【男子バレーボール】早慶戦特集!男子主将対談 岡田拓巳×吉村康祐

早大・吉村主将(左)と岡田主将(右)

早大・吉村主将(左)と慶大・岡田主将(右)

 

6月16日(日)の開催まであと1週間なった、第77回早慶バレーボール定期戦。男子の早慶戦特集として慶大・岡田拓巳主将(商4)、早大・吉村康祐主将(スポ4)の対談。高校時代から交流のあったお二人から、バレーボールから趣味の話まで様々なお話を伺いました。

 

―お二人の交流は

吉村 僕と岡田は、高校のジュニアオールスターというところで会いました。僕は全日本ユースで出て、岡田は埼玉県選抜として出て、そこで交流をしました。

岡田 最初に会ったのはそこだったのですけど、そこで僕が活躍して、そのあとに全日本ユースが世界大会に出る時の選考会に呼んでもらって、そこで実績を残してその後もユースやジュニアの選考会に呼ばれるようになったんです。吉村はもともと選考会に呼ばれるような選手だったので、交流はそこから始まりました。

―お互いの印象は

吉村 正直、岡田はしっかりしていて僕とは正反対だと思うんですけど、でも自分が話しやすい感じで岡田と接しているんで、けっこう仲が良いです。

岡田 もともと吉村は僕よりかなり上のレベルでやっていたので、バレーの面で僕が学ぶ面がすごい多かったです。こういうプレーをしたいな、と思うことも多いです。さっき言ったように吉村はフランクに接してくれるんで、僕も肩の力を入れずに話せる相手なので、そこはすごいありがたいです。

―早慶のバレー部同士で交流は

吉村 まだ一回も行ってないよね。

岡田 今度飲み会したいね。OBの方は早慶戦後に飲み会とか開かれたらしいのですけど、そういう伝統が今はないので、今年とかはぜひやりたいです。お互いに4年生なので、最後にそういう交流をもって終われたら良いですね。

―お互いをプレーヤーとしてみると

吉村 ポジションはオポジットとサイドで少し違うのですけど、岡田は高さもあってすごいパワフルで、球も重そうだし。だから戦うときは厄介というか、マークを外せないと考えています。いつもミーティングでは要注意人物として名前が挙がっています。

岡田 すごいありがたいですね。さっきも言ったのですが、吉村は僕よりも全然上のレベルでやってきて、スパイクの技術もそうなのですけど、サーブカットからとか器用になんでもこなせる選手だったので、プレー全体として自分が今のところまでステップアップできたのは吉村のおかげもあると思っています。

吉村 そう言ってもらえるとうれしいです。自分も岡田から学べるところがあるので、残り少ないですけど、そこで学んで次のレベルへ進みたいです。

―お互いのチームについては

岡田 僕らのチームは、僕が入学してからメンバーがそろい始めて、やっと早稲田がずっといる1部の舞台に立てるということになったので、そういう意味では早稲田はすごい格上という心づもりでしたけど、今は去年の実績もありますし、メンバーもお互いによく知る相手となったので、お互いに高めあっていけるライバルとして、絶対に負けられない相手だと思っています。

吉村 自分も僕らの代から1部にあがって、でも1年目、2年目、3年目と早慶戦は3連敗しているので、今年は絶対に勝ちたいです。今年は早稲田のホームで早慶戦をやるので、そこで校歌が歌えるように、頑張りたいです。

終始和やかな空気の中、対談はおこなわれた

終始和やかな空気の中、対談はおこなわれた

―早慶戦をホームでやるというのは、やはり心強いですか

吉村 そうですね、応援にもたくさん来ていただけるし、男のチアリーダー部(SHOCKERS)も今年は呼んでいるので、今年は魅せないといけないかなと思っています。

―リーグ戦と定期戦での早慶対決の違いは

岡田 去年、一昨年あたりから広報のスタッフの方たちが早慶戦を盛り上げようとしてくれているので、そういう意味では、普通のリーグ戦よりも場を整えてもらっているので、特に負けられない試合となりますね。

―チームについて、今季のキーマンはどなたですか

吉村 早稲田は司令塔であるセッターに1年生の山口頌平(スポ1)がはいって即レギュラーでやっているのですけど、1年生だということでメンタル面での不安はあると思うので、そこは自分たち4年生がフォローしていければ彼の持ち味も発揮できると思います。

岡田 去年の大黒柱であった間宮さん(政卒)が抜けたところに入っている益田(政4)がキーマンだと思っています。サーブレシーブももちろんなのですけど、僕らのチームはメンタル面が課題であったので、もともとコミュニケーションが上手い益田と一緒に、チームがバラバラになりそうなときにまとめていきたいです。

 

―話題は変わりますが、オフなどはどのように過ごされていますか

吉村 月曜日がオフなのですけど、僕はほぼ授業ですね。僕は最初、心が緩んだというか、ちょっと休みすぎてしまったので(笑)、今も苦労しているのですけど、授業終わったら同期の奴らとご飯に行ったり買い物行ったり、リフレッシュしています。

