【ソッカー男子】第7節 若き力、躍動!今季初の2連勝。国士大戦

2試合連続、2得点で勝利に導いた武藤(提供・平山孝志)

今季初の「2連勝がかかる試合」(黄)で、攻撃陣が躍動した。2得点を挙げた武藤(経1)はこれで2試合連続の2得点。得点だけではなく、チャンスメイクもする彼はチームの大黒柱へと成長している。守備面に課題が残るものの、今節の勝利で今季初の2連勝。怪我人に苦しむチームにあって、この連勝が持つ意味はとても大きいものとなった。

 

 

 

第85回関東大学サッカーリーグ戦 第7節

2011//11() 13:50KO @国立西が丘サッカー場

慶應義塾大学2-1国士舘大学

{得点者}前12分、前31分 武藤嘉紀×2(慶大)

後33分 服部康平(国士館大)

 

この日もディフェンスラインを統率した笠松(提供・平山孝志)

前節の逆転勝利からの良い雰囲気を保って迎えた今節は、ルーキー山浦新(総1)、香川(商3)と今季初スタメンの2人を起用。また、怪我人の相次ぐ前線は前節に引き続き、武藤(経1)を1トップに据える布陣で試合に臨んだ。

序盤「前線からのプレスを意識した」(松岡)という言葉通り、慶大は相手にプレッシャーを与え続ける。そんな中均衡が割れたのは、12分。中央から右サイドへ展開し、ボールを受けた山浦新が日髙(総4)とのワンツーで抜け出すと、グラウンダーのクロスをあげ、最後は武藤がきっちり決め先制点を挙げた。その後も、河井(政4)、武藤の仕掛けを中心に決定機を量産。16分にはコーナーキックから河井、20分には日髙、25分には武藤が立て続けに決定的なチャンスを迎えるが、ここは相手GKの好セーブにあってしまう。主導権を握るも追加点が奪えない、そんな悪い流れを断ち切ったのは1年生コンビだった。

黄は左サイドでの攻撃参加でチャンスを演出(提供・平山孝志)

31分、序盤から継続して行っていた前線からのプレスから山浦新がボールを奪うと、武藤へパス。相手との間合いを計りながら強引に放った武藤のシュートは、DFに当たってコースが変わりそのままゴールへと吸い込まれていった。その後も、サイド攻撃からチャンスを作り続け、追加点こそならなかったものの2点のリードで前半を終えた。

後半に入ってからは相手のロングボール戦術に苦戦し、我慢の時間帯が続く。対する慶大も20分に山浦新に代えて森田(経3)を投入し追加点を狙う。しかし、「相手へのプレスが甘かった」(中川・環4)33分に左サイドからのクロスにヘッドで合わされ失点した。その後終了間際には左サイドを完全に崩される大ピンチを迎えるも、「キーパーはシュートを止めてなんぼ」と頼もしく振り返ったGK中川のファインセーブで乗り切った。その後国士大側に退場者が出て数的有利に立つと、ボールを保持してそのままタイムアップ。失点を1に抑え貴重な勝ち点3をもぎ取った。

武藤は7試合を終え得点ランクトップ(提供・平山孝志)

苦しみながらの勝ち点3獲得で、今季初の2連勝。これまで出場機会に恵まれていなかった選手たちの活躍や、ルーキー武藤の大暴れ。怪我人に苦しむチームにあって、「チームとしての底上げに成功している」(中川)のは、今後へのポジティブな要素であろう。しかし、攻撃面とは対照的に、守備面では不安定な部分も垣間見えた。次節の相手は駒沢大。不調に苦しむチームではあるが、気を引き締めて3連勝を目指して欲しい。

 By Daiki Ishizuka

 

