、そして1人少ないという苦しい状況だったが、慶大は決してあきらめなかった。75分、中盤で近藤貫太(環2・愛媛FCユース)からボールを受けた武藤が左足一閃。これがゴール左隅に見事に突き刺さり再び1点差に。このゴールにより流れを引き戻した慶大だったが、ここから流経大のカウンターを受ける場面が目立つようになる。80分には、サイドを崩され決定的な形を作られてしまうが、望月大知(環1・静岡学園高)がゴールラインぎりぎりのところでクリアし得点を許さない。しかし続く86分、中盤で増田湧介(環3・清水東高)が不用意にボールを奪われ最後は流経大の久保に決められてしまい、ダメ押しの3点目を献上してしまう。試合はそのまま動くことなくタイムアップ。何とか連敗を止めたい慶大だったが、この日も勝利を飾ることはできなかった。

今シーズンまだゴールのない近藤。この男の爆発に期待がかかる

今シーズンまだゴールのない近藤。この男の爆発に期待がかかる

「最後崩すことができなかった」(磨見)と、慶大は崩しでのアイデアが不足していた。特に、ここまでの全3得点中エース武藤の「個」の力によっての得点が2点と相手を崩して奪ったゴールがわずかに1点しかない。ゴール前でいかに相手の逆を取れるかが課題だろう。開幕4連敗と未だに勝ち点を得られていない慶大だが、また試合はすぐやってくる。8日間で3試合を行うという厳しい日程だが、早く切り替えて慶大に勝利をもたらしてくれることに期待したい。 (記事・青山直樹)

以下選手コメント

須田芳正監督

(今日の試合を振り返って)相手もうちも勝利がないということで、こっちとしては残念な結果だったんだけど、サッカー的には今日みたいなのをこれからも続けていくことが大切だと思うので。前半はあまりにも前線のアクションが少なかったのかなというところはありました。後半は一人少なくなって、アクションが多くなっていったと思います。あのサッカーを続けていくことが大切ですね。(前の試合から変えたことは)メンバーとあとフォーメーションを変えて、ひとり増田をCBの前に置いて、守備を安定させたいという形で。あと今回山内と磨見を中盤で使って、あとキーパーを変えました。(山内選手に求めた役割は)パスのテンポがいいので、中盤でのパス交換をやってもらうということで使いました。(武藤選手のゴールから流れが変わったが)一人少なくなったことでやることがはっきりしたということで、我々のペースでできたんだけど、あのような形で失点してちょっと苦しくなったね。あれはもう致し方ない。(長尾選手を右のサイドハーフで使ったが)トータルで見ると彼のスピードが特に負けてるときは効果的だと思ったので、今回はそういった形で使いました。(岩田副将と峯選手は怪我か)いや、3連敗ということで何か変えなくちゃいけない、刺激を与えなくちゃいけないということで彼らを落としました。(次の試合に向けて一言)試合は待ってくれないので、今回やって来たことをまた続けるしかないと思うので、また5月3日まで時間があるので修正してまたいいゲームをやりたいと思います。

松下純土主将(総4・國學院久我山高)

(今日の試合を振り返って)序盤での失点が大きくて、後半相手がバテるかなと思ったんですけど、その前に2点取られて退場者も出てしまって、もったいない試合だったかなと思います。(今日の敗戦で4連敗となってしまいましたが)終わってしまったことはしょうがないので、前向いてやっていかなければならないというのと、去年4連敗を経験してることもあってここからどうやって上向きにさせるのかということを去年から試合に出てる僕とか増田とか武藤とかの主力選手の使命でもありますし、僕はさらにキャプテンということで今度また連戦があるのでそこに向けてしっかりと準備したいです。(流経大の印象は)個で突出した選手はいないんですけど、その分組織の部分で頑張っていて、特に感じたところは攻守の切り替えが速いなと思いました。(今日はCBでの出場となったが)1失点目とかもカバーリングに入っていればとか、3失点目も取られた後に飛び出しすぎてそこをつかれたことがあったんで、そういう部分を修正していきたいのと、あと組立の部分で後ろの選手というのは100 %でプレーしなければいけないので、そこはしっかり修正していきたいなと思います。(次節に向けての意気込みは)前を向いて自分たちのサッカーを信じてやっていくしかないんで、金曜日またすぐ試合があって連戦ですけど、しっかり体を調整して頑張りたいなと思います。

増田湧介副将(環3・清水東高)

(今日の試合を振り返って)4連敗となってしまいましたが、常に前を向いて頑張っていきます。(ゲームの組み立てについて)守備で安定させることが求められていて、潰せていた部分もありましたが、その後ボールを繋ぐことが出来なかったのが反省点です。あとは、自分がゲームを組み立てないといけないのに、縦パスが少なかったです。(自身のプレーを振り返って)1・3失点目に絡んでいるので、今日の敗因は自分です。(10人になったことについて)負けている状況で1人少なくなってしまったので、もうやるしかなかったです。自分は中央でしっかりと守ることです。(チームのディフェンスについて)みんな集中してディフェンスが出来ていました。(次に向けて)今日は自分たちのサッカーが少しはできたので、下を向かずに次は勝ちにいきます。

