4月11日に開幕を迎えた東京六大学野球2026春季リーグ戦。立大との開幕カードを2試合連続2桁得点で勝ち点を獲得した慶大は東大に2連勝し勝ち点を獲得した明大とのカードに臨む。「リーグ優勝、日本一、四冠」を目標に掲げる慶大にとって明大は2023年秋季以来勝利を挙げられていない難敵。2年半越しに明大を打ち破って2つ目の勝ち点を獲得したい。
明大は昨秋、2003年秋季の早大以来の全勝優勝を達成した。今年3月に開幕したプロ野球では昨年4年生として明大を引っ張った小島大河(明大・令8政経卒)、毛利海大(明大・令8情コミュ卒)が1年目から主力級の活躍を見せている。そんな明大には2023年秋季以来、一度も勝てていない。昨春は3戦2敗1分と、1度は引き分けたものの、勝ち切れない試合が目立った。一方、昨秋は2連敗と実力の差を見せつけられた。
しかし今年の慶大は一味違う。前カードの立大戦では1回戦に11-0、2回戦に10-4と、2試合連続で2桁得点と立大を圧倒。投手陣も1試合目は零封、2試合目は4回以降得点を許さないなど、昨年よりも安定感のある投球内容になった。課題であった守備も2試合で失策1つと昨年より安定感を見せている。
明大も東大相手に3-2、12-0と2連勝で勝ち点を獲得している。1回戦は7回表に村尾優作(理Ⅱ・札幌南)の適時打で一時同点とされるも、岡田啓吾(商4・前橋育英)の犠飛で逃げ切り勝利した。2回戦は一転して12安打10得点で東大を圧倒した。
明大の投手陣は毛利、大川慈英(明大・令8国日卒)、髙須大雅(明大・令8法卒)、菱川一輝(明大・令8文卒)などの主力が抜けたものの、東大戦では湯田統真(政経3・仙台育英)、平嶋桂知(政経2・大阪桐蔭)がリーグ戦初登板初先発で東大打線を零封するなど新戦力が台頭。さらには昨秋最優秀防御率の大室亮満(文3・高松商業)も控えている。東大戦での登板はなかったものの、慶大戦からマウンドに上がる可能性が考えられる。この3投手を序盤から攻略し、慶大有利の展開を作りたい。
打線は榊原七斗(情コミュ4・報徳学園)と田上夏衣(商3・広陵)の長打に警戒。東大戦において榊原は1安打に抑えられている。しかし榊原は現役最多の9本の本塁打を放っており、うち3本は慶大から放っている。田上は東大戦で8打数3安打2打点の活躍を見せている。昨秋の2回戦では田上遼平(商4・慶應湘南藤沢)から本塁打を放っている。また、主将の福原聖矢(国日4・東海大菅生)も東大戦で7打数5安打2打点と好調だ。この3選手以外にも光弘帆高(商4・履正社)や内海優太(商4・広陵)などリーグ戦経験豊富な選手が揃っている。
対する慶大は中塚遥翔(環3・智辯和歌山)と丸田湊斗(法3・慶應)に注目したい。中塚は昨春2回戦の12回裏に大川から同点の適時三塁打を放ち、明大に対しての印象は良い。今季の立大2回戦では本塁打含む5打数3安打4打点と、3年生になって主砲としての打撃が開花した。

主砲としての期待がかかる中塚
丸田は2023年全国高等学校野球選手権大会の決勝戦において湯田から先頭打者本塁打を放った印象が強いが、昨秋フレッシュトーナメントの明大との決勝戦においても湯田から3打数3安打と、湯田との相性は抜群だ。立大戦では無安打に終わったものの、4月19日に行われた中央学院大とのオープン戦では3打数3安打と調子を上げてきている。明大戦ではこの2人に加えて立大戦で好調だった小原大和(環4・花巻東)や一宮知樹(経2・八千代松陰)、林純司(環3・報徳学園)を軸に大量得点を狙いたい。

丸田の打撃を皮切りに湯田攻略に繋げたい
投手陣は沖村要(商4・慶應)と水野敬太(経3・札幌南)に期待したい。沖村は立大2回戦において3回表1死からの緊急登板となったものの、3回2/3を投げ被安打2、無失点に抑える好投を見せ、2024年春の東大2回戦以来2年ぶりの勝利投手となった。水野は昨秋、明大に対し3回1/3を投げ、奪三振4、無失点と明大打線を抑え込んでいる。今季も立大に対し2回1/3を奪三振3、無失点と昨秋同様の活躍を期待したい。

成長を遂げている沖村
このように頼もしい救援陣が控える一方で、試合の主導権を握る上で鍵となるのが先発投手の投球だ。直近の立大戦での投球内容を振り返ると、1回戦先発・渡辺和大(商4・高松商業)は5回77球5奪三振、無失点の好投。一方、2回戦先発の広池浩成(経4・慶應)は3回途中4失点と本来の投球をできなかった。しかし、4月19日の中央学院大とのオープン戦では2回2奪三振、無失点と復調の兆しを見せている。2年半越しの勝利へ向け、強力・明治打線をゼロに抑える投球を期待したい。

広池の気迫のピッチングが欠かせない
(記事:奈須龍成)