 コメント

 笠松主将

非常に厳しい試合で、2点先制したんですけど、後半は守備に回る時間が多くて1点取られてしまったけど結果勝てて良かったです。(田中選手と藤田選手欠場の穴を埋めた2選手について)シン(山浦)にしても香川にしても自分のプレイをしっかりやってくれてよかったと思います。特にシンに関してはアシストも決めてくれたのでよかったです。(2点リードしてチームの中に油断はあったか)いや、油断はなかったです。前節も中大戦で僕らはビハインドから逆転勝利してますし、2点差は怖いということを理解していたので。ただ、気持ちのどこかに受け身になる部分があったかもしれないです。(3点目を決めるチャンスもありました)そうですね、あそこで決めていればもう少し楽な展開になったと思うんですけど、それよりも最後までチームで体を張って守れたことが良かったです。(今日のディフェンスを振り返って)FWの選手が大きくて相手もそこを起点としたのでヘディングで苦労をした部分はあったんですけど、カバーリングを意識しようということで、何回か突破されたんですけどキーパー含めて全員で体張って守れたと思います。(あとは無失点ですね)そうですね、ここ最近失点が続いているので。チーム全体で守ることが大切だし、ディフェンダーだけの問題じゃないんですけどセンターバックとして責任を感じているので、まあ徐々によくなってきているし次は無失点に抑えたいですね。(次戦の駒沢戦に向けて)2連勝していい流れできているんですけど、どこのチームとやっても厳しい戦いになると思うので、しっかりいい準備をして気持ちを切り替えて勝ちにいきたいと思います。

河井

(今日の試合を振り返って)今日は2点先に先制できて、勝ち点3が欲しい中で、先制点とって、だいぶ楽になったんですけど、後半もっと突き放すチャンスはあったし、そういうところで取りきれないといけないので、もっともっと突き止めていかないといけないと思いました。(今のポジションについて)今日は左サイドをやらせてもらったんですけど、まだまだ慣れてない部分があったり、守備の部分で近くの人と連携とって守備ができてない部分があるので、その辺はもっと練習して、自分が最後崩されないようにしないといけないので、そこをしっかりやって、まあ新しいポジションをやることで自分の幅も広がると思うし前向きにとらえていきたいです。(今季初の連勝について)勝ち点3を積み上げるのが一試合一試合どれだけ重いかっていうのは混戦のなかでみんなわかってて、それで勝ち点3をとれてるんで、非常に大きかったなと思いますし、6月は負けなしでいくって監督も言ってるんでそれを達成できるように頑張りたいと思います。(今日2得点の武藤選手については)武藤は本当に一年生らしくがむしゃらにやってくれているので、自由にやって、後は4年生が支えればいいかなと思っているのでもっともっと気楽にゴールを決めることだけを目指すというか試合にそういう気持ちで入ってくれればいいかなと思います。(河井選手と武藤選手の連携は)だいぶ彼の特徴がわかってきて、なにをやりたいっていうのもだんだんわかってきたし、どういうボールを出せば後は武藤がやってくれるんだというのがわかってきたので、だんだんうまく使えているかなと思います。(今日初先発の香川選手と山浦新選手については)もう練習中からトップチームに入っても遜色なくやっていたので、何の不安もなくみんな一緒に入れていたと思いますし、二人共堂々としたプレーでチームに貢献してくれたと思いますし、そういう意味ではチームの底上げができたかなと思います。(次節の意気込みをお願いします)相手の順位とか関係なく、自分たちが勝ち点3をとることだけを目標にもう一回一週間しっかり準備して勝ち点3をとれるように頑張りたいです。

中川

(今日の試合を振り返って)二連勝のかかった試合で(国士舘より慶應が)順位は上だったけど力の差はないと思っていたので、勝ち点3とれて、結果として本当によかった。(ロングボールへの対応は今日どうだったか)そうですね。相手のセンターFW二人が大きくてヘディングが強かったので、自分たちはラインを上げていたが、それにもかかわらず相手DFへのプレスが甘く、自由に裏を使われてしまった。(ラインを)上げるのならFWやMFの選手にプレスをかけさせる事を今後していかないと、厳しい試合が続いてしまうのかなと思います。( 終盤のスーパーセーブについて) 2ー1で追いつかれそうになったとき、これで2ー2になったら洒落にならないと思って、そこから自分もかなり声を出していて、2ー0のときよりも自分の集中力が高まっていた。(セーブに関しては)セーブがわれて正直嬉しかった。あれ(終盤のセーブ)によって勝ち点3をつかめたと言っても、自分としては胸の張れるところなのでよかった。キーパーはキックとかあるが(シュートを)止めてなんぼなので。( チーム初の連勝となったが、チームの雰囲気はどうか )今日はメンバーが色々変わったりして、今までBチームにいた選手も最後に出てきたりして色々な選手が出てくるけど、(チームとしての)底上げに成功していて、それはチームの状態がいい証拠だと思う。(次節に向けて一言)前期5勝目が次かかっていて、(リーグの)混戦の中で前期で5勝するというのは非常に大きなこと。(次節の対戦校の)駒沢大学はあまり調子はよくないかもしれないが、自分たちのやりたいサッカーを徹底してやっていけば絶対勝てると思う。今度は0に抑えたい。

