関東大学リーグ1部前期第7節。リーグ戦2連敗中の慶大ソッカー部女子は、ホームに神奈川大学を迎えた。ストライカー・野村亜未(総4・十文字)とリーグ戦初スタメンの廣本瑞季(文3・学習院女子高等科)による2トップで臨んだが、劣勢の時間が続くと、PKから先制を許す。さらにもう1点を失い、ビハインドで前半を終える。後半立ち上がりは野村や福島紗羅メヘル(政1・昌平)を中心に相手ゴールに迫るも、カウンターから3失点目。0―3で敗れ、3連敗となった。
2026/5/16(土)14:00キックオフ@慶應義塾下田グラウンド
O.R.S 第40回関東大学女子サッカーリーグ戦1部 前期第7節
【スコア】
慶應義塾大学0ー3神奈川大学
【得点】
34分 神大 松澤実来
45分 神大 オーライリー詩奈
59分 神大 安藤麻耶(松澤実来)
【慶大出場選手】
ポジション
背番号 選手名(学部学年・出身高校)
GK
1 四宮里紗(環1・桐蔭学園)
DF
11 森原日胡(総2・作陽学園)
6 木田遥(総1・十文字)
5 米口和花(総3・十文字)
4 宮嶋ひかり(環3・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
14 福島紗羅メヘル(政1・昌平)
MF
10 野口初奈(環4・十文字)
2 竹内あゆみ(看4・日ノ本学園)
8 佐藤凜(総4・常盤木学園)
→77分 19 安達梨咲子(商4・Palos Verdes High School / Fram Soccer Club)
FW
9 野村亜未(総4・十文字)
25 廣本瑞季(文3・学習院女子高等科)
→64分 山田葵(総2・聖和学園)
前節の東京国際大学戦では、強風にも苦しめられ、試合を優位に進めながら敗戦した慶大。前期第5節からリーグ戦2連敗中で、5/10の皇后杯東京都予選も含めると公式戦3連敗中だ。
今節は神奈川大学戦。昨季リーグ2位の強豪をホームに迎えた。
慶大のスタメンにサプライズがあった。前節途中出場で躍動した3年・廣本瑞季(文3・学習院女子高等科)がリーグ戦初スタメン。前節の終盤と同様に、ポストプレーを得意とする廣本と、絶対的ストライカー・野村亜未(総4・十文字)による2トップで臨む。攻撃時は3―1―4―2。アンカーは竹内あゆみ(看4・日ノ本学園)、2トップ下は、右に野口初奈(環4・十文字)、左に佐藤凜(総4・常盤木学園)と2人のテクニシャンを配置した。ここまで3―1―5―1の右シャドウを主としていた森原日胡(総2・作陽学園)が右WB、左WBは全試合スタメンの福島紗羅メヘル(政1・昌平)が務める。キーパー・四宮里紗(環1・桐蔭学園)と、右CB・木田遥(総1・十文字)、リベロ・米口和花(総3・十文字)、左CB・宮嶋ひかり(環3・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)の3バックは変わりない陣容。守備時は森原と福島紗が下がる5―3―2のシステム。
3分。自陣でボールを奪われ、ボックス内まで持ち込まれるも、リベロ・米口がカバー。失点を未然に防ぐ。

不動のリベロ・米口
ファーストチャンスは5分。木田から受けた森原が股抜きパスで竹内へとつなぐと、竹内から左サイドの佐藤に展開。佐藤は福島紗の前方へ絶妙なパスを通し、福島紗は得意の左足クロスを供給するが、相手DFにクリアされる。

アンカー・竹内から展開
7分。敵陣でボールを奪った森原が縦に運び、右足でクロス。中央で野村が収め、右足でシュートを放つも、わずかにポストの左へと外れる。

クロスからチャンスメイクした森原
神大は4―2―3―1でマンツーマンプレス。慶大はビルドアップで前進することがなかなかできない。ロングボールを送っても、普段より中盤の枚数が少ないこともあってか、ルーズボールを回収されてしまう。12分。自陣ボックス内でフリーでシュートを打たれるが、キーパー・四宮が難なくキャッチ。
その後も劣勢を強いられる。守備の局面では、内側を取る相手WGに慶大の左右CBがチェックすると、その裏を突かれて攻め込まれる。給水明け。ボックス内まで押し込まれるも、木田が相手のパスを読み切ってカット。好守備を見せる。

読みとカバーリングでチームを支える木田
34分。DFラインの裏を取られて攻め込まれると、ボックス内でファウルを犯し、PKを献上。四宮が良い反応をするも、ボールはネットを揺らし、先制を許す。
39分。森原が中盤でカットすると、佐藤につなぎ、佐藤の左足のクロスに廣本が合わせる。惜しくもオフサイドだったが、ここのところ機能しているショートカウンターでゴールに迫る。

守備での貢献も光るテクニシャン・佐藤
1点ビハインドで前半の終盤を迎えたが、45分。DFラインの裏を取られると、クリアミスを拾われ、ミドルシュートで失点。0―2となり、前半を終える。
後半は一転して慶大が試合を優位に進める。46分。宮嶋のロングフィードに左サイドで野村が抜け出すと、マイナスのクロス。佐藤のシュートは相手にブロックされるが、こぼれを野村がシュート。しかし、キーパーの正面を突く。

両足から高精度のボールを繰り出す宮嶋
50分。木田がらしいキープから竹内につなぎ、竹内から野口へ。野口は相手を背負いながら森原につなぐと、森原から前線の野村までボールが渡る。野村が運ぶと、左サイドを福島紗が駆け上がり、フリーでパスを受ける。ボックス内から左足シュートを放つが、惜しくもキーパー正面。得点には至らない。52分にも、野口の体を張った守備からボールをつなぎ、福島紗のクロスを廣本がシュート。しかし、またしてもキーパーに防がれる。