武藤嘉紀(経3・FC東京U‐18

(今日の試合を振りかっていかがですか)3連敗している中でどんなプレーであっても、勝ち点を取れなかったというのは大きくて、そうした中で1-3で負けてしまって。何が何でも次は勝たないという状況になってしまいました。(後半良い時間帯もありながら最後一本が出ませんでした。攻撃面の課題を挙げるとすれば何かありますか)攻撃面よりも、守備のところでまず相手に先制を取らせてはいけないという点と、立ち上がりの失点で相手に勢いを持たせてはいけないというところですね。自分たちの勢いの良い時に得点を取るというのが、攻撃陣に必要なことで、守備陣は勢いの良いところで失点をしないというのが大事だと思っているので、そこは改善していきたいです。(ポジションがセンターでのプレーでした)前線ならどこでもできるので、特に違和感とかは無かったんですけど、もう少し攻撃面に絡むシーンを増やしていきたいです。(得点シーンを振り返っていかがですか)ゴール前でフリーになれば決める自信はあるので、こうやって仲間が繋いでくれたボールを大事にして決めていかなければと思います。(2連戦となりますが意気込みをお願いします)4連敗しているので、自分のプレーよりもチームの勝利に貢献できるようなプレーをして何とか連敗を食いとめたいと思っています。

保田隆介(法3・横浜Fマリノスユース)

(今日の試合を振り返って)失点のタイミング、仕方が悪くてサッカー的にも完全に手動権を取られているという試合ではなかったので、もったいなかったと思います。(守備陣の改善点は何でしょう)減らそう、減らそうと努力をしている中で中々減ってこないですね。特に立ち上がりの失点は、全員集中していれば防げた失点でした。取られちゃいけない時間帯にもう一段階集中力を上げて守れるような、チーム力が必要だと思います。(守備陣の構成が変わりましたね)前節6失点してしまって、変えざるを得ないという状況だったので、そこは受け入れて、個人的にも真ん中からサイドになって変わる部分はあったんですけど、そういった中で、一週間準備をしてきたので、急造だからという言い訳はできないのかなと思います。(保田選手の左サイドから攻撃のチャンスが多く生まれていました)前まではセンターだったんですけど、今日はサイドということで攻撃は意識していましたね。逆サイドが溝渕で守備に定評がある選手なので、どちらかというと僕の方が攻撃を担うということでやっていました。また、武藤が独力で打開できるんですけど、僕がもう一枚上がることで厚みも増すし、サポートもできるのでそこのところを意識してやっていました。(今後2連戦となりますが意気込みをお願いします)4連敗しているので、ある意味で開き直って一試合一試合戦っていきたいですね。どんどんチーム力を上げていかないと、この先仮に一勝しても、つながっていかないと思うのでまずチームとして成長していきたいですね。負けることを恐れずに、しっかりと成長していくことを目標にやっていきたいですね。

磨見朋樹(文3・横浜FCユース)

(今日の試合を振り返って)ポゼッションは出来ていましたが、自分たちのペースでボールを回すことが出来ませんでした。なかなか崩すことが出来ず、攻め手に欠けました。(今日の試合に向けての意気込み)今日の試合でなんとか止めたかったですが、なかなか出来ずに残念です。(自身のプレーを振り返って)最後に崩すことが出来なかったので、チャンスをものにしたかったです。(チームのオフェンスについて)最後崩すことが出来なかったので、自分たちのペースでボールを回しているときや引いて守っている時にどう攻めるかが課題だと思います。(次に向けて)悪い流れをたちきれるように自分たちのサッカーをします。

山内浩道(政3・國學院久我山高)

(今日の試合を振り返って)前節まで3連敗していて、今節からは自分達のサッカーというものを掲げていて、それをやっていこうということで僕を含めて新しいメンバーが入りました。練習でも流動的に動こうという話をしていたのですが、それがなかなか上手く機能しなくて、フォワードと中盤の間が少し間延びしてしまいました。(初のリーグ戦出場となったが)特に意識はしていなかったのですが、所々で硬さが出てしまって、不甲斐なかったです。(今後出場機会を増やすためにアピールしたい部分は)僕はドリブルでいくタイプではないので、僕のプレースタイルとしてパスを受けてそれをさばくために、出来るだけ多くボールに触ってそれを人に預けてっていう部分を多く繰り返していけば、上手くチームとして回ると思うので、そこを今後もアピールしたいと思います。(連敗を止めるためのキーポイントは)今日も守備の部分でやられてしまったのですけど、攻撃から守備への切り替えが遅いので、そこがキーだと思います。(次節に向けて)5連敗は避けたいですし、勝つに越したことはないので、勝ちたいと思います。

近藤貫太(環2・愛媛FCユース)

(今日の試合を振り返って)負けてはいけない試合で負けてしまったという感じです。(攻撃陣がまだ本調子でない中でどのようなことを意識して臨んだか)選手同士の距離感を意識してやりました。上手くいっている時は良いチャンスも作れているのですが、それが上手く得点に結び付かなかったです。(後半は良い形もいくつかあったが)運動量が皆後半増えたので、非常に良い攻撃が出来ましたし、後ろから次々出ていけたのでそれが良い攻撃につながったと思います。(連敗を止めるためのキーポイントは)もうやることは変わらないので、後は仲間信じてやるだけです。(次節に向けて)もう本当に負けられないので、死ぬ気で勝ちたいと思います。

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