(振り返って)今日は(田中)奏一が累積で(藤田)息吹が怪我ということでメンバーがいつもと変わっていました。ただ相手は順位が下のチームだったし、自分たちの連勝がかかっていた試合だったので、内容よりとにかく結果にこだわって、試合に臨みました。(チームにとって大きな意味を持つ勝利だったか)そうですね。まずは連勝出来たことが良かったです。それとどの選手が入っても同じようなプレーをすることを心がけていたし、良いサッカーが出来たと思うのでそこが収穫です。(黄選手ご自身も怪我があり、前節が復帰戦でしたが怪我の具合は)もう問題ないですね。(香川選手と山浦新選手の2人が初先発でしたがプレーしてみてどうでしたか)山浦新は本当に積極的にプレーしていて、1年生なのにやるなと感心していました(笑)。香川に関しては、あいつはイジられキャラでプレーもあんな感じなんですが、頑張っていたと思うし、これからの収穫になったと思います。(ここまで戦ってきてチームの手ごたえをどう感じているか)リーグ戦なので流れはあると思いますが、まだここまで連敗していないというのは評価できる事だと思います。そして今日連勝する事が出来たので、ここから波に乗ることができたら良い形で前期を終われるかなと思います。(次節への意気込み)相手の駒澤はここまで勝ち点を取れていないチームですが、しっかりと自分たちのサッカーを持っていると思います。ただ自分たちはこの試合に3連勝がかかっているし、須田監督も6月は全部勝つぞと断言していたので、自分たちはそれを達成できるようにチーム一丸となって頑張っていきたいです。

日髙

(今日の試合を振り返って)前半リード奪って、後半は自分たちの動きが少し落ちてしまったんですけど、まあ90分間集中を切らさずにやれたのはすごい良かったと思います。(ご自身の今の中央でのポジションの手応えは)自分は周りを活かすことが得意だと思ってるんでサイドで待ってるっていうよりも積極的に絡んで、アイデアとか決定的なパスをだす面ではチームのだれにも負けたくないとこなんで、そういう自分の良さを生かせるポジションだなとは思います。(今季初の連勝については)去年から連勝をなかなかすることができなくて、慶應は一回勝つと気が緩んじゃうとこがあったんで、これがすごいいいきっかけとなって、連勝するっていうメンタリティーをこれからも、この勝ちを無駄にしないでいかしていければと思います。(今日2得点をあげた武藤選手については)彼は本当に自分で突破もできるし、ボールも収まるし、どんどん前に自分でボール運べるところで、シュートも上手いし、本当にいい選手。彼のいかし方っていうのはチームで考えなくちゃいけないと思うし、彼自身、マークがきつくなっていくと思うので、そういう時にまわりの選手を彼がいかせたり、逆に他の選手が頑張んないとこれからはやっぱ勝てなかったり、点がとれないと思うんでそういうことを意識したいと思います。(武藤選手とのコンビネーションもこの試合は素晴らしかったが)自分は本当に今日彼をいかしてあげようって気持ちが強かったんであいつにボールが収まれば相手が彼に集中するんで、あそこであいつがちょっとボールをはたく器用さをもてば本当に簡単に相手は崩れていくとおもうんで、今日はそういうことを声掛けて最初からやってたんで、そういう意味では良かったんじゃないかと思います。(今日は初先発に香川選手と山浦新選手がいたが二人については)自分は今までずっとスタメンででてた選手と、Jrとか下で頑張ってた選手と能力的には本当に僅差だったり、ないようなものだったと思っているので彼らもずっと頑張ってきたし、全然信頼してずっと試合もしてたし、今日の試合も信頼してたんで、全然問題なく彼らの良さがでてたなと思います。(最後に次節への意気込みを)次は駒沢で、下位のチームとやるっていうのは取りこぼせないんで、まあ3連勝するっていうのは大変なんですけど、気を引き締めてしっかり準備してきたいと思います。

