【野球】先制点を奪うも19被安打と課題残る一戦 投打に精彩欠き宿敵・早大相手に大敗を喫する 早大2回戦 @明治神宮野球場

野球戦評

前日の大敗から一夜明け、運命の第2回戦。宿敵・早大の優勝がかかったこの試合は、慶大にとって負けられない熱い戦いとなった。慶大は初回、清原正吾(商4・慶應)の適時二塁打で先制に成功し主導権を握るも、続く2回に2点を返され、逆転を許す。4回に1死から渡辺憩(商1・慶應)の本塁打が飛び出し、このまま得点を奪いたい慶大だったが、追加点を上げることはできず。雨が降りしきった5回には尾瀬雄大(スポ3・帝京)の本塁打を始め、打者一巡の猛攻を浴びる。豪雨により試合が一時中断する場面もあったが、再開後も及ばず2―12と大敗。慶大はこの連敗で勝ち点を落とし、3位にとどまる結果となった。

 123456789
慶大02016000312
明大1001000002

◆慶大バッテリー

竹内●、小川、木暮、宮腰、渡辺和、外丸ー渡辺憩、坪田

◆慶大本塁打

渡辺憩(2号ソロ)

前日は3万人以上の大観衆が詰めかけた華の舞台だったが、1-8と手痛い敗戦。打線も3安打1得点と、春季リーグ戦で指摘されてきた打線の課題が再び問われる試合となった。第2回戦は、豪雨に見舞われるも前日に続き28000人以上の観客が早慶戦の舞台を見届けた。早大の優勝を止めたい慶大は、勝ち点獲得のためにも負けられない一戦に臨んだ。

先発マウンドを託されたのは、昨季から先発として起用され、大役を果たした竹内丈(環2・桐蔭学園)。ここまで2試合に先発した竹内はマウンドに上がると初回、先頭打者に安打で出塁を許すも後続を落ち着いた姿で打ち取り無失点スタートを切った。打線は前日の敗戦をはね返すがごとくその裏、先頭の水鳥遥貴(商4・慶應)が打席へ。中安で出塁しチャンスを作ると、3番・清原が中堅手の頭上を越える右中適時二塁打を放ち、先制に成功する。

先制適時打を放つ清原

このままリードを守りたい慶大は2回表、ピンチの場面で渡辺憩の盗塁封殺で2死三塁とするも、打席には8番・中村敢晴(スポ4・筑陽学園)。左適時打を浴び、同点に追いつかれる厳しい展開となった。さらに、続く尾瀬の適時二塁打で勝ち越しを許し、竹内は無念の降板。後を受けた小川琳太郎(経3・小松)が後続を抑え、この回を終わらせる。反撃に出たい慶大はその裏、先頭の横地広太(法2・慶應)が四球を選び出塁すると、林純司(環1・報徳学園)の犠打でチャンスを作る。しかし後続が三振に倒れ、得点には繋がらなかった。

3回、前日に打者7人に対しパーフェクト救援の活躍を見せた木暮瞬哉(法3・小山台)が3番手として登板。先頭・吉納翼(スポ4・東邦)を右飛に打ち取ると、後続を併殺打に抑え、得点を与えない。慶大はその裏、1死の場面で2番・本間颯太朗(総4・慶應)が死球で出塁すると清原が左安を放ち走者を得点圏に進める。追加点の欲しいところ、打席に入ったのは田雄亮(商2・慶應)。四球を選び1死満塁のチャンス、応援席からの大きな歓声を呼ぶも、後続が三振に倒れ得点に繋げることができず。4回には小澤周平(スポ3・健大高崎)に本塁打を浴び1点を許すもその裏、1死から8番・渡辺憩が代わり端を攻め、思いっきり叩いた打球は中堅手の頭上を越え、スタンドへ。1点差に詰め寄る貴重な本塁打となった。

今季2号ソロを放つ渡辺憩

5回表、先頭の1番・尾瀬雄大の本塁打を始め、早大打線の怒涛の猛攻で厳しい展開が続く。ここで序盤から降り始めていた雨が強まり、捕手・渡辺憩が捕球中に滑ってしまうような危険な場面もあったが早大は打者一巡の猛攻。この回2打席目の尾瀬の適時打で9点目を許した場面で審判団が集まり、一時中断となった。約20分で試合は再開し、この回すでに6点を失った慶大は5番手として登板した渡辺和大(商2・高松商業)が2番・山縣秀(商4・早大学院)を右飛に抑え、悪夢から切り抜けた。

最終回は前日のリベンジを果たすべく、外丸東眞(環3・前橋育英)がマウンドに上がる。しかし、先頭に二塁打を許すと、小澤に適時打を打たれ追加点を奪われる。その後も水鳥の失策や本塁への盗塁で失点し、スコアは2―12、早大に連敗を喫する結果となった。今度は秋連覇へ向けて、慶大の更なる成長に期待したい。

 

(記事:ウジョンハ、写真:加藤由衣、塩田隆貴、長掛真依)

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