キラーパスでチャンスを演出したエース・野口

攻撃の中心・福島紗

廣本のシュートは惜しくも正面
チャンスを決め切れないでいると、59分。カウンターから攻め込まれ、クロスからの強烈なシュートで3失点目を喫してしまう。
慶大最初の交代は64分。廣本に代わり、けがから復帰した山田葵(総2・聖和学園)が今季初めてリーグ戦のピッチに入る。この交代でシステムを変更。CF・野村、右シャドウ・山田、トップ下・野口、左シャドウ・佐藤で、攻撃時3―1―5―1、守備時5―4―1の普段の形に戻した。

山田を2列目に投入しシステム変更
72分、右サイドのポケットを取られ、至近距離でシュートを打たれるが、四宮がスーパーセーブ。さらにこぼれ球を打たれるも、これも素早い反応で防ぎ、追加点は許さない。
77分。佐藤に代えて安達梨咲子(商4・Palos Verdes High School / Fram Soccer Club)を投入。

シュートセンスが光る安達を投入
30°Cほどの高温の中、終盤はオープンな展開に。守備の時間が続いた慶大は四宮が好セーブ連発も、得点機をつくることができなかった。

四宮は3失点も、後半はスーパーセーブ連発
0―3の敗戦で、前期第5節からリーグ戦3連敗、5/10の皇后杯東京都予選も含めると公式戦4連敗となった。
前半は野村がライン間のスペースまで下りて受ける場面が多かったが、後半から廣本が下りてポストプレーで2列目の選手へとつなぎ、最前線に残る野村が左サイドにも流れながらチャンスをつくる場面が増えた。2トップと2列目の選手の距離感や関係性は、試合の中で良くなっていった。

後半はサイドからチャンスをつくった野村
一方で、5―3―2での守り方には苦しみ、前半はいつも以上に選手たちが守備で要求し合う場面が多かった。あらゆるスペースに顔を出す相手アンカーへの対応や、チームとしてプレスをかける場面からブロックを敷く場面への転換など、まだまだ改善の余地はある。
次節はアウェイで国士舘大学戦。昨季2部2位から入れ替え戦に勝利し、慶大と共に1部に昇格したチームだ。昨季2部での慶大と国士大の対戦成績は1勝1敗、互いにアウェイで0―2で勝利していて、全くの五分だった。
試合内容は悪くない。しかし、ゴールが遠く、ミスが失点につながってしまう悪循環の中に今の慶大はある。アウェイ・町田の地で、チームの雰囲気を一変させるような勝ち点3を掴むことができるか。
【試合予定】
2026/5/24(日)14:00キックオフ@国士舘大学町田キャンパスサッカーグラウンド
O.R.S 第40回関東大学女子サッカーリーグ戦1部 前期第8節
国士舘大学対慶應義塾大学
【インタビュー】
竹内あゆみ(看4・日ノ本学園)
――試合の総括
正直に完敗してしまった試合でした。連敗していて負けられない試合という中で、自分たちのサッカーを体現できた部分は90分通して少なかった印象です。監督にも言われましたが、「90分の物語をどう進めていくか」というのが自分たちの課題で、後半の最初は前からプレスをかけてシュートも打てるようになってきた中でカウンターで失点して、そこからまた相手ペースになってしまって、ゲームマネジメントが課題だと思っています。
――2トップはいつから取り組んできたか
木曜日の練習くらいからです。初めて3―1―4―2という形で挑んで、瑞季(廣本)が身長を生かしたプレーやボールキープをできるプレイヤーなので、瑞季の良さを生かしつつ2トップの関係で前進していこうというプランでした。瑞季の今までの積み重ねや努力がプレーに表れていたので、自分たちも瑞季の良さをもっと生かせれば良かったと思いますし、監督に言われた部分でもあります。
――竹内選手と野口選手の守備での役割
今日は2トップにしたので、中盤が私と初奈(野口)と凜(佐藤)の3枚で、マンツーマンでしっかり守備につく形でした。瑞季が下がって葵(山田)が入ってからはいつも通り5―4―1で、私と初奈が2ボランチで守備をする形だったのですが、後半は守備が上手くいかなかったというか、自分たちで改善できなかったので、守備の面で結構課題は多いと思っています。
――先ほどもあったように、後半の立ち上がりはチャンスをつくった。何が良かったか
ハーフタイムに監督から「前から行け」という指示が出て、前半に2失点してしまっていたので私たちも「やるしかない」と思って、どんどん前からはめていってシュートまで持ち運ぶことができたのは良かったと思います。一方でそこで点を決め切れないのが課題だと思っていて、カウンターで失点して流れが変わってしまったという部分でも、(後半の立ち上がりに)「点を取っていたら」というところで、得点力は今後も追求していかなければいけないところだと思います。
――次節の国士舘戦に向けて
今3連敗という中で次も絶対に負けられないし、それに加えて国士も(慶大と共に)2部から上がってきたチームということで、落としてはいけないゲームだと思うので、この悔しさを次につなげつつ、いつも通り慶應らしさを体現できるようにまた1週間準備していければ良いかなと思います。
(取材:柄澤晃希)
お詫び
担当者のパソコンの故障により、メンバー図、順位表、慶大の試合日程表、前期第7節の結果一覧表の掲載はしばらく後となります。ご了承ください。
順位、慶大の試合日程、前期第7節の結果一覧は関東大学女子サッカー連盟公式サイトからご覧いただけます。