香川

(今日の試合を振り返って)非常に厳しい、90分通してハードワークをしたゲームだったんですけど、全員で1つになって勝ち点3を得ることが出来てよかったと思います。(意識したことは)監督に守備からしっかり入れ、と言われていたので、守備で0に抑えたかったんですけど…。まずは4人で連携して守備をするということを意識していました。(今季初の連勝でしたが)そうですね。今年初めての連勝で、須田さんも6月は全勝しようと言っていて、チーム全員が今はそういう意識でやっているので、あと2戦勝って4連勝で前期を終わりたいと思っています。(今のチームの雰囲気は)チームの雰囲気はすごく良くて、応援してくれる人も、仕事してくれる人も、全員がそれぞれの立場で100%を尽くしてくれているから、連勝出来たのだと思っています。(駒大戦に向けて)次節は怪我人とかも戻ってきて、自分は試合に出られるかわからないですけど、出たら120%の力で勝利に貢献したいと思っています。

松岡

(今日の試合を振り返って)試合を通して厳しい試合だったので、そこを勝ちきれて連勝できたのですごい大きな意味あると思います(今節はどんなことを意識して臨んだか)最近失点が多いので、プレッシャーを厳しくいくってことと、あとサッカー的にはクロスの中の入り方を今週は意識したので、1点目で武藤の得点が形になったのでそれは良かったと思います(今日2得点の武藤選手について)1人で打開できる選手なので、持った瞬間なにかやってくれるんじゃないかという期待を持てるので、見ていて楽しいです(全試合出場しているが自身の調子や出来は)DFなので後ろからコンスタントに出て支えたいというのが自分としてあるので、続けてできてるのはいい点だと思うんですけど、失点が多いっていうのがやっぱり課題なので、今日も危ないシーンがあったので、ビデオ見るなりして成長していけばと思います(次節へ向けて)監督からも6月中は全勝で行くって言われ、みんなでも決めたことなので、まず次の試合を3連勝でいって、いい形で6月を終われればと思います

武藤

(相手GKがFC東京ユースでのチームメイトであったことについて)不思議な感じですね。ずっと一緒にやってきたので。(自分で課題にしていることは)ドリブルで相手を抜けるんですけど、パスか、シュートかっていうその場に適した選択ができれば。(2点目を振り返ると)あれはもう相手もサイド増やしてたので自分がちょっとずらせばいけると思って。実際当たったんで、狙い通りでした。(大学のプレースピードは)高校とそんなにかわんないと思うんですけど、体格が本当に高校と変わってて、ユースならセンターバックに大きい選手いないんですけど、大学になったら相手DFも背が高いですし、どうやって自分がやってかなきゃいけないか考えてます。(チームとしての課題は)リードしているときに気を緩めてしまうことがあるので、今日も追いつかれるかもしれなかったので、もう少し気を引き締めていけば、どんどん良くなるんじゃないかと思います。(左サイドの黄選手からもうまく繋がってましたが)そうですね、黄くんからもいいボールもらったんですけど、自分が今日もヘディングで入れられなかったりして、そうゆうの決めていればもっと決定力が上がると思います。(田中選手や藤田選手が欠場でしたが)代わりに入った香川くんや新(山浦選手)が、二人とも奏一くんとか息吹くんにも劣らないくらいいいプレーしてくれたので。新とはいつも一緒に行動しているので、一点目も新からのクロスで、新にも「あそこに入れるから、入っといて」って言われていたので、用意できました。(今季チームが掲げてきたサイドからの攻撃という点で、完成度は)サイドからも決めてますし、サイドからいいクロスも上がっているので、いい出来なんじゃないかと思います。(前回も2得点で、ハットトリックに一歩届かずという感じですが)そうですね、2点入れて満足してるみたいなので、3点目も入れられるように頑張っていきたいです。(7試合6得点で、得点王に近い位置にいますが)このあとが大事だと思うので、どんどんしっかり一戦一戦点決められるように頑張っていきます。

 

 

慶大出場選手

GK 中川翔太(環4)

DF 黄大城(総4)

DF 松岡淳(商3)

DF 笠松亮太(総4)

DF 香川佑介(商3)

MF 増田湧介(環1)

MF 松下純土(総2)

MF 日髙慶太(総4)

MF 河井陽介(政4)

MF 山浦新(総1)→65分森田達見(経3)

FW 武藤嘉紀(経1)→90+3分松田健佑(経4)

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