岡田 僕は超インドア派なので、家で過ごすことが多いですね(笑)。

―長期の休みをもらったら、どのようにされていますか

吉村 ぼくらは同期5人がすごい仲良いので、レンタカー借りて箱根にいったり、けっこう遠出をしたりして、楽しんでいます。卒業旅行とかもできれば良いですね。

岡田 僕らはけっこう個人主義のところがあって、何人かで集まることもあるのですけど、基本的にはオフにはあまり集まらないですかね。でも、最後の年なので、もし1週間のオフをもらったら同期でなにかしようか、という話はしています。

―吉村さんの趣味は

吉村 自分は音楽が好きなので、音楽鑑賞とか、あとは買い物とか。僕は外に出るのが好きなので、友達連れて行ったりします。

―どのような音楽を聴くのですか

吉村 そこ聞いちゃいますか(笑)。自分は高校のときからEXILEとかですね。ボーカルの人が僕と同じ長崎出身で、家も近いので、それがきっかけで好きになりました。ライブにも行きたいのですけど、まだ暇がないので、1週間のオフをもらったら同期とかと一緒に行ってみたいと思っています。

―岡田さんは趣味は

岡田 僕はアニメとかマンガ、あとニコニコ動画を見ながら過ごしています(笑)。そういう風に見えないとよく言われるんですけど、昔から大好きです。

―どんなアニメですか

岡田 何でも見ますよ。深夜アニメも見ますし、仮面ライダーもいまだに朝起きて見てます(笑)。

―キャプテンとして悩みは

吉村 自分は小学校からバレーをやってきたのですけれど、キャプテンになるのは初めてで、周りの方からも期待されて、新チームが始動した時に「上手くいくのかな」と。選手主体のチームなので、練習メニューや合宿など全てを決めなければならなくて、最初は困ったりもしました。でも、同期がいろんなアイデアを出してくれたりして助けてくれるので、そういった面からしたら、自分は楽をしているのかなと思うのですけど。プレー面でも、副将の本間隆太(スポ4)やエースの七里幸洋(社会4)が声をかけてカバーしてくれるので。そういった面からしたら自分は助けられているので、今よりさらにチームを引っ張っていければと思っています。

「」岡田主将

「パフォーマンスでチームの雰囲気や流れの中心にいることを心がけている」と語る岡田主将

岡田 去年のキャプテンの間宮さんは部内で1番上手くて、カリスマ性のある方だったのですが、僕は部内で1番上手いわけではないので、僕たちも普段は早稲田と同じように選手たちで練習を決めるのですが、そこは皆に助けてもらっています。プレーは今までは自分のことで一杯だったのですけど、そういうのはやめて、自分が主将であるということを頭において、声かけであったり、パフォーマンスでチームの雰囲気や流れの中心にいることを心がけています。

―キャプテンとしてお互いに質問してみたいことはありますか

吉村 もし自分が困ったときは、思っていることを周りに相談するのか、それとも主将であるからぱっと決断してしまうのか、どっちかな。

岡田 おそらく周りから求められているのは去年の延長線上であると思われているので、やっぱりぱっとキャプテンが決めたことについて行くという形が求められていると思うのですけど、僕はそういう感じにはできないというか、確固たるものがあってそれをやるという感じではないので、僕は色々な人に相談をして、そこから最善のものを選んでいくようにしています。周りからは「お前がぱっと決めろ」と言われることもあるんですけど、僕の理想としては皆で決めて、最善の方法を採りたいと思っています。

吉村 自分と意見が似ていると思ったので、安心しました。

岡田 負けが立て込むと、練習とかも全部自分たちで決めているから、それが全部自分たちに返ってきてしまってすごく落ち込んじゃうんですけど、そういうときにいつもどう切り替えれば良いのか悩んでしまうので、早稲田ではどうやって切り替えているか聞きたいです。

吉村 今年から、先輩がいると言い辛いこともあるので、学年ごとにミーティングをして、思っていることを全部紙に書き出して、発表させてそれを4年生がまとめて次の日から実行するということをやっています。今年は合宿があるたびにミーティングしていますよ。「なんでこの練習をするのか、その目的を教えてほしい」とか本当に率直な意見が出るので、けっこう「うっ」と来るときもあるんですけど、そこは皆が思っていることであって、チームは同じ方向性を持って練習していかなければならないので、ミーティングは続けていこうと思っています。

岡田 すごい参考になりました。自分たちで練習を決めるのにはプラスの面もあるのですけど、その分マイナスの面も大きくて、そのマイナスの部分をどれだけ取り除くかというのがお互いに課題であると思うので。そういう意味ではこういうメソッドがあれば良いチームになると思うので、学年ミーティングを開いて忌憚のない意見を聞かせてもらうというのは大事だと感じました。

―お互いのチームで特に警戒する選手は

吉村 やっぱり岡田・柳田(環3)という両エースが気になりますね。僕らのチームはブロックが良いという訳でもないし、レシーブが良いチームでもないので、どうやって勝つかというのをいつも考えていて、ミーティングもしているのですけど、やっぱりこの二人が早稲田にとっては気になります。早慶戦では3年間負け続けているので、戦い方は見直さなきゃいけないのかなと思っています。

岡田 僕らは七里ですね。早稲田はみんな打力があるのですけど、その中でも1枚で十分に打てる選手ということで、七里に自分の調子でやられてしまったらこちらに不利な状況は必ず来ますし、逆に七里を止められれば僕らに勝つチャンスが増えるので、早慶戦をやる時にはいつも七里をどうするかというところからミーティングを始めたりします。

―早稲田は1部リーグの中でも、サーブが特に強力なチームだと思うのですが

吉村 サーブに関して特に時間を取って工夫した練習をしているわけではないのですけど、七里は良いサーブを持っていて、自主練でもサーブの練習をしているので、それを後輩たちも見て、真似して早練や後練でサーブを打っているので、チーム全体のサーブへの意識が高くなったのだと思います。

岡田 去年早稲田と5試合ぐらいやっていると思うのですけど、唯一負けた試合はサーブでやられた試合でしたね。もともとウチはサーブレシーブが苦手という意識があるので、早練や後練でもまずはサーブレシーブをやろうというのは、春が始まる前から言っていたので、今年は早稲田のサーブにやられないようにするというのが目標ですね。

「」と語る吉村主将

「昨秋の早慶対決がもっとも印象に残っている」と語る吉村主将

―吉村さんにとって、これまでを振り返ってもっとも印象に残っている瞬間は

吉村 自分は去年の秋リーグに慶應と戦った試合です。フルセット、最後は15-13で勝ったあの試合が印象的ですね。慶應がホームだったので、相手への応援がすごくて、1セット目から4セット目までデュースもある本当に良い試合で、「これは負けられない」と思いました。そして最後の最後で勝ってみんなで喜んだのが1番印象に残っています。

岡田 あの日はお互いにすごい良いプレーが出て、どちらが勝ってもおかしくないという試合で、しかもリーグの順位を左右する大事な試合でもあったので、落とした時は本当にショックでしたね。すごい悔しかったです。

―岡田さんにとっての印象に残っている瞬間は

岡田 やっぱり、去年の全日本インカレの準決勝が早慶戦だったので、そこで勝てたというのがうれしかったですね。吉村が言った秋季リーグでは悔しい思いをしたので、そういう意味では、全日本インカレの決勝を懸けた戦いで、自分たちが勝つことができて決勝の舞台に立てたということが大きかったです。

吉村 本当は早稲田と慶應で決勝をやりたかったのですけどね。結果的には負けたのですが、自分たちのバレーができなかったというのが本音なので、慶應には優勝して欲しかったのですけど。早慶はずっと続くライバルでもあるので、今年の早慶、早慶明で勝って、そして最後の全日本インカレの決勝で早慶で戦うというのを目標にして頑張りたいです。

―お二人にとって最後の定期戦としての早慶戦になりますが

吉村 自分はずっと負けているので、素直に勝つぞという気持ち、チャレンジャー精神を持って、とにかく勝ちたいです。ストレートでもフルセットでも、とにかく勝てれば良いと思っているので。観客の方にも良い試合だったと言ってもらえるようにお互いに一生懸命プレーをすることが1番重要だと思います。

岡田 僕らは4連覇という大変な記録を懸けて戦う試合だと思うんですけど、そのために勝つのではなく、一昨年から早慶戦を盛り上げようとしてくれているスタッフの方たちであったり、ファンの方や試合を観に来てくれる友達や家族がたくさんいるので、お互いに良いプレーが出て、会場が何回もどよめいて、会場の空気が一体化した上で、勝利がどちらに転ぶかわからないというような良い試合ができれば、と思います。

お二人の様々な一面を見ることができた

お二人の様々な一面を見ることができた

―最後に意気込みをお願いします

吉村 盛り上げてくれる人たちや、友達、家族の想いを水の泡にはできないと思っているので、そういった人たちのためにも自分たちがバレーをしっかりすることで恩返しできると思うので、その気持ちを忘れずに、最後のホームでの早慶戦で、会場のみんなで早稲田の校歌を歌いたいと思います。

岡田 早慶戦のために働いて下さる方々がいるので、ああいう場が設けられているのを当たり前に思わずに、感謝の気持ちを持ってプレーするというのと、早慶戦4連覇というのは僕たちが部に残せる一つの宝であると思っているので、早稲田のホームで申し訳ないですが、慶應が勝って、その場にいる慶應のみんなで堂々と丘の上を歌って終われたらと思っています。

 

――お忙しい中、本当にありがとうございました!

(この取材は5月6日に行なわれました)

(取材 慶應スポーツ新聞会 古尾谷拓真/早稲田スポーツ新聞会 中澤佑輔)

 

6月16日(日)、早稲田大学記念会堂にて第77回早慶バレーボール定期戦が開催されます!(入場料無料)

慶大が4連覇に挑む男子戦は15:00開始予定です!皆様是非足をお運びください!

バレー早慶戦

